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核酸医薬の創製と応用展開    
Development and Applications of Nucleic Acid Therapeutics
[コードNo.2016T991]

※ 本書籍はご試読頂けません ※

■監修/ 和田猛
■体裁/ B5判 278ページ
■発行/ 2016年2月19日 (株)シーエムシー出版
■定価/ 73,440円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-7813-1138-8

 
★抗体医薬に次ぐ次世代医薬品として今再び研究開発が活発化している「核酸医薬」!
★核酸改変・修飾、製造、DDS等の最新技術、規制・非臨床・臨床のポイントを解説!
★創薬、製造受託など核酸医薬の産業化の糸口をつかむ一冊!

キーワード

核酸医薬 / オフターゲット効果 / ヘテロ核酸 / 糖部架橋 / ENA / エクソンスキッピング / クロスリンク / 官能基転移 / リン原子修飾 / 4’-チオDNA / 非環状型人工核酸 / 人工塩基対 / リンカー / 大量合成 / 長鎖RNA / 固相合成 / 液相合成 / AJIPHASE / DDS / 多足型DNAナノ構造体 / 高分子ミセル / シクロデキストリン / 多糖 / ペプチド / エクソソーム / カチオン性人工分子 / レギュラトリーサイエンス / 非臨床 / 臨床

刊行にあたって

 製薬業界では創薬標的の枯渇が問題にされて久しい。そのなかで、核酸医薬(nucleic acid therapeutics)は、従来の低分子医薬や抗体医薬では標的にすることができない生体内の分子に対して作用させることができるため、次世代の医薬として大いに期待されている。

 1980年代に始まった核酸医薬の開発研究は、これまでに何度も興隆と停滞を繰り返してきたが、現在、再び活発化の時期をむかえている。2013年には初の全身投与型アンチセンス医薬が承認され、これに続く核酸医薬品の上市が待たれている。国内外では、多くの製薬企業による核酸医薬の開発研究が活発に行われており、100を越える核酸誘導体が前臨床・臨床試験に進んでいる。我が国では、2015年4月に日本核酸医薬学会が新たに発足し、産官学が一体となった核酸医薬の創出に向けた新しい潮流が生まれつつある。とはいえ、これまでに上市された核酸医薬品は3品目に過ぎず、このことは核酸医薬の実用化の難しさを反映しているのも事実である。

 本書の前身である「核酸医薬の最前線」が2009年に刊行されてからはや7年が経過した。本書は、前書同様、基礎研究に重点を置きつつも実用化を強く意識して応用展開に焦点をあてて企画された。

 本書は、核酸医薬の設計・開発に関する最新かつ独創的な分子技術の紹介にはじまり、核酸医薬の産業化に不可欠な新しい大量合成・製造技術を詳細に紹介している。さらに、近年進展がめざましい核酸医薬のDDS技術も、斬新な基礎研究から実用的な応用研究にいたるまで幅広くとりあげた。応用の項目では、核酸医薬の臨床研究開発における課題を具体的に解説し、核酸医薬品の開発環境を整備するうえで重要なレギュラトリーサイエンス研究の最新動向を紹介している。
(本書「はじめに」より抜粋)

著者一覧

和田猛東京理科大学
杉本直己甲南大学
程久美子東京大学
高橋朋子東京大学
仁科一隆東京医科歯科大学
横田隆徳東京医科歯科大学
小比賀聡大阪大学
小泉誠第一三共(株)
佐々木茂貴九州大学
額賀陽平東京理科大学
田良島典子徳島大学
南川典昭徳島大学
神谷由紀子名古屋大学
村山恵司名古屋大学
樫田啓名古屋大学
浅沼浩之名古屋大学
平尾一郎Institute of Bioengineering and Nanotechnology(IBM)
和田健彦東北大学
小松康雄産業技術総合研究所
藤原将寿(株)リボミック
中村義一(株)リボミック
佐藤秀昭(株)ジーンデザイン
大木忠明(株)ボナック
高橋大輔味の素(株)
関根光雄東京工業大学
西川元也京都大学
高倉喜信京都大学
宮田完二郎東京大学
片岡一則東京大学
竹下文隆国立がん研究センター研究所
落谷孝広国立がん研究センター研究所
有馬英俊熊本大学
本山敬一熊本大学
東大志熊本大学
伊藤大貴北九州市立大学
宮本寛子北九州市立大学
望月慎一北九州市立大学
櫻井和朗北九州市立大学
藤井政幸近畿大学
原(岩田)倫太朗東京理科大学
前田雄介東京理科大学
井上貴雄国立医薬品食品衛生研究所
玄番岳践(株)Integrated Development Associates
齊藤崇国立精神・神経医療研究センター
武田伸一国立精神・神経医療研究センター
森下竜一大阪大学
和田郁人国立循環器病研究センター研究所
山本剛史大阪大学
斯波真理子国立循環器病研究センター研究所

