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低分子ゲルの開発と応用    
New Frontiers of Molecular Gels ―Development & Application―
[コードNo.2016T003]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 鈴木正浩
■体裁/ B5判 約250ページ
■発行/ 2016年5月予定 (株)シーエムシー出版
■定価/ 71,280円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-1156-2

 
★低分子ゲルの本格専門書が発売!
★基礎から合成、分析、応用、市場製品までを網羅!
★ゲル専門研究者をはじめ、若手技術者や研究経験のない方にもお薦めの1冊です!

キーワード

オルガノゲル / チキソトロピー性 / ヒドロキシステアリン酸 / ソルビトール / アミノ酸誘導体 / シクロヘキサン誘導体 / 環状ジペプチド誘導体 / L-イソロイシン / グルタミド誘導体 / 長鎖アミドアミン誘導体 / ポリ(アリールエーテル)型デンドロン誘導体 / ピレン誘導体 / ナフタレンジイミド誘導体 / アルキルヒドラジド誘導体 / ホスファチジルコリン / ポリアクリルアミド

刊行にあたって

 低分子ゲル化剤に関する研究が活発に行われるようになって20 年以上が経ち、様々な種類の低分子ゲル化剤が開発されてきた。それと同時に、多様な応用展開がなされている。毎年4000報以上の低分子ゲル化剤・超分子ゲルに関連した学術論文が報告されており、低分子ゲル化剤ならびにそれらによって形成される超分子ゲルの有用性がうかがえる。また、特徴的な性質を持つため、油処理用途、化粧品、医薬品、医療用途、食品、文房具、塗料・インク、電子・デバイス、バイオマテリアルなどの多くの分野への応用展開が検討されている。いくつかの低分子ゲル化剤は実用化され、我々の生活の一部を担っている。しかしながら、多くの優れた研究の成果を考慮すると、実用化したゲル化剤はそれほど多くない。また、低分子ゲル化剤に関する著書は、欧文書として多く発売されているにもかかわらず、日本語での著書は驚くほど少ない。今回、本書『低分子ゲルの開発と応用』が企画され、低分子ゲルに関する最新情報をお伝えできる良書と思っている。

 本書第1編では、これまで低分子ゲルに接する機会が少なかった読者にも配慮しつつ、低分子ゲルの基本的な概念を論じた。第2編では、ゲル化剤の合成、第3編では、低分子ゲル化剤および低分子ゲルの分析に関するいくつかの研究成果等を載せた。そして、第4編は、本書の大きな特徴の一つとなっている、応用研究に関して述べている。様々な角度から低分子ゲルを模索し、電子デバイス、バイオマテリアル、センサーなどへの応用研究を紹介した。加えて、実用化されている低分子ゲルにも言及した。本書は、低分子ゲルの開発における寄与を1つの目的としているが、特に第3編は、いろいろな低分子ゲルの開発や応用に関する研究の即戦力となるであろう。

 低分子ゲルの関連領域の第一線で活躍する執筆者による本書は、最先端の情報や知見を専門以外の研究者でも理解できるように解説している。それぞれの章は、先端研究者だからこその知見や方法論なども多彩に盛り込まれており、独立して貴重な資料となっているが、本書を通読すれば、低分子ゲルの全体像を把握できる。私としては、低分子ゲルの研究者のみならず、これから研究を始める若手研究者や技術者にお薦めしたいと思っており、本書を利用して低分子ゲルを利用した新しい画期的な製品開発にも活用していただきたいと思っている。
2016年5月
信州大学 鈴木正浩

