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新しい遺伝子組換え体(GMO)の
安全性評価システムガイドブック
〜食品・医薬品・微生物・動植物〜
[コードNo.05NTS125]

■体裁/ B5判・760頁
■発行/ 2005年 4月 7日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 40,392円(税込価格)

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 遺伝子組換え生物を実用化する際に必要となる安全性評価に関する情報を網羅した、関係者が理解しやすい手引書。国際的基準、国内規制、表示制度の歴史や動向までも詳しく解説し、開発した組換え体を世に出す際に配慮すべきこと、説明する際の手引書としても利用できる。

発刊にあたって
 遺伝子組換え技術は誕生当初からリスク評価のあり方について国際的な議論が生じ、同技術の利用に関する科学的なリスク評価体制は国際的にも十分に発達してきたかのように思われていた。しかし、遺伝子組換え農作物が実用化されるまでの時間は輸出国の農業関係者や国民にとっては十分であったのだろうが、それを受け入れる国々にはあまりにも短時間であったのかもしれない。往々にして新しい技術の利点やリスクが消費者に広く知られるまでは、社会的に(特にマスコミの)議論の材料となりやすい。遺伝子組換え技術もその一つとなってしまったことは誠に残念だが、新しい技術を導入するにはどのようにして民意を聞き、誰がどのように決めるのか、そして許される技術のリスクの範囲はどこまでか等の問題を考える機会にもなった。また、先端的な技術であるが故に、国際的に先導する国々とそれ以外の国々の技術環境の差、さらには安全性に対する認識の差の影響を受けやすかったとも言える。遺伝子組換え生物の実用化に関する規制に関しては、本書で紹介するようにこの数年間で食品としてリスクアナリシス、生物多様性影響評価のための国際的な合意が形成され、それを受ける形で多くの国々で規制強化の方向へ変化していった。
 リスク評価を科学的に議論するならば、これまでも幅広く使われている交配等の従来育種では、新品種において40,000の遺伝子(イネのおよその総遺伝子数)のうちのいくつに突然変異が起きているかは予測不可能だった。しかしながら、40,000の遺伝子の中に新たにその性質の分かっている一つの遺伝子を加えた遺伝子組換え体の方が、より詳しくその変化を知ることができるはずである。それでも、この技術の食品への利用に異を唱えるグループが作り上げたイメージをマスコミが好んで流すことによって、遺伝子組換え食品は長期間食べると何が起きるか分からない、消費者に何もメリットがない、環境に影響を与えると決めつけられてしまった。
 消費者は自分が何を食べているのか知る権利があり、異なる製品を購入することで自分の選択を反映することができる。しかしながら、その前に食の意義、食品の安全性を正しく理解し、食料はどのように生産され、どのような食を心がけなければいけないかを、まず自分で考えるべきであることを忘れているように思われる。これは、都市中心の分業的な社会が進みすぎ、自分たちが食べているほとんどのものが生物であることを忘れ、どのようにして現在の農作物品種が育成されてきたかを知らずに、農業からかけ離れた生活を送っているためと思えて仕方がない。
 自然科学の利点と欠点のバランスをうまく取れる成熟した社会を形成していくためには、その開発、リスク評価、リスク管理の過程を一般に分かりやすい情報として公開する必要がある。そして我々は、知る権利を上手に使って、的確な情報を入手し、判断する能力を自ら養っていく必要がある。そうしないと科学技術はゆがめられ、その結果、行き過ぎた規制により食料生産の道を自ら閉ざすことになりかねない。
 本著は、遺伝子組換え生物を実用化する際に必要となる安全性評価に関する情報を網羅し、関係者が理解しやすい手引き書となるよう、第一線で活躍される方々に執筆していただいたものである。また、安全性評価の手引き書としてだけでなく、開発した組換え体を世に出す際に配慮すべきこと、説明する際の手引きにもなれば幸いである。
 終わりに、遺伝子組換え技術のリスク評価に関する総合的な手引き書の出版の機会を与えていただいたNTSの方々、執筆にご協力いただいた著者、編集者の方々に深謝いたします。
2005年4月  日野明寛

編集委員(五十音順)
田部井豊 (独)農業生物資源研究所新生物資源創出グループチーム長
日野明寛 (独)食品総合研究所企画調整部GMO検知解析チームチーム長
矢木修身 東京大学大学院工学系研究科水環境制御研究センター教授
 
