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超分子材料の設計と応用展開    
Design of Supramolecular Structures and Development for the Application
[コードNo.2014T947]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 原田明
■体裁/ B5判 257ページ
■発行/ 2014年9月29日 (株)シーエムシー出版
■定価/ 71,280円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-0973-6

 
★「美しさ」から「機能」へ。自己修復、自己組織化など、超分子の多機能を解説
★「機能」から「応用」へ。医療、薬品、エネルギー、工業材料などへの応用展開を紹介
★ 光や刺激にも反応する性質は機能材料としてさらなる期待がよせられる

キーワード

ホスト-ゲスト / 自己組織化 / 自己修復 / 光・刺激応答 / ロタキサン / ナノチューブ / バイオトランジスタ / 分子イメージング / 有機-無機ハイブリッド / 分子解析 / インテリジェントポリマー / 環境モニタリング / フォトクロミック / センサー

刊行にあたって

「超分子化学」は数十年前にフランスのLehn教授が提唱されてからはじまった。当初は「分子を超えた化学」として、分子間相互作用により分子が集合してある特定の構造を形成した場合、超分子構造が形成されたとしてその構造や機能について詳細に検討された。当初はクラウンエーテルやシクロファン、カリックスアレンなどの環状分子がホスト分子としてその環内に様々なゲスト分子をとりこみ、いわゆる包接錯体を形成することがみいだされ報告された。その後、Calixarenes やCucurbiturilなど新たな環状ホスト分子が使われ、新たな超分子構造の形成が報告されるようになった。このようにホスト-ゲスト相互作用による超分子構造の形成に関する研究は膨大な数の報告がなされている。ほとんどはその構造形成とその構造の研究であった。
 さて、分子間の相互作用で形成された超分子はどのような性質を示し、どのような機能を持つのだろうか。まず、超分子形成においては、通常の合成反応による共有結合の形成のように、加熱したり、触媒を用いたりすることなく、常温、常圧で両成分を混合するだけで構造が形成される。自己組織化や自己集合体形成と呼ばれるゆえんである。もちろん、このような超分子形成過程が、生体系などの構造形成とよく似ているため、効率の良い構造形成法として、関心がもたれたものと考えられる。超分子の特徴としては、分子間相互作用でできているので、室温付近でついたり離れたり、可逆的に変化することができることであろう。まさに生体系での物理的な変化の根源をなすものである。このような可逆的な性質は、触媒機能やエネルギー変換機能、さらには自己修復機能など、さまざまな機能に繋がるものである。近年ではさらに超分子構造は光や酸化還元など、刺激応答性の材料としても注目されている。
 本書では、第1編として超分子化学の基礎として、その構造の構築法や機能、と評価について、その専門とする著者により紹介し、第2編では応用として、超分子形成が材料としてそのように設計され、応用展開されていくか紹介する。

(序章「超分子の研究開発動向」より)

著者一覧

原田明大阪大学
山口浩靖大阪大学
高島義徳大阪大学
重光孟京都大学
浜地格京都大学
國武雅司熊本大学
上村忍香川大学
中川敦史大阪大学
小松晃之中央大学
秋山元英中央大学
宮原裕二東京医科歯科大学
松元亮東京医科歯科大学
合田達郎東京医科歯科大学
前田康弘東京医科歯科大学
田畑美幸東京医科歯科大学
三條舞東京医科歯科大学
板東俊和京都大学
杉山弘京都大学
遠藤政幸京都大学
鈴木利雄大阪市立大学
長崎健大阪市立大学
井戸垣秀聡ダイソー(株)
長崎幸夫筑波大学
片山佳樹九州大学
波多野学名古屋大学
石原一彰名古屋大学
鈴木隆之東京電機大学
遠藤亮介東京電機大学
比氣靖大東京電機大学
藤沢潤一東京大学
橋爪章仁大阪大学
田中一生京都大学
中條善樹京都大学
小林洋一青山学院大学
阿部二朗青山学院大学
込山英秋JST-ERATO;東京工業大学
彌田智一JST-ERATO;東京工業大学
生越友樹金沢大学
山岸忠明金沢大学

