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3極当局の指摘事例にみる
ラボにおけるデータ記録・管理と電子化への移行
〜電子生データの定義/管理から紙データからの移行と査察要点チェック〜
〜FDA,EMA(PIC/S)に対応するデータの完全性の確保と逸脱・ラボエラー防止〜

[コードNo.15STP099]

■体裁/ B5判上製本 283ページ
■発行/ 2015年5月15日 サイエンス&テクノロジー(株)
■定価/ 60,500円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-86428-119-5

FDAのラボ査察では約50%が”データの完全性”の欠如が原因!?

ラボ査察における多くの指摘事例を各パートに織り交ぜながら3極に対応する電子/紙のラボデータ(生データや分析データなど)管理と信頼性を確保するためのQC/QA手法を解説!!

電子生データや設備/機器のバリデーション・キャリブレーション方法、紙から電子データへの移行、忘れがち陥りやすいヒューマンエラーなどガイドラインを読むだけでは指摘につながりやすい実務トラブルとそれぞれの指摘事例・対応方法を解説!

PMDA, FDA, EMA(PIC/S)当局の多くの指摘事例と具体的に対応するためのラボ管理の徹底解説!!

著者

新井悟 東レ(株)
上杉恵三 グロファーマフィジクス
葛城知子 佐藤薬品工業(株)
前田友弘 参天製薬(株)
中田雄一郎参天製薬(株)
番匠慶子 武田薬品工業(株)
大和田敬人大日本住友製薬(株)
荻原健一 (株)シー・キャスト
福田真二 大日本住友製薬(株)
島本哲男 ラボコンサルテーション(株)
(元 アスビオファーマ(株))