執筆者(執筆順)
北野大 淑徳大学国際コミュニケーション学部教授
加藤順子 (株)三菱化学安全科学研究所リスク評価研究センターセンター長
日野明寛 (独)食品総合研究所企画調整部GMO検知解析チームチーム長
立川雅司 農林水産政策研究所企画連絡室主任研究官
田部井豊 (独)農業生物資源研究所新生物資源創出グループチーム長
五十君静信 国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部室長
藤田敏文 (独)農林水産消費技術センター小樽センター規格指導課飲食料品指導係係長
小関良宏 東京農工大学工学部生命工学科教授
中村和憲 (独)産業技術総合研究所生物機能工学研究部門副研究部門長
澁谷直人 明治大学農学部生命科学科教授
小迫孝実 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構畜産草地研究所放牧管理部行動管理研究室室長
早川堯夫 国立医薬品食品衛生研究所副所長
永田龍二 国立医薬品食品衛生研究所遺伝子細胞医薬部主任研究官
岡成美 (独)農業生物資源研究所新生物資源創出研究グループグループ長
保田浩 (独)農業生物資源研究所新生物資源創出グループ遺伝子操作研究チーム博士研究員
高岩文雄 (独)農業生物資源研究所新生物資源創出グループ遺伝子操作研究チームチーム長
近藤敏仁 (株)フジタ技術センター環境研究部主任研究員
北島信行 (株)フジタ技術センター環境研究部主任研究員
鈴木一矢 (独)農業生物資源研究所新生物資源創出グループ遺伝子操作研究チーム博士研究員
長谷部亮 (独)農業環境技術研究所化学環境部有機化学物質研究グループグループ長
矢木修身 東京大学大学院工学系研究科水環境制御研究センター教授
岩崎一弘 (独)国立環境研究所分子生体影響評価研究チーム主任研究員
徳永智之 (独)農業生物資源研究所発生分化研究グループ分化機構研究チームチーム長
大越勝弘 (独)農業生物資源研究所発生分化研究グループ分化機構研究チーム主任研究官
中山一郎 (独)水産総合研究センター中央水産研究所水産遺伝子解析センターセンター長
町井博明 (独)農業生物資源研究所昆虫生産工学研究グループグループ長
川村和彦 (独)農林水産消費技術センター神戸センター所長
栗原秀夫 (独)農林水産消費技術センター本部技術調査部技術研究課研究第2係長
鈴木茂 海外植物遺伝資源活動支援つくば協議会専務理事

詳細目次
第1章 リスクの考え方(リスクとのつきあい方)
1.リスクとは
2.身の廻りのリスクとその特徴
3.リスクの認知とバイアス
4.リスクの比較
5.リスクマネジメント(リスク管理)
 
第2章 GMOの安全性評価の歴史
第1節 国際的検討の経緯
1.はじめに
2.組換えDNA実験の始まりと懸念
3.組換えDNA実験のためのNIHガイドライン
4.産業利用とOECDのガイドライン
5.野外利用の安全性
6.遺伝子組換え食品の安全性評価
7.おわりに
 
第2節 日本における規制検討の経緯
1.安全性規制のはじまり
2.実験段階の規制
3.産業利用のための規制
4.食品としての安全性評価指針
5.地方自治体の規制
資料吹田市遺伝子組換え施設に係る環境安全の確保に関する条例
 
第3節 社会的な動き
1.はじめに
2.産業界と社会的認識
3.安全性にかかわる規制と政策
4.これまでに指摘されたリスクと科学的考察
5.社会的認識を高めるための活動
 
第4節 海外主要国におけるGMO規制の動向
1.はじめに
2.米国における規制の動向
3.欧州におけるGMO規制の動向
4.他の主要国の規制動向
5.おわりに
 
第3章 新たに合意された国際的基準
第1節 カルタヘナ議定書
1開発作物の安全性承認プロセス
1.1はじめに
1.2カルタヘナ議定書の概要
1.3カルタヘナ議定書の対象となる遺伝子組換え生物等
1.4予防的な取り扱いと世界貿易機関(WTO)協定との関係
1.5事前合意手続きによる危険性の評価
1.6食料もしくは飼料として直接利用しまたは加工することを目的とする
1.7遺伝子組換え生物等のための手続き
1.8取扱い、輸送、包装および表示(カルタヘナ議定書第十八条)
1.9情報の共有およびバイオセーフティに関する情報交換センター
1.10(カルタヘナ議定書第二十条)
1.11おわりに
2.未承認GMOのモニタリング
2.1安全性審査の義務化に伴うGM作物の検査
2.2カルタヘナ議定書の発効に伴う検査体制の整備
 
