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クリックケミストリー    
―基礎から実用まで―
Click Chemistry : Fundamentals and Practical Technologies
[コードNo.2014T941]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■編集/ 高田十志和、小山靖人、深瀬浩一
■体裁/ B5判 260ページ
■発行/ 2014年8月11日 (株)シーエムシー出版
■定価/ 71,280円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-0954-5

 
★国内初のクリックケミストリー専門技術書!
★基礎から高分子、医薬、バイオといった応用面に関する技術情報を一挙掲載!
★各章末には実験項を掲載し、再現実験や調査に大変有益な内容となっています!

キーワード

Huisgen反応 / Diels-Alder反応 / アセタール形成反応 / 非アルドール型反応 / チオール-エン反応 / 1,3-双極子環化付加反応 / [2+2]環化付加反応 / 求核付加―開環反応 / ケミカルライゲーション / 光親和性標識法 / 蛍光プローブ / ニトリルオキシド / イオンセンサー / グリコシルアジド / グライコポリマー / ワンポット合成 / 単分子膜 / ナノフィルム / デンドリマー / スターポリマー / ゲル / リビング重合 / 凍結融解法 / オリゴヌクレオチド / リード化合物探索

刊行にあたって

ノーベル賞を受賞されたのと同じ年2001年のSharplessらのClick Chemistryに関する論文(Angew. Chem.、 Int. Ed.、 40、 2004 (2001))を最初に見た時、面白い発想の総説だと思った。しかしながら、これはまるでシートベルトのバックルがカチッという音とともに繋がるが如くに二つのグループが簡単且つ確実に「結合」できる化学反応を改めて見直した・・・という感じの話だから、どこか「あたりまえ・・」とも感じていた。ところがどうして、この論文の引用回数は最近5000回を超え、今や化学だけでなく関連する広範な分野に及ぶ「共通」の方法、概念となっている。ノーベル賞化学者の慧眼に依るものであり、科学の進歩を地でいく話である。

Click Reaction(クリック反応)は、生命科学、超分子科学、さらには高分子科学、材料科学のような、比較的小さなユニットの積み重ねによってできる分子・材料が主要な役割を果たす分野で特に重要である。そして実際引用回数が示すようにその有用性は極めて高い。我が国でも、有用なクリック反応開発を目指す「基礎」から、クリック反応を利用して複雑な分子構築を行う「応用」まで、多くの研究者がクリック反応に携わっている。我々も、ニトリルオキシド基がアジド基よりも安全で触媒を要しない上、不飽和結合と炭素―炭素結合形成を行うなど、多彩なクリック反応を可能にする機能団と位置づけ、様々な研究を展開してきた。

ところが、研究を進める内に、これほど有用な反応にも拘わらず、クリックケミストリーに関するまとまった日本語の成書はなく、特に利用する側には情報不足であった。そんな折、昨年末奇しくもシーエムシー出版の伊藤氏からクリックケミストリーの企画を提案頂いた。まさに時節到来のご提案であった。そこで早速、この分野に造詣の深い北海道大学の小山先生と大阪大学の深瀬先生のご協力を仰ぎ、短期間の集中的な作業を経て、ここに国内で最初のクリックケミストリーの成書の刊行に至った次第である。

本書では、クリック反応を利用する側を特に意識し、各章には代表的な実験を一つずつ載せ、その鍵となる点やノウハウなども併せて記載した。また、終わりの章では、関連する試薬をまとめて紹介した。企業の技術者だけでなく大学の研究者にも大いに役立つ書に仕上がったのではないかと思う。刊行に至るまで特に小山先生には多くのプロセスで主要な役割を果たして頂いた。ここに付して感謝したい。

東京工業大学  高田十志和

著者一覧

高田十志和東京工業大学
小山靖人北海道大学
北山隆近畿大学
細谷孝充東京医科歯科大学
吉田優東京医科歯科大学
難波康祐徳島大学
谷野圭持北海道大学
道信剛志東京工業大学
正田晋一郎東北大学
小林厚志東北大学
野口真人東北大学
折田明浩岡山理科大学
大寺純蔵岡山理科大学
稲木信介東京工業大学
淵上寿雄東京工業大学
國武雅司熊本大学
青木健一東京理科大学
遠藤剛近畿大学
松本幸三近畿大学
宮田高治近畿大学
早瀬元京都大学
金森主祥京都大学
中西和樹京都大学
坂泰弘大阪大学
北浦健大大阪大学
北山辰樹大阪大学
山本拓矢東京工業大学
手塚育志東京工業大学
小門憲太北海道大学
佐田和己北海道大学
生越友樹金沢大学
山岸忠明金沢大学
武元宏泰東京工業大学
西山伸宏東京工業大学
片岡一則東京大学
藤野智子東北大学
磯部寛之東北大学
廣瀬友靖北里大学
砂塚敏明北里大学
北條裕信大阪大学
川上徹大阪大学
深瀬浩一大阪大学
田中克典(株)理研基幹研究所
馬場良泰塩野義製薬(株)
田口晴彦東京化成工業(株)
田中紀子シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社