書籍趣旨

<PMDA, FDA, PIC/S (EMA) から指摘を受けないためのラボ管理重要項目>

・ラボエラーについて作業者の意識を変えたい方、再教育をしたい方

・電子データ対応を含むラボでの逸脱・OOS対応事例とGMP査察指摘

規格外試験検査結果(OOS)の管理方法とSOPへの反映方法

・OOS発生の要因の影響度におけるクオリティマネジメント/リスクマネジメント的視点の導入

・FDA査察でWarning letterに繋がりやすいとされるデータインテグリティ(データの完全性)の確保

・PMDAとFDA、EMAの生データの捉え方・要求する管理方法の違い

・データの信頼性・正確性のためのQC/QA.ミスを減らすコツ、効率化事例

電子記録/電子署名/監査証跡など、電子化における問題点対応

・電子化に伴うCSVの工数増加を無くすための方策

・3極査察に対応するCSV, 21 CFR Part11, ER/ES対応

・信頼性があるデータにするために機器/システムをきちんとキャリブレーション、バリデーションしたい方

・GAMP 5, Part11に対応するためのURSの具体的記載事例

エクセル・スプレッドシートの正しいバリデーション事例

・ラボノートを含むラボの電子化を導入したい方

目次

第1章グローバルに対応するラボ管理に関するガイドラインと重要項目
はじめに
1 各ガイドラインとその比較
1.1 GMP省令の要求事項
1.2 PIC/S GMP
1.2.1品質管理の基本要件
1.2.2品質管理区域
1.2.3品質管理
1.2.4PIC/S GMPのまとめ
1.3 原薬GMPのガイドライン
1.3.1試験室管理
1.3.2バリデーション
1.3.3文書・記録
1.3.4臨床試験に使用する原薬
1.3.5原薬GMPのガイドラインまとめ
2 ラボ管理に関する重要事項
2.1 原料・包材の受入試験
2.1.1PIC/S GMPの要求事項
2.1.2監査の指摘事項例
2.2 参考品・保存サンプル
2.2.1PIC/S GMPの要求事項
2.2.2製造の変更に伴う分析法変更時の同等性評価
2.2.3監査の指摘事項例
2.3 ラボの逸脱管理
2.3.1GMP省令の要求事項
2.3.2原薬GMPのガイドラインの要求事項
2.3.3PIC/S GMPの要求事項
2.3.4要求事項のまとめ
2.3.5FDAのOOSガイドライン
2.3.6OOSのまとめ
おわりに
第2章想定外な指摘を防ぐためのラボでのQC/QAと実務上の留意点
はじめに
1 日本におけるPIC/Sの位置づけ
2 GMPガイドラインにみるラボ管理
2.1 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(平成26年6月13日法律第69号)
2.2 薬事法施行規則(平成26年9月26日厚生労働省令令第109号)
2.3 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(平成16年12月24日厚生労働省令第179号)
2.4 治験薬の製造管理、品質管理等に関する基準(治験薬GMP、平成20年7月9日薬食発第0709002号)
2.5 PIC/S GMPガイドライン Part 1(PE 009-11(Part 1), 1 March 2014)
2.6 米国Code of Federal Regulations Title 21 PART 211. CURRENT GOOD MANUFACTURING PRACTICE FOR FINISHED PHARMACEUTICALS
2.7 米国Guidance for Industry:CGMP for Phase 1 Investigational Drugs(July 2008)
3 査察等での指摘を見据えたラボ管理
3.1 品質部門のGMP要件
3.2 QCラボ関連での指摘事例
3.2.1 新医薬品の製造販売承認審査における書面調査時での事例
3.2.2 FDA Warning letterでの指摘事例
3.2.2.1記録管理、試験記録
3.2.2.2バリデーション
3.2.2.3安定性試験管理
3.2.2.4QA機能の不備
3.2.2.5出荷/規格管理
4 指摘を受けない査察準備と、想定外な指摘を防ぐ実務上の留意点
4.1 当局等の査察受入れ準備
4.2 QCラボにおける想定外な指摘等を防ぐ、実務面での留意点
4.2.1 機器管理
4.2.2 試薬・標準品等の管理
4.2.3 試験用水の管理
4.2.4 試料採取
4.2.5 試験検査
4.2.6 保存検体の管理
4.2.7 分析法バリデーション
4.2.8 試験法の技術移転
4.2.9 教育訓練
おわりに
第3章ラボにおける逸脱対応としてのOOS初期調査 〜逸脱判断/防止とSOPへの反映〜
はじめに
1 OOSの対応の概要
2 ラボでの逸脱に関する判断の考え方
3 ラボでの逸脱原因・対策とOOS調査の原則
3.1 OOSの歴史
3.1.1 Barr社の判例
3.1.2 Barr社の判決以後のFDAの対応
3.2 OOSの進め方と初期調査の考え方
3.2.1 OOS初期調査の内容と方法
3.2.1.1「明らかにエラー」であると判断された場合
3.2.1.2試験担当者へのインタビュー
3.2.1.3試験法の内容と結果の照らし合わせ
3.3 定量結果(データ)の取り扱いとSOPへの反映
3.4 試験担当者の適格性
