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光配向テクノロジーの開発動向    
Current Development of Photoalignment Technology
[コードNo.2010T719]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 市村國宏(東邦大学 特任教授)
■体裁/ B5判 287ページ
■発行/ 2010年 1月 (株)シーエムシー出版
■定価/ 70,200円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-0195-2

 
★昨年の、テレビ向け次世代液晶パネルへの採用をうけて、ますます注目が集まる光配向技術!
★最前線の研究者総勢31名を執筆陣に迎え、基礎・材料から実践技術までを詳述!!

はじめに

 光分子配向の研究が注目されるようになったのは1980年代後半以降である。その駆動力は、液晶がもつ固有な自己組織化能との組み合わせであった。光照射によって誘起される分子配向状態が液晶の配向に増幅的に変換されるからである。そこで、液晶表示装置の光学異方性部材やホログラムを主とする光記録材料などへ応用する多くの提案がなされ、それぞれが先導的な産業技術に直接的にかかわることから急激な展開をみた。幅広い角度から学術的に研究が進められ、一つの学問領域が確立されつつある。しかも、昨今、光配向を用いる部材が実用レベルに達していることも仄聞する。
 実用面での現状を知るために、2008年11月に「光配向テクノロジーシンポジウム」を開催した。企業における開発研究を主として取り上げたが、改めて、光配向に関する関心がきわめて高いことを知るに至った。これは、光照射によって分子の配向を制御する手法は、ラビング処理や延伸、さらには摩擦転写などにない多くの優位性があることが広く知られるようになった証しでもある。クリーンな製造プロセスが可能なだけでなく、二次元的のみならず、三次元的な分子の配向も可能だからである。
 本書は、光分子配向をキーワードとし、基礎、応用両面にわたる新たな展開を知ることを目的とする。この分野で先導的な研究を進めておられる方々に執筆をお願いし、これまでに蓄積されてきた知見をできるだけ共有することにより、これまでの発想をさらに強める一方で、新しい着想を生み出す契機となれば、と期待している。
(「はじめに」より一部抜粋・改変)
2010年1月  東邦大学 理学部 市村國宏

執筆者一覧

市村國宏東邦大学 理学部 先進フォトポリマー研究部門 特任教授
田所利康(有)テクノ・シナジー 代表取締役
清水洋(独)産業技術総合研究所 関西センター ナノテクノロジー研究部門 ナノ機能合成グループ 研究グループ長
物部浩達(独)産業技術総合研究所 関西センター ナノテクノロジー研究部門 ナノ機能合成グループ 主任研究員
石飛秀和(独)理化学研究所 河田ナノフォトニクス研究室 協力研究員
川月喜弘兵庫県立大学大学院 工学研究科 物質系 教授
小野浩司長岡技術科学大学 電気系 教授
永野修作名古屋大学大学院 工学研究科 物質制御工学専攻 助教;さきがけ JST
関隆広名古屋大学大学院 工学研究科 物質制御工学専攻 教授
山口留美子秋田大学 工学資源学部 電気電子工学科 准教授
中裕美子東京工業大学大学院 総合理工学研究科 化学環境学専攻
池田富樹東京工業大学 資源化学研究所 所長・教授
原光生名古屋大学大学院 工学研究科
秋山陽久(独)産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 研究員
玉置敬(元)(独)産業技術総合研究所 物質プロセス研究部門 副部門長
松永代作(元)日本化薬(株) 機能化学品開発研究所
クリスティアン・
ルスリム
アドバンスト・ソフトマテリアルズ(株) 研究開発部 部長
坂本謙二(独)物質・材料研究機構 ナノ有機センター ナノアーキテクチャーグループ 主幹研究員
藤原健典東レ(株) 電子情報材料研究所 研究員
福田隆史(独)産業技術総合研究所 光技術研究部門 主任研究員
茨田大輔宇都宮大学大学院 工学研究科 助教
玉置信之北海道大学 電子科学研究所 教授
栗原清二熊本大学大学院 自然科学研究科 教授
三宮暁史ウシオ電機(株) 技術本部 横浜開発部 第一課
長谷部浩史DIC(株) 液晶材料事業部 高津研究室 主任研究員
桑名康弘DIC(株) 液晶材料事業部 高津研究室 主任研究員
網盛一郎富士フイルム(株) 先端コア技術研究所 主任研究員
Vladimir ChigrinovHong Kong University of Science and Technology
飯村靖文東京農工大学大学院大学 電気電子工学科 准教授
猿渡直子大日本印刷(株) 研究開発センター FS開発チーム
浦和宏(株)有沢製作所 3D技術部 3D技術グループ

