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テラヘルツテクノロジー
〜発生・計測・応用技術・展望〜
[コードNo.05NTS142]

■監修/ 大森豊明(OHT技術士事務所所長)
■体裁/ B5判・460頁
■発行/ 2005年 7月 15日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 46,656円(税込価格)

 テラヘルツは光と電波の重複した周波数領域で未踏の領域といわれていたが、昨今の発生技術、測定技術、分光技術などの進歩により、材料、環境計測、バイオテクノロジーなど多岐にわたる分野での画期的な応用が期待され、世界中で活発に研究開発が行われている。
 本書では、テラヘルツの発生・計測技術とあらゆる分野の応用技術、さらに今後期待される応用展望を、海外7名を含む51名にのぼる先端の研究者による執筆でまとめた。

監修にあたって
 最近、わが国の産・官・学において、IT、ナノテク、バイオが重要な研究課題として取り上げられている。筆者は1973年の第一次オイルショックの翌年に「機能材料」という概念を提唱し、当時の通産省にわが国の新しい材料開発調査予算を計上してほしい旨の陳情を行い、7年間機能材料全般(センサー機能材料、光機能材料、触媒機能材料、医療機能材料、エネルギー彫像機能材料など)の研究開発調査に携わった。
 超微小化、超薄膜化あるいは非結晶化することによって物質はその物性を変えることが可能となり、機能材料の一つの方向性を見いだすことができる。また、物質のエネルギー変換を利用することも新しい機能材料としての可能性がある。たとえば、さまざまな物理効果や現象、化学反応、バイオメカニズムなどをX軸にとり、Y軸に「材料」を組み合わせると、Z軸に「機能」という現象が発現し、社会のニーズに対応できるという構想を通産省に説明し、予算計上をしていただいたことがある。
 本書のテラヘルツ・テクノロジーは、文部科学省が2005年初頭に発表した今後10年間の研究開発の重要課題として取り上げられているほか、各地の産・官・学においても今後の重要研究開発課題として取り上げられている。
 筆者は20数年前から、21世紀は材料科学・技術を中心に生命科学、情報科学、技術、電子技術、バイオ技術、エネルギー技術が最も重要な科学・技術となることを提唱し、“M-LIEBE”(Menschen liebe:ドイツ語の人類愛を意味し、科学・技術が戦争の手段として利用されないことを願った筆者の造語)の科学・技術が環境・食糧、エネルギーなどの問題を解決してくれるものと期待している。
 本書のテラヘルツ・テクノロジーやセンサー技術は、M-LIEBEの科学・技術全般に関係があり、センサー技術やテラヘルツ・テクノロジーの発展は、M-LIEBEの科学・技術の発展をより加速させる触媒的な技術であるといえよう。
 筆者はまた30数年前より、わが国には石油、石炭、ウランなどの「ハード資源」がほとんどないので、それに代わる資源、すなわち、人材資源やテラヘルツなどの電磁波を「ソフト資源」として位置づけていた。
 その後、筆者は1978年8月に当時の福田赳夫首相から資源調査会専門委員に任命されて以来8年間、資源調査会のエネルギー部会、工業原材料部会および国土資源部会の3部会の専門委員を務めた経緯があり、また同調査会の専門委員在任中に、資源調査会として「電磁波資源」の調査を行ってはどうかと提案した。しかしながら、資源調査会としては適当な部会もなくテーマとして採用されなかった。その後、電磁波のなかの「遠赤外線」や「テラヘルツ領域のデバイス」さらには「極紫外線〜ソフトX線」「準マイクロ波」などの電磁波が大きくクローズアップされてきた。
 そのような情勢から、(社)日本機械工業連合会において産・官・学からなる電磁波応用研究交流会(主査:筆者)が1988年10月に設立され、1991年3月には21世紀の新しい研究開発課題を提言している。
 一方、電磁波のバイオ分野(食品、医療など)への適用が今後発展するものと考えられ、食品分野では、(財)食品産業センターにおいて電磁波利用技術会(座長:筆者)が1987年に設置され、食品分野における電磁波応用の現状と今後の研究開発課題がまとめられている。
 医学・歯学分野においても電磁波は診断や治療に応用されてはいるものの、電磁波のなかでもテラヘルツ帯の電磁波、とくに、赤外光と電波との重複する電磁波の特性がいまだ解明されておらず応用も推進されていない現状から、テラヘルツ帯の研究開発が重要な課題として注目されてきたのである。
 もちろん、テラヘルツ帯の紫外光、可視光、赤外光の領域においても、とくにそれらの光のスペクトルとバイオ・生命分野における作用効果については、未解明な領域も存在しているのが現状である。このような時期にテラヘルツ・テクノロジーを体系的に整理し、その基礎と応用に関する成書が学生はもとより産・官・学の研究開発に携わる関係者にも幅広く利用されることを望む次第である。
 なお、わが国のテラヘルツ・テクノロジーの研究者や技術者のなかには、自らからの研究領域の周波数のみをテラヘルツ・テクノロジーであると主張している人たちもいるが、筆者は、テラヘルツとは、電子磁波の周波数が1012〜1015(Hz)、波長で表記すると0.3μm〜0.3mmの電磁波であると考えられている。
 終わりにあたって、この成書にご協力いただいた執筆者各位および(株)エヌ・ティー・エスの吉田隆社長、臼井唯伸副部長、斎藤道代女史に心より感謝の意を表します。
2005年7月吉日
OHT技術士事務所所長
工学博士 技術士(電気・電子) 大森豊明