3.5 OOS初期調査の内容:チェックリスト
3.5.1 OOS初期調査の手順化
3.5.2 OOS手順のフォロー
3.6 OOS調査によるヒューマンエラーの再発防止
4 査察で指摘を受けたOOS対応事例
4.1 ドイツ原薬工場での事例
4.2 インド原薬工場での事例
4.3 カナダの受託試験ラボの事例
4.4 米国FDA警告状を踏まえたOOS対応事例研究
まとめ
第4章生データ(紙データと電子データ)の定義と3極に対応する管理方法
1 生データとは
2 生データ(紙データ及び電子データ)の管理方法について
2.1 生データの管理方法
2.1.1真正性
2.1.2見読性
2.1.3保存性
2.2 紙データの真正性の確保
3 生データに関するEU、FDAの査察動向と指摘数の統計データについて
3.1 FDAの試験室管理に関する指摘数ランキング
3.2 EUの試験室管理に関する指摘数ランキング
4 FDA、EUが要求するデータの完全性とは
4.1 忘れがち・陥りやすい作業ミス
5 試験室記録の具体例の紹介
5.1 試験対象(検体・サンプル)について
5.2 各試験に関する記録
5.3 標準品、試薬に関する記録
5.4 器具に関する記録
5.5 分析機器に関する記録
6 生データに関する参考文献
第5章3極に対応する紙データ及び電子データの運用と管理
はじめに
1 データインテグリティ(データの信頼性・完全性)に関する規制
1.1分析システムのコンピュータ化
1.221 CFR Part11の概要T〜電子記録〜
1.321 CFR Part11の概要U〜電子署名〜
1.4ER/ES指針
1.5PIC/S GMP Annex11
1.621 CFR Part11対応の必要性
2 紙データの運用と残すべき紙データ
2.1HPLCの分析システム
2.2紙データに求められることとは?
2.3メソッドやパラメータの変更
2.4結果の変更
2.5監査証跡のレビューとその他の注意点
2.6紙データの運用のまとめ
3 紙からの移行を含めた電子データの運用
3.1電子記録・電子署名のメリット
3.2紙データから電子データへの移行(PDFファイルを用いる場合)
3.3電子記録・電子署名(分析システムの機能を用いる場合)
3.4電子データの運用のまとめ
4 電子記録・電子署名に関する指摘事例
4.1電子記録の変更・削除
4.2電子記録と紙の記録の同等性
4.3アクセス権限
4.4監査証跡
4.5バックアップ
4.6その他
おわりに
第6章エクセル・スプレッドシートの具体的なバリデーション手順と方法
はじめに
1 スプレッドシートの開発、検証にあたってのCSVの文書構成について
2 開発、検証段階
2.1 スプレッドシートの開発、検証の手順
2.2 スプレッドシートの目的、内容決定
2.3 カテゴリ分類の実施
2.4 開発計画書、仕様書、兼バリデーション計画書の作成
2.4.1 開発計画の概要
2.4.2 開発計画の文例
2.4.3 仕様の概要
2.4.3.1要求仕様
2.4.3.2機能仕様
2.4.3.3設計仕様
2.4.4 スプレッドシートの仕様の複雑性について
2.4.5 仕様記載時の注意点
2.4.5.1計算式の確認
2.4.5.2誤入力防止の方策
2.4.5.3計算結果の桁数処理
2.4.5.4試験結果と規格値との比較
2.4.5.5印刷範囲の指定
2.4.5.6改ざん防止の方法
2.4.5.7スプレッドシートのファイル名
2.4.6 仕様の文例
2.4.7 システムアセスメント
2.4.8 バリデーション計画の概要
2.4.9 バリデーション計画の文例
2.4.10 テスト仕様書兼報告書(「開発計画書、仕様書、兼バリデーション計画書」、「バリデーション報告書」の別紙)の概要
2.5 スプレッドシートの作成
2.5.1 スプレッドシート作成作業上の注意点
2.5.2 スプレッドシートの実例
2.5.2.1例1:単純に計算式をいれたスプレッドシート
2.5.2.2例2:ROUND関数等で表示桁とセルの中身を合わせたもの
2.5.2.3例3:IF関数等で分岐や判定をさせるもの
2.5.2.4更に工夫を考える場合
2.6 バリデーション報告書の作成
2.6.1 バリデーション報告書
2.7 システム台帳への登録
3 運用段階
3.1 標準操作手順書
3.2 スプレッドシートのセキュリティ対応について
3.3 スプレッドシートの電子記録対応について
4 スプレッドシートの指摘事例と査察対応
4.1 スプレッドシートの指摘事例
4.2 スプレッドシートの査察対応
おわりに
第7章信頼性、正確性の確保のための機器/システムのバリデーション
はじめに
1 各国におけるCSV規制とガイドライン
2 ラボシステムに関する当局の指摘事例
3 国際的に最も広く使用されている「GAMPガイド」
3.1 GAMP4からGAMP5への改訂とその背景
3.2 GAMP5の新しい考え方
3.3 GAMP5の構成
3.4 GAMP5「原則と枠組み」の構成と概要
3.5.1 付属資料の全体概要
3.5.2 付属資料M(管理)の概要と主な変更点
3.5.2.1M4 ソフトウェア・ハードウェアのカテゴリ
3.5.3 付属資料D(開発)の概要と主な変更点
3.5.3.1D6 システム記述書
3.5.3.2D7 データのマイグレーション
3.5.4 付属資料O(運用)の概要と主な変更点
3.5.4.1付属資料O1 引き渡し