構成および内容

【第1編 総論】

第1章光配向テクノロジー概論(市村國宏)
1はじめに
2光配向法の経緯と展開
3光分子配向と光誘起分子配列
4光分子配向
5相変化を伴わない液晶の光配向
6相変化を伴う光配向
7本書のねらい
8おわりに

【第2編 分子配向と新たな光配向手法】

第1章光学異方性膜の膜厚・光学定数解析(田所利康)
1はじめに
2光学異方性媒質における光の伝搬
2.1等方性膜における反射、屈折、干渉
2.2異方性媒質中の光の伝搬速度
2.3屈折率楕円体と常光/異常光
2.4光学異方性媒質に入射された光の進み方
3分光エリプソメトリー
3.1エリプソメトリーとは
3.2異方性媒質のエリプソメトリー
3.3スペクトルフィッティング解析
4異方性膜のエリプソメトリー解析例
4.1シリコン基板上のポリマー膜
4.2位相差膜
5まとめ
第2章高配向秩序液晶相の光配向制御―偏光赤外レーザ法(清水洋、物部浩達)
1はじめに
2液晶への光照射による配向制御
3偏光赤外レーザ照射によるディスコチック液晶の再配向メカニズム
3.1赤外レーザ照射光と再配向カラム軸方向の関係
3.2再配向挙動の温度依存性および赤外レーザ照射密度と吸光度の関係
3.3赤外レーザ照射による液晶分子運動の時系列変化
3.4赤外レーザのパルス照射と連続波照射
3.5赤外レーザ照射による液晶高次秩序構造の配向メカニズム
4種々の赤外レーザ照射によるディスコチック液晶の配向制御
5本手法の機能性フィルムへの応用と今後
第3章単一光スポット照射による光学異方性発現と光誘起物質移動(石飛秀和)
1はじめに
2アゾ系ポリマーの光異性化と分子配向
3アゾ系ポリマーの光誘起物質移動
4単一集光スポット照射による光誘起物質移動
5単一ナノ光スポットによる光誘起物質移動
6まとめ

【第3編 光配向における材料】

第1章架橋型液晶性高分子の光配向およびその応用(川月喜弘、小野浩司)
1はじめに
2光架橋性高分子液晶と光と熱による分子配向
3光架橋性高分子液晶上での低分子液晶の配向制御
4光反応性の向上―偏光光増感反応
5水素結合性高分子液晶の光配向
6偏光フィルムや偏光発光素子配向膜等への応用
7偏光ホログラム
第2章高分子超薄膜とナノ構造の光配向制御(永野修作、関隆広)
1はじめに
2高密度アゾベンゼン液晶ブラシの分子配向特性と光配向
3光応答性液晶ジブロックコポリマーのミクロ相分離構造の光配向制御
4おわりに
第3章PVCi光配向膜におけるアンカリング力と液晶材料依存性(山口留美子)
1はじめに
2PVCi膜における方位角アンカリング力
3アンカリング力による液晶分子のねじれ配列制御
4ねじれ角分布型マルチドメイン液晶セルの作製法
5光消去と液晶材料依存性
6励起状態における液晶の配向膜への影響

