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透明ポリマーの材料開発と高性能化    
Material Development and Superior Performance of Transparent Polymers
[コードNo.2015T962]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 谷尾宣久
■体裁/ B5判 291ページ
■発行/ 2015年1月30日 (株)シーエムシー出版
■定価/ 75,600円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-1056-5

 
★光学部材の高機能化に向け“透明ポリマー”の基礎科学、材料開発、樹脂別動向、応用に迫る!
★次世代技術の実用化に不可欠なポリマーの光学特性制御、屈折率、複屈折、透明性、さらに耐熱性や
  熱膨張性などの特性向上について詳述!
★エレクトロニクス産業を支える透明ポリマー材料開発をビジネスチャンスに!

キーワード

光学材料 / ガラス代替 / 屈折率制御 / 複屈折制御 / 高透明化 / 高耐熱化 / エイジング / 低熱膨張性 / 高屈折率ポリマー / 液晶高分子 / ゾル―ゲル法 / セルロースナノファイバー / ポリカーボネート樹脂 / アクリル樹脂 / エポキシ樹脂 / 環状オレフィン系樹脂 / フッ素樹脂 / ポリイミド / シリコーン樹脂 / 透明樹脂シート / フレキシブル液晶・有機ELディスプレイ /タッチパネルディスプレイ / 光ファイバー / 有機太陽電池

刊行にあたって

 透明ポリマーが、ディスプレイ用光学フィルム、光ディスク、光学レンズ、光ファイバー、タッチパネルなど各種光学部材に用いられ、先端技術分野を支える重要な材料となっている。さらに、環境・エネルギー的観点、ユーザビリティといった点から期待が高まる次世代照明、フレキシブル有機太陽電池、フレキシブルディスプレイなど次世代技術の実用化においても、透明ポリマー材料の果たす役割は大きい。各種光学部材の機能を高め、次世代技術を実用化させるには、屈折率制御、複屈折制御、高透明化などポリマーの光学特性を高性能化するとともに、耐熱性や熱膨張性などの特性を向上させていくことが必要となる。
 透明ポリマーの光学特性を制御し、高性能化を実現するためには、ポリマーの化学構造、高次構造と光学特性の関係を理解していく必要がある。ポリマーの構造と光学特性の関係を理解することにより、効率的な高性能透明ポリマーの分子設計、材料開発が可能となる。また、次世代革新技術を担う材料として透明ポリマーを成長させてやるためには、用途展開についての議論、そこで要求される性能の明確化なども必要である。
光学用透明ポリマーの研究・開発を進めるためには「高分子」という材料・物質についての理解と、「光」についての理解が必要である。それも、その2つがどのように関わり合いを持っているのかを追及していくことが大切で、化学、物理、電子など専門を超えた、そして、材料、電器、光学機器など業種を超えた交流、議論が不可欠である。また、産業の現場で要求される性能を知り、それをどう実現していくかを模索することで透明ポリマーの基礎科学が深まっていく。
 本書は透明ポリマーの基礎から最新の材料開発技術、さらに今後の応用展開について網羅している。本書の著者は、いずれも第一線で活躍されており、多忙にもかかわらず、執筆を快諾していただいた。第1編は基礎編であり、光学特性制御の基礎など、高性能透明ポリマー材料の開発、設計に必要な基礎知識について述べられている。第2編では、屈折率や複屈折を制御した、また耐熱性や低熱膨張性を実現した、最新の高性能透明ポリマーの材料開発技術について解説していただいた。第3編では、樹脂別の開発動向が紹介されている。そして、第4編は応用編とし、透明ポリマーを用いた次世代技術について展望していただいた。
 本書が、次世代技術を担う透明ポリマー材料の開発、発展に貢献することができれば幸いである。

2015年1月
千歳科学技術大学 谷尾宣久

著者一覧

谷尾宣久千歳科学技術大学
井上正志大阪大学
松本章一大阪府立大学
工藤宏人関西大学
松川公洋(地独)大阪市立工業研究所
榎本航之山形大学
菊地守也山形大学
川口正剛山形大学
田中一生京都大学
中條善樹京都大学
越智光一関西大学
多加谷明広慶應義塾大学
斎藤拓東京農工大学
山口政之北陸先端科学技術大学院大学
荒川優樹東京工業大学
小西玄一東京工業大学
長谷川匡俊東邦大学
能木雅也大阪大学
広野正樹三菱エンジニアリングプラスチックス(株)
加藤宣之三菱ガス化学(株)
魚津吉弘三菱レイヨン(株)
田中徹三井化学(株)
青崎耕旭硝子(株)
坂根好彦旭硝子(株)
岡本敏住友化学(株)
後藤幸平後藤技術事務所
榊原誠モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズジャパン合同会社
高野祐輔モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズジャパン合同会社
井上梓慶應義塾大学
小池康博慶應義塾大学
武本博之日東電工(株)
田宮崇光旭硝子(株)
藤掛英夫東北大学
清水貴央NHK放送技術研究所
関谷毅大阪大学
池上和志桐蔭横浜大学

