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イオン液体研究最前線と社会実装    
Frontier of Ionic Liquid Research Toward Practical Use
[コードNo.2016T031]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 渡邉正義
■体裁/ B5判 335ページ
■発行/ 2016年12月26日 (株)シーエムシー出版
■定価/ 90,720円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-1227-9

 
★研究の進展により、いよいよ実用化が見えてきたイオン液体!
★物質合成・分離・回収、バイオリファイナリー、電池、デバイス、センサー、宇宙機器ほか、その応用はますます広がりを見せる!
★イオン液体の基礎科学、新規イオン液体の設計開発、各種応用事例等について最新知見を解説!

キーワード

イオン液体 / 熱的挙動 / ダイナミクス / 液体構造 / 輸送特性 / 物性予測 / 構造解析 / 電気化学反応 / トライボロジー / 高圧相転移挙動 / 設計 / 合成 / 精製 / 再生 / 化学変換 / ペプチド合成 / ナノ粒子合成 / 電子顕微鏡観察 / 溶媒抽出 / 希土類元素回収 / CO2回収・分離 / タンパク質分離 / リチウムイオン電池 / 人工衛星 / 加温型ナトリウム電池 / 無加湿燃料電池 / バイオマス処理 / 木材難燃化・耐蟻性 / 潤滑剤 / 電子デバイス / 宇宙機推進剤 / CO2濃度検出

刊行にあたって

「イオン液体」という物質が、広く研究者・技術者に認知されるようになってきた。研究が本格化した当初は、蒸発しない、燃えない、耐熱性の高い、しかも特殊溶解性や構造形成性のあるイオン伝導性液体ということで多くの研究者の興味を引いた。しかし、イオン液体の性質はこのような十把一絡げで括れるような単純な話ではなく、イオン液体を構成するカチオンそしてアニオンの構造や物性、さらにその組み合わせ(イオン間相互作用)によっても変化することが分かってきた。逆に言うと、その性質を理解すれば、designer solventと呼ばれているようにデザイン可能な機能性液体であるということになる。

シーエムシー出版から新しいイオン液体の成書の監修を依頼された。多くの優れた成書が出ている分野であるので、初めは躊躇するところもあった。しかし、学会や論文などを見ていると次々に新しいトピックスが生まれてくるこの分野の最新の状況を纏めることは、意味あることに思えてきた。事実、検索ツールを用いてionic liquidのキーワードでここ10年の関連論文数を調べてみると、2007年に873、2008年には1、000件を超え1、067、その後も増え続け、2013年には2、081、さらに2015年には2、387と増え続けている。

このような背景で出版される本書は、3編の構成とした。第T編は基礎科学、第U編は物質・材料設計、第V編には応用について最新の成果を纏めた。過去に執筆された内容をなるべく回避し、新しい内容、新たな気鋭の執筆者を優先的に選定した。物質を基盤とする科学の世界は、基礎科学の進展、これに基づく新規物質・材料設計とその応用分野の誕生は、領域を発展させる車の両輪である。そこで本書の題名を「イオン液体研究最前線と社会実装」とさせて頂いた。本書を読み進めれば、社会実装の足音が大きく聞こえてくる分野もお分かり頂けると思う。

イオン液体を真のdesigner solventとするためには、その物性を支配する基礎原理の理解は不可欠である。本書が少しでも基礎科学の理解と、これを通した応用分野の開拓に繋がればと期待している。

横浜国立大学 渡邉正義
(本書「巻頭言」より)

