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電気殺菌による微生物制御
海洋プラントから食品・医薬品工場まで

■体裁/ B5判 上製 192頁
■発行/ 1999年11月 8日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 38,060円(税込価格)


薬剤による殺菌はその残留性や人体・環境への影響から多くの問題を抱えています。
電気による殺菌はそれらの問題を解決する技術として最近各界から着目されています。
本書ではこの電気殺菌の原理と応用技術について6人の著者が解説しています。


執筆者一覧(執筆順)

松永  是  昭和54年3月、東京工業大学大学院博士課程修了。工学博士。
             現在、東京農工大学工学部生命工学科教授。
             テーマ:細胞の電気化学的制御、細胞を利用したセンサ、磁性細菌の磁気微粒子の利用、
             マリンバイオテクノロジー。
             著 書:生命情報工学(裳華房)

伊藤  武  昭和37年3月、麻布獣医科大学獣医学部卒業。同年東京都立衛生研究所細菌部入所、
             平成10年退職。現在(財)東京顕微鏡院食品・環境科学センター所長。麻布大学客員教授。
             日本食品微生物学会理事長。細菌部食中毒菌の病原性、生態学、検査法の研究に従事。

中山 鶴雄  昭和56年ぺんてる(株)入社。
             平成11年3月、東京農工大学大学院工学研究科博士後期課程修了。工学博士。
             現在、同社中央研究所表装エレメント課長。
             平成6年から電気化学的な付着防止の研究に従事している。

村山 智正  東京農工大学工学部物質生物工学科卒業。
             現在、大機エンジニアリング(株)技術開発部グループ長。
             耐食・耐摩耗ライニングの技術開発を経て、機能性被覆材料開発の一環として
             電気化学的防汚方法の開発を担当、現在に至る。

宇佐美正博  昭和51年3月、東京工業大学工学部大学院化学工学科修士課程修了。
             昭和51年4月三菱重工業(株)長崎研究所入社。平成11年2月工学博士(広島大学)。
             現在、長崎研究所化学研究室主務。防汚・防食技術の開発に従事。

五嶋 伸隆  昭和47年3月、九州大学工学部応用化学科卒業。
             元、コニカ(株)エコウォーター事業推進室室長。同社にて電気化学装置(電解槽)を使用
             する各種水処理機器の開発と販売による環境事業の構築に従事。

構成と内容

第1講 電気殺菌の原理と応用
  松永 是 東京農工大学 工学部生命工学科 応用生物工学科講座 教授  1.微生物の電極反応  2.固体表面での微生物の好感度検出  3.電極による殺菌とその機構  4.半導体による殺菌とその機構  5.水の殺菌リアクターへの応用  6.工場の無菌プロセスへの応用  7.海洋生物付着防止への応用  8.おわり
第2講 食水系感染微生物の汚染と除去および作用機序
  伊藤 武 (財)東京顕微鏡院 食品・環境科学センター所長  1.はじめに  2.食水系感染症と病原体   2.1. 新興感染症   2.2. 再興感染症   2.3. 感染症防止対策のための新しい法律   2.4. 細菌性経口感染症   2.5. HACCPの目的と導入   2.6. 細菌性食中毒    2.6.1. 下痢発現機構と病原体    2.6.2. 毒素型食中毒    2.6.3. 小型球型ウイルス    2.6.4. 原虫類    2.6.5. 食中毒の発生状況  3.O157   3.1 有機栽培による問題   3.2 イクラ事件   3.3 HACCP導入の必要性   3.4 リンゴサイダー事件   3.5 O157とサルモネラの類似性   3.6 O157を持つ野生動物   3.7 HUS   3.8 VT(ベロ毒素)   3.9 タンパク質の合成阻害   3.10 LPS(リポ多糖体)  4.カンピロバクター   4.1 微好気性   4.2 発生例と原因食品   4.3 培養できないCoccoid formの生命力   4.4 侵入性と定着   4.5 食鳥処理場対策   4.6 GBS(ギランバレー症候群)  5.ウエルシュ菌  6.まとめ
第3講 導電性セラミックスによる微生物制御
  中山 鶴雄 ぺんてる(株) 中央研究所表装エレメント,課長  1.はじめに  2.海洋生物付着防止洋電極の要求特性  3.金属チタンによる微生物制御   3.1 チタン上に形成した酸化皮膜の特性   3.2 酸化皮膜修飾チタン電極による海洋細菌の制御   3.3 電位印加による塩素、酸素発生とpH変化   3.4 電位印加による酸化皮膜修飾チタンの溶出  4.TiN薄膜による微生物制御   4.1 TiN薄膜の特性   4.2 TiN薄膜電極による海洋細菌の制御   4.3 電位印加による塩素、酸素発生とpH変化  5.溶射法によるTiN薄膜の形成  6.チタンおよびTiN薄膜電極の海洋生物付着防止への応用   6.1 チタンを電極に用いた海洋生物付着防止効果   6.2 TiN薄膜を電極に用いた海洋生物付着防止効果  7.おわりに
第4講 電気殺菌の海洋生物付着防止への応用
  村山 智正 大機エンジニアリング(株) 技術開発部 副参事  1.はじめに  2.海生生物付着防止(防汚)   2.1 付着生物   2.2 貝は天敵である   2.3 防汚対策  3.表面の殺菌と防汚   3.1 海生生物付着機構   3.2 細菌の増殖抑制(制菌)と防汚   3.3 電気化学的殺菌  4.導電性ゴムによる電気制菌   4.1 導電性ゴム電極   4.2 導電性ゴムの殺菌特性   4.3 電気化学的制菌   4.4 電気化学的溶菌  5.大型生物防汚   5.1 バイオフィルムと大型生物   5.2 実機適用試験   5.3 電極の耐久性  6.海水取水設備防汚の実用システム   6.1 電極材料および装置   6.2 通電条件   6.3 海水取水設備への適用方法  7.まとめ  8.おわりに
第5講 導電塗膜による海洋生物付着防止技術
  宇佐美正博 三菱重工業(株) 技術本部長崎研究所(化学研究室)主務  1.はじめに  2.防汚原理と導電塗膜の仕様について   2.1 船体防食・防汚システム   2.2 塩素、次亜塩素酸イオンの発生について   2.3 電流密度分布   2.4 導電塗膜の必要性能   2.5 高導電性化に関する検討   2.6 まとめ  3.フジツボ幼生を利用した付着性試験   3.1 海水温度と海洋生物付着量との関係   3.2 実験方法   3.3 実験結果および考察  4.実海域での防汚試験と実船試験について   4.1 実海域での防汚試験    4.1.1. 実験方法    4.1.2. 実験結果   4.2 実船試験  5.発電所取水路での実証試験   5.1. 導水管   5.2. 取水口壁面    5.2.1. 研究経緯    5.2.2. 導電性防汚塗料の原理    5.2.3. 研究の実施状況    5.2.4. 研究結果    5.2.5. まとめ  6.おわりに
第6講 電子制菌システムによる水中微生物殺菌
 五嶋 伸隆 (元)コニカ(株) エコウォーター事業推進室 室長  1.開発背景  2.複極式固定床型電解槽三次元電解槽  3.電子制菌システム殺菌原理  4.微生物殺菌の基礎確認試験   4.1. 一般雑菌に対する殺菌効果   4.2. クリプトスポリジウムの除去試験  5.まとめ



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