目 次

【第1編 クリック反応の基礎―使えるクリック反応】
第1章Click Chemistry-序論-  (高田十志和、小山靖人)
1はじめに
2クリックケミストリーの定義
3クリック反応を利用した新物質の創出
4おわりに
第2章クリック反応に利用可能な反応  (小山靖人、高田十志和)
1はじめに
2クリック反応に利用可能な反応
3おわりに
4クリック反応一覧表
コラム1 Huisgen Click反応  (北山隆)
【第2編 クリック反応のための新しい分子修飾・連結ツールの開発】
第3章異種アジド基の反応性の差を利用した分子連結  (細谷孝充、吉田優)
1はじめに
2芳香族アジド基と脂肪族アジド基とを併せ持つプローブ分子の開発
3生体分子アジドと小分子アジドの連結
4かさ高い芳香族アジド基を利用する分子連結
4.1かさ高い芳香族アジド基の意外な反応性の発見
4.2かさ高い芳香族アジドの高いクリック反応性
4.3両オルト位のかさ高い置換基が芳香族アジド基に及ぼす効果
4.4種々のアルキンとかさ高い芳香族アジドとの反応
5おわりに
実験項 : ジアジド化合物7に対する位置選択的なクリック反応
第4章Click反応を利用した小型蛍光分子の合成  (難波康祐、谷野圭持)
1はじめに
21,3a,6a-トリアザペンタレンの一段階合成法の開発
31,3a,6a-トリアザペンタレンの蛍光特性
42,4-二置換-1,3a,6a-トリアザペンタレン
52,5-二置換-1,3a,6a-トリアザペンタレン
6おわりに
実験項1 : アジドユニット (7a)
実験項2 : TAP の一段階合成
第5章ニトリルオキシドを用いるクリック反応  (小山靖人、高田十志和)
1はじめに
2ニトリルオキシドの発生法
3ニトリルオキシドの自己反応性と安定化
4芳香環に対するニトリルオキシドの付加環化反応
52官能性安定ニトリルオキシドの合成と反応
6おわりに
実験項 : ニトリルオキシドの分子内付加環化反応によるジヒドロベンゾイソオキサゾールの合成
第6章アルキンとシアノ基含有アクセプター間のClick反応  (道信剛志)
1はじめに
2電子密度が高いアルキンとシアノアクセプターの組合せ
3芳香族系高分子の機能化
4高分子型イオンセンサーの開発
5おわりに
実験項 : ポリ(4-アジドメチルスチレン)側鎖への二段階クリック反応によるドナーアクセプター部位の構築
第7章グリコシルアジドの一段階合成  (正田晋一郎、小林厚志、野口真人)
1はじめに
2なぜクリック反応なのか
3オリゴ糖のどこにアジド基を導入するか
4既往のグリコシルアジド合成の問題点
5配糖体の合成に内在する水溶性-脂溶性のジレンマ
6水中でオリゴ糖のアノマー位だけを活性化する
7水溶液中におけるグリコシルアジドの一段階合成
8反応機構の解析
9機能性グライコポリマーへの応用
10おわりに
実験項 : ジシアロオリゴ糖のアジ化
第8章歪んだ環状ジインの簡便合成とClick反応への応用  (折田明浩、大寺純蔵)
1はじめに
2高歪み環状ジイン1の合成
3二重脱離反応を利用した高歪み環状ジイン1の合成
4高歪み環状アセチレン1への求核反応および求電子反応
5高歪み環状アセチレン1を用いたアジドとの付加環化反応(クリック反応)
6おわりに
実験項 : 高歪み環状アセチレン1の合成
コラム2 Huisgen反応の位置選択性とメカニズム  (北山隆)
【第3編 クリック反応の活用・応用】
第9章エレクトロクリック反応による表面修飾  (稲木信介、淵上寿雄)
1はじめに
2単分子膜の表面修飾
3高分子膜表面の修飾
4エレクトロクリック反応を用いた交互積層膜の作成
5走査型電気化学顕微鏡を用いたエレクトロクリック反応
6おわりに
実験項 : 電解発生Cu(I)を触媒としたアジド化ポリチオフェン誘導体の表面修飾
第10章表面・界面でのクリック反応によるナノフィルム形成  (國武雅司)
1はじめに 高分子反応としてのクリック反応の展開
2固液界面でのクリック反応
3アジド基やアルキン基を有するポリマーの合成
4液液界面でのクリック反応を利用したナノフィルム形成
5液液界面ホモクリック反応を利用したナノフィルム形成
6ヘテロ界面クリック反応を利用したナノフィルム形成