目 次

【第1編 透明ポリマーの基礎】
第1章屈折率制御  (谷尾宣久)
1はじめに
2屈折率と分子構造
2.1屈折率の定義
2.2屈折率と分子構造
3屈折率の波長依存性
4屈折率の温度依存性
5屈折率の制御
5.1Lorentz-Lorenz式に基づいた屈折率の制御
5.2高屈折率化
5.3低屈折率化
6屈折率の精密測定
7透明ポリマーの屈折率予測
7.1屈折率予測システム
7.2屈折率予測における課題
8おわりに
第2章複屈折制御  (井上正志)
1複屈折の微視的起源と配向複屈折
2ゴム状物質の複屈折:応力光学則
3高分子固体の複屈折
4修正応力光学則とその分子論的解釈
5光弾性係数
6分子構造と複屈折
7共重合による複屈折制御
8複屈折の波長依存性
第3章高透明化  (谷尾宣久)
1はじめに
2高透明化のための高次構造制御
2.1光散乱法による高次構造解析と透明性の評価
2.2透明ポリマー固体の屈折率不均一構造
2.3高透明化のための高次構造制御
3高透明化のための分子設計
3.1光散乱損失と分子構造
3.2光吸収損失と分子構造
3.2.1電子遷移吸収
3.2.2原子振動吸収
3.3高透明化のための分子設計
4透明ポリマーの透明性予測
5おわりに
第4章高耐熱化  (松本章一)
1はじめに
2耐熱性の評価方法
3高耐熱・高透明アクリル系ポリマーの開発
3.1ポリメタクリル酸エステル
3.2ポリフマル酸エステル
3.3マレイミドコポリマー
第5章エイジング  (谷尾宣久)
1はじめに
2エイジングに伴うエンタルピー変化
3エイジングに伴う屈折率変化
4エイジングに伴う複屈折変化
5エイジングと透明性
6おわりに
【第2編 材料開発技術】
第6章屈折率制御材料
1高屈折・含硫黄スターポリマー  (工藤宏人)
1.1はじめに
1.2t-ブチルカリックス[8]アレーン(BCA[8])をコアに有する含硫黄スターポリマーの合成と屈折率特性
1.3C-メチルカリックレゾルシンアレーン,C-ヒドロキシベンズカリックスレゾルシンアレーンをコアに有する含硫黄スターポリマーの合成と屈折率特性
1.44本腕含硫黄スターポリマーの合成と屈折率特性
1.5含硫黄スターポリマーの構造と屈折率の関係
1.6まとめ
2高屈折率有機無機ハイブリッド材料  (松川公洋)
2.1はじめに
2.2チオール基含有シルセスキオキサンによる有機無機ハイブリッド
2.3エン―チオール/ゾル―ゲル同時反応による有機無機ハイブリッド
2.4ジルコニアナノ粒子を含んだ高屈折率有機無機ハイブリッド
2.4.12段階法によるジルコニアナノ粒子分散体の調製
2.4.2デュアルサイト型シランカップリング剤によるジルコニアナノ粒子分散体の調製
2.5おわりに
3ZrO2ナノ微粒子を用いた高屈折率透明材料  (榎本航之、菊地守也、川口正剛)
3.1はじめに
3.2ZrO2ナノ微粒子の水相からトルエン相への相移動とその場疎水化技術
3.3ZrO2ナノ微粒子含有高屈折率透明材料の合成
3.4おわりに
4かご型シルセスキオキサンを用いたポリマーの屈折率制御技術  (田中一生、中條善樹)
4.1はじめに
4.2樹脂の低屈折率化のためのPOSSフィラー
4.3硫黄含有POSSネットワークポリマーを用いた高分子の高屈折率化
4.4おわりに
5高屈折率エポキシハイブリッド材料  (越智光一)
5.1はじめに
5.2化学構造の制御によるエポキシ樹脂の高屈折率化
5.3遷移金属酸化物ナノ粒子とのハイブリッドによるエポキシ樹脂の高屈折率化
5.4ジルコニアナノ粒子による高屈折率化とエポキシ樹脂の硬化機構
5.5おわりに
第7章複屈折制御材料
1ゼロ・ゼロ複屈折ポリマー  (多加谷明広)
1.1はじめに
1.2光学ポリマーの複屈折
1.2.1配向複屈折
1.2.2光弾性複屈折
1.3ゼロ・ゼロ複屈折ポリマーの設計・合成
1.3.1ランダム共重合法
1.3.2ゼロ・ゼロ複屈折ポリマーの設計