【第4編 光配向の新たな展開】

第1章光配向変化を基盤とした架橋液晶高分子のメカニカル効果―光運動材料―(中裕美子、池田富樹)
1はじめに
2光伸縮運動
3光屈伸運動
4液晶分子配向による屈曲方向の制御
5偏光照射による屈曲方向の制御
6フォトメカニカル特性
7三次元光運動
8今後の光運動材料
第2章有機無機メソ組織体の光配向制御(原光生、永野修作、関隆広)
1はじめに
2配向メソ組織体およびメソポーラス薄膜の作製
3コマンドサーフェスを用いた光配向メソ組織体薄膜の作製
3.1アゾベンゼン単分子膜を用いたメソ組織体薄膜の光配向制御
3.2光架橋性高分子液晶薄膜を用いたメソ組織体シリカ薄膜の光配向制御
4液晶性色素集合体のシリカによる固定化と光配向制御
5まとめ
第3章リオトロピック液晶の光配向制御と応用(秋山陽久、玉置敬、松永代作、クリスティアン・ルスリム、市村國宏)
1はじめに
2光配向膜による色素配向制御
3光配向膜によるリオトロピック液晶の配向制御
4光配向膜の化学構造の影響
5マイクロパターン化偏光素子
6色素に添加される界面活性剤の影響
7そのほかのリオトロピック液晶の光配向制御
8おわりに
第4章ポリイミド光配向膜による有機半導体の分子配向制御(坂本謙二)
1はじめに
2アゾベンゼンを主鎖に含むポリイミド
3ポリイミド光配向膜によるペンタセンの配向制御
4ポリイミド光配向膜によるポリフルオレンの配向制御
5おわりに
第5章有機半導体の光配向制御(藤原健典)
1緒言
2有機半導体の分子配向処理
3機械的延伸法を用いた有機半導体分子の配向制御
4摩擦転写法を用いた有機半導体分子の配向制御
5ラビング法を用いた有機半導体分子の配向制御
6光配向法を用いた有機半導体分子の配向制御
6.1pCNAzを用いた有機半導体の光配向制御
6.1.1デバイス作製
6.1.2偏光顕微鏡観察
6.1.3紫外可視偏光スペクトル
6.1.4薄膜トランジスタ特性
7おわりに

【第5編 光配向による光学特性の活用】

第1章光配向とホログラム記録(福田隆史、茨田大輔)
1はじめに
2アゾベンゼンの光誘起分子再配向
3光誘起複屈折の測定法
4光誘起複屈折と分子協調運動
5ホログラム記録への応用
6偏光ホログラフィ
7リターダグラフィ(新しい位相情報記録技術)
8おわりに
第2章コレステリック液晶における選択反射の光制御(玉置信之)
1はじめに―分子配列のねじれ具合を「ねじらない分子」で制御する―
2コレステリック液晶の構造色とその固定および応用
2.1コレステリック液晶の構造色―分子配列のらせん周期構造と波長選択的円偏光反射―
2.2構造色の固定および応用―中分子液晶によるらせん周期構造の固定と単層フルカラー記録・表示メディアの可能性―
3コレステリック液晶の構造色の光制御の具体的方法
3.1ねじり力制御
3.2不純物効果
3.3スメクティックドメインの誘起と破壊
4コレステリック液晶と光応答性スメクティック構造インデューサー混合系
4.1コレステリック液晶とジアルキルまたはジアルコキシアゾベンゼン混合系
4.2コレステリック液晶とコレステロール-アゾベンゼンジメソゲン混合系
4.3コレステリック液晶とアゾベンゼンオリゴマー混合系
4.4コレステリック液晶とジフェニルブタジエン混合系
5光応答性部位とコレステリックメソゲンを含むジメソゲン型液晶系
5.1コレステロール-アゾベンゼンダイマー
5.2コレステロール-ジフェニルブタジエンダイマー
6おわりに
第3章光応答性高分子液晶複合体の特性(栗原清二)
1はじめに
2外部応答性フォトニック結晶
3光応答性高分子液晶と逆オパールの複合体
3.1シリカ逆オパール膜の作製
3.2アゾベンゼン高分子液晶とシリカ逆オパールの複合化
3.3複合体の反射スペクトル特性
3.4複合体の光応答性
3.5アゾベンゼン高分子オパールの作製と光応答性
3.6光応答性に及ぼすメチレンスペーサー長の影響
3.7光応答性に及ぼすトラン基導入効果
4むすび

