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グラフェン・コンポジット    
〜 炭素原子1個の薄さのシートによる社会・産業基幹材料の強靱化・高性能化 〜
[コードNo.14STA107]

■体裁/ B5判上製本 208ページ
■発行/ 2014年7月15日 S&T出版(株)
■定価/ 59,400円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-907002-39-8
 
グラフェン・コンポジットの可能性、課題、将来性について分析し、できるだけわかり易く紹介。

著 者

新谷紀雄(独)物質・材料研究機構
仁科勇太岡山大学
森本直樹岡山大学
小林慶裕大阪大学
神谷渚グラフェンプラットフォーム(株)
坂口幸一佐賀大学
大竹亜紗美佐賀大学
内野聖子佐賀大学
明渡邦夫(株)豊田中央研究所
坪川紀夫新潟大学名誉教授
西野孝神戸大学
高山哲生山形大学
伊藤浩志山形大学
井上雅博群馬大学
齋藤彰範岡山大学
中村潤児筑波大学
王正明(独)産業技術総合研究所
上野啓司埼玉大学
松尾吉晃兵庫県立大学
唐捷(独)物質・材料研究機構
Lu-Chang QinUniversity of North Carolina at Chapel Hill
今栄一郎広島大学
播磨裕広島大学
矢野潤新居浜工業高等専門学校
蒋暁青南京師範大学
近藤大雄(独)産業技術総合研究所

書籍趣旨

 グラフェンの存在が初めて紹介されたのは2004年であり、グラフェンの単離とその特異な電子構造の発見によりノーベル賞が授与されたのはまだ2010年に過ぎないが、グラフェン研究は米欧、中国を中心として、目を見張るようなスピードで進展している。グラフェン研究は当初の基礎的研究よりも、本書が対象としているグラフェン・コンポジットのような応用研究が活発化している。グラフェンは低コストで量産可能であり、既存の高分子材料に微量添加で性能を格段に向上させるなど、産業や生活に直接貢献するイノベーション素材として期待されている。また、従来の素材にはない構造と特性を活かすことにより、エレクトロニクス、ロボット、医療等の先端分野の革新的素材としても注目され始めている。
 わが国におけるグラフェン研究はスタートダッシュに失敗している。特に応用分野の遅れは、経済的、社会的な損失を招くことになると憂慮される。本書は、グラフェンの応用研究の遅れを取り戻す一助として、グラフェン応用研究の現状を知って頂くことを意図して企画された。幸い多くの若手研究者が最新の研究成果を寄稿して下さった。この方々がグラフェン研究の拠点となり、また、読者の皆様がグラフェン研究に強い関心をもたれることを大いに期待したい。

(「はじめに」より)