目 次

【第T編 設計・開発】
第1章核酸医薬の新しいターゲット (杉本直己)
1はじめに
2核酸の二次構造の実測と予測
3分子クラウディング
4薬剤の新しいターゲットとしての四重鎖核酸
4.1転写における四重鎖DNAの役割
4.2翻訳における四重鎖RNAの役割
5おわりに
第2章ノンコーディングRNAの生体機能と医薬応用の現状  (程久美子/高橋朋子)
1はじめに
2siRNAの生体機能
3哺乳類細胞で有効な遺伝子特異性の高いsiRNA配列
4siRNAの化学修飾によるオフターゲット効果の回避
5miRNAの生体機能
6核酸医薬としての可能性
第3章DNA/RNAヘテロ二本鎖核酸  (仁科一隆/横田隆徳)
1はじめに
2核酸医薬の最大の関門〜臓器特異的なデリバリーについて
3核酸のデリバリー担体としてのビタミンE
4ビタミンE結合アンチセンス核酸
5Toc結合DNA/RNAヘテロ二本鎖核酸の有効性
6DNA/RNAヘテロ二本鎖核酸のメカニズム
7おわりに
第4章糖部架橋型核酸の新たな展開   (小比賀聡)
1はじめに
2糖部架橋型人工核酸の開発コンセプト
3核酸医薬創成に向けて必要とされる化学
4最新の糖部架橋型人工核酸
4.1AmNA
4.2GuNA
4.3scpBNA
5おわりに
第5章ENAオリゴヌクレオチドを用いた創薬研究  (小泉誠)
1はじめに
2ENAの構造の特長とENAオリゴヌクレオチドの合成
3相補的一本鎖RNAに対するENAオリゴヌクレオチドの結合能
4二本鎖DNAに対するENAオリゴヌクレオチドの三本鎖形成能
5ENAオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性
6ENAオリゴヌクレオチドによるRNase Hの活性化能
7アンチセンス核酸としてのENAオリゴヌクレオチドの応用
7.1血管内皮増殖因子(VEGF) AON
7.2有機アニオン輸送ポリペプチド(OATP)AON
7.3タンパク質チロシンホスファターゼ1B(PTP1B)AON
7.4DMDエクソンスキッピング
8他の機能性核酸へのENAオリゴヌクレオチドの応用
9結論
第6章インテリジェント人工核酸―クロスリンク核酸・官能基転移核酸―  (佐々木茂貴)
1はじめに
2クロスリンク核酸
2.1分子設計
2.2クロスリンク剤(T-ビニル)の合成
2.3RNA標的クロスリンク反応
2.43本鎖形成クロスリンク反応
2.5分子内クロスリンク形成によるシトシン4本鎖(i-motif)の安定化
3官能基転移核酸
3.1分子設計
3.2転移基の合成と人工核酸への搭載
3.3RNAシトシンの特異的アルキル化
3.4NiCl2による転移反応活性化機構
3.5ピリジニルケトビニル転移基のアデニン選択的アルキル化への展開
4インテリジェント人工核酸の核酸医薬としての展望
第7章立体化学的に純粋なリン原子修飾核酸医薬の創製  (額賀陽平/和田猛)
1はじめに
2オキサザホスホリジン法によるホスホロチオエートDNAの立体選択的合成
3オキサザホスホリジン法によるホスホロチオエートRNAの立体選択的合成
4オキサザホスホリジン法によるボラノホスフェートDNAの立体選択的合成
5オキサザホスホリジン法によるボラノホスフェートRNAの立体選択的合成
6今後の展望
第8章生物学的等価性を指向した化学修飾DNAによる核酸創薬研究  (田良島典子/南川典昭)
1はじめに
24’-チオDNAを用いるRNAi創薬のコンセプト
34’-チオDNAの酵素合成
4intelligent shRNA expression device (iRed) の構築とRNAi効果
5iRedの自然免疫応答回避能
6おわりに
第9章非環状骨格型人工核酸:aTNA、SNA  (神谷由紀子/村山恵司/樫田啓/浅沼浩之)
1はじめに
2C3骨格を持つ非環状型人工核酸の発展:D-aTNA、L-aTNA、SNA
3完全人工核酸型モレキュラービーコンによるRNAの超高感度検出
