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太陽光と光電変換機能―異分野融合から生まれる次世代太陽電池―    
Photoenergy Conversion Systems and Materials for the Next Generation Solar Cells
[コードNo.2016T990]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 早瀬修二
■体裁/ B5判 307ページ
■発行/ 2016年1月28日 (株)シーエムシー出版
■定価/ 77,760円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-1137-1

 
★ 2009年度に始まった科学技術振興機構のさきがけ研究「太陽光と光電変換機能」の研究成果を集約!
★ 実用化を見据えた各種太陽電池の最新研究と、新しい材料・プロセス・デバイス・技術を解説!
★ 次世代を担う36名の研究者がつなぐ高効率太陽電池への懸け橋!

キーワード

無機太陽電池/有機太陽電池/シリコン/プラズモン/量子ドット/ペロブスカイト/界面制御/物性評価/高効率化

刊行にあたって

 2009年度に国(文科省)が設定した戦略目標“異分野融合による自然光エネルギー変換材料および基盤技術の創出”を受けて、科学技術振興機構(JST)が戦略的創造研究推進事業として3テーマを設定しました。その中の一つ、さきがけ事業 “太陽光と光電変換機能”領域では次世代太陽電池の提案につながる研究を対象とします。化学、物理、電子工学等の幅広い分野の研究者の参画により異分野融合を促進し、未来の太陽電池の実用化につながる新たな基盤技術の構築を目指しています。具体的には、色素増感系、有機薄膜系、量子ドット系高性能太陽電池の研究や、従来とは異なるアプローチによるシリコン系、化合物系太陽電池の研究を対象としています。同時に、まったく新しい原理に基づいた太陽電池の創出につながる界面制御技術、 薄膜・結晶成長、新材料開拓、新プロセス、新デバイス構造などの要素研究も対象とし、次世代太陽電池の創出という視点を重視し、理論研究から実用化に向けたプロセス研究にわたる広域な研究を行っています。研究総括、および太陽光発電分野で専門家である14名アドバイザーの指導のもと、36名の若い研究者が提案する研究テーマが採択され、3年計画、5年計画の研究がスタートしました。プロジェクトはまだ進行中ですが、多くの実績が排出されており、実用化を含めて多くの新聞発表、論文発表が行われてきました。また一年前にはこれまでの多種多様な太陽電池研究成果を世界が注目し始めた新型太陽電池“ペロブスカイト太陽電池”の研究開発に集結する成果結集型プロジェクトを開始しました。このような結集プロジェクトは個人型研究である“さきがけ”事業では異例であり、はじめての試みでしたが短時間で多くの成果を出すことができました。
 これらの成果をまとめて出版できる機会を得たことは誠に喜ばしい限りです。本書を読んだ読者がこれらの研究をさらに発展させたり、また“さきがけ”研究者とのネットワーク作り、さらに大きな成果につながることを期待しています。

著者一覧

早瀬修二九州工業大学
荒木秀明長岡工業高等専門学校
板垣奈穂九州大学
大平圭介北陸先端科学技術大学院大学
沓掛健太朗東北大学
田中徹佐賀大学
野瀬嘉太郎京都大学
藤原航三東北大学
綿打敏司山梨大学
家裕隆大阪大学
市川結信州大学大学院
梅山有和京都大学
大北英生京都大学
尾坂格理化学研究所
當摩哲也金沢大学
但馬敬介理化学研究所
東原知哉山形大学
宮寺哲彦産業技術総合研究所
村中厚哉理化学研究所
柳田真利物質・材料研究機構
若宮淳志京都大学
浅岡定幸京都工芸繊維大学
岡本晃一九州大学
沈青電気通信大学
橘泰宏RMIT大学(オーストラリア)
藤沢潤一群馬大学
片山哲郎関西学院大学
小堀康博神戸大学
佐伯昭紀大阪大学
櫻井岳暁筑波大学
吉田弘幸千葉大学
久保若奈理化学研究所
黒川康良名古屋大学
江東林自然科学研究機構
田部勢津久京都大学
太野垣健産業技術総合研究所
丸本一弘筑波大学

