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高分子科学と無機化学とのキャッチボール
―精密を指向した「ゾル―ゲル法」による有機―無機高度複合化技術の新展開―

[コードNo.01NTS015]

■体裁/ B5判 上製 144頁
■発行/ 2001年 3月 9日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 23,100円(税込価格)


高分子学会主催「ポリマーフロンティア21 高分子科学と無機化学とのキャッチボール」セミナー(2000年9月)を編集。
新材料として注目を集める有機−無機複合材料と、その合成技術「ゾル−ゲル法」の精密化、展開を解説。


執筆者一覧(執筆順)

伊藤 真樹  いとう まき。昭和57年、京都大学工学研究科石油化学専攻博士課程修了。工学博士。
            同年から平成2年まで住友金属工業株式会社研究所勤務。
            昭和63年から平成2年までマサチューセッツ大学客員研究員。
            平成2年よりダウコーニング研究所勤務、現在に至る。
            専門はシリコーンレジンの合成と構造解析。

越智 光一  おち みつかず。昭和47年3月、関西大学大学院修士課程修了。
            現在、関西大学工学部応用化学科教授。工学博士。
            熱硬化性樹脂(特に、エポキシ樹脂)の高性能化・高機能化に関する研究に従事。

柴山 充弘  しばやま みつひろ。昭和57年、京都大学大学院博士課程修了。工学博士。
            京都工芸繊維大学繊維学部教授を経て、
            平成12年9月より、東京大学物性研究所附属中性子散乱研究施設教授。
            高分子ゲルなどのソフトマターの構造解析と物性評価。
            Wiley高分子科学賞2000年物理学受賞。

尾坂 明義  おさか あきよし。昭和45年、岡山大学工学部工業化学科卒業。
            昭和49年、京都大学大学院博士課程中途退学。工学博士。
            現在、岡山大学工学部生物機能工学科教授。
            平成6年、日本セラミックス協会学術賞受賞。
            金属・セラミックス・ハイブリッド等生体素材の開発に従事。

片山 真吾  かたやま しんご。昭和58年、高知大学理学部卒業。
            昭和60年、名古屋大学修士課程修了。同年新日本製鐵株式会社入社。
            昭和62年から平成3年まで株式会社コロイドリサーチ出向。
            現在、新日本製鐵株式会社先端技術研究所主任研究員。工学博士。
            ゾル―ゲル法および無機―有機ハイブリッド材料について研究を行なっている。

吉井 詢二  よしい じゅんじ。昭和37年、京都工芸繊維大学繊維化学科卒業。
            呉羽化学工業株式会社入社。高分子化学、塑性加工に従事。
            現在、古林紙工株式会社技術顧問。
            専門は食品を中心とした包装材料、ガスバリヤー性包材の開発。

構成と内容

第1講 シルセスキオキサン    〜有機―無機複合体のビルディングブロックとしての可能性〜
     伊藤 真樹 ダウコーニング アジア(株) 研究・情報センター            AssociateResearch Scientist 1.はじめに 2.シルセスキオキサンの合成法 3.ポリシルセスキオキサンの構造解析 4.シルセスキオキサンを構成要素とした有機―無機複合体  4.1 官能基を持った不完全縮合ケージを用いたもの  4.2 一官能性八量体ケージを用いたもの  4.3 八官能性八量体ケージを用いたもの  4.4 ポリシルセスキオキサンを用いた有機―無機複合体  4.5 有機基により連結されたトリアルコキシシランを用いたもの 5.おわりに
第2講 ゾル―ゲル法を利用した精密複合設計
     越智 光一 関西大学工学部応用化学科教授 1.はじめに 2.エポキシ―シリカハイブリッド材料の調製とその特徴  2.1 アルコキサイドの縮合反応  2.2 ハイブリッド体における水素結合  2.3 エポキシ―シリカハイブリッド体の調教 3.エポキシ―シリカハイブリッド体の材料特性  3.1 ハイブリッド体の粘弾性特性と相構造  3.2 ハイブリッド体の材料特性 4.おわりに
第3講 有機―無機複合体のキャラクタリゼーションの新しい取り組み
     柴山 充弘 東京大学物性研究所附属中性子散乱研究施設教授 1.はじめに 2.光散乱によるゲル化解析  2.1 ゲル化点の測定法  2.2 静的光散乱と動的光散乱   2.2.1 原理   2.2.2 測定結果  2.3 高分子溶液と高分子ゲルの光散乱  2.4 動的光散乱の測定   2.4.1 TMOSにおける動的光散乱の測定   2.4.2 牛乳を用いた動的光散乱の解析   2.4.3 成熟ゲルと未成熟ゲル   2.4.4 モノマー濃度を変化させての解析   2.4.5 架橋剤の有無による分布関数の違い  2.5 ゾル―ゲル転移 3.シリカゲルのゲル化解析  3.1 ゲル化点決定の4手法の確認   3.1.1 TMOSのゲル化過程   3.1.2 アクリルアミドのゲル化過程   3.1.3 ゲル化過程決定の4手法のまとめ  3.2 酸性および塩基性触媒を用いて得られるゲル化過程の比較  3.3 有機―無機ポリマーハイブリッド   3.3.1 ポリマーハイブリッド   3.3.2 ポリマー存在時におけるTMOS  3.4 IPNゲル   3.4.1 TMOSで単体のゲル化過程   3.4.2 スチレンとジビニルベンゼン共重合体のゲル化過程  3.5 シリカゲルのゲル化解析のまとめ 4.結論 5.おわりに
第4講 バイオアクティブナノ複合材料
     尾坂 明義 岡山大学工学部生物機能工学科教授 1.はじめに 2.セラミックスについて  2.1 セラミックスの特徴  2.2 生体活性 3.セラミックス・ポリマー複合体  3.1 セラミックスとポリマーの接点  3.2 使用材料  3.3 ビニルトリメトキシシラン(VTMS)について  3.4 ポリマーの複合 4.天然ポリマー系ハイブリッド  4.1 ゼラチン―シロキサンハイブリッドの試み  4.2 フリーズドライによる多孔化ハイブリッド 5.グラフティング 6.おわりに
第5講 ジメチルシロキサン系有機―無機ハイブリッド
     片山 真吾 新日本製鐵(株) 技術開発本部先端技術研究所 界面制御研究部主任研究員 1.はじめに 2.金属アルコキシドを利用した無機成分の導入  2.1 金属アルコキシドを利用した溶液の反応  2.2 ハイブリッドの作製  2.3 ハイブリッド内の無機成分の形態 3.有機―無機ハイブリッドの機械的特性および応用 4.おわりに
第6講 ゾル―ゲル法による     有機―無機ハイブリッドポリマーバリヤーコーティング包材
     吉井 詢二 古林紙工(株) 技術顧問 1.はじめに 2.ゾル―ゲル法のメリット・デメリット 3.アメリカでの開発事例 4.日本における開発事例 5.おわりに



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