監修者
大森豊明OHT技術士事務所所長
 
執筆者一覧(執筆順)
大森豊明OHT技術士事務所所長
村上英利分子科学研究所分子制御レーザー開発研究センター研究員
猿倉信彦分子科学研究所分子制御レーザー開発研究センター助教授
松井敏明(独)情報通信研究機構ミリ波デバイスグループ グループ長
出原敏孝福井大学遠赤外領域開発研究センター教授・センター長
松本敏雄宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部名誉教授
松浦周二宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部赤外・サブミリ波研究系助手
武田三男信州大学理学部物理科学科教授
池上健(独)産業技術総合研究所 計測標準研究部門 時間周波数科 時間標準研究室 室長
神代暁(独)産業技術総合研究所エレクトロニクス研究部門超伝導計測デバイスグループ主任研究員
島田洋蔵(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門電磁波計測科 高周波標準研究室主任研究員
鈴木幸子大阪大学大学院工学研究科助手
粟津邦男大阪大学大学院工学研究科教授
岡田昭次郎(株)日本グレーン研究所取締役会長
谷内哲夫東北大学多元物質科学研究所助教授
岡田修司山形大学工学部教授
中西八郎東北大学多元物質科学研究所所長
小山裕東北大学大学院工学研究科知能デバイス材料学専攻教授
浅田雅洋東京工業大学大学院総合理工学研究科教授
深澤亮一(株)栃木ニコンRayfact事業部テラヘルツ技術アドバイザー
(有)スペクトルデザイン取締役
尾辻泰一東北大学電気通信研究所教授
D.A.NewnhamTeraview Limited
D.A.ArnoneTeraview Limited
Y.C.ShenTeraview Limited
B.E.ColeTeraview Limited
J.A.ZeitlerTeraview Limited, University of Otago, Universty of Cambridge
A.J.FitzgeraldTeraview Limited
P.F.TadayTeraview Limited
三浦剛ブルカー・オプティクス(株)取締役事業部長
笹倉大督ブルカー・オプティクス(株)アプリケーション・サイエンティスト
山本晃司大阪大学レーザーエネルギー学研究センター特別研究員(日本学術振興会)
山口真理子大阪大学レーザーエネルギー学研究センターレーザーテラヘルツ研究部門
谷正彦大阪大学レーザーエネルギー学研究センター助教授
萩行正憲大阪大学レーザーエネルギー学研究センター教授
アンドレ・クロップVeolia Water Japan(株)総務部部長
田澤信二岩崎電気(株)技術研究所部長
田澤賢次富山医科薬科大学医学部成人看護学科・外科系教授
伊藤要子愛知医科大学医学部附属核医学センター助教授
小川耕平富山県国際健康プラザ指導員
八塚美樹富山医科薬科大学医学部成人看護学科・外科系助教授
岩崎治之関東柔道整復専門学校講師
岩瀬和仁いわせ接骨院院長
菊池佑二MCA工学研究所代表
(有)菊池マイクロテクノロジー研究所取締役社長
菊池裕子北海道大学大学院歯学研究科口腔病態学助手
小山悠子医療法人社団明徳会福岡歯科統合医療研究所主任研究員・歯学医師(医学博士)
鵜飼光子北海道教育大学教育学研究科教授
渡邊民朗岩手県立大学客員教授・東北大学名誉教授
中井謙太東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター教授
法澤公寛大阪大学産業科学研究所附属産業科学ナノテクノロジーセンター人工生体情報ナノマテリアル分野
高橋紹大(財)電力中央研究所電力技術研究所 機器絶縁領域主任研究員
野坂芳雄長岡技術科学大学工学部化学系教授
野坂篤子長岡技術科学大学工学部化学系非常勤講師
小堀幸彦(株)シュタインバイスジャパン代表取締役社長