著者一覧

鈴木正浩信州大学
英謙二信州大学
小野文靖九州大学
渡邊久幸日産化学工業(株);九州大学
新海征治九州大学;崇城大学
中島範行富山県立大学
濱田昌弘富山県立大学
春藤淳臣九州大学
田中敬二九州大学
佐藤久子愛媛大学
矢島知子お茶の水女子大学
武野宏之群馬大学
西山桂島根大学
中野万敬名古屋市工業研究所
山中基資名古屋市工業研究所
伊原博隆熊本大学
高藤誠熊本大学
桑原穣熊本大学
龍直哉熊本県産業技術センター
伊村くらら中央大学
河合武司東京理科大学
伊藤和明山形大学
安藤倫朗山形大学
酒井秀樹東京理科大学
大背戸豊九州大学
久保勘二北海学園大学
森田由紀山口大学
岡本浩明山口大学
丸山達生神戸大学
後藤雅宏九州大学
橋崎要日本大学
今井美湖日本大学
藤井まき子日本大学
那須将樹信州大学
亀田直弘(国研)産業技術総合研究所
山中正道静岡大学
矢嶋摂子和歌山大学
太刀川達也埼玉大学
宮地伸英日産化学工業(株)
井本鷹行日産化学工業(株)
菓子野翼日産化学工業(株)
岩間武久日産化学工業(株)
押村英子味の素(株)
鈴木挙直千葉製粉(株)
柴田雅史東京工科大学