1.3.3射出成形におけるゼロ・ゼロ複屈折ポリマーの有効性
1.3.4ゼロ・ゼロ複屈折ポリマーの応用
1.4おわりに
2ポリマーブレンドによる複屈折制御  (斎藤拓)
2.1はじめに
2.2ポリマーの複屈折
2.3ポリマーブレンド法による複屈折の低減化
2.4ポリマー/ポリマー系の複屈折挙動
2.5ポリマー/低分子系の複屈折挙動
2.6ブロック共重合体の複屈折挙動
2.7おわりに
3低分子添加剤による複屈折制御  (山口政之)
3.1緒 言
3.2面内複屈折の制御
3.3面外複屈折の制御
3.4形態複屈折の制御
4大きな複屈折を有する液晶高分子  (荒川優樹、小西玄一)
4.1はじめに
4.2可視光に吸収を示さない高複屈折性材料
4.3低分子系から高分子系へ
4.4幅広いN相を示すチオフェン系液晶の開発
4.5おわりに
第8章耐熱性・低熱膨張性材料
1溶液加工性と低熱膨張特性を併せ持つ透明耐熱性ポリマー  (長谷川匡俊)
1.1透明耐熱性高分子材料の必要性
1.2耐熱性高分子系の候補
1.3PIフィルムを透明化するための方策
1.3.1透明性に及ぼす因子
1.3.2脂環式ジアミンより得られる透明PI系と製造上の問題点
1.3.3脂環式テトラカルボン酸二無水物より得られるPI系
1.4PBOフィルムを透明化するための方策
1.5熱イミド化によって得られる低熱膨張性透明ポリイミド
1.6溶液キャスト製膜するだけで低CTEを発現する透明PI系
1.6.1核水素化PMDAの立体構造制御によるアプローチ
1.6.2脂環式モノマーに頼らずに高透明性・低CTE・高Tg・溶液加工性を実現するための方策
1.7おわりに
2セルロースナノファイバーを用いた低熱膨張性透明材料  (能木雅也)
2.1はじめに
2.2セルロースナノファイバーの製造方法
2.2.1セルロースパルプへの化学変成処理
2.2.2セルロースパルプへの機械的解繊処理
2.3セルロースナノファイバーを用いた低熱膨張性透明材料
2.3.1ナノペーパーが透明になる理由
2.3.2ナノペーパーの透明性
2.3.3加熱しても高い透明性を保つナノペーパー
2.4ナノペーパーの機械的特性
2.5まとめ ペーパーエレクトロニクスの実現に向けて
【第3編 樹脂別開発動向】
第9章PC樹脂
1PC  (広野正樹)
1.1PC樹脂の歴史と技術動向
1.2材料開発動向
1.2.1電気・電子・OA
1.2.2自動車
1.2.3光学用
1.2.4アミューズ・雑貨
1.3今後の材料開発動向
2光学用特殊ポリカーボネート―Iupizeta EP―  (加藤宣之)
2.1緒言
2.2PCの製法
2.3高屈折・低複屈折特殊PC Iupizeta EPの概略
2.4Iupizeta EPシリーズのレンズ成形について
2.5今後のIupizeta EP材料
第10章アクリル樹脂  (魚津吉弘)
1はじめに
2PMMAの生産量
3PMMAの製造方法
3.1シート
3.1.1セルキャスト
3.1.2連続キャスト法
3.1.3押出し法
3.2成形材料
3.2.1懸濁重合法
3.2.2乳化重合法
3.2.3連続塊状重合法
3.2.4連続溶液重合法
4PMMAの物性
4.1光学特性
4.1.1透明性
4.1.2屈折率
4.1.3複屈折
4.2一般物性
4.3表面硬化PMMAシート
5透明性を活用したPMMAの用途
5.1液晶バックライト用導光板
5.1.1液晶バックライト
5.1.2エッジライティング
5.1.3導光板の要求性能
5.2プラスチック光ファイバー
6環境への対応
6.1サーマルリサイクル
6.2サステイナブルMMAの開発
第11章環状オレフィン系樹脂  (田中徹)
1環状オレフィン共重合体
2構造と物性
2.1構造
2.2アペル®光学銘柄について
2.3その他の物性
3アペル®各銘柄の用途、特長について
4今後の開発について
第12章フッ素樹脂  (青崎耕、坂根好彦)