詳細目次
T総論

テラヘルツテクノロジーの現状と展望
1まえがき
221世紀の科学・技術
321世紀の科学・技術におけるテラヘルツテクノロジーの役割
4電磁波とは
5電磁波における光の位置づけ
6電磁波における電波の位置づけ
7電磁波における放射線の位置づけ
8電磁波の特徴
9電磁波の計測
10電磁波技術の適用
11テラヘルツテクノロジーの展望
12あとがき
 
Uテラヘルツ発生および計測技術

1テラヘルツ波の発生方法
1はじめに
2光伝導スイッチからのテラヘルツ波発生
3非線形光学効果によるテラヘルツ波発生
4半導体表面からのテラヘルツ波発生
5半導体量子井戸・超格子からのテラヘルツ波発生
6おわりに
 
2サブミリ波の発生技術
1はじめに
2ミリ波・サブミリ波半導体デバイス
3ミリ波・サブミリ波帯信号源技術
4サブミリ波電子管技術
5相対論的電子ビーム技術
6おわりに
 
3高出力テラヘルツ光の発生と計測への応用
1はじめに
2ジャイロトロン開発の現状(超高出力化と超高周波化)
3遠赤外光源としての超高周波ジャイロトロン――Gyrotron FU Series
4ジャイロトロン出力の変調と安定化
5ジャイロトロンの応用
6おわりに
 
4天文学におけるサブミリ波観測技術
1はじめに
2検出器
3観測装置
 
5テラヘルツ時間領域分光
1はじめに
2テラヘルツ時間領域分光
3矩形導波管中の遮断振動数電磁波
4フォトニック結晶中の電磁波伝播特性
5強誘電体結晶中の電磁波伝播特性
6おわりに
 
6テラヘルツ標準の計測技術
1はじめに〜標準とテラヘルツ〜
2テラヘルツ計測技術と測定量
3電磁波のパワー標準
4テラヘルツの周波数標準
5システムとしての構成の具体例
6今後の展望
 
7自由電子レーザー技術による波長可変テラヘルツ光と応用技術
1はじめに
2自由電子レーザー
3これまでの自由電子レーザー利用研究
4テラヘルツ自由電子レーザー利用研究
5おわりに
 
8天然鉱石の遠赤外線放射
1はじめに
2常温域における遠赤外線放射率
3天然鉱物の放射特性
4麦飯石とトルマリンの効能について
5サヌカイトの効能について
6その他の特徴ある遠赤外線放射率を示す材料
7おわりに
 
Vテラヘルツ応用技術

1有機DAST結晶を用いた広帯域波長可変テラヘルツ波光源
1はじめに
2DAST結晶を用いたDFG
3今後の課題:テラヘルツ波グレードDAST結晶の開発
4おわりに
 
2テラヘルツトランジスタの開発
1はじめに
2動作原理
3デバイスプロセス
4動作特性
5テラヘルツトランジスタの応用
 
3ナノ構造のテラヘルツ応答とテラヘルツデバイス
1はじめに
2共鳴トンネルダイオードのフォトンアシストトンネル
3フォトンアシストトンネルを利用したテラヘルツデバイス
4共鳴トンネルダイオードによる発振素子
5まとめ
 
4テラヘルツパルス波イメージング技術
1はじめに
2走査型テラヘルツイメージングシステム
3CCDカメラを用いたテラヘルツイメージングシステム
4国内外の技術動向
5まとめ
 
5テラヘルツデバイスの高度情報信号処理技術への応用
1はじめに
2テラヘルツ帯情報信号処理技術の体系
3テラヘルツ波を利用した信号処理技術の研究開発動向
4情報通信処理技術への応用の可能性
5おわりに
 