目 次

第1章無機系太陽電池の新展開
1レアメタルフリー新型化合物系薄膜太陽電池の開発(荒木秀明)
1.1はじめに
1.2CTSとは
1.3同時蒸着法を用いたCTS薄膜太陽電池の作製
1.3.1同時蒸着法を用いたCTS薄膜の作製と太陽電池デバイス化
1.3.2同時蒸着CTS薄膜のポストアニール処理についての検討
1.3.3CTS薄膜の組成最適化による高効率化
1.4まとめ
2可視領域でバンドギャップチューニング可能な新材料ZIONの開発と太陽電池への応用(板垣奈穂)
2.1はじめに
2.2新材料ZIONの作製
2.3ZION膜の高品質エピタキシャル成長
2.3.1サファイア基板上へのZnOテンプレートの作製
2.3.2ZnOテンプレート上へのZIONエピタキシャル成長
2.4ZIONの量子井戸型太陽電池への応用
2.5おわりに
3瞬間結晶化によるガラス基板上への多結晶Si薄膜形成(大平圭介)
3.1はじめに
3.2ECによる横方向結晶化速度の導出
3.3ECによる大粒径poly-Si膜形成
3.4まとめ
4機能性結晶粒界による超高品質シリコン結晶の実現(沓掛健太朗)
4.1はじめに
4.2モノライクSi:太陽電池用の新しい結晶成長法
4.3モノライクSiの利点と太陽電池変換効率
4.4モノライクSiの課題
4.5機能性結晶粒界による多結晶化の抑制
4.6まとめ
5高不整合材料による中間バンド型太陽電池の創製(田中徹)
5.1はじめに
5.2高不整合材料ZnTeO薄膜の成長と基礎物性
5.3ZnTeO中間バンド型太陽電池における動作原理の実証
5.4おわりに
6カルコパイライト型リン化物のバルク・薄膜結晶成長と太陽電池への展開(野瀬嘉太郎)
6.1はじめに
6.2カルコパイライト型リン化物半導体ZnSnP2
6.3状態図(相図)を基にしたバルク結晶の作製と物性評価
6.4熱力学を利用した成膜技術の開発
6.5まとめと高効率化への展望
7キャスト法におけるSi多結晶インゴットの組織制御(藤原航三)
7.1はじめに
7.2キャスト法によるSi多結晶インゴットの一方向成長
7.3核形成-成長過程
7.3.1結晶粒の成長形
7.3.2ルツボ底面における結晶粒の配向性
7.3.3デンドライト成長によるルツボ底面における結晶粒の粗大化
7.3.4結晶粒同士の衝突による結晶粒界の形成
7.3.5ルツボとSi融液(Si結晶)の反応の抑制
7.4一方向成長過程
7.4.1平坦な固液界面の不安定化
7.4.2粒界グルーブの形成
7.4.3競争的粒成長
7.5おわりに
8赤外線集中加熱法の工夫によるシリコン単結晶の大口径化(綿打敏司)
8.1はじめに
8.2赤外線集中加熱浮遊帯溶融(IR-FZ)法の概要とその問題点
8.3赤外線集中加熱法の見直し点
8.4育成結晶形状に対する回転楕円鏡の水平移動効果と傾斜効果
8.5固液界面形状に対する回転楕円鏡の水平移動効果と傾斜効果
8.6まとめ
第2章有機系太陽電池の新展開
1有機薄膜系太陽電池に応用可能な新規n型半導体材料の開発(家裕隆)
1.1はじめに
1.2新規な電子受容性ユニットを導入したn型半導体材料の開発
1.33次元構造を特徴とするn型π電子系の開発とOPVへの応用
1.4BHJ薄膜内での混和性を考慮したn型OPV材料の開発
1.5おわりに
2層間励起移動を用いた光捕集系を有する広帯域有機薄膜太陽電池(市川結)
2.1はじめに
2.2励起エネルギー移動と研究コンセプト
2.3p型有機半導体材料を積層したデバイスでのコンセプト実証
2.4n型半導体層の多層化
2.5まとめ
3高効率化に向けた有機薄膜太陽電池用の長波長光吸収層材料の開発(梅山有和)
3.1有機薄膜太陽電池と低バンドギャップ共役系高分子
3.2キノイド型共役系高分子
3.2.1キノイド型ホモポリマー
3.2.2キノイド構造誘起ユニットを含む交互共重合体
3.2.3キノイド構造ユニットを含む交互共重合体
3.3色素ユニットを含む共役系高分子
3.3.1色素ユニットを主鎖に含む共役系高分子
3.3.2色素ユニットを側鎖に含む共役系高分子
3.4おわりに
4高分子太陽電池の新発電原理の分子論的探求(大北英生)
4.1はじめに
4.2太陽光の光捕集