第2節 CODEX基準
1.一般原則と植物ガイドライン
1.1CODEXとは
1.2バイオテクノロジー応用食品特別部会
1.3おわりに
2.微生物ガイドライン
2.1はじめに
2.2セクション1―適用範囲
2.3セクション2―定義
2.4セクション3―食品安全性評価の概要
2.5セクション4―一般的検討事項
2.6おわりに
 
第3節 WTO体制と国際規格
1.国際的基準制定の原動力
2.WTO体制
3.SPS協定
4.TBT協定
5.国際規格
6.国際規格の国内実施
7.WTOにおける遺伝子組換え体に係る紛争
8.おわりに
 
第4章 安全性評価の国内規制と技術
第1節 法律制度
1遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
1.1はじめに
1.2カルタヘナ法の概要
1.3第二種使用等
1.4第一種使用
1.5おわりに
2.食品衛生法と食品安全基本法
2.1食品の安全性確保のための「リスク分析」手法
2.2食品安全基本法と食品安全委員会
2.3改正食品衛生法
 
第2節 商品化のための規制
1.生物多様性影響評価
1.1はじめに
1.2カルタヘナ法で守るべき日本の生物多様性としての野生動植物とは
1.3生物多様性影響とは
1.4生物多様性影響評価に必要な書類
1.5影響評価書作成の手順
1.6おわりに
資料1農林水産大臣がその生産又は流通を所管する遺伝子組換え生物等に係る
資料2第一種使用規程の承認の申請について
資料3チョウ目害虫抵抗性トウモロコシ(cry 1 Ab, Zea mays L.)
資料4(MON810, OECD UI : MON―00810―6)申請書等の概要
資料5緊急措置計画書(栽培目的の場合)
資料6緊急措置計画書(食用・飼料用に供する場合)
2.工業利用のための安全性評価
2.1はじめに
2.2カルタヘナ法施行以前の組換え体の安全性評価
2.3旧「組換えDNA工業化指針」における安全性の評価
2.4カルタヘナ法に基づいた工業利用のための安全性評価
2.5おわりに
3.食品(種子植物)としての安全評価
3.1遺伝子組換え食品(種子植物)の安全性評価の変遷
3.2「耐性・抵抗性」から「代謝改変・付与型」遺伝子組換え植
3.3開発と安全性評価
3.4食品安全委員会における安全性評価基準
3.5後代交配種に対する安全性評価の考え方
3.6まとめ
資料1遺伝子組換え食品(種子植物)の安全性評価基準
資料2遺伝子組換え植物の掛け合わせについての安全性評価の考え方
資料3遺伝子組換え微生物を利用して製造された添加物の安全性評価基準
資料4遺伝子組換え飼料及び飼料添加物の安全性評価の考え方
4微生物および食品添加物としての安全性評価
4.1はじめに
4.2組換え添加物の安全性評価基準の基本となる考え方
4.3組換え添加物の安全性評価基準の概要
4.4安全性評価の対象となる組換え添加物
4.5「セルフクローニング」、「ナチュラルオカレンス」
4.6組換え添加物(酵素)の安全性評価の流れ
4.7組換え添加物(非タンパク質)の安全性評価
4.8安全性評価の資料作成の注意点
4.9おわりに
5食品(飼料・飼料添加物)としての安全性評価
5.1基本的な考え方
5.2安全性評価の方法
6飼料としての安全性評価
6.1飼料利用に関する規制の経緯
6.2飼料利用に関する規制のしくみ
6.3申請から安全性確認までの流れ
6.4飼料としての安全性審査基準
6.5製造基準への適合確認
資料遺伝子組換え体の飼料利用に関する法令等
7医薬品
7.1はじめに
7.2医薬品等分野における研究開発段階での規制
7.3医薬品等分野における第二種使用等の取り扱い
7.4医薬品等の製造工程におけるLMOの使用、またはLMOを含有する
7.5医薬品等の製造(産業上の使用等の場合)
7.6医薬品等分野における第一種使用等の取り扱い(産業上の使用等の場合)
7.7立入検査等・LMOの輸出入
7.8おわりに
 
第3節 その他の規制
1.第一種使用規程承認組換え作物栽培実験指針
1.1はじめに
1.2第一種使用規程承認組換え作物栽培実験指針
1.3地方自治体の動向
1.4おわりに
資料1第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針
資料2第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針の運用
資料3栽培実験計画書
資料4これまでの開発・安全性評価の経緯
資料5栽培実験を実施する区画の位置と面積
 