著者一覧

渡邉正義横浜国立大学
山室修東京大学
古府麻衣子日本原子力研究開発機構
梅林泰宏新潟大学
金久保光央産業技術総合研究所
Kenneth R. HarrisUniversity of New South Wales
都築誠二産業技術総合研究所
篠田渉名古屋大学
大内幸雄東京工業大学
片山靖慶應義塾大学
佐々木信也東京理科大学
吉村幸浩防衛大学校
竹清貴浩防衛大学校
阿部洋防衛大学校
浜谷望お茶の水女子大学
伊藤敏幸鳥取大学
松本一彦京都大学
野平俊之京都大学
萩原理加京都大学
大野弘幸東京農工大学
藤田正博上智大学
持田智行神戸大学
獨古薫横浜国立大学
金子芳郎鹿児島大学
上木岳士物質・材料研究機構
一川尚広東京農工大学
上野和英山口大学
上村明男山口大学
吉本誠山口大学
古川真也味の素(株)
福山高英大阪府立大学
鳥本司名古屋大学
杉岡大輔名古屋大学
亀山達矢名古屋大学
吉井一記大阪大学
桑畑進大阪大学
岡村浩之日本原子力研究開発機構
下条晃司郎日本原子力研究開発機構
松宮正彦横浜国立大学
児玉大輔日本大学
牧野貴至産業技術総合研究所
藤田恭子東京薬科大学
松本一産業技術総合研究所
石川正司関西大学
山縣雅紀関西大学
福永篤史住友電気工業(株)
酒井将一郎住友電気工業(株)
新田耕司住友電気工業(株)
安田友洋北海道大学
鈴木栞金沢大学
高橋憲司金沢大学
宮藤久士京都府立大学
近藤洋文デクセリアルズ(株)
小野新平電力中央研究所
羽生宏人宇宙航空研究開発機構
伊里友一朗横浜国立大学
三宅淳巳横浜国立大学
本多祐仁オムロン(株)
竹井裕介東京大学

