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生体内の高分子
〜機能材料開発と医療への新展開〜

[コードNo.04NTS094]

■体裁/ B5判 上製函入 224頁
■発行/ 2003年12月19日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 27,280円(税込価格)


生体内にはタンパク質をはじめ核酸や多糖など様々な高分子が存在する。一般的にはその生化学的な機能に着目して研究されているが、 高分子科学の立場から眺めると、まったく新しい展開が考えられる。
本書では、材料科学のブレークスルーの一助として、生体高分子の材料科学としての利用・展開を解説する。 また、機能性の向上を目指した生体高分子の改変(従来の化学的な改変と生体内における改変の両者を含む)について材料設計の新しい方向を提案する。

※本書は(社)高分子学会主催「材料として眺める生体内の高分子」セミナー(開催日2003年7月)を講演録として編集したものです。


執筆者一覧(執筆順)

畑中研一 東京大学生産技術研究所物質・生命大部門教授
金原 数 東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻講師
野地博行 東京大学生産技術研究所助教授
斎藤秀直 レンゴー株式会社福井研究所応用研究グループ担当課長
後藤祐児 大阪大学蛋白質研究所溶液学部門教授
朝倉哲郎 東京農工大学工学部生命工学科教授
上岡龍一 崇城大学工学部応用生命科学科医用生体工学講座学科長/教授
大倉一郎 東京工業大学大学院生命理工学研究科長・生命理工学部長/教授
中山 元 富士写真フイルム株式会社足柄研究所研究員
河原成元 長岡技術科学大学工学部化学系助教授
佐藤貴哉 日清紡績株式会社研究開発本部事業推進部担当課長/主席研究員

詳細目次

序文 生体高分子が持つ材料としてのポテンシャル   畑中研一(東京大学)

1.シャペロニンは分子試験管となり得るのか   金原 数(東京大学)
 1. はじめに
 2. 過去の報告例
 3. シャペロニンを使った取り組み
  3.1 シャペロニンの構造
  3.2 シャペロニンの性質
 4. 複合体の調製
 5. 複合体の安定性およびATP応答性
 6. まとめ

2.世界の中で最も小さなモーター   野地博行(東京大学)
 1. モータータンパク質
 2. ATP合成酵素
 3. エネルギー変換機構の分子メカニズム
 4. 現在進行中のプロジェクト

3.身近にある機能性セルロース材料   斎藤秀直(レンゴー(株))
 1. はじめに
 2. セルロースの成型加工
 3. セルロース成型材料
  3.1 ビスコース加工紙
   3.1.1 透気調整による放出制御  3.1.2 感湿特性を利用した放出制御
  3.2 多孔性セルロース粒子
   3.2.1 ビスコパール       3.2.2 多孔性セルロース粒子の応用
 4. おわりに

4.蛋白質のフォールディングとアミロイド線維形成   後藤祐児(大阪大学)
 1. はじめに
 2. 蛋白質のフォールディング反応
  2.1 日常の蛋白質の変性
  2.2 シトクロムcの可逆的な熱変性
  2.3 アンフィンゼンのドグマ
 3. アミロイドーシス
  3.1 アミロイド線維
  3.2 透析アミロイドーシス
   3.2.1 血液透析の合併症
   3.2.2 シードを用いた伸長反応
   3.2.3 ナノスケールのニードル
  3.3 アミロイド線維形成の蛍光顕微鏡観察
  3.4 アミロイド線維の構造解析
  3.5 アミロイド線維の立体構造とアミロイド線維形成機構
 4. 蛋白質の昼と夜
 5. まとめ

5.遺伝子組み換えで大腸菌から新しい絹を作る   朝倉哲郎(東京農工大学)
 1. はじめに
 2. 家蚕絹の繊維化前の構造[SilkT]
 3. 家蚕絹の繊維化後の構造[SilkU]
 4. 構造転移の検討
 5. 遺伝子組み換え法による大腸菌からの新しい絹の作成
 6. まとめ

6.リポソームによる癌治療   上岡龍一(崇城大学)
 1. はじめに
 2. アポトーシス誘導ハイブリッドリポソームの制癌メカニズム
  2.1 ハイブリッドリポソームとは
  2.2 ハイブリッドリポソームによる癌細胞の抑制
  2.3 物性
  2.4 原理
  2.5 メカニズム
   2.5.1 メカニズムの検証  2.5.2 アポトーシスメカニズムの仮説
 3. in vivoでの実験
  3.1 担癌マウスを用いたハイブリッドリポソームの治療効果
  3.2 臨床試験
 4. 肝臓癌治療に関する基礎研究

7.ポルフィリンを用いた光線力学治療   大倉一郎(東京工業大学)
 1. はじめに
 2. 光線力学治療
  2.1 光線力学治療の実験概要
   2.1.1 光増感剤の問題点       2.1.2 フタロシアニンの利点
  2.2 フタロシアニンを用いた殺細胞効果
  2.3 腫瘍選択性の向上
   2.3.1 抗腫瘍抗体結合型の光増感剤  2.3.2 クロリンe6
 3. 今後の課題

8.DNA配向化フィルムの作製と導電性の評価
                   中山 元(富士写真フイルム(株))
 1. はじめに
 2. DNAの導電性
  2.1 DNAの採取方法
  2.2 導電性材料としてのDNA
  2.3 DNAフィルムの作製方法
  2.4 DNAフィルムの導電性
   2.4.1 異方性        2.4.2 導電性(直流測定)
   2.4.3 導電性(交流測定)   2.4.4 導電性についてのまとめ
  2.5 DNAの温度依存性
  2.6 ヨウ素によるドーピングの効果
 3. DNA単分子膜にした場合の導電性
 4. おわりに

9.天然ゴムのイオン伝導性   河原成元(長岡技術科学大学)
 1. はじめに
 2. 天然ゴムの高純度化
 3. 天然ゴムの脱タンパク
 4. 液状エポキシ化天然ゴム
 5. イオン伝導性

10.セルロース系イオン伝導体の特徴とバッテリーへの利用
                         佐藤貴哉(日清紡績(株))
 1. はじめに
 2. リチウムイオン電池の概要
  2.1 小型二次電池の市場
  2.2 リチウムイオン電池の構造
  2.3 リチウムイオン電池の問題点
 3. リチウムポリマー電池
  3.1 ポリマー電池の概要
  3.2 ポリマー電解質の設計
  3.3 セルロース固体電解質(DHPC)の特徴
   3.3.1 DHPCの概要   3.3.2 DHPCの誘導体の誘電率
   3.3.3 熱的性質    3.3.4 リチウム塩を溶解させた系
   3.3.5 温度依存性   3.3.6 イオン導電性の比較
  3.4 DHPC誘導体のゲル化
  3.5 ポリマー電解質の特徴
 4. ポリマー電解質を用いたリチウムポリマー電池
  4.1. リチウムポリマー電池の構造
  4.2. リチウムポリマー電池の特性
   4.2.1 充放電試験  4.2.2 オーブンテスト  4.2.3 釘刺試験
   4.2.4 過充電試験  4.2.5 過充電制御のメカニズム
 5. まとめ



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