4.3三元ブレンドによる近赤外域の光捕集
4.4増感機構
4.5色素の界面偏在機構
4.6さらなる高効率化を目指して
4.7おわりに
5高効率有機薄膜太陽電池を目指した新規半導体ポリマーの開発(尾坂格)
5.1はじめに
5.2半導体ポリマーの結晶性向上
5.3半導体ポリマーの配向制御
5.4分子配向と素子構造のマッチング
5.5まとめ
6結晶性や分子配向を制御した低分子系有機薄膜太陽電池の研究開発(當摩哲也)
6.1はじめに
6.2分子配向の同定
6.3ナノロッドテンプレートによる配向制御とナノ構造制御
6.4有機半導体多重積層による高性能化
6.5まとめ
7光電変換過程の高効率化を目指した有機界面の精密制御(但馬敬介)
7.1はじめに
7.2モデルとしての二層型太陽電池構造
7.3今後の展望
8半導体ブロック共重合体の開発と有機薄膜太陽電池のナノ構造制御(東原知哉)
8.1はじめに
8.2半導体ブロック共重合体の開発
8.3半導体ブロック共重合体のブレンド膜相溶化効果
8.4半導体ブロック共重合体の自己組織化利用法
8.5おわりに
9ヘテロエピタキシーによる有機系太陽電池の結晶制御(宮寺哲彦)
9.1はじめに
9.2有機薄膜太陽電池
9.2.1有機ヘテロエピタキシー
9.2.2共蒸着構造制御
9.3有機鉛ペロブスカイト太陽電池
9.3.1有機鉛ペロブスカイト共蒸着
9.3.2有機鉛ペロブスカイト製膜過程(溶液法)のリアルタイム観察
9.4おわりに
10フタロシアニン系近赤外線吸収材料の設計と合成(村中厚哉)
10.1はじめに
10.2アズレン縮合型フタロシアニン誘導体
10.3芳香族性ヘミポルフィラジン
10.4拡張型フタロシアニン
10.5おわりに
11色素増感太陽電池のレドックス種の拡散挙動解明(柳田真利)
11.1色素増感太陽電池(DSC)
11.2電解質の輸送特性
11.2.1輸送モデル
11.2.2I3-の初期濃度
11.2.3I3-の拡散係数
11.2.4TiO2多孔膜の厚み
11.2.5電解液のバルク層
11.3今後の展開
12準平面構造を鍵骨格に用いた有機半導体材料の開発(若宮淳志)
12.1はじめに
12.2有機半導体材料:分子設計のヒント
12.3「分子の形にこだわる」:準平面型の骨格を用いた有機半導体材料
12.4モデル化合物の合成と基礎特性
12.5構造特性
12.6固体中での構造特性と電荷輸送特性の相間
12.7ペロブスカイト太陽電池への展開
12.8おわりに
第3章新規素子開発
1光捕集アンテナ構造を組み込んだ光合成型光電変換デバイスの創製(浅岡定幸)
1.1はじめに
1.2両親媒性液晶ブロック共重合体の高配向性ミクロ相分離構造
1.3相分離界面を利用した色素分子の環状集積化による光捕集アンテナ構造の再現
1.4ポルフィリン環状集積化薄膜の光電変換特性の評価
1.5ドメイン選択的修飾による電荷輸送経路の導入
1.6まとめと展望
2プラズモニクスを利用した高効率・超薄膜太陽電池(岡本晃一)
2.1はじめに
2.2表面プラズモン共鳴による光捕集効果
2.3これまで報告されてきたプラズモニック太陽電池
2.4金属ナノグレイン構造の利用
2.5金属ナノ微粒子シート構造の利用
2.6おわりに
3半導体量子ドットの多重励起子生成と太陽電池への応用(沈青)
3.1はじめに
3.2PbS量子ドットにおける光励起キャリアとMEG発現・緩和のダイナミクス
3.3量子ドット増感TiO2電極の光電変換機能の向上に関わる因子の解明
3.3.1量子ドットの表面修飾効果
3.3.2TiO2光電極のナノ構造依存性
3.3.3量子ドット複合化の効果
3.4おわりに
4新規半導体量子ドットの合成と増感型太陽電池への応用(橘泰宏)
4.1はじめに
4.2新規半導体量子ドットの合成
4.2.1硫化カドミウム(CdS)量子ドットの新規非注入型合成法の確立
4.2.2硫化銅・アンチモン三元系量子ドットの合成
4.3半導体量子ドット・酸化チタン間の光誘起電荷移動反応
4.4おわりに
5界面電荷移動遷移により動作する太陽電池:エネルギー損失を伴わない電荷分離機構(藤沢潤一)
5.1はじめに
5.2界面電荷移動遷移のための材料設計指針
5.3ナノワイヤペロブスカイト
