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ダイオキシン
−化学・分析・毒性−
[コードNo.01NTS012]

■体裁/ B5判 上製 520頁
■発行/ 1999年 10月 28日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 55,944円(税込価格)

監訳に当たって
 われわれは物質的、エネルギー的、経済的に豊かな生活を追い求めてきた結果、自然環境に
存在しなかったような有害物質を放散させてしまった。 
 その一つとして、現在ダイオキシンにまつわる深刻な問題が起こっていることは周知の事実
である。 
 一般に有害物質は単にローカルな範囲内での問題にとどまらず、地球環境レベルでエコロジ
ーを撹乱するほどの人為的影響を与えるようになってきている。 
 それらは一過性のものと残留性の大きいものとに大別されるが、前者とて遺伝子損傷などに
結びつくと、その影響は世代を越えて残存する。 
 ダイオキシンは残留性の大きい有害物質の典型例である。 
 その毒性については、早くから一部の研究者によって指摘されていたが、構造の多様性ゆえ
成因の追及、分析、毒性評価などには時を要した。 
 ダイオキシン生成の原料出発物質となる含ハロゲン有機化合物は、プラスチック、薬品、添
加剤などの有機材料として多用されており、今後もそれらからダイオキシンが発生する可能性
を無視することはできない。 
 こうした状況にあってこそ、ダイオキシンに関して正確な知見を持つことは極めて大事なこ
となのである。 
 ドイツ・ウルム大学の Karlheinz  Ballschmiter 教授とReiner  Becher 博士によって
著わされた「DIOXINE」は、──化学、分析、発生、環境汚染、毒性──と副題にあるように、
記述は詳細であり、結論の導出に対する慎重さがいかに大切であるかを教えてくれる。 
 原書が発行され3年を経たものの、内容は今なお新鮮で、ダイオキシンについての座右の書
として置かれることをお勧めする次第である。 
 この本が、ダイオキシンの諸問題の解決に少しでも役に立てば幸いである。 

                    1999年10月
                    監訳:関西新技術研究所  清水 剛夫

原著者紹介
Karlheinz Ballschmiter
ウルム大学教授 分析環境化学部部長 
同大学 学部長、副学長を歴任 
バーデンウイルテンバーグ技術査定センター理事 
ドイツ化学者分析化学部 会長 
マインツ大学分析化学部で Dr.rer.nat学位を取得 
環境における有機塩素化合物の化学研究、主にPCB、ダイオキシンを専門としている。 
発表している科学文献は200以上、科学者に贈られる賞を数回受賞。 
現在も研究活動を精力的に行っている。
Reiner Bacher
ウルム大学で化学を専攻。化学博士。 
Ballschmiter教授の元でDr.rer.nat学位を取得。 
PTRLヨーロッパでシニア・リサーチ・サイエンティストを務める。 
生命科学の分野で活躍中。

訳者紹介
清水 剛夫
京都大学名誉教授。工博。(株)関西新技術研究所。 
京都大学工学部卒。昭32年同大学院修了。
著書に「新しい機能膜」(講談社サイエンティフィク・分担執筆),
「分子機能材料と素子開発」(NTS・監修・分担執筆),
「Moleculatar Electronics-Chemistry for the 21st Century」
(IUPAC Monogras・B.Lackwell Science・分担執筆)など。
佐村 秀夫
(株)関西新技術研究所。専務取締役。新素材研究センター長。 
昭43年九州大学工学部卒。昭48年同大学院博士課程修了。工博。
渡辺 純一
技術・産業コンサルティング部。部長。 
昭52年秋田大学鉱山学部卒。同大学院修了。
上条  泉
技術コンサルタント。慶応義塾大学哲学科卒。科学哲学専攻。 
フランクフルト大学修士課程修了。科学哲学、理論物理学専攻。 
現在、主として技術通訳・翻訳家として活躍中。