1フッ素樹脂の特長
2透明フッ素樹脂「サイトップ」
2.1反射防止コーティング
2.2光ファイバー
2.3紫外LED封止・周辺部材
2.4ペリクル
第13章ガラス代替透明樹脂シート・フィルム  (岡本敏)
1はじめに
2カバーレンズの市場と樹脂比率
3カバーレンズの樹脂化の課題と開発動向
3.1カバーレンズに用いる場合の樹脂とガラスの比較
3.2樹脂シートの高感度化(高誘電率化)
4フレキシブルデバイスにおけるガラス代替の取り組み
4.1ガラス代替ハイバリアフィルム
4.2カバーガラス代替フィルム
第14章ポリイミドを中心とした耐熱透明材料の開発動向  (後藤幸平)
1はじめに
2透明ポリイミドの開発経緯
3最近の開発動向
3.1新しいモノマーからの機能化を意図した透明ポリイミド
3.1.1屈折率の制御
3.1.2低線膨張係数化
3.2耐熱透明ポリイミドの開発品、製品化例
3.3ポリイミド以外の耐熱透明ポリマーの開発品、製品化例
第15章シリコーン樹脂  (榊原誠、高野祐輔)
1まえがき
2シリコーンの化学
3液状シリコーンゴム製品の硬化反応
3.1縮合反応型
3.2付加反応型
3.3紫外線硬化型
3.4複合硬化型
4光学用途への展開(オプティカルボンディング)
4.1InvisiSil OPシリーズ
4.2自動車ディスプレイ向けオプティカルボンディング
5おわりに
【第4編 応用展開】
第16章プラスチック光ファイバー  (井上梓、小池康博)
1はじめに
2世界最速GI型POF
2.1GI型POFの高帯域化
2.2全フッ素化GI型POF
34K/8Kの時代に向けたインターコネクト技術と放送伝送技術
3.18K非圧縮伝送用GI型POFケーブル
3.2Radio-over-Fiber伝送技術
4おわりに
第17章ディスプレイ用光学フィルム  (武本博之)
1はじめに
2LCD用光学フィルム
2.1偏光板
2.2輝度向上フィルム
2.3光学補償板
2.4表面処理
3タッチパネル用透明導電フィルム
4光学用透明粘着フィルム(OCA)
5最後に
第18章タッチパネル用透明導電膜基材向け 低位相差ポリカーボネートフィルム  (田宮崇光)
1はじめに
2抵抗膜方式と静電容量方式の構造
2.1抵抗膜方式
2.2静電容量方式
2.3カバー材料
2.4透明導電膜
2.5透明導電膜基材
3AGCにおけるポリカーボネート事業について
第19章フレキシブル液晶ディスプレイ  (藤掛英夫)
1情報化社会からの要請
2フレキシブル液晶の特徴と用途
3フレキシブル液晶のデバイス構成と動作原理
4技術課題と克服方法
4.1基板間隔を安定化する接着スペーサ
4.2プラスチック基板の光学補償
4.3薄膜トランジスタを含む画素形成
4.4フレキシブルなバックライト
4.5液晶動作モードの選択
5今後の発展性
第20章フレキシブル有機ELディスプレイ  (清水貴央)
1はじめに
2有機ELディスプレイの特徴とフレキシブル化への課題
3フレキシブル有機ELディスプレイの構造と作製方法
4フレキシブル有機ELディスプレイのさらなる高性能化に向けた要素技術開発
4.1塗布型透明ポリイミド基板
4.2大気安定な逆構造有機EL素子
5おわりに
第21章フレキシブルエレクトロニクス  (関谷毅)
1はじめに
2研究背景
3フレキシブルエレクトロニクス
4フレキシブルトランジスタ
4.1有用性
4.2性能比較と特性の変遷
5応用研究
5.1フレキシブルディスプレイ
5.2フレキシブルRFID
5.3フレキシブルセンサ
6将来展望とまとめ
第22章フレキシブル有機系太陽電池  (池上和志)
1はじめに
2有機系太陽電池の構造と透明導電性基板
3フレキシブル有機系太陽電池の期待される用途
4有機系太陽電池の製造プロセス開発
5おわりに



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