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動的構造解析技術と非平衡物質開発の最前線    
Frontier of The Nonequilibrium Materials Science and Dynamical Structural Science
[コードNo.2009T709]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 腰原伸也(東京工業大学 教授)
■体裁/ B5判 237ページ
■発行/ 2009年 12月 (株)シーエムシー出版
■定価/ 70,200円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-0168-6

 
★21世紀前半における物質科学の目標として、米国エネルギー省の基礎研究政策報告書『5 Grand Challenges』にも
  明示された「非平衡ダイナミクス研究」を網羅した初の技術レポート!
★世界に先駆けて建設された、ピコ秒時間分解分子動画専用の新しいビームラインについても詳述!
★装置観測技術開発と物質開拓が一体となった研究動向と、新物質開発・新物性開拓に必要となる理論に関して詳細に
  解説!

刊行にあたって

 本書は2009年3月末を持って約5年半にわたる研究を終了した、科学技術振興機構(JST)のERATO腰原非平衡ダイナミクスプロジェクトの成果をまとめあげるとともに、専門分野外の方々にも向けた解説を加え編集したものである。このプロジェクトは物質中に潜む「ドミノ倒し」を、非平衡状態での協同現象ダイナミクスという視点から追及するために、物質開発からその光学的測定、構造変化のX線測定に渡る幅広い範囲の実験的検証を目的に実施された。
 このような装置観測技術開発と物質開拓が一体となった研究動向の解説には、装置とその利用ノウハウの説明のみでは不十分であり、実際の物質の例を取り上げることが、なにより説得力を持つものと考えられる。そこで本書でも、動的構造の情報を利用した新物質創成の観点で、1/4充填系有機電荷移動錯体(EDO-TTF)2PF6が光学特性の超高速かつ巨大な変化を光励起によって示すこと、さらにはカルシウム置換されたチタン酸バリウムにおいて量子誘電性と巨大な電気ひずみ効果が発現することなど、本プロジェクトで開発された具体的物質例を取り上げ解説する。
 また、新しい物質の開発や新物性の開拓には、その特性を予測するとともに、更なる新物質設計への飛躍を促すべく、理論的研究とも密接な連携を図る必要が有る。このため、本書では理論に関する詳細な解説も含まれている。
 このプロジェクトによって、積年の願いである「非平衡ダイナミクス」研究の方向を示すステップを1段上がるとともに、動的構造科学という新しい視点を切り開く土壌を作ることができたと考えている。この、歩みが始まったばかりの新分野の息吹とその可能性が、本書で読者諸兄にお伝えできることで、お世話になった方々へのささやかなお礼となることを願っている。
(「はじめに」より抜粋)
2009年11月   東京工業大学 理工学研究科 教授
腰原非平衡ダイナミクスプロジェクト
研究総括  腰原伸也

執筆者一覧

腰原伸也東京工業大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 教授
足立伸一高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 准教授
野澤俊介高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 放射光科学研究施設 特別助教
佐藤篤志高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 放射光研究施設 博士研究員
一蛹平東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 助教
富田文菜東京工業大学 理工学研究科 博士研究員
田崎(佐賀山)遼子(財)化学技術戦略推進機構(JCII) 研究開発事業部 超ハイブリッド材料プロジェクト;東北大学集中研究体 研究員
板谷治郎東京大学 物性研究所 特任講師
恩田健東京工業大学大学院 総合理工学研究科 化学環境学専攻 特任准教授
橋本秀樹大阪市立大学 大学院理学研究科 数物系専攻 教授
藤井律子大阪市立大学 大学院理学研究科 数物系専攻 博士研究員
符徳勝静岡大学 若手グローバル研究リーダー育成拠点 特任准教授
妹尾仁嗣(独)理化学研究所 基幹研究所 古崎物性理論研究室 研究員
矢持秀起京都大学 低温物質科学研究センター 教授
邵向鋒京都大学 低温物質科学研究センター 研究員