構成と内容
第1章 序論----環境問題としてのダイオキシン     (PXDDおよびPXDF)
 第1節 環境化学物質としてのダイオキシン  第2節 ダイオキシンの生成  第3節 ダイオキシンの生成と生成の秤量  第4節 ダイオキシンの実際の汚染経路  第5節 臭素化ダイオキシンおよびダイオキシン類似体
第2章 分子構造と命名法
 第1節 分類  第2節 命名法    1.IUPACの命名法    2.略記法    3.文献における体系的命名法
第3章ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の物性
 第1節 物理的および物理化学的性質    1.はじめに    2.分子量    3.融点と沸点    4.蒸気圧    5.水溶解度    6.n-オクタノール/水分配係数(Kow),      水/沈降泥分配係数(Koc),      生物濃縮係数(BCF)    7.有機溶媒溶解度    8.ヘンリー定数    9.熱力学的データ  第2節 分光学的特性    1.はじめに    2.核磁気共鳴(NMR)分光法    3.UV分光法    4.赤外(IR)分光法    5.質量分析法(MS)     5.1 ダイオキシンのEI質量スペクトル     5.2 ダイオキシンのPCI質量スペクトル     5.3 ダイオキシンのNCI質量スペクトル  第3節 分子物性    1.分子構造    2.分子パラメータ
第4章 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の生成
 第1節 ダイオキシンの低温生成の化学    1.低温時の(<300°C)化学反応による生成    2.光化学反応による生成     2.1 PXDFの生成     2.2 PXDDの生成    3.工業的塩素化プロセスおよび漂白プロセスによる生成塩素漂白プロセス     3.1 塩化ナトリウム電気分解     3.2 ベンゼンの塩素化によるベンゼンヘキサクロリド(BHC)         ----殺虫剤γヘキサクロロシクロヘキサン(LINDAN)の           工業的合成    4.酵素反応による生化学的生成  第2節 ダイオキシンの熱生成の化学    1.不完全燃焼における一般的化学反応過程    2.ダイオキシンのde novo合成     2.1 炭化水素の例における酸化現象の過程     2.2 ハロゲン化反応     2.3 ダイオキシンのde novo合成の優先的反応経路    3.不完全燃焼におけるダイオキシン類似構造のポリハロゲン化芳香族の生成      <ポリハロゲン化PAH>  第3節 標準化合物の調製    1.一般的緒言    2.縮合反応によるPXDDの合成     2.1 ハロゲン化フェノールおよびハロゲン化フェノラートの熱分解     2.2 ハロゲン化ピロカテキン(カテコール)を使用した縮合    3.環化反応によるPXDFの合成     3.1 ハロゲン化オルトアミノジフェニルエーテルの環化     3.2 ハロゲン化2,2’         -ジフェノールおよび2,2’-ジフェニルトシラートの環化     3.3 ハロゲン化ジフェニルエーテルの環化     3.4 ハロゲン化ビフェニルの熱分解    4.ジベンゾパラダイオキシンおよびジベンゾフランの基本骨格のハロゲン化・      脱ハロゲン化・ハロゲン交換の反応によるPXDD/PXDFの合成     4.1 ジベンゾパラダイオキシンおよびジベンゾフランの塩素化     4.2 ジベンゾパラダイオキシンおよびジベンゾフランの臭素化     4.3 ハロゲン置換反応およびハロゲン交換反応による塩化・         臭化ダイオキシンの調製     4.4 UV水素化脱ハロゲン置換によるダイオキシンの調製     4.5 銅を触媒とした水素化脱ハロゲン置換によるダイオキシンの調製  第4節 ダイオキシンの化学的および熱的分解    1.はじめに    2.酸およびアルカリによるダイオキシンの分解    3.酸化剤および還元剤によるダイオキシンの分解    4.光によるダイオキシンの分解    5.ダイオキシンの熱分解と熱生成削減のための措置
第5章 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の分析に関する     方法論