【第6編 光配向テクノロジーの実践】

第1章光配向光源と装置(三宮暁史)
1はじめに
2光配向装置とは
3ショートアークランプを光源とする光配向装置
3.1偏光照明系
3.1.1放射照度
3.1.2分光分布
3.1.3偏光軸ムラ
3.1.4消光比
3.2偏光測定系
3.2.1高精度偏光測定器
3.2.2偏光性能モニタ
3.3アライメントステージ
3.4まとめ
4ロングアークランプを光源とする光配向装置
4.1偏光照明系
4.1.1積算露光量
4.1.2分光分布
4.1.3偏光軸ムラ
4.2偏光測定系
4.3まとめ
5まとめ
第2章UVキュアラブル液晶を用いたパターン化位相差フィルム(長谷部浩史、桑名康弘)
1はじめに
2当社光配向膜の基本特性
3光配向膜を用いた位相差フィルム作製
4耐熱性を改善した光配向膜
5光配向膜を用いたパターン化位相差フィルムの特徴
6UVキュアラブル液晶の特性
6.1位相差の熱安定性
6.2位相差の波長分散
6.3空気界面におけるチルト角の制御
第3章光誘起型二軸性コレステリック液晶による位相差制御と応用(網盛一郎)
1はじめに
2光誘起型歪みコレステリック構造
2.1基本原理
2.2X線回折(XRD)による歪みコレステリック構造解析
2.3歪みコレステリック構造の光学特性解析
3歪みコレステリック構造の二軸性発現メカニズム
3.1歪みコレステリック構造における歪み発現の推定機構
3.1.1膜厚方向の重合収縮
3.1.2液晶のΔn低下
3.1.3重合による液晶モノマー拡散
3.2歪みコレステリック構造による二軸性発現メカニズム
4光誘起型二軸性コレステリック液晶のVA-LCD用位相差フィルムへの応用
4.1光誘起型二軸性コレステリック液晶による位相差制御
4.2光誘起型二軸性コレステリック液晶によるVA-LCDの視野角補償
5RGB独立補償方式によるカラーシフトのないIn-Cell VA-LCD
5.1背景
5.2RGB独立補償方式
5.3RGB独立補償方式によるカラーシフト改良効果
6まとめ
第4章Liquid Crystal Photoalignment by Azo-Dyes(Vladimir Chigrinov)
第5章光配向法を用いた新規な双安定液晶配向(飯村靖文)
1はじめに
2光配向法における双安定状態の発現原理
2.1定性的議論
2.2現象論的理論
3実験
3.1結果及び考察
4まとめ
第6章光配向膜を使用した強誘電性液晶の配向制御(猿渡直子)
1はじめに
2フィールドシーケンシャル方式
3強誘電性液晶
4ダブルドメイン欠陥の改善
4.1光配向膜・重合性液晶
4.2パネル構成
4.3ダブルドメイン欠陥の評価
4.4非対称配向法
4.5非対称配向法による液晶特性の変化
5パネル大型化に伴う課題―液晶注入工程―
5.1真空注入法
5.2One Drop Filling法(ODF法)
5.3インクジェット法
6まとめ
第7章光配向技術の実用化とアプリケーション(浦和宏)
1はじめに
2光配向技術の実用化
3立体ディスプレイ用位相差板〜Xpol®
3.1立体視におけるハードウエアの原理
3.2立体視におけるソフトウエアの原理
3.3立体ディスプレイの評価方法
3.4立体ディスプレイの今後
4光配向技術のメリット・デメリット
4.1光配向技術のメリット
4.2光配向技術のデメリット
5おわりに



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