目 次

序章 超分子の研究開発動向  原田明
【第1編 構築と機能、 評価】
第1章ホスト-ゲスト相互作用  原田明
1はじめに
2クラウンエーテル
3シクロファン
4カリックスアレーン
5Cucurbiturils
6シクロデキストリン
7その他
8おわりに
第2章自己組織化・自己集合性  山口浩靖
1はじめに
2自己集合と自己組織化
3自己組織化超分子
4金属種を介した自己組織化
5分子認識
6生体分子を利用したナノ構造体の創製
7おわりに
第3章自己修復  高島義徳、原田明
1はじめに
2修復剤徐放型自己修復材料
3水素結合を利用した自己修復性エラストマー
4シクロデキストリンとは
5CDを用いた自己修復性超分子ヒドロゲルの作製
6CD修飾ポリマーとフェロセン修飾ポリマーによる酸化還元応答性自己修復性超分子ヒドロゲル
7包接錯体の重合により作製された自己修復性超分子ヒドロゲル
8結言
第4章刺激応答性超分子の分子設計指針と機能応用  重光孟、浜地格
1はじめに
2刺激応答性超分子材料の分子設計指針
2.1刺激応答性超分子の分子設計指針
2.2刺激応答性分子による超分子集合体
2.2.1光応答性分子による超分子材料
2.2.2酸化還元応答性分子による超分子材料
2.2.3イオン、分子応答性の超分子材料
2.3超分子集合体の非共有結合による構造制御
2.3.1熱による超分子集合体の制御
2.3.2分子による超分子集合体の制御
2.3.3力学的刺激による超分子集合体の制御
3刺激応答性超分子材料の応用展開
3.1機能性材料への応用展開
3.2バイオマテリアルへの応用展開
3.2.1ヒドロゲル
3.2.2超分子集合体によるイメージング
3.2.3細胞および生体内での超分子集合体
4おわりに
第5章STM、 AFMを用いた超分子構造の観察と評価  國武雅司、上村忍
1緒言
2STMを用いた固体表面の超分子構造の観察
3STMを用いた二次元超分子構造のサブ分子スケールでの観察
4共有結合性二次元超分子構造の構築とSTM観察
5AFMを用いた超分子会合構造の観察
6SPMと超分子研究の将来
第6章放射光を利用したX線結晶構造解析  中川敦史
1はじめに
2X線の発生
2.1実験室系X線発生装置
2.2放射光
3超分子複合体の構造解析における困難さ
4生体超分子複合体構造解析ビームライン
4.1アンジュレータ光源と光学系
4.2ゴニオメータ部
4.3検出器
4.4試料冷却装置
5異常分散法
6超高分解能構造解析
【第2編 応用】
第1章医療用
1タンパク質ナノチューブの合成と応用展開  小松晃之、秋山元英
1.1はじめに
1.2多孔性膜を鋳型としたナノチューブの合成
1.3アルブミンからなるタンパク質ナノチューブの合成と分子捕捉
1.4一次元内孔空間へのウイルス・細菌の捕捉
1.5ナノチューブの酵素活性、触媒活性
1.6おわりに
2刺激応答性アクチュエータ  高島義徳、原田明
2.1はじめに
2.2能動カテーテル
2.3血管塞栓材料
2.4刺激応答性アクチュエータ
2.4.1CDを用いた刺激応答性超分子ヒドロゲルの作製
2.4.2CDを用いた光刺激応答性超分子アクチュエータの作製
2.4.3CDを用いた酸化還元応答性超分子アクチュエータの作製
2.5結言
3機能性超分子界面を用いるバイオトランジスタ  宮原裕二、松元亮、合田達郎、前田康弘、田畑美幸、三條舞
3.1はじめに
3.2バイオトランジスタの原理
3.3スマートゲルを用いたバイオトランジスタ
3.4糖鎖-レクチン認識を検出するための新規界面材料の設計
3.5直鎖ポリマーを検出界面とするバイオトランジスタ
3.6ヘアピンアプタマーを用いるバイオトランジスタ
3.7おわりに
4遺伝子スイッチ  板東俊和、杉山弘
4.1はじめに
4.2二本鎖DNAに対する結合性
4.3DNA塩基配列を特異的に認識する機能分子
4.4機能性Py-Imポリアミド:DNA配列特異的アルキル化反応
4.5機能性Py-Imポリアミド:エピジェネティクス制御
4.6まとめ
5DNAオリガミ構造体を利用した1分子イメージングシステムの開発  遠藤政幸、杉山弘