 第1節 ダイオキシン分析の用件    1.分析プロセス    2.分析対象の選択と試料の採取    3.ダイオキシンの化学的分析法    4.試料の前処理    5.測定段階    6.測定限界    7.分析判定基準    8.分析過程の質的管理と保証  第2節 試料採取と試料前処理    1.空中試料の採取     1.1 汚染環境の試料採取     1.2 汚染(排出)源における試料採取    2.水中試料の採取と前処理[Buser1991]    3.土中試料の採取[Buser1991]    4.生物試料の採取  第3節 試料前処理と抽出    1.はじめに    2.試料の前処理と液・液抽出     2.1 水     2.2 生物体液     2.3 液状有機マトリックス(動物性油脂,廃油,その他)    3.試料の前処理と固・液抽出     3.1 空中試料(汚染環境・汚染源)からの固体試料     3.2 フィルター灰じん試料(飛灰)・燃えがら・すす     3.3 土壌,底質,下水汚泥     3.4 生物試料および食物    4.試料の前処理と超臨界流体による抽出(SFE)  第4節 クリーンアップ(マトリックス)分離プロセス    1.はじめに    2.クリーンアップの一般的プロセス過程     2.1 化学薬品と使用するガラス器具     2.2 溶液の濃縮     2.3 ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)     2.4 ポリスチロールゲル・バイオビーズS-X3による         ゲルろ過クロマトグラフィー         [Hagen maier et.al.1987]    3.ダイオキシン(PXDD/PXDF)分離のための      液体クロマトグラフィー(LC)     3.1 酸化アルミニウム     3.2 大型・酸化アルミニウムカラム     3.3 小型・酸化アルミニウムカラム     3.4 化学修飾をしていない,ならびに化学修飾をしたシリカゲル     3.5 フロリシル     3.6 フロリシルカラム     3.7 炭相     3.8 Carbopack C用の手順[Riehle1990]    4.ダイオキシン(PXDD/PXDF)の高速液体クロマトグラフィー      (HPLC)    5.分配プロセスによるクリーンアップ分析法      <化学反応が付随する分配>  第5節 ダイオキシンの分析方法に対する提案    1.公式な方式に関する提案    2.分析方法について
第6章 キャピラリーガスクロマトグラフィーによるダイオキシン     (PXDDおよびPXDF)の異性体分離
 第1節 序論  第2節 キャピラリーガスクロマトグラフィーによるダイオキシン      (PXDDおよびPXDF)の分析条件の選択    1.分離カラム    2.注入技術    3.その他の典型的な分離・分析条件     3.1 キャリアガス     3.2 カラムオーブンの温度プログラム     3.3 連結方式の場合のインターフェース  第3節 いくつかの分離相を例としたキャピラリーガスクロマトグラフィー      におけるダイオキシン(PXDD/PXDF)分離の選択性    1.はじめに    2.ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の      ハロゲン同族体グループの分離    3.ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の異性体分離    4.保持時間の構造依存性
第7章 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の検出と定量
 第1節 各種のガスクロマトグラフィーの検出方式の特徴と用法    1.フレームイオン化検出器による検出(GC/FID)    2.電子捕獲検出器による検出(GC/ECD)    3.原子発光検出器による検出(GC/AED)    4.赤外分光法による検出(GC/IR)    5.質量分析計による検出(GC/MS)  第2節 質量分析計検出併用のキャピラリーガスクロマトグラフィーによる      ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の定性と定量    1.概説    2.GC/MSによるダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の同定    3.GC/MSによるダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の定量     3.1 定量用標準物質     3.2 質量分析計検出の際の応答挙動     3.3 外部標準物質による定量法     3.4 内部標準物質を使用する方法     3.5 標準物質の入手  第3節 クロマトグラフ以外の技術によるダイオキシン      (PXDDおよびPXDF)の定量      <各種分析技術法>
第8章 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の存在状態