第5章 商品化されている遺伝子組換え体と将来
第1節 植物
1食用作物
1.1遺伝子組換え作物栽培の概況
1.2穀類
1.3ジャガイモ
1.4油糧作物
1.5野菜・果樹
1.6今後の食用GM作物開発
2.遺伝子組換え技術を利用した機能性食品の開発状況
2.1経口ワクチン
2.2生理活性ペプチド
2.3機能性タンパク質を遺伝子導入した作物
2.4アレルギー疾患緩和米(スギ花粉症予防米)
2.5代謝工学的手法を用いて作出された遺伝子組換え植物
3.ファイトレメディエーション
3.1はじめに
3.2ファイトレメディエーション研究と社会的背景
3.3重金属を対象としたファイトレメディエーション
3.4ファイトエキストラクションと高集積植物
3.5非組換え体によるファイトレメディエーション
3.6重金属浄化のための組換え体植物の創出
3.7ファイトレメディエーションを目的とした組換え体植物の汚染サイトへの適用
3.8おわりに
4.物質生産
4.1物質生産の場としての植物
4.2植物の選択
4.3蓄積部位
4.4蓄積したタンパク質の安定性
4.5植物で物質生産を行う際の問題点
4.6植物による有用物質生産の実際
4.7おわりに
 
第2節 微生物
1.遺伝子組換え微生物の農業利用
1.1はじめに
1.2微生物の農業利用の現状
1.3組換え微生物の農業利用の試み
1.4おわりに―カルタヘナ法規制下での組換え微生物の野外利用の展望
2.工業利用
2.1はじめに
2.2利用されている宿主・ベクター系
2.3利用されている挿入DNA
2.4開放系利用への展望
2.5おわりに
3.環境利用
3.1はじめに
3.2組換え水銀化合物還元細菌による水銀の除去
3.3おわりに
 
第3節 動物
1.遺伝子組換え家畜利用の現状と将来
1.1はじめに
1.2組換え家畜作出の方法論
1.3組換え家畜の利用分野
1.4組換え家畜の安全性確保
1.5おわりに
2.GM魚介類開発の現状と展望
2.1はじめに
2.2実用化に向けた研究開発状況
2.3遺伝子導入魚の商品化、市場化
2.4ゼブラフィッシュ
2.5大西洋サケ
2.6大西洋サケ遺伝子導入の科学的な結果
2.7大西洋サケ遺伝子導入魚のバイオセーフティ
2.8大西洋サケ遺伝子導入魚の消費者許容
2.9今後の展望
3.昆虫における遺伝子組換え技術の利用と展望
3.1はじめに
3.2遺伝子組換え昆虫の作出
3.3トランスジェニックカイコによる有用物質の生産
3.4バキュロウイルス/カイコ系による有用物質の生産
3.5おわりに
 
第6章 遺伝子組換え技術利用食品の表示制度
第1節 表示制度の概要
1.遺伝子組換え食品表示制定の経緯
2.遺伝子組換え食品表示の対象食品
3.遺伝子組換え食品の表示ルール
4.遺伝子組換え食品の表示基準
5.遺伝子組換え食品の表示制度について詳細な情報
資料遺伝子組換えに関する表示に係る加工食品品質表示基準第7条第1項及び生鮮食品品質表示基準第7条第1項の規定に基づく農林水産大臣の定める基準(平成12年3月31日農林水産省告示第517号)
 
第2節 表示の監視制度
1.遺伝子組換え食品表示の実態と監視の手法
2.分別生産流通管理の手法
3.遺伝子組換え食品表示の監視
4.遺伝子組換え食品に係る表示内容の確認調査結果の事例
5.遺伝子組換え食品の監視制度や分別生産流通管理について詳細な情報
 
第3節 表示の監視技術と実態
1.遺伝子組換え体の表示制度と検知技術
2.GM農作物の検知技術と標準分析法
3.組換え体検知技術開発における今後の問題点
 
第7章 知的所有権をめぐる研究現場での対応
1.研究開発と知的所有権
2.研究者と特許
3.特許の基礎知識
4.特許出願のポイント
5.研究者ができる特許調査
6.主要植物遺伝子導入技術関連特許の現状
7.知的所有権関連主要サイト一覧
 
第8章 資料
第1節 カルタヘナ議定書
第2節 カルタヘナ法
第3節 第二種の拡散防止措置を定める省令
第4節 第一種使用等による生物多様性影響評価実施要領
第5節 CODEXガイドライン
 

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