5.1はじめに
5.2酵素反応の1分子観察への応用
5.2.1DNAメチル転移酵素の反応制御と1分子観察
5.2.2DNA修復酵素の反応制御と1分子観察
5.2.3DNA組み換え酵素の反応制御と1分子観察
5.2.4RNAポリメラーゼのナノ構造上での1分子観察
5.3DNA構造変化の1分子観察への応用
5.3.1グアニン4重鎖構造の形成と解離の1分子観察
5.3.2B-Z構造転移のナノ構造内での1分子観察
5.4光応答性DNAを使った1分子観察
5.4.1光応答性2本鎖DNAの形成と解離のナノ構造内での1分子観察
5.4.2光応答性DNAナノ構造体の集合と解離の操作と1分子観察
5.5DNA分子機械への応用
5.63次元DNA構造体の構造変化の直接観察
5.7おわりに
6機能性食品素材β-グルカンの開発―機能性食品素材から医療材料への応用―  鈴木利雄、長崎健、井戸垣秀聡
6.1はじめに
6.2高純度β-グルカンの発酵生産法の開発
6.3アクアβの生理機能
6.3.1腸管免疫賦活効果について
6.3.2抗I型アレルギー効果について
6.3.3胃腸粘膜の保護効果について
6.4β-1,3-グルカンの医用マテリアルへの応用
6.4.1止血剤用ハイドロゲル材料としてのβ-1,3-グルカン
6.4.2β-1,3-1,6-グルカンを用いたポリアルデヒド材料の合成
6.4.3ポリリジンからの高分子ポリアミンの合成
6.4.4ハイドロゲルの特徴
6.4.5ハイドロゲルの止血効果および安全性について
6.5疎水溶性物質可溶化剤としてのβ-1.3-グルカン
6.5.1疎水性化合物の包接・複合化による可溶化
6.5.2疎水性化合物の可溶化 薬理活性を有する化合物への応用
6.5.3疎水性化合物の水溶化―カーボンクラスターC70を用いた光応答への応用―
6.6おわりに
第2章薬品関連
1バイオマテリアル界面におけるポリエチレングリコールの役割  長崎幸夫
1.1緒言
1.2反応性PEG誘導体の合成
1.3バイオインターフェースの構築
1.4鎖長効果と埋め草処理
1.5多点結合によるPEGブラシの構築
1.6PEG/抗体ハイブリッド界面の構築
1.6.1基材表面でのPEG密生層の構築と抗体固定法
1.7PEG/オリゴDNAハイブリッド界面の構築
1.8表層にメルカプト基を有する Mixed-PEG 修飾金表面の構築
1.9終わりに
2超分子ナノバイオデバイスによる薬物・遺伝子デリバリー  片山佳樹
2.1超分子と薬物・遺伝子送達
2.2DDSに応用される種々の超分子構造体
2.2.1環状超分子を用いるDDS
2.2.2ナノゲル
2.2.3ベシクル
2.2.4高分子ミセル
2.3超分子型DDS構造体の機能化
2.3.1ナノメディスンの取り込み経路と、必要とされる機能
2.3.2pH応答型超分子構造体
2.3.3還元剤応答型超分子構造体
2.3.4刺激により細胞への取り込みを促進する構造体
2.3.5酵素応答型超分子ナノ構造体
2.4おわりに
3テーラーメイド型超分子触媒  波多野学、石原一彰
3.1はじめに
3.2キラル超分子マグネシウム(U)ビナフトラート触媒の開発
3.2.1α,β-不飽和カルボニル化合物に対する有機リン化合物の付加反応
3.2.2キラルマグネシウム(U)ビナフトラート触媒の最適化
3.2.3不斉1,4-ヒドロホスフィニル化反応と不斉1,2-ヒドロホスホニル化反応
3.2.4キラルPN配位子及び光学活性環状オキサホスホラノールへの誘導
3.2.5推定される触媒活性種と遷移状態
3.2.6直截的不斉Mannich型反応への展開
3.2.7不斉ヘテロDiels-Alder反応への展開
3.3キラル超分子ホウ素(V)ビナフトラート触媒の開発
3.3.1Diels-Alder反応とは
3.3.2キラル超分子ホウ素(V)ビナフトラート触媒の創製
3.3.3メタクロレインとの異常エンド選択的反応
3.3.4α-ハロアクロレインとの異常エンド選択的反応
3.3.5α-無置換アクロレインとの異常エキソ選択的反応
3.3.6基質混在の競争条件下での基質選択的反応