 第1節 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の発生源と物質パターン      <分類基準>  第2節 ハロゲン化物の工業プロセス    1.概説    2.クロロフェノール    3.クロロフェノキシ酢酸とその誘導体    4.ポリ塩化ビフェニル(PCB)    5.その他の塩素有機化合物中にみられるPCDD/PCDF不純物    6.塩素を使用するパルプ・製紙工業の生産工程    7.塩素の生産と使用    8.繊維製品の洗浄    9.臭素系難燃剤  第3節 ダイオキシン発生源としての熱プロセス    1.概説    2.廃棄物焼却施設    3.流動層方式による下水汚泥の焼却    4.化石燃料ベースの発電所    5.鉱石からの一次金属生産     5.1 非鉄金属     5.2 鉄    6.熱処理による二次金属生産と金属回収のプロセス     6.1 鉄鋼生産     6.2 非鉄金属の回収プロセス    7.家庭用燃料の燃焼    8.内燃機関(自動車関連の排出)    9.火災    10.天然物の燃焼(バイオマス燃焼)  第4節 二次発生源----一次汚染の集積    1.下水汚泥中のダイオキシン(PXDDおよびPXDF)    2.コンポスト    3.室内使用の木材保護剤    4.廃油    5.古廃棄物  第5節 環境試料中のダイオキシ    1.外気    2.水および沈降汚泥    3.土壌    4.植物の表面および内部    5.水生および陸生生物    6.人体    7.食品試料中の存在  第6節 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)汚染総量の総括      <現在の状態>
第9章 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の環境挙動
 第1節 序論      <環境化学物質としてのダイオキシン>  第2節 環境条件下での変換    1.非生物学的分解:光分解による変換と分解      <光分解の構造依存性>    2.非生物学的分解:光酸化による変換と分解    3.非生物学的分解:加水分解    4.生物学的分解:細菌および真菌類による変換と分解    5.生物学的分解:より高度な有機体における変換と分解  第3節 種々の環境におけるダイオキシンの拡散・移動・変換    1.大気    2.水および沈降汚泥    3.土壌    4.生物相における蓄積    5.環境中の分布のモデル計算  第4節 環境試料中におけるダイオキシン残留量の経時変化の傾向      <各種マトリックスについての最近の研究結果>
第10章 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の分析における     パターン認識方法
 第1節 序論  第2節 パターン認識およびパターン解析    1.原データの変換    2.類似係数    3.簡単な相関分析    4.多変数データ分析
第11章ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の毒物学的特性
 第1節 序論      <ダイオキシンの毒物学的特性の論議>  第2節 ダイオキシンの毒性の比較評価      <毒性等価係数[ECETOC1992]>  第3節 毒物動態論    1.吸収および分布    2.代謝および排泄  第4節 毒物ダイナミックス----作用メカニズム    1.序言    2.作用メカニズムの理論  第5節 毒物ダイナミックス----急性毒性    1.動物実験の研究結果    2.人間の急性中毒に関する経験  第6節 毒物ダイナミックス----慢性毒性    1.動物実験および試験管内研究の結果    2.人間の慢性中毒に関する経験  第7節 結論    1.人体への許容摂取量についての提言    2.ダイオキシンの一般的リスク評価
第12章 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)に関する     法的規制
 第1節 ドイツ連邦共和国における規制    1.化学物質法     1.1化学物質禁止条令[ChemVerbots-V1994]     1.2危険物質条令[改正GefStoffV1993]    2.危険物輸送法    3.環境汚染防止法    4.廃棄物法    5.下水汚泥条令    6.労働保護法    7.その他の提言  第2節 ヨーロッパにおける規制      <国レベルの規準およびEUの提言>  第3節 ヨーロッパ以外における規制    1.米国における規準    2.日本における規準
第13章 ダイオキシン(PXDDおよびPXDF)の取扱い     実務要領
   1.はじめに    2.実験室の設備についての要件      [VDI1993,CEN1992,BGChemie1989]    3.作業従事者についての要件[Beck1983]    4.実験室運営に関する行動規準[Beck1983,Young1983]    5.記号  付録A  付録B  付録C

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