4非環状型人工核酸を末端に導入したsiRNAによる酵素耐性と活性の向上
5最後に
第10章遺伝情報の拡張技術(人工塩基対)による機能性核酸の創出  (平尾一郎)
1はじめに
2複製で機能する人工塩基対の開発
3それぞれの人工塩基対の性能
4DNAアプタマーへの応用
5おわりに
第11章細胞内環境応答性ペプチドリボ核酸(PRNA)  (和田健彦)
1はじめに
2ハイポキシア特異的核酸医薬
第12章オリゴヌクレオチドの合成後の化学修飾  (小松康雄)
1オリゴヌクレオチドの合成後修飾
2オリゴ合成後修飾に利用されるリンカー
3カルバメート構造を有するアミノリンカー
42本鎖核酸の架橋化反応に用いるリンカー
5おわりに
第13章アプタマーの創製と医薬開発  (藤原将寿/中村義一)
1はじめに
2SELEX法の基本原理
2.1Fully OMe SELEX法
2.2Spiegelmers®法
2.3Primer-free SELEX法
2.4Cell SELEX法
3医薬品への応用
3.1アプタマー医薬品の開発
4おわりに
【第U編 合成・製造】
第1章核酸医薬品の製造と物性評価  (佐藤秀昭)
1はじめに
2核酸医薬品の分類と構造
3DNA核酸合成法
4RNAの合成
5精製から凍結乾燥品まで
6大量合成法の開発
7合成困難な核酸の合成法の開発―長鎖RNA化学合成―
8核酸-非核酸結合体合成手法の開発
9核酸医薬品の物性評価
10おわりに
第2章新規RNA医薬品の創製と開発   (大木忠明)
1はじめに
2ボナック核酸の固相合成
2.1背景
2.2ボナックアミダイト(EMMアミダイト)を用いたボナック核酸の高収率固相合成
3ボナック核酸の構造上の特徴
4ボナック核酸の動物モデルでの治療効果
5ボナック核酸による自然免疫反応の回避
6組織分布の評価手法の開発
7おわりに
第3章新規液相合成法AJIPHASE®を用いたオリゴ核酸合成   (高橋大輔)
1はじめに
2AJIPHASE®について
3AJIPHASE®技術のオリゴ核酸への応用
4AJIPHASE®技術によるモルフォリノ核酸合成大量製造
5おわりに
第4章有機化学的アプローチによる新規核酸合成法   (関根光雄)
1核酸合成の現状
2塩基部無保護法によるDNA/RNAの化学合成法
3RNAの化学合成の新展開
42’-O-MCE-RNAの合成法
【第V編 DDS】
第1章核酸のナノ構造化を基盤とする核酸医薬の高機能化とDDS  (西川元也/高倉喜信)
1はじめに
2DNAナノテクノロジーを利用したDNAナノ構造体の開発
3DNAナノ構造体を利用したCpG DNAの免疫細胞へのデリバリー
4自己ゲル化核酸技術を利用したデンドリマー型DNA・徐放性DDS開発
5おわりに
第2章高分子集合体に基づく核酸デリバリーシステム  (宮田完二郎/片岡一則)
1はじめに
2核酸デリバリーシステムに求められる性質・機能
3核酸デリバリーのプラットフォームとなる高分子ミセル
4ジレンマの克服に向けたPICミセルの機能化
4.1細胞外での安定化と細胞内での核酸放出に向けて
4.2標的細胞特異的な細胞内侵入に向けて
4.3エンドソーム膜選択的な膜傷害に向けて
5おわりに
第3章エクソソームによる核酸医薬デリバリー  (竹下文隆/落谷孝広)
1はじめに
2エクソソームの歴史
3エクソソームの生合成経路
4エクソソームの機能
5エクソソームによるsiRNAデリバリー研究
6エクソソームによるデリバリー方法の課題
7おわりに
第4章シクロデキストリンを基盤分子とした核酸医薬デリバリー (有馬英俊/本山敬一/東大志)
1はじめに
2ラクトシル化 α-CDE(Lac-α-CDE (G3))
3マンノシル化α-CDE(Man-S-α-CDE (G3))
4フコシル化 α-CDE(Fuc-S-α-CDE (G3))
5PEG化葉酸修飾α-CDE (Fol-PαC (G4))
第5章多糖核酸複合体による核酸医薬デリバリー  (伊藤大貴/宮本寛子/望月慎一/櫻井和朗)