3.4おわりに
第3章環境・エネルギー
1光応答性高分子による環境モニタリング・制御  鈴木隆之、遠藤亮介、比氣靖大
1.1はじめに
1.2二酸化炭素モニタリング
1.3表面環境の濡れ制御
1.4反応環境の制御
1.5水中における金属イオンのモニタリングと吸着制御
1.6空気環境における酸素濃度の制御
2界面電荷移動吸収を示す有機-無機複合材料の創製と太陽電池への応用  藤沢潤一
2.1有機系太陽電池の研究背景
2.2酸化チタンとジシアノメチレン化合物からなる有機-無機複合材料
2.2.1新規有機-無機複合材料の発見
2.2.2TiO2-TCNQにおける界面電荷移動遷移の発現機構
2.2.3界面電荷移動遷移の化学制御
2.3界面電荷移動遷移による光電変換
2.4総括
3エネルギー変換超分子材料  橋爪章仁
3.1はじめに
3.2エネルギーの基本概念とエネルギー変換
3.3エネルギー変換超分子材料
3.3.1光エネルギーから化学エネルギーへの変換(人工光合成)
3.3.2光エネルギーから電気エネルギーへの変換(太陽電池)
3.3.3化学エネルギー、または、光エネルギーから力学エネルギーへの変換(超分子アクチュエーター)
3.3.4電気エネルギーから光エネルギーへの変換(有機発光ダイオード)
3.4まとめと展望
第4章機能材料への応用
1有機-無機ポリマーハイブリッドを基盤としたソフトマテリアル  田中一生、中條善樹
1.1はじめに
1.2有機-無機ポリマーハイブリッド合成
1.2.1ゾル-ゲル法によるハイブリッド材料作成
1.2.2白色発光ハイブリッドの合成
1.2.3溶存酸素量に感応して強度が変わるりん光発光性ハイブリッド
1.3POSSを用いたハイブリッド材料
1.3.1POSSを架橋点としたネットワーク型ハイブリッド材料と分子内包
1.3.2環境応答性アップコンバージョン色素
1.3.3分子認識の足場材料としての利用
1.3.4「ソフト」な金属キレーターとしてのPOSS核デンドリマー
1.4おわりに
2高速フォトクロミック分子の高性能化と新機能創成  小林洋一、阿部二朗
2.1はじめに
2.2高速フォトクロミック分子の機能性の拡張
2.2.1逆配置型イミダゾール二量体によるスペクトル先鋭化と高機能化
2.2.2キラル高速フォトクロミック分子
2.2.3ペンタアリールビイミダゾール
2.3高速フォトクロミック分子の応用例
2.3.1高速光応答蛍光プローブ
2.3.2実時間ホログラムへの応用
2.4近年の研究発展:逆フォトクロミズム
2.5おわりに
3ブロックコポリマーテンプレート電解重合による導電性高分子ナノワイヤの作製とナノ集積化プロセス  込山英秋、彌田智一
3.1緒言
3.2テンプレート重合法による導電性高分子ナノ構造体の作製
3.3両親媒性液晶ブロックコポリマーを用いたテンプレート電解重合
3.4ブロックコポリマーテンプレート電解重合の新展開
3.5結論と展望
4人工金属酵素の超分子的機能化  山口浩靖
4.1はじめに
4.2バイオミメティックケミストリーに基づいた人工金属酵素システムの構築
4.2.1ビタミンB12人工金属酵素
4.2.2DNAポリメラーゼのような機能を持った人工金属触媒
4.2.3シクロデキストリンを用いた人工金属触媒
4.3生体高分子と金属錯体のハイブリッドシステム
4.3.1DNAを用いた不斉合成
4.3.2抗体に金属錯体を導入した触媒
4.3.3既存のタンパク質に金属錯体を固定したシステム
4.4おわりに
第5章センサー
1環状ホスト分子を基にした超分子センサー  生越友樹、山岸忠明
1.1はじめに
1.2バケツ状環状ホスト分子シクロデキストリン(CD)を用いた超分子センサー
1.3カボチャ状ホスト分子ククルビツリル(CB)を用いた超分子センサー
1.4杯状ホスト分子カリックスアレーンを用いた超分子センサー
1.5柱状ホスト分子ピラーアレーンを用いた超分子センサー
1.6おわりに



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