目 次

【第1編 低分子ゲル化剤の基礎】  (英謙二)
1はじめに
2ゲル化と結晶化の類似性
3ゲル化駆動部位という概念
4ポリマー型ゲル化剤
5ゲル化剤に関する研究の最近の潮流;おわりにかえて
【第2編 合成】
第1章糖誘導体を用いたスーパーゲル化剤  (小野文靖、渡邊久幸、新海征治)
1はじめに
2単糖の4、6位ベンジリデンアセタール化
3低分子ゲル化剤としての単糖誘導体
4おわりに
第2章L-リシン型低分子ゲル化剤  (鈴木正浩、英謙二)
1はじめに
2オルガノゲル化剤
3ハイドロゲル化剤
4両親媒性ゲル化剤
5おわりに
第3章ポリグリセリン脂肪酸エステルゲル化剤の合成  (中島範行、濱田昌弘)
1はじめに
2直鎖状ポリグリセリンの合成
2.1単量体ユニットの合成
2.22量体ユニットの合成
2.33量体ユニットの合成
2.4偶数鎖長伸長による直鎖デカグリセリンの合成
2.5効率的直鎖デカグリセリンの合成
3ポリグリセリン脂肪酸エステルの合成
3.1ポリグリセリン脂肪酸エステルの合成
3.2トリグリセリンステアリン酸エステル類の合成
3.3鎖長の異なるトリグリセリンジ脂肪酸エステル類の合成
3.4トリグリセリンジ脂肪酸エステル類の簡便合成
4まとめ
【第3編 分析】
第4章超分子ヒドロゲルの局所領域におけるレオロジー特性  (春藤淳臣、田中敬二)
1はじめに
2粒子追跡法
3サイズ依存的な空間不均一性
4ゾルーゲル転移過程における空間不均一性
5おわりに
第5章振動円二色性分光法によるゲル形成過程の解析  (佐藤久子、矢島知子)
1はじめに
2ゲルへの振動円二色性法の応用における基本方針
3ゲル構造への振動円二色性分光法の適用
3.1ゲル状態による振動円二色性シグナルの増大とゲル構造予測
3.2溶液、固体、ゲル状態における振動円二色性スペクトルの比較
3.3パーフルオロアルキル基をもつゲルの形成過程への応用
4まとめと今後の課題
第6章小角散乱法を用いた低分子オルガノゲルの構造解析  (武野宏之)
1はじめに
2小角散乱による低分子オルガノゲルの階層構造解析
2.1長面間隔と短面間隔
2.2ファイバー状集合体断面の構造
2.3ファイバー長
2.4ファイバー高次構造
3低分子オルガノゲルの構造形成過程
4おわりに
第7章オルガノゲル中に高濃度で分散させた希土類錯体の光化学的性質  (西山桂)
1「低分子オルガノゲル」の特徴
2フェノール+AOTゲルの構造と物性
3発光カラーチューニング用ゲル媒質としての展開
4ゲルを用いた強発光体の開発
5今後の展望
【第4編 応用】
第8章低分子のゲル化現象を利用した超撥水表面の作製  (中野万敬、山中基資)
1はじめに
2低分子ゲル化剤を用いた超撥水表面の作製
2.1コンセプト
2.2含フッ素ゲル化剤のゲル化能
2.3含フッ素ゲル化剤を用いた超撥水表面作製
3低分子ゲル化剤と結晶性化合物を用いた超撥水表面の作製
3.1コンセプト
3.2ひまし硬化油と脂肪酸を用いた超撥水表面作製
3.3低分子ゲル化剤と脂肪酸を用いた超撥水表面作製
3.4超撥水段ボールの開発
4まとめ
第9章超分子ゲル含有ポリマーフィルム  (伊原博隆、高藤誠、桑原穣、龍直哉)
1はじめに
2ボトムアップナノフィラーとしての超分子ゲル
2.1超分子ゲル
2.2超分子ゲル形成ツールとしてのグルタミド誘導体
2.3グルタミド系超分子ゲルの基本機能
3超分子ゲルのポリマー中への複合化
4超分子ゲル・ポリマー複合膜を用いる光変調材への展開
5おわりに
第10章低分子ゲル化剤との融合によるエマルションゲル  (伊村くらら、河合武司)
1エマルションの特徴
2従来のエマルションゲルの種類
3低分子ゲル化剤と融合した新規エマルションゲル
3.1油中および水中での超分子挙動
3.2水中油滴型エマルションの粘度におよぼす超分子の影響
4まとめ
第11章刺激応答性ゲル
1低分子ゲルのゲル化挙動と溶媒効果  (伊藤和明、安藤倫朗)
1.1はじめに
1.2ポリ(アリールエーテル)型デンドロン誘導体のゲル化挙動
1.3ピレン誘導体とナフタレンジイミド誘導体との二成分系ゲル化剤のゲル化挙動と溶媒効果
1.4おわりに
2界面活性剤が形成する光刺激応答性粘弾性水溶液  (酒井秀樹)
2.1はじめに
2.2界面活性剤水溶液による粘弾性制御のコンセプト
2.3アゾベンゼン修飾カチオン界面活性剤(AZTMA)を用いた粘弾性の光制御
2.4桂皮酸ナトリウムをスイッチング分子とした粘弾性の光制御
2.5光開裂性界面活性剤を用いた粘弾性の制御