1はじめに
2シゾフィラン(SPG)/核酸複合体
3SPGによる核酸医薬デリバリー
3.1AS-ODN/SPG複合体を用いた腫瘍懐死因子(TNF-α)発現抑制への応用
3.2PEG修飾SPGを用いたAS-ODN/PEG-SPG複合体によるエンドソーム膜脱出
4おわりに
第6章新規ペプチドによるsiRNAの無毒性細胞導入  (藤井政幸)
第7章カチオン性人工分子を用いる核酸医薬の安定化とデリバリー (原[岩田]倫太朗/前田雄介/和田猛)
1はじめに
2カチオン性人工オリゴ糖
2.1A型二重鎖核酸を認識するための分子デザイン
2.2オリゴジアミノ糖と、12量体核酸二重鎖との相互作用
2.3融解温度解析
2.4解離定数の評価
2.5siRNAとオリゴジアミノ糖の相互作用
2.6RNA結合分子とリガンド分子を組み合わせたsiRNAキャリアの開発
3カチオン性人工ペプチド
3.1A型二重鎖を認識するカチオン性ペプチドの分子デザイン
3.2カチオン性ペプチドと、12量体核酸二重鎖との相互作用
3.3カチオン性ペプチドと二本鎖RNAのヌクレアーゼ耐性
3.4カチオン性ペプチドとsiRNAの相互作用
3.5カチオン性ペプチドとヘテロ二本鎖核酸の相互作用
4まとめと今後の展望
【第W編 応用】
第1章核酸医薬のレギュラトリーサイエンス (井上貴雄)
1はじめに
2レギュラトリーサイエンスとは
3核酸医薬品の特徴
4核酸医薬のレギュラトリーサイエンスに関連する動き
5おわりに
第2章核酸医薬の非臨床・臨床研究開発上の課題点  (玄番岳践)
1はじめに
2核酸医薬概論
3非臨床開発において留意すべき核酸医薬のCMC特性
4核酸医薬の非臨床安全性試験
4.1配列依存的毒性
4.2配列非依存的毒性
4.3一般毒性試験
4.4安全性薬理試験
4.5遺伝毒性試験
4.6がん原性試験
4.7生殖発生毒性試験
4.8免疫毒性試験
5核酸医薬の臨床試験における留意点
6おわりに
第3章デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対するアンチセンス核酸医薬の臨床試験  (齊藤崇/武田伸一)
1アンチセンス医薬品について
2DMDについて
3エクソン51スキップ薬Drisapersen(2’-OMe製剤)
4エクソン51スキップ薬Eteplirsen(PMO製剤)
5エクソン51に続く薬剤の開発
6おわりに
第4章NF-κBデコイオリゴを用いたアトピー性皮膚炎治療薬の臨床試験  (森下竜一)
1はじめに
2NF-κBデコイオリゴ
2.1NF-κBとは
2.2NF-κBデコイオリゴの作用機序
2.3NF-κBデコイオリゴのアトピー性皮膚炎治療薬としての開発
2.4NF-κBデコイオリゴの有効性
3デコイオリゴの開発薬理
3.1核酸医薬の開発薬理の考え方
3.2毒性試験/安全性薬理試験
3.3NF-κBデコイオリゴの安全性
3.4薬物動態試験
4デコイ流出バルーンカテーテルの開発:デバイスとの結合
5今後のデコイ核酸
5.1デコイ含有PLGA粒子製剤による静脈投与および経口製剤の開発
5.2DDSによるNF-κBデコイオリゴの抗炎症療法の進展
5.3キメラデコイの開発
5.4デコイの構造修飾
6結語
第5章高コレステロール血症に対する核酸医薬の開発  (和田郁人/山本剛史/斯波真理子)
1はじめに
2高コレステロール血症に対する核酸治験薬
3高コレステロール血症に対する初めての成功例、mipomersenの現状
3.1FHとapolipoprotein B
3.2Mipomersenの現状
4PCSK9を標的とする核酸医薬
4.1FHとPCSK9
4.2高コレステロール血症治療におけるスタチンの限界とPCSK9
4.3PCSK9阻害薬
4.3.1PCSK9標的型siRNA
4.3.2PCSK9標的型アンチセンス医薬
5おわりに



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