目 次

【第T編 基礎科学】
第1章イオン液体の分類と特徴:分子性液体と何が違うのか?
1はじめに
2非プロトン性イオン液体
3プロトン性イオン液体
4溶媒和(キレート)イオン液体
5イオン液体への溶質の溶解
第2章イオン液体の熱的挙動、ダイナミクス
1はじめに
2イミダゾリウム系イオン液体の熱的挙動
2.1相挙動
2.2ガラス転移
3イミダゾリウム系イオン液体のダイナミクス
3.1アルキル鎖の運動
3.2イオン拡散
3.3ナノドメインの運動
3.4イミダゾリウム系イオン液体の緩和マップ
4おわりに
第3章イオン液体の液体構造
1はじめに
2非プロトン性イオン液体
3プロトン性イオン液体
4無機イオン液体
5溶媒和(キレート)イオン液体
6おわりに
第4章イオン液体の輸送特性
1はじめに
2輸送物性の理論式および経験則
3イオン液体の輸送物性の温度および圧力依存性
4イオン液体中における輸送物性
4.1自己拡散係数と電気伝導度の粘性率依存性
4.2Nernst-Einstein式のΔと速度相関係数
4.3抵抗係数
5おわりに
第5章計算化学を用いたイオン液体の物性予測
1はじめに
2イオン間に働く相互作用
3液体構造
4輸送物性
5伝導特性
6溶媒和イオン液体
7おわりに
第6章イオン液体表面・界面の構造解析
1はじめに
2X線反射率および斜入射X線回折による表面自己組織化の評価
3IV-SFG法による液体/液体界面における自己組織化の評価
4まとめに代えて
第7章イオン液体中の特異的な電気化学反応
1はじめに
2イオン液体中における金属錯イオンの拡散
3イオン液体中における金属錯イオンの電荷移動速度
4おわりに
第8章イオン液体のトライボロジー特性
1はじめに
2潤滑剤としてのイオン液体
2.1潤滑剤に必要とされる性質
2.2イオン液体の流体潤滑性能
2.3イオン液体の境界潤滑性能
3潤滑剤としての課題
3.1イオン液体の腐食対策
3.1.1雰囲気の制御
3.1.2ハロゲン化金属生成反応の抑制
3.1.3ハロゲンフリーイオン液体
4真空用潤滑剤への応用
4.1真空中での潤滑性
4.2アウトガスの発生
5おわりに
第9章イオン液体の高圧相転移挙動
1はじめに
2高圧相転移挙動
3ナノ不均一構造とコンフォメ-ション変化の関連
4おわりに
第10章イオン液体の設計・合成・精製・再生の最近の進歩
1はじめに
2イオン液体の合成
2.1標準的なイオン液体合成法
2.2具体的な各種イオン液体の合成
2.2.1[C4mim][NTf2]の合成
2.2.2[C4mim][PF6]の合成
2.2.3[C4mim][BF4]のBurrellらの合成法
2.2.4N,N-diethyl-N-(2-methoxyethyl)-N-methylammonium alanine([N221ME][Ala])の合成
2.2.5ホスホニウム塩イオン液体[P444ME][NTf2]
2.2.6イオン液体の再生
3マイクロリアクターによるイオン液体合成法
【第U編 物質・材料設計】
第1章フルオロハイドロジェネートイオン液体
1はじめに
2フルオロハイドロジェネートアニオンの構造
3フルオロハイドロジェネートイオン液体の特徴
4フルオロハイドロジェネートイオン液体のエネルギー貯蔵変換への応用
5おわりに
第2章アミノ酸イオン液体
1はじめに
2生体由来イオン液体
3アミノ酸イオン液体の作製方法
4イオン液体の物性に及ぼすアミノ酸種依存性
5極性と種々の物質の溶解性
6応用展開
6.1CO2の吸脱着
6.2ゲル化
6.3疎水性の付与
7今後の展望
第3章双性イオン液体
1はじめに
2双性イオンの低融点化
3双性イオン/リチウム塩複合体
3.1リチウムイオン伝導体
3.2蓄電池への応用
4双性イオン/酸複合体
4.1高分子合成
4.2プロトン伝導体
5おわりに
第4章金属錯体系イオン液体
1はじめに
2有機金属系イオン液体
2.1サンドイッチ錯体系イオン液体と配位高分子との可逆転換
2.2ハーフサンドイッチ錯体系イオン液体の反応性に基づく物質転換
3キレート錯体系イオン液体
3.1ベイポクロミックイオン液体
3.2サーモクロミックイオン液体
3.3スピンクロスオーバーイオン液体
3.4その他の系
4おわりに
第5章溶媒和イオン液体
1はじめに
2グライム-リチウム塩溶融錯体
3グライム-リチウム塩溶融錯体への非対称構造の導入
4グライム-リチウム塩溶融錯体の熱安定性
5グライム-リチウム塩溶融錯体の電気化学的安定性
6グライム-リチウム塩溶融錯体の電池適用
7おわりに
第6章シルセスキオキサン/環状シロキサンイオン液体
1はじめに
2ランダム型オリゴシルセスキオキサン骨格を含む四級アンモニウム塩型イオン液体の合成
3ランダム型オリゴシルセスキオキサンおよびPOSS骨格を含むイミダゾリウム塩型イオン液体の合成
42種類の側鎖置換基がランダムに配置されたPOSS骨格を含む室温イオン液体の合成
5環状オリゴシロキサン骨格を含む室温イオン液体の合成
6おわりに
第7章イオン液体中への高分子の溶解性と材料化
1はじめに
2イオン液体の溶解度パラメータ
3イオン液体と相溶する高分子を用いた固体薄膜化
4ブロック共重合体のナノ相分離を利用したイオン液体の擬固体化
5光によるブロック共重合体の凝集構造制御とプロセッサブルイオンゲル