5.4酸化チタン-電子アクセプター複合物質
5.5界面電荷移動遷移の発現機構
5.6TiO2-アントラセン複合体における高効率光電流変換
5.7マーカス理論に基づく電荷再結合の解析
5.8高効率光電変換のための指針
5.9今後の課題
5.10おわりに
第4章新しい設計手法の構築
1波長可変な顕微過渡吸収分光を用いた光電変換系における電荷捕捉サイトおよび光退色過程の解明(片山哲郎)
1.1はじめに
1.2顕微過渡吸収測定法
1.3P3HT/PCBM有機薄膜系への応用
1.4有機無機ペロブスカイト型太陽電池への応用
1.5おわりに
2電子スピンコヒーレンスによる有機太陽電池基板の電子伝達機能の解明 (小堀康博)
2.1はじめに
2.2時間分解電子スピン共鳴法による測定
2.3有機薄膜太陽電池のバルクへテロ接合界面における光電荷解離機構
2.4バルクへテロ接合界面に生成した長距離電子-正孔対の電子状態
2.5バルクへテロ接合界面と光合成反応中心における初期電荷分離状態の電子状態の相違
2.6おわりに
3マイクロ波を用いたデバイスレス有機太陽電池評価法 (佐伯昭紀)
3.1はじめに
3.2単色光励起マイクロ波法によるP3HT:PCBM薄膜評価
3.3白色光パルス励起マイクロ波法の開発
3.4新規高分子材料設計への展開
3.5おわりに
4放射光を利用した有機薄膜太陽電池の物性評価(櫻井岳暁)
4.1はじめに
4.2軟X線吸収分光法
4.2.1NEXAFS(Near Edge X-ray Absorption Fine Structure)
4.2.2STXM(Scanning Transmission X-ray Microscopy)
4.3有機薄膜太陽電池への軟X線吸収分光の応用
4.3.1有機/金属界面の吸着状態解析
4.3.2高分子バルクヘテロ構造太陽電池の内部混合状態解析
4.4まとめ
5新しいLUMO準位測定法の開発と有機太陽電池研究への展開(吉田弘幸)
5.1はじめに
5.2低エネルギー逆光電子分光法
5.3他の電子親和力を求める方法との比較
5.4有機-金属界面での電子輸送準位
5.5固体効果と分極エネルギー
5.5.1PCBMの結晶化に伴う電子分極エネルギーの増加
5.5.2ペンタセンとフッ素置換ペンタセンの薄膜のイオン化エネルギーと電子親和力の分子配向依存性
5.6まとめ
第5章新技術開発
1金ナノドット格子構造と金ナノ粒子のプラズモン共鳴を利用した有機薄膜太陽電池(久保若奈)
1.1はじめに
1.2金ナノドット格子構造を埋没した有機薄膜太陽電池
1.3金ナノ粒子を埋没した有機薄膜太陽電池
1.4プラズモニック太陽電池の設計指針について
2量子ナノ構造を利用した新型高効率シリコン系太陽電池の開発(黒川康良)
2.1太陽電池材料としてのナノワイヤ構造
2.2シミュレーションによるSiNW太陽電池構造の設計
2.3SiNWアレイの作製と粒径・密度制御
2.4SiNWアレイへのパッシベーション膜の作製方法
2.5SiNWアレイの細線化
2.6SiNW太陽電池の作製
2.7まとめ
32次元高分子を用いた光エネルギー変換材料の創製(江東林)
3.1はじめに
3.22次元高分子の分子設計と合成戦略
3.32次元高分子の構造特徴
3.4光・電子機能性2次元高分子の設計と機能
3.52次元高分子を用いた光電変換システムの構築と機能
3.6結語
4量子切断・波長変換材料(田部勢津久)
4.1はじめに
4.2量子切断現象
4.3Pr-Yb系の量子切断機構
4.4透明化への挑戦
4.5おわりに
5中間バンド型量子ドット太陽電池の開発(太野垣健)
5.1はじめに
5.2マルチバンド型太陽電池
5.3中間バンド型量子ドット太陽電池
5.4電荷分離型量子ドット太陽電池
5.5おわりに
6有機薄膜太陽電池の劣化機構のミクロ解明と耐久性向上(丸本一弘)
6.1はじめに
6.2素子作製と特性
6.3素子動作時の光誘起ESR信号
6.4電荷蓄積と素子特性劣化との相関
6.5電荷蓄積の形成とエネルギー準位
6.6電荷蓄積による素子性能の劣化機構
6.7おわりに



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