構成および内容

【 総論 】

本書で紹介する動的構造科学分野・物質科学分野の概要と特徴(腰原伸也)
1分野誕生の背景
2研究分野の特徴
3研究分野の現状と概要
3.1非平衡強相関材料の基礎物性評価と物質開拓(柱1と2)
3.2動的構造解析装置(時間分解X線測定ビームライン)建設とその利用ノウハウ(柱3)
3.3動的X線観測技術開発(柱3)
4本分野の研究の特徴を反映する代表的研究成果の概要
4.1光誘起相転移の概念を基盤とする、光機能物質開発の新パラダイムの創生
4.2量子誘電揺らぎによる非平衡状態を利用した巨大ピエゾ電気効果物質の開発
4.3世界に先駆けた動的X線観測専用ビームラインの建設
4.4時間分解X線観測による数々の新しい具体的知見
4.4.1生体物質の分子レベルのダイナミクスを観測
4.4.2溶液中の光誘起状態ダイナミクスの観測に成功
4.4.3衝撃波による結晶破壊過程を観測
5今後の課題

【 基礎編 】

第1章ビームラインの設計と建設(足立伸一)
1はじめに
2ビームラインの設計と建設
2.1PF-ARの特徴と利点―時間分解X線実験に最適な運転モード
2.2ビームラインで使用可能なX線の仕様と性能
2.3放射光の時間構造
2.4X線とレーザーの同期
3まとめ
第2章時間分解XAFSを用いた光誘起ダイナミクスの研究(野澤俊介)
1はじめに―時間分解X線吸収測定によるダイナミクス研究―
2時間分解XAFSを用いた無秩序系におけるスピンクロスオーバー現象の研究
2.1研究の動機
2.2過渡的な光励起HS状態
2.3溶液サンプルを用いた時間分解XAFS測定のセットアップ
2.4XANES、EXAFS領域に表れる電子状態・分子構造のダイナミクス
2.5XAFSスペクトルの時間発展
2.6pre-edge領域に表れるスピン状態のダイナミクス
2.7EXAFS解析による励起状態の分子構造決定
2.8まとめ
3時間分解XAFSを用いた固体試料における光誘起相転移の研究
3.1研究の動機
3.2固体サンプルを用いた時間分解XAFS測定のセットアップ
3.3低温領域における秒オーダーの寿命を持った光誘起相転移
3.4金属間電荷移動のダイナミクス
3.5まとめ
第3章100ps時間分解XAS装置の開発と測定(佐藤篤志)
1はじめに
2測定装置開発
2.1実験装置の概略
2.1.1PSICを用いたX線の位置安定化
2.1.2蛍光X線信号を指標としたレーザーの位置最適化
2.1.3レーザーの外部同期とデータ収集
3測定
4レーザー励起後50psの測定結果
5時間発展
6まとめ
第4章レーザー誘起衝撃圧縮された単結晶の解析(一蛹平)
1はじめに
2時間分解シングルショットラウエ回折測定
3結果と考察
4まとめ
第5章ピコ秒時間分解溶液散乱測定装置の開発(一蛹平)
1はじめに
2ピコ秒時間分解溶液散乱測定装置
3X線多層膜ミラーによるX線エネルギー幅の最適化
4CH2I2の光解離反応ダイナミクスの時間分解溶液散乱測定
5まとめ
第6章一酸化炭素結合型ミオグロビンのCO輸送過程直接観測(富田文菜)
1ミオグロビンの配位子輸送
1.1はじめに
1.2ミオグロビンの配位子光解離
1.3ミオグロビンの内部構造
1.4タンパク質のX線回折実験
1.5ミオグロビンのCO光解離中間体構造解析
2ミオグロビン分子内CO輸送過程直接観測
2.1新しい時間分解構造研究手法
2.2実験条件
2.3結果と考察
2.3.140KでのCO光解離実験結果
2.3.2100〜140KでのCO光解離実験結果
3まとめと展望
第7章BaTiO3の構造に関する研究(田崎(佐賀山)遼子)
1はじめに
2CaxBa1-xTiO3の巨大圧電定数の起源を解明するために
3BaTiO3の結晶構造と構造相転移
4ドメインとセラミクスの物性
5BaTiO3の圧電効果
6放射光X線を用いた電場下の構造研究
7おわりに