6製薬分野におけるテラヘルツパルス分光法とイメージング法の応用
1はじめに〜テラヘルツパルス分光とイメージングについて〜
2テラヘルツパルスシステムにおける発生器と検出器
3テラヘルツ分光法の製薬業界におけるアプリケーション例
4おわりに
 
7テラヘルツ電磁波によるソフトマテリアルの評価と危険物探知への応用
1はじめに
2テラヘルツ時間領域分光装置と解析
3超高分子量ポリエチレンの劣化診断
4アミノ酸の光学異性体混合比の同定
5イミダゾール誘導体の液体ダイナミクス
6封筒中のC-4爆薬の検出
7プラスチックボトル内の引火性液体のスクリーニング
8まとめ
 
8テラヘルツ光による水質管理
1はじめに
2ヴェオリア・ウォーター社の沿革
3水質の管理
4水質管理のためのテラヘルツ技術の応用
5水質管理におけるテラヘルツ技術の応用・展望
 
9テラヘルツ光の農業分野への応用
1はじめに
2植物と光
3人工光源の種類
4その他使用光源
5おわりに
 
10テラヘルツ光(遠・極遠赤外線)による熱ショックタンパク質の誘導と生体防御力向上
1はじめに
2熱ショックタンパク質について
3熱ショックタンパク質の定義および概念
4HSPの特徴および性質
5HSPの誘導に必要な時間
6HSPの誘導方法
7HSPの作用効果
8遠赤外線による全身加温によるHSP(HSP70)の誘導の試み
9遠赤外線による全身加温による免疫応答
10遠赤外線による全身加温による成績
11遠赤外線による全身加温についての考察
12おわりに
 
11テラヘルツ光の末梢神経刺激による生体反応
1はじめに
2テラヘルツ領域における近赤外線の原理と臨床応用
3治験
4治験結果からの考察
5ペインクリニック分野で応用が期待されるテラヘルツ光の展望
 
12マイクロチャネルアレイを通過する血流状態の観察
1はじめに
2毛細血管血流を左右する血液レオロジー因子
3マイクロチャネルアレイ開発の経緯
4マイクロチャネルアレイを通過する血流の観察と血液通過時間の分布
5毛細血管血流障害と生活習慣病
6血流観察の意義と問題点
7おわりに
 
13歯科臨床におけるテラヘルツ技術の応用
1はじめに
2統合医療とのかかわり
3歯科臨床における代替医療
4遠赤外線を利用した温熱療法
5近赤外線療法
6その他のテラヘルツ技術の応用
7おわりに
 
14電子スピン共鳴法による食品分析
1はじめに
2食品殺菌の必要性
3望ましい殺菌法
4食品照射
5照射食品の検査法
6ESR法による照射食品の分析
7おわりに
 
W今後の応用展望

1医科学・生命科学とテラヘルツ技術
1はじめに
2テラヘルツ波と生体高分子との相互作用
3テラヘルツ波による組織の画像化
4医科学、生命科学への応用に期待するもの
5おわりに
 
2ゲノム解析とテラヘルツ技術
1はじめに
2ゲノム解析とは
3ヒトゲノム計画
4生命科学の現状
5DNAのテラヘルツスペクトル
6おわりに
 
3ITとテラヘルツ技術
1はじめに
2光と電波の境界領域
3広大な周波数資源
4テラヘルツ無線システム
5テラヘルツ超広帯域無線のための技術課題
6おわりに
 
4電気事業分野におけるテラヘルツ技術〜送配変電設備の電気絶縁診断の例〜
1はじめに
2油浸紙絶縁設備
3ガス絶縁設備
4固体絶縁
 
5光触媒とテラヘルツ技術
1はじめに
2光触媒の原理
3酸化チタン光触媒への電磁波照射効果
4テラヘルツ技術による光触媒研究
5光触媒作用への電磁波照射効果
6可視光を用いる光触媒
 
6シュタインバイスにおけるテラヘルツテクノロジーへの取り組み
1はじめに〜欧州最大級の産学連携組織シュタインバイス〜
2テラヘルツテクノロジーの欧州における現状の概要とシュタインバイス
3シュタインバイス技術移転センターでの取り組み事例
4欧州における研究プロジェクト事例概要
5おわりに
 

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