目次

序:グラフェンの素材化及びグラフェン・コンポジット開発の最近の展開と期待
1グラフェンは新奇な特性をもつ低コストの素材
1.1グラフェンの従来水準を超える特性
1.2低価格で量産可能なグラフェン
1.3コンポジット化に適するグラフェンの溶液親和性及びマトリクスとの結合性
2グラフェン・コンポジットは早期実用化により、社会にイノベーションをもたらす
2.1グラフェン及びグラフェン・コンポジットの研究開発の現状
2.2グラフェンの優れるコンポジット化と特性
2.3グラフェン・コンポジットの研究開発分野
3グラフェン・コンポジット開発の現状と将来展望
3.1キャパシターの性能を15倍以上向上
3.20.1vol.%添加により絶縁高分子材料を導電性化
3.30.1wt.%添加により高分子材料の強度を42%向上
第1編 グラフェンの素材化及び複合材料化技術
第1章グラフェン・酸化グラフェンの合成・製造方法
第1節酸化グラフェンの合成方法とサイズ・酸化度の制御
1様々な酸化グラフェンの合成法
1.1Brodie法
1.2Brodie法の改良
1.3Staudenmaier法
1.4Hummers法
1.5Hummers法の改良
2黒鉛の種類の影響
3酸化グラフェンのサイズ制御
3.1黒鉛のサイズの影響
3.2酸化によるグラフェンシートの開裂
4酸化度の制御
第2節酸化グラフェンの熱的・化学的な還元によるグラフェン作成技術
1酸化グラフェン還元方法の概要
2酸化グラフェン還元の評価方法
3化学処理による酸化グラフェンの還元
4熱処理による酸化グラフェンの還元
4.1真空・不活性雰囲気での加熱処理
4.2反応性雰囲気中での加熱処理
第3節グラフェン大量生産の可能性 〜グラフェン技術材料推進企業の立場から〜
1グラフェン製造法
1.1合成
1.2分解
1.3剥離(へき開)
2グラフェンの応用
2.1プリンテッドエレクトロニクス
2.2コンポジット
3産業化
第2章グラフェン及び酸化グラフェン表面への官能基修飾
第1節酸化グラフェンを原料とした官能基修飾によるグラフェンの溶媒分散性向上
1グラフェンへの官能基付与
1.1イソシアネート基による官能基修飾
1.2ハロゲン化アルキルによる官能基修飾
1.3アミド結合による官能基修飾
1.4エステル結合による官能基修飾
2還元酸化グラフェンへの官能基修飾
2.1スルホン酸基の付加による官能基修飾
3シランカップリング反応を用いた官能基修飾
3.1アルキルトリクロロシランによる官能基修飾
3.2アルキルトリメトキシシランによる官能基修飾
第2節グラフェンへのポリマーのグラフト化と分散性の向上
1ナノ粒子表面グラフト化の方法
2グラフェンへのGrafting from法によるグラフト化
2.1原子移動重合(ATRP)法によるグラフト化
2.2可逆的不可解列連鎖移動(RAFT)法によるグラフト化
2.3水酸基/Ce(IV)レドックス系におけるグラフト化
2.4カリウムカルボキシレート(COOK)基からのアニオングラフト重合
3グラフェンへの“Grafting onto”法によるグラフト化
3.1GOの官能基と末端反応性ポリマーとの高分子反応
3.2ポリマーラジカル捕捉法によるグラフト化
3.3フェロセン含有ポリマーとの配位子交換反応によるグラフト化
3.4GO表面カルボキシル基開始によるカチオン重合グラフト化
3.5GOへ導入したメタクリル基を用いるin-situ重合によるグラフト化
4ポリマーグラフトGOの分散性
第3章グラフェンとポリマーの複合化技術
第1節酸化グラフェン/PVA、酸化グラフェン/PMMA複合材料
1酸化グラフェン
2GO/PVAナノ複合材料
3GO/PMMA複合材料
第2節グラフェン/高分子系複合材料の射出成形
1グラフェンの剥離処理法と射出成形品の物性の関係
1.1臭素水処理
1.2Hummers法
2マトリクスの親水化によるPMMA共重合体/酸化グラフェン複合材料射出成形品の物性改善
第2編 グラフェンベース、複合化、三次元構造化材料の研究開発
第1章グラフェン/有機高分子コンポジットの電気および熱伝導特性
1グラフェンコンポジットの輸送特性に関する理論的研究
1.1パーコレーション理論の適用
1.2輸送特性発現メカニズムと理論解析モデル
1.3CNTコンポジットとの比較
2グラフェンコンポジットの作製プロセス
3グラフェンコンポジットの輸送特性の現状
3.1電気伝導特性
3.2熱伝導特性
4コンポジット特性の真の理解に向けて
5グラフェンコンポジットの輸送特性向上のための今後の課題
第2章グラフェン/金属複合材料
第1節金属-グラフェン複合体、金属-酸化グラフェン複合体の作製と触媒作用
1金属-酸化グラフェン複合体の作製
2酸化グラフェン-金属複合体を用いた触媒反応
2.1クロスカップリング反応
2.2水素化反応
2.3酸化反応
2.4その他の反応
第2節グラフェンを用いた燃料電池電極触媒
1Ptサブナノクラスターの生成
2Pt/GNS触媒の高性能化-表面積増大と高活性化
3担体効果によるPt電子状態の変調
4グラフェン担体の特異性
第3章湿式法によるグラフェンシート複合体の合成と有機汚染物の吸着・除去
1剥離-再積層化技術によるグラフェン・チタニアナノコンポジット
2チタニアナノチューブ二次元沈着炭素ナノシート複合体
第4章グラフェン機能薄膜
第1節グラフェン透明電極の溶液塗布による作製と応用
1グラファイト単結晶の単層剥離、可溶化
2酸化グラフェン塗布膜形成と還元
3グラフェン透明電極の塗布形成と有機薄膜太陽電池への応用
第2節グラフェンの透明電極・ガスセンサへの応用
1シリル化GOからの透明電極の作製と特性
1.1シリル化GOからの透明電極の作製
1.2透明電極の特性
2シリル化GOからのピラー化炭素薄膜の合成とガスセンサ特性
2.1ピラー化炭素薄膜の作製
2.2ガスセンサ特性
第5章グラフェン積層・複合化と高性能キャパシター開発
第1節グラフェンによる高容量キャパシター
1グラフェンの作製と特性
1.1グラフェンの作製
1.2グラフェンの特性
2三次元ナノ構造グラフェン積層電極材料の作製
2.1グラフェンと単層CNTとの複合化
2.2グラフェンの積層化
3開発したグラフェンキャパシターの性能
3.1グラフェンキャパシターの構成と性能
3.2グラフェンキャパシターの可能性
第2節電解還元によるグラフェン作製とEDLCへの応用
1グラフェン/PAn複合膜の作製
2ERGO/PAn複合膜の構造
3ERGO/PAn複合膜のEDLC特性
4ERGO/PPy複合膜のEDLC特性
第6章グラフェン・カーボンナノチューブ複合構造
1複合構造(Composite)の歴史
2構造と合成方法
3その他のナノカーボン複合構造
付録:海外でのグラフェン・コンポジット研究開発の事例
1材料開発関連
2応用開発関連
3材料構造・プロセス開発関連



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