第8章イオン性液晶を用いた三次元イオン伝導パスの設計
1緒言
2双連続キュービック液晶を用いた三次元イオン伝導チャンネルの設計
3ジャイロイド極小界面を用いたイオン伝導体の設計
4おわりに
第9章ナノ粒子を用いたイオン液体の材料化
1はじめに
2イオン液体中でのナノ粒子の分散安定性
3ナノ粒子とイオン液体の組み合わせから成るコンポジット材料
4コロイドゲル
5コロイドガラス
6おわりに
【第V編 応用】
〈合成への利用〉
第1章イオン液体を用いた高分子とバイオマスの化学変換
1序論
2イオン液体中でのプラスチックの解重合
3イオン液体中でのセルロースなどの化学変換
4イオン液体を用いたリポソーム中でのセルロースの加水分解反応
5まとめ
第2章イオン液体を用いたペプチド合成
1はじめに
2イオン液体を用いたペプチドの酵素合成
3イオン液体を用いたペプチドの化学合成
4アミノ酸イオン液体中でのペプチド合成
5おわりに
第3章高性能電極触媒の開発を目指したイオン液体/金属スパッタリングによる金属ナノ粒子合成
1緒言
2イオン液体/金属スパッタリングによる金属ナノ粒子の作製
2.1金属・合金ナノ粒子の作製と組成制御
2.2逐次金属スパッタリングによるコア・シェル構造粒子の作製
2.3イオン液体表面を利用する金属ナノ粒子自己組織化膜の作製
3電極触媒への応用
3.1カーボン材料へのPtナノ粒子の担持と酸素還元反応の電極触媒活性
3.2二元合金ナノ粒子のアルコール酸化に対する電極触媒活性
4結言
〈分離・回収への利用〉
第4章イオン液体を用いた溶媒抽出法と協同効果
1はじめに
2クラウンエーテルを用いた金属抽出
3β-ジケトンを用いたランタノイド抽出
4β-ジケトンとクラウンエーテルによるイオン液体協同効果
5分子内における擬似的な協同作用
6おわりに
第5章イオン液体を利用した経済的希土類回収技術
1緒言
2実廃棄物からの希土類回収プロセス
3各プロセスの結果・考察
3.1前処理工程
3.2湿式精錬工程
3.2.1酸溶出工程
3.2.2脱鉄・脱ホウ素工程
3.2.3溶媒抽出工程
3.2.4塩生成工程
3.3電解析出工程
3.3.1Nd電析工程
4結言
第6章イオン液体物理吸収法によるCO2回収・分離
1はじめに
2研究背景
3従来のイオン液体研究
4ガス吸収液の開発と評価
5おわりに
第7章イオン液体を用いたタンパク質の分離
1はじめに
2水性二相分配法におけるイオン液体添加
3イオン液体/無機塩/水二相系
4LCST型イオン液体/水二相系
5大腸菌内に形成した封入体からのタンパク質の溶解・分離・リフォールディング
6おわりに
〈電池への利用〉
第8章リチウムイオン電池とイオン液体(総論)
1はじめに
2リチウムイオン電池について
3コバルト酸リチウム合剤正極のレート特性に及ぼすアニオン種の影響
4フルオロスルホニル基(FSO2-)の効果
5さいごに
第9章イオン液体を用いた人工衛星に搭載されたリチウムイオン電池
1はじめに
2負極の可逆化と高レート特性の機構解明
3FSIイオン液体系を特徴づける電極界面構造
4FSIイオン液体電解液の最適化による炭素負極のレート特性向上
5イオン液体による実用リチウムイオン電池の設計
6FSIイオン液体電解液中におけるSi薄膜電極の挙動
7無溶媒イオン液体電解液による「宇宙用リチウム二次電池」
8おわりに
第10章広温度域対応ナトリウム二次電池
1はじめに
2無機FSA系イオン液体の性質
3無機‐有機ハイブリッドFSA系イオン液体の性質
4FSA系イオン液体のナトリウム二次電池への応用
5FSAイオン液体を用いたナトリウム二次電池の実用化
6おわりに
第11章プロトン性イオン液体を用いた無加湿燃料電池
1はじめに
2熱安定性
3Melting point
4Proton conductivity
5Electrochemical activit
6プロトン性イオン液体の固体薄膜化と無加湿発電特性
7まとめ
〈バイオ関連分野〉
第12章イオン液体を用いたバイオマス処理
1はじめに
2イオン液体を用いたセルロースの無触媒高分子反応
3イオン液体中でのリグニンの修飾反応による機能化
4イオン液体触媒によるバイオマスの直接誘導体化
5おわりに
第13章イオン液体の木材難燃剤および木材保存剤としての利用
1はじめに
2木材難燃剤としての利用
3木材保存剤としての利用
4おわりに
〈さらなる広がり〉
第14章イオン液体型潤滑剤の開発
1序論
2アンモニウム塩の熱安定性
3イオン液体の薄膜の分光学的特性
4イオン液体の摩擦特性
5イオン液体の溶解性
6まとめ
第15章イオン液体を利用した新規電子デバイスの開発
1はじめに
2電気二重層を用いた電界効果トランジスタの原理
3有機電界効果トランジスタ
4電気化学発光セル
5まとめ
第16章宇宙機推進剤用イオン液体の開発
1はじめに
2宇宙用推進剤の技術課題
3高エネルギーイオン液体推進剤の研究
4まとめ
第17章イオン液体を使う新しいCO2濃度検出技術
1イオン液体について
2イオン液体センサについて
3電極素材の選定
4イオン液体の固体化(ゲル化)についての検討
5CO2ガスセンサ端末の実証実験
6まとめ



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