7最後に
実験項1 : アルキン基を有するホモポリマーの合成
実験項2 : アジド基を有するホモポリマーの合成
第11章無触媒固相グラフト反応のための高分子ニトリルオキシド反応剤  (小山靖人、高田十志和)
1はじめに
2高分子ニトリルオキシド反応剤の合成
3高分子ニトリルオキシド反応剤を用いる無触媒固相グラフト反応
4高分子ニトリルオキシド反応剤を用いるガラス表面の無触媒修飾反応
5おわりに
実験項 : 高分子ニトリルオキシド反応剤(PMMA-CN+O-)の合成
第12章チオールエン・クリック反応を用いたデンドリマーの大量合成とフォトポリマーへの応用  (青木健一)
1はじめに
2デンドリマーの大量合成に向けての指針
3多段階交互付加 (AMA) 法によるデンドリマー合成の実際
4デンドリマーを利用したフォトポリマー材料
5おわりに
実験項1 : ポリアクリルデンドリマー (Ac8, Ac16) の合成
実験項2 : クリック反応によるデンドリマーの末端修飾例〜ジアリルアミンによるポリアクリレートデンドリマーの末端修飾
第13章5員環ジチオカーボナート-アミンClick反応  (遠藤剛、松本幸三、宮田高治)
1はじめに
2高分子側鎖上の5員環環状カーボナートとアミンのClick反応を用いた高分子修飾
3重合反応への利用
3.12官能性5員環環状ジチオカーボナートとジアミンの重付加を利用したポリマー合成
3.25員環環状ジチオカーボナートとアミンの付加反応とチオール-エン反応を組み合わせた3成分重付加反応によるポリマー合成
43官能5員環環状ジチオカーボナートのアミン付加体を利用したスターポリマーの合成
5ラジカル重合と組み合わせたグラフトコポリマーの合成
6おわりに
実験項1 : 5員環環状カーボナート基を持つポリマーとアミン、酸無水物の反応
実験項2 : 2官能性5員環環状ジチオカーボナートとモノアミンの付加を利用したポリマー合成
第14章チオール-エン反応によるマシュマロゲルの表面処理と撥液性制御  (早瀬元、金森主祥、中西和樹)
1はじめに
2撥水性・親油性マシュマロゲルの作製
3チオール-エン反応によるパーフルオロアルキル鎖の導入と撥油性
4おわりに
実験項 : 超撥水・超撥油性マシュマロゲルの合成
第15章クリック反応性基を有するアクリル系ポリマーの精密合成と反応  (坂泰弘、北浦健大、北山辰樹)
1はじめに
2末端にクリック反応性基を有するアクリル系ポリマーの精密合成と反応
2.1リビングラジカル重合による合成
2.1.1原子移動ラジカル重合
2.1.2可逆的付加開裂連鎖移動重合
2.2リビングアニオン重合による合成
3クリック反応性側基を有するアクリル系ポリマーの合成と反応
実験項1 : 末端にクリック反応性炭素-炭素二重結合を有するシンジオタクチックポリメタクリル酸メチル(st-PMMA)の合成
実験項2 : 末端にクリック反応性C=C結合を有するst-PMMA へのチオールの付加
実験項3 : イソタクチックポリメタクリル酸プロパルギルの合成および部分修飾クリック反応
第16章トポロジカル高分子の合成  (山本拓矢、手塚育志)
1はじめに
2ESA-CF法
3kyklo-telechelicsのクリック反応を用いたbridged型およびspiro型多環状高分子の合成
4クリック反応を用いたH形telechelicsおよびfused型多環状高分子の合成
5クリック反応およびオレフィンメタセシス反応を用いた四環3重縮合高分子の合成
6クリック反応を用いた両親媒性環状・分岐状高分子の合成
7クリック反応を用いた主鎖配向の制御された環状ステレオブロックポリ乳酸の合成
8おわりに
実験項 : 三環spiro構造を有するkyklo-telechelics(5e)および両新媒性双環(8の字形)高分子(A1)の合成
第17章多孔性配位高分子のクリックケミストリー  (小門憲太、佐田和己)
1はじめに
2Huisgen環化(CuAAC)によるMOFの事後修飾法
3CuAAC以外のクリック反応を用いたMOFの事後修飾法
4官能基分布を持ったMOFのクリック反応による合成
5MOFのクリック反応事後修飾を用いた機能性材料
6おわりに