2.6おわりに
3低分子ゲル化剤の混合によるチキソトロピー性超分子ゲル  (大背戸豊)
3.1はじめに
3.2新たな低分子ゲル化剤とそれらの混合による物性向上
3.3混合系超分子ゲルのチキソトロピー性
3.4混合系超分子ゲル内のネットワーク構造
3.5チキソトロピー性超分子ゲルの応用
3.6まとめ
第12章光・電子材料
1ゲル化能を持つ液晶分子  (久保勘二)
1.1はじめに
1.2オイルゲル化能を持つコレステリック液晶分子
1.3オイルゲル化能を持つカラムナー液晶分子
1.4オイルゲル化能を持つ棒状液晶分子
2イオン液体のゲル化とイオン液体ゲルの特性  (森田由紀、岡本浩明)
3イオン液体用ベンゼントリカルボキシアミド型ゲル化剤  (丸山達生)
3.1ベンゼントリカルボキシアミド型低分子ゲル化剤
3.2低分子ゲルと高分子ゲルによるダブルネットワーク型イオノゲル
3.3今後の展望
第13章バイオマテリアル
1細胞死を誘導する超分子ゲル  (丸山達生)
2両親媒性ペプチド脂質を用いて形成した超分子ゲルのDDSへの応用  (後藤雅宏)
2.1はじめに
2.2ペプチド性ゲル化剤と超分子ゲル形成
2.3経皮吸収DDS基材としての超分子ゲル
2.4超分子ゲルの経皮吸収促進機能
2.5超分子ゲル基材の経皮吸収メカニズム
2.6おわりに
3レシチン逆紐状ミセルからなるゲル状体の皮膚適用製剤への応用  (橋崎要、今井美湖、藤井まき子)
3.1はじめに
3.2レシチン逆紐状ミセルの形成メカニズム
3.3レシチン逆紐状ミセルからなるゲル状体の皮膚適用製剤への応用
42次元培養基材  (鈴木正浩、那須将樹、英謙二)
4.1はじめに
4.2ゲル化剤の選択、ゲル化特性および基材の作製
4.3細胞培養基材としての評価
4.4おわりに
5ナノチューブゲルのバイオ応用  (亀田直弘)
5.1はじめに
5.2ナノチューブハイドロゲルの創製
5.3ゲストタンパク質に対する安定化機能とリフォールディング促進機能
5.4タンパク質に対する半定量目視センシング機能
5.5ナノチューブオルガノゲルの光捕集アンテナ機能
5.6おわりに
6超分子ヒドロゲルを担体としたタンパク質電気泳動  (山中正道)
6.1はじめに
6.2超分子ヒドロゲルを担体とした変性タンパク質の電気泳動(SDS-SUGE)
6.3超分子ヒドロゲルを担体とした未変性タンパク質の電気泳動(Native-SUGE)
6.4おわりに
第14章化学センサー
1低分子ゲル化剤を用いた爆発物センサー  (英謙二)
1.1はじめに
1.2スチルベン含有ゲル化剤の合成とゲル化能
1.3キセロゲル薄膜による爆発物TNTの検出
1.4キセロゲル薄膜による爆発物RDXの検出
1.5キセロゲル薄膜のモルホロジー
1.6おわりに
2低分子ゲル化剤のイオンセンサーへの応用  (矢嶋摂子)
2.1はじめに
2.2イオンセンサー
2.3低分子ゲル化剤を感応膜材料に用いたイオンセンサー
2.4おわりに
3機能性色素ゲル化剤とセンサーへの応用  (太刀川達也)
3.1はじめに
3.2機能性色素ゲル線量計
3.3機能性色素ゲル化剤
3.4機能性色素ゲル化剤のゲル化能の評価
3.5機能性色素ゲル線量計へのγ線照射
3.6発色体の拡散挙動
3.7機能性色素ゲル線量計の経時安定性
3.8まとめ
第15章産業利用ゲル
1ナノファイバージェル®  (宮地伸英、井本鷹行、菓子野翼、岩間武久)
1.1はじめに
1.2開発背景
1.3ナノファイバージェルの基本的な性質
1.4製品化に向けての課題
1.5高含水弱酸性スティック用プレミックスの創製
1.6医薬品向けプレミックスの創製
1.7結語
2アミノ酸系油ゲル化剤  (押村英子)
2.1はじめに
2.2発見から産業利用に至るまで
2.3LGBA,EHGBAの特長とパーソナルケア用途における利用
2.4水をゲル化するアミノ酸誘導体
2.5おわりに
3デキストリン系及びイヌリン系油ゲル化剤  (鈴木挙直)
3.1はじめに
3.2パルミチン酸デキストリン
3.3デキストリン脂肪酸エステル
3.4イヌリン脂肪酸エステル
3.5化粧料への応用
3.6さいごに
4ワックスゲル  (柴田雅史)
4.1はじめに
4.2カードハウス型ワックスゲルと網状オルガノゲルの相違点
4.3ワックスゲルの種類
4.4ワックスゲルの微細構造
4.5ワックスゲルの硬度発現機構
4.6オイルゲル塗膜の物性制御



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