3.5.4.2付属資料O5 是正措置および予防措置
3.5.5 付属資料S(特殊)の概要
4 GAMPベースによるラボシステムのバリデーション
4.1 ラボシステムにおけるCSV管理規定
4.2 ラボシステムのバリデーションとカテゴリ分類の考え方
4.3 HPLCシステムの開発段階におけるバリデーション
4.3.1 CSV計画書/報告書の例
5 HPLCシステムのCSV手順
5.1 CSV計画書/報告書
5.2 ユーザ要求仕様書(URS)の例
おわりに
第8章信頼性、正確性の確保のための機器のキャリブレーション
はじめに
1 キャリブレーションに関する定義
1.1キャリブレーションと校正
1.2キャリブレーション(校正)に関する定義
1.3ICH-Q7「原薬GMPのガイドライン」における校正
1.4厚労省GMP施行通知
2 キャリブレーションに関するFDAの指摘事例
3 バリデーションとキャリブレーション
4 キャリブレーション体制
5 キャリブレーションとその考え方
5.1キャリブレーション対象計器の抽出と作業周期
5.2キャリブレーション作業の目的別種類
5.3キャリブレーション方法と許容誤差
5.4キャリブレーション点数とその値
5.5キャリブレーション業務の手順と要領
6 トレーサビリティ
7 キャリブレーションの実施方法と事例
7.1温度
7.2圧力
7.3流量
7.4レベル(液面)
7.5回転
7.6質量
7.7導電率
7.8湿度
7.9時間
8 キャリブレーション記録書の作成
9 GMP事例集における「校正」に関するQ&A
おわりに
第9章QRMを意識したラボエラー・逸脱と作業者教育との関連性
1 米国FDA査察時の指摘件数と分類
2 OOS発生時の対応の流れとラボ調査
2.1OOS発生時の対応の流れ
2.2ラボエラーの定義
2.3ラボ調査時の調査対象項目
2.4OOS発生の要因の影響度におけるQRM的視点
3 ラボエラーのQRM的分類
3.1ラボエラーの分類分け
4 ラボエラーの原因と対応
4.1ヒューマンエラー発生と風土の関係
4.2ラボエラー(逸脱)の原因と対応
5 ガイドラインにおけるQRMの記載について
5.1品質リスクマネジメント(ICH Q9)7)
5.2リスクマネジメントに用いる手法8)
5.3PIC/S GMPガイドラインとQRMとの関係
6 OOSへのQRMの適用事例
6.1操作プロセス
6.2要因解析
6.3リスク評価
6.4リスク評価結果
6.5リスク低減策の考案
7 年次レビューとラボエラー低減
7.1製品品質の照査(PIC/S GMP 第1章 品質マネジメント)
7.2ラボエラー低減につなげる年次レビュー
8 ラボでの教育
8.1PIC/S GMPにおける教育訓練
8.2GMP施設での作業者教育の一般的な分類
8.3GMP試験に従事する作業者の認定制度と教育の関係
8.4教育の対象とその効果の関係性(逸脱時の対処法と年次レビューを利用した予防的方策)
8.5意識に潜むリスクとラボエラー・逸脱との関係性〜変更時の再教育〜
8.6治験ラボと商用ラボにおける意識の違いと潜むリスク
9 予防的処置〜GAP分析と対策〜
第10章ラボでの電子実験ノートの運用プロセスと作業効率向上〜生産性・効率化を考えた紙と電子の差〜
はじめに
1 電子実験ノートの定義とその活用の目的
1.1 電子実験ノートの定義
1.2 電子実験ノートを活用する目的
2 電子実験ノートの機能と特徴
2.1 紙形態が電子実験ノートに勝る機能と特徴
2.2 電子実験ノートの優位性と紙形態との差
2.2.1重複や定型作業の入力における簡素化
2.2.2転記作業の短縮
2.2.3検索における作業の短縮化と網羅性による情報活用度の向上
2.3 電子システムであるからこそ活用できる機能と特徴
2.3.1化学構造式に関わる有用機能
2.3.2法規制照合
2.3.3申請書、試験報告書等のドキュメント作成
2.3.4進捗管理
2.3.5監査証跡
3 探索研究における電子実験ノートの活用と研究部門ごとの使用方法
3.1 探索研究の部門において注目される機能
3.2 化学合成の部門における活用
3.2.1構造式描画の有用性
3.2.2検索と共有の有用性
3.2.3法規制照合の有用性
3.2.4実験実施環境の変遷
3.3 生物系研究の部門における活用
3.3.1生化学系研究者の実験ノートの作成スタイル
3.3.2生化学系研究者にとっての電子実験ノートのメリット
3.3.3薬理系研究者の実験ノートの作成スタイル
3.3.4薬理系研究者にとっての電子実験ノートのメリット
3.4 分析業務の部門における活用
3.5 安全性試験の部門における活用
3.6 実験実施に特化した要員における形態
4 開発研究及び製品管理部門における電子実験ノートの位置付け
4.1 開発研究及び製品管理部門において注目される機能
4.2 開発研究及び製品管理部門における研究情報管理の特徴
4.3 開発研究及び製品管理部門における電子実験ノート
4.4 文書情報を管理する電子実験ノート
5 電子署名
5.1 電子署名とは
5.2 電子署名の形態
5.3 電子署名の形態ごとの差
6 将来の電子実験ノートの展望
6.1 電子実験ノートへの入力形態
6.2 システムのWeb化傾向
6.3 クラウドコンピューティングの活用
6.4 他の研究情報管理ツールとの連携
おわりに



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