【 応用編 】

第1章光誘起相転移に有用な超高速分光実験手法の開発(板谷治郎)
1はじめに
2極短時間領域における光誘起相転移の初期過程分光
3高強度赤外光パルス励起による光誘起相転移
4レーザースライシング法によるフェムト秒X線分光
5将来展望
第2章有機伝導体(EDO-TTF)2PF6が示す多彩な光誘起相転移ダイナミクス(恩田健)
1はじめに
2測定装置
2.1紫外から赤外領域に渡る反射率変化測定
2.2励起光の波長可変化
2.3干渉計を用いたダブルパルス励起システム
3結果と考察
3.1広帯域反射率変化スペクトル測定およびモデル計算による光誘起独自の相の発見
3.2光誘起相の励起波長依存性
3.3高光子密度励起による新しい光誘起相の発見
3.4高温相(金属相)の紫外光励起による大きな反射率変化
3.5ダブルパルス励起による光誘起相転移の制御
4まとめ
第3章光合成系タンパク質の光誘起非平衡構造に関する研究(橋本秀樹、藤井律子)
1はじめに
2紅色光合成細菌の光合成系の分子構築
3光反応中心複合体の結晶化及びX線結晶構造解析
4光反応中心(RC)の光励起時間分解X線結晶回折
5光反応中心のサブマイクロ秒時間分解吸収分光
6光合成膜タンパク質の脂質二重層膜への再構築・二次元結晶化及び電子顕微鏡観察
7おわりに

【 非平衡物質開発編 】

第1章強相関非平衡物質の新しい開発方針(腰原伸也)
1はじめに
2強相関非平衡物質開拓における動的構造解析の重要性―電荷移動錯体テトラチアフルバレン-クロラニルを例として―
3強相関非平衡物質開拓の戦略―(EDO-TTF)2PF6を例として―
4おわりに
第2章新規酸化物強誘電体と巨大電場誘起歪材料の開発(符徳勝)
1はじめに
2巨大電気誘起歪を示すBa1-xCaxTiO3強誘電体の開発
2.1BCTOの結晶成長
2.2BCTO結晶の構造
2.3BCTO結晶の誘電性
2.4BCTO結晶の圧電性
2.5BCTO結晶における巨大な電気誘起歪
2.6BCTOにおける量子臨界現象
2.7化学圧力と小イオンのオフセンタリング効果の競合
2.8まとめ
3非鉛銀系ぺロブスカイト強誘電体材料の開発
3.1Ag-O間の共有結合性
3.2AgNbO3における電場誘起巨大電気分極および歪
3.3(Ag,Li)NbO3の強誘電性
3.4(Ag,K)NbO3の強誘電性
4おわりに
第3章分子性導体における電荷・スピン・格子結合現象の理論的研究(妹尾仁嗣)
1分子性導体の光誘起相転移現象と平衡状態に対する理論計算
2拡張ハバードモデルを用いた理論解析
3擬1次元分子性導体の電荷・スピン・格子結合現象の理論
4おわりに
第4章(EDO-TTF)2PF6とその類縁錯体を用いた有機強相関非平衡物質の開発研究(矢持秀起、邵向鋒)
1はじめに
2(EDO-TTF)2PF6同形錯体の開拓と解析
2.1(EDO-TTF)2XF6(X=As、Sb)の作製
2.2(EDO-TTF-d2)2XF6(X=P、As)
3MeEDO-TTF、MeSEDO-TTFの錯体開拓と解析
4TP-EDXTの錯体開拓と解析
5まとめ
成果リスト
用語解説
索引



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