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おいしさの科学的評価・測定法と応用展開    
Scientific Evaluation and Measurement of the Taste Sensation and their Applications
[コードNo.2016T021]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 阿部啓子 / 石丸喜朗
■体裁/ B5判 200ページ
■発行/ 2016年9月12日 (株)シーエムシー出版
■定価/ 69,120円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-1177-7

 
★世界が注目するおいしさの科学的評価!
★科学的な評価・測定を生かした商品づくりを食品メーカー担当者が解説!
★国内第1線の専門家が最新研究開発動向を解説!

キーワード

味覚受容 / 食味評価系 / 嗜好性 / 味細胞 / タンパク質 / 糖質 / 脂質 / レプチン / ペプチド / 時間栄養学 / 味覚センサ / 官能評価 / こく

刊行にあたって

食は生命の根源である。人類は食のおいしさを探求し続け、それぞれの地域で独自の食文化を発展させてきた。21世紀に入った頃から、分子細胞生物学、遺伝学、バイオインフォマティクスなどの手法を用いて、ヒトが味を感じる仕組みが次々と明らかにされてきた。それに伴って、従来の官能試験に加え、味覚受容体を培養細胞に発現させる測定法などを用いて、おいしさの科学的評価が可能となってきた。すなわち、開発者のいわゆるベロメーターではなく、科学的データに基づいた商品開発が求められる時代を迎えつつある。

本書は、おいしさのメカニズムや食品評価系の研究から、科学的手法を用いて製造されたヒット商品開発例まで「おいしさの科学」について、産学官それぞれから第一線でご活躍されている先生方に最新動向を紹介して頂いた。本書が基礎研究者だけでなく、現場の商品開発者にとっても有益となることを願ってやまない。

東京大学 石丸喜朗
(本書「刊行にあたって」より)

著者一覧

石丸喜朗東京大学
三坂巧東京大学
戸田安香キッコーマン(株)
鈴木-橋戸南美京都大学
今井啓雄京都大学
山本隆畿央大学;大阪大学
中島健一朗東京大学
成川真隆東京大学
吉田竜介九州大学
二ノ宮裕三九州大学
永井俊匡高崎健康福祉大学
朝倉富子東京大学
緑川景子東京大学
大池秀明(国研)農業・食品産業技術総合研究機構
鈴木千尋日本製粉(株)
伊藤圭祐静岡県立大学
都甲潔九州大学
上田玲子東京大学
伏木亨龍谷大学
山口裕章太陽化学(株)
福田惠温(株)林原
桑垣傳美キッコーマン食品(株)
山下秀行(株)樋口松之助商店
若林英行キリン(株)
山本直之アサヒグループホールディングス