実験項1 : AzTPDCの合成
実験項2 : AzMの合成
第18章アルキン-アジドクリック反応を用いた柱状環状ホスト分子“ピラー[n]アレーン”の官能基化及びインターロック分子の合成  (生越友樹、山岸忠明)
1はじめに
2柱状環状ホスト分子Pillar[n]areneの合成と構造
3アルキン-アジドクリック反応を利用したPillar[n]areneの官能基化
4アルキン-アジドクリック反応を利用したPillar[n]areneインターロック分子の合成
5おわりに
実験項 : アルキン-アジドクリック反応を利用した[2]ロタキサン16の合成
第19章凍結濃縮現象によるClick反応加速  (武元宏泰、西山伸宏、片岡一則)
1はじめに
2反応率の時間依存性及び凍結融解処理の影響
3凍結融解処理時の温度と反応率
4反応物質濃度と反応率
5他の高分子での実施例
6おわりに
実験項 : PEG-siRNAの凍結融解法に基づく合成
第20章クリック伸長による人工オリゴヌクレオチドの合成  (藤野智子、磯部寛之)
1はじめに
2TLDNA単量体の開発
3TLDNAオリゴヌクレオチド固相合成法の開発
4水易溶性トリアゾリウム連結DNAの開発
5TLRNAオリゴヌクレオチド合成法の開発
6TLDNAの天然DNAとの二重鎖形成
7非天然塩基対を活用したTLDNA二重鎖の合成とその電荷輸送能
8生命科学への展開 : TLDNA酵素基質化
9トリアゾール連結環状二量化核酸の開発
10おわりに
実験項 : TLDNA 12量体の合成
第21章In situ クリックケミストリーを利用した有用生物活性物質のリード探索  (廣瀬友靖、砂塚敏明)
1はじめに
2キチナーゼ阻害剤Argifinからのアンカー分子調製と in situ クリックケミストリー
3X線共結晶解析を用いたSmChiBによるsyn-5形成促進効果の証明
4おわりに
実験項 : in situ クリックケミストリーを利用したChi阻害剤スクリーニング
第22章ペプチドチオエステルを用いるペプチド縮合法  (北條裕信、川上徹)
1はじめに
2ペプチドライゲーション法
2.1チオエステル法
2.2ネイティブケミカルライゲーション(NCL)法
3N-Sアシル基転位反応とペプチドチオエステル合成
3.1NAC法
3.2CPE法
4ヒストンH3の合成
5おわりに
実験項1 : N-エチル-S-トリチルシステイン (25) の合成
実験項2 : CPEペプチドの合成
第23章アザ電子環状反応、Staudinger Ligation  (深瀬浩一、田中克典)
1アジド基を利用した位置選択的、部位選択的標識化 : Staudinger ligationと歪み解消型クリック反応
2アザ電子環状反応を用いた革新的リジン残基標識プローブの開発
2.1可溶性糖タンパク質のPETイメージング:シアル酸含有糖鎖によるタンパク質の血中内安定性への影響
2.2細胞表層の標識と細胞表層糖鎖エンジニアリングと細胞動態の可視化
2.3タンパク質の位置選択的標識ならびに特定のタンパク質選択的標識
3おわりに
実験項 : Stella+(Lysine labeling unit)を用いた標識化
コラム3 クリックケミストリーの創薬研究への応用(馬場良泰)
【第4編 クリック反応に有用な試薬・反応剤】
第24章クリック反応に有用な試薬・反応剤  (田口晴彦)
1はじめに
2アルキニル基導入試薬
3アジド基導入試薬
4ライブラリー構築に有用なクリック反応試薬
5銅イオンフリーなクリック反応試薬
6その他のクリック反応を志向した試薬
7おわりに
第25章化学ライゲーションに有用な反応剤  (田中紀子)
1ペプチドの化学合成とタンパク質の化学修飾
2Native Chemical Ligation
3Staudinger Ligation
3.1Staudinger 反応
3.2Non-traceless Staudinger Ligation
3.3Traceless Staudinger Ligation
4有機アジドおよびアジド源
5化学ライゲーションに有用な試薬



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