目 次

【第T編 おいしさを知る】
第1章味覚受容の分子基盤
1はじめに
2甘味受容体
3うま味受容体
4脊椎動物における甘味・うま味受容体の分子進化
5苦味受容体
6酸味受容体
7塩味受容体
8味覚コーディング
第2章培養細胞を用いた食味評価系
1はじめに
2口腔内に存在する味のセンサー
3Gタンパク質共役型受容体の機能解析
4培養細胞を用いた味覚受容体の機能解析
5ヒト味覚計測細胞の作出
6ヒト味覚計測細胞の応用利用
7食味評価に向けた課題
8最後に
第3章霊長類の味覚
1はじめに
2霊長類の味覚
3旨味・甘味受容体の遺伝的および機能的多様性
4霊長類種間および種内における苦味受容体の遺伝的・機能的多様性
5味覚受容体遺伝子の発現
6霊長類における味覚研究の展望
第4章味覚とおいしさの脳内情報処理
1おいしさとは
2脳内味覚伝導路
3味の質の情報処理
4おいしさの脳機序
4.1神経回路によるおいしさ
4.2脳内物質によるおいしさ
5おいしさと脳活動
6おいしさの学習・記憶
第5章摂食行動の脳内情報処理
1はじめに
2摂食の目的:恒常性の維持か嗜好性か?
2.1恒常性維持のための摂食
2.2嗜好性の摂食
3味や栄養は脳内にどのようにして伝わるのか?
3.1味の感知と栄養の感知
3.2味・栄養の感知細胞から延髄へ
3.3延髄からより高次の脳部位へ
3.4味と栄養の情報の統合
4恒常性維持のための摂食を制御する脳部位
4.1視床下部
4.1.1視床下部弓状核
4.1.2AgRP神経の機能と役割
4.1.3視床下部室傍核
4.1.4視床下部外側野
5生体恒常性維持のための生体調節機構
5.1摂食リズム
5.2食物選択行動
6嗜好性の摂食を制御する仕組み
6.1本能行動としての摂食
6.2神経調節
6.2.1ドーパミン
6.2.2セロトニン
7摂食を抑制する仕組み
8健康や生理状態が摂食行動に与える影響
9今後の展望
10おわりに
第6章生理状態や食経験に起因する味嗜好性の変化
1はじめに
2本能的な味の嗜好性
3食経験による嗜好性の変化
4食経験による脳内分子の発現変動
5母親から子に伝えられる味の記憶
6栄養状態に起因した味嗜好性変化
7加齢による味感受性の変化
8おわりに
第7章レプチンによる甘味感受性調節機構
1はじめに
2レプチン
3レプチンと味覚感受性
4レプチンによる甘味抑制機構
5レプチンによる甘味抑制と肥満
6ヒト味覚感受性とレプチンの関係
7腸管内分泌細胞モデルにおけるレプチンの効果
8おわりに
第8章タンパク質・脂質・炭水化物のバランス変化による代謝変化
1タンパク質・脂質・炭水化物のバランス変化
2バランス目標設定とメカニズム解明それぞれの研究手法
3動物実験の食餌設計
4実験デザインと生化学的解析
5肝臓のトランスクリプトーム解析
6脂肪組織のトランスクリプトーム解析
7トランスクリプトームのホメオスタシスに与える影響
8まとめ
第9章ゲノミクスを用いた食味関連遺伝子の探索―追肥によるコメの遺伝子発現変化から―
1はじめに
2コメの窒素施肥と種子貯蔵物質
2.1C/Nバランスと貯蔵物質
2.2追肥と食味
2.3登熟期種子のゲノミクス解析
2.4貯蔵タンパク質の変化
2.5多糖類代謝への影響
3おわりに
第10章食品と時間栄養学
1はじめに
2体内時計と食欲
3体内時計の仕組みと時刻因子への同調
4消化吸収と時計
5腸内細菌と時計
6エネルギー代謝と時計
7高脂肪食による肥満と時計
8体内時計を動かす食品
9食べる時刻と体重変化
10時計遺伝子のタイプと肥満
11おわりに
第11章味成分と結合するペプチドの網羅的探索と応用
1はじめに
2苦味マスキング剤
3ペプチドの機能とアレイ解析
4茶殻加水分解物の苦味マスキング効果の予備試験
5EGCG結合ペプチドの網羅的探索
6EGCG結合におけるアミノ酸残基の機能解析
7苦味受容体発現細胞を用いた苦味マスキング効果の解析
8タンゲレチン結合ペプチドの網羅的探索と苦味マスキング効果の解析
9味の分子設計へのペプチドアレイの応用可能性
【第U編 おいしさを引き出す】
第12章味覚センサの開発
1はじめに
2味覚センサの原理と測定手順
3基本味応答
4苦味の抑制効果の数値化
5食品の味
6今後の展望
第13章官能評価
1はじめに
2官能評価概論
2.1官能評価とは
2.2官能評価の特徴
2.3心理物理学的測定
2.3.1心理物理学的定数
2.3.2心理物理学的測定法および解析法
2.3.3心理物理学的法則(Law of Psychophysics)
2.4官能評価の影響要因
2.5評価・調査方法とその条件
2.5.1評価に影響を与える要因のリストアップ
2.5.2条件の標準化
2.5.3統計的手法の採用とパネルの育成
3官能評価各論
3.1官能評価の形式
3.2評価者(panel or assessor)
3.3評価用語
3.4評価試料
3.5官能評価設備と環境
3.6評価尺度
3.7目的別の官能評価手法とその解析法
第14章「こく」とその研究
1はじめに
2こくの研究の進展
3こくの定義
4栄養素摂取を超えた感覚も
5「こく味」成分開発の展開
6こくの新領域:栄養素の連想、あるいは無関係に見える匂いが、こくを増強する事例
【第V編 新しいおいしさの開発】
第15章カスタードクリームの成分分布とおいしさ
1はじめに
2同一配合処方による成分分散状態の違いとおいしさ
2.1混ぜ方の違いがおいしさに及ぼす影響
2.2IRイメージング装置を用いた成分分布の可視化と官能評価
2.3せん断速度依存性粘度分析
3市販品カスタードクリームのおいしさ
3.1市販品カスタードクリームの成分分布
3.2市販品カスタードクリームのせん断速度依存性粘度分析
3.3市販品カスタードクリームの動的粘弾性
4まとめ
第16章おいしさに関わるトレハロース
1はじめに
2トレハロースのおいしさへの寄与
2.1デンプン老化抑制
2.2タンパク質変性抑制効果
2.3保水性
2.4冷凍時の組織保護(氷結晶成長抑制)
2.5矯味・矯臭作用、風味改善効果
2.6結晶化、ガラス化の応用
3トレハロースの構造と機能性
第17章開栓後も鮮度を保持できるしょうゆ容器
1はじめに
2これまでのしょうゆ容器
3鮮度を保持するための容器
3.1基本的機能・構造
3.2パウチタイプの鮮度保持容器
3.3ボトルタイプの鮮度保持容器
3.3.1基本構造
3.3.2200mlスクイズボトル(卓上ユース)
3.3.3キッチンユースボトルの開発 (450mlスクイズボトル)
4現在の課題と今後の展望
第18章塩糀
1はじめに
2塩糀とは
3製造方法
3.1原材料
3.2糀の製造方法
3.3仕込み配合
3.4発酵温度と時間
4塩糀の成分
4.1発酵温度、時間、食塩が塩糀中のおいしさに及ぼす影響
4.2使用する麹菌株
4.3塩糀中の酵素
5塩糀の保存
6醤油仕込み糀
7最後に
第19章キリン メッツ コーラ
1はじめに
2トクホの市場
3メッツコーラの開発背景
4コーラ飲料の特性
5コーラのおいしさの科学
6トクホのおいしさ
7メッツコーラの市場受容性
8機能性食品のルール
第20章血圧降下ペプチドをおいしく摂る
1はじめに
2乳酸菌発酵による血圧降下ペプチド産生
3L.helveticusにおけるVPPとIPPの加工
4酵素法による効率的生産
5味噌の発酵による降圧ペプチド生産
6チーズ発酵による降圧ペプチド生産
7おわりに



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