ご購入またはご試読は、画面下の「書籍購入」あるいは「書籍試読申込」ボタンから
自己組織化によるナノマテリアルの創成と応用
[コードNo.04NTS101]
■体裁/ |
B5判 上製函入 320頁 |
■発行/ |
2004年 2月 2日 (株)エヌ・ティー・エス |
■定価/ |
51,700円(税込価格) |
様々な工業分野で脚光を浴びている「自己組織化現象」を利用した各種ナノマテリアル創成のプロセスと、それらの材料を実際にどのような分野で応用利用できるかについて、各分野の第一人者が解説する。
※本書はエヌ・ティー・エス主催「先駆者達に聞く!自己組織化による超分子の創成と応用 ―工業化促進のために―」
セミナー(開催日2003年8月)を講演録として編集したものです。
執筆者(執筆順)
| |
国武 豊喜 | 北九州市立大学副学長/(独)理化学研究所フロンティア研究システム |
柳 裕之 | (株)トクヤマ研究開発部門CF-10グループ主席 |
原田 明 | 大阪大学大学院理学研究科教授 |
中村 信之 | 日本食品化工(株)営業三部長 |
清水 敏美 | (独)産業技術総合研究所界面ナノアーキテクトニクス研究センター長 |
村山 英樹 | フロンティアカーボン(株)副社長兼開発センター長 |
相田 卓三 | 東京大学大学院工学系研究科教授 Cambridge Display Technology(CDT) |
稲垣 伸二 | (株)豊田中央研究所フロンティア研究第7グループリーダ |
下村 政嗣 | 北海道大学電子科学研究所ナノテクノロジー研究センターセンター長/(独)理化学研究所フロンティア研究システムチームリーダー |
田中 賢 | 北海道大学電子科学研究所 |
詳細目次
第1講 自己組織化による有機・無機超薄膜の創成と応用
1. はじめに
2. 細胞膜の構造とその形成原理
2.1 SingerとNicolsonの流動モザイクモデル
2.2 生体脂質の分子設計
2.3 液晶構造の安定化
2.4 アルキル鎖と安定性
2.5 非対称の繋ぎ方
2.6 分散とラメラ構造
2.7 膜構造の集合特性
3. 二次元構造の組織化
3.1 集合性と分散安定性を組み合わせた二次元構造
3.2 分子の配向性と二分子膜の形成
4. 水以外の溶媒での自己組織化
4.1 溶媒・媒体に対する親和性
4.2 フルオロカーボン媒体中での二分子膜の形成
4.3 膜分子設計のまとめ
4.4 生体系/人工系(合成系)の分子組織の特色
5. ナノレベルの無機材料
5.1 有機分子と無機材料の合成設計
5.2 ナノサイズでの複製(ポジティブコピー/ネガティブコピー)
5.3 表面ゾル−ゲル法
5.4 ナノレベルの層状構造
6. ナノ組織体の構築
6.1 分子ラッピング
6.2 ナノコピーによる方法
6.3 さまざまな分子鋳型
6.4 10nmレベルへのこだわり
7. おわりに
第2講 自己組織化薄膜によるイオン認識とセンサへの応用
1. はじめに
2. 二分子膜フィルムの配向構造
2.1 合成二分子膜のフィルム化と自己組織化による配向構造
2.2 熱処理による二分子膜フィルムの配向と分子構造
3. 二分子膜フィルムの機能化
3.1 分子配向場を用いる透過によるイオン認識
3.2 酸化還元性物質と自己組織化
4. イオンセンサへの応用
4.1 液膜と二分子膜フィルムの比較
4.2 二分子膜フィルムを用いたイオンセンサ
4.3 三つの高速応答イオンセンサ
4.4 臨床検査用イオンアナライザへの展開
5. 今後の展望
6. おわりに
第3講 包接を利用した超分子ポリマーの設計と構築
1. はじめに
2. 分子認識の化学
2.1 合成分子の認識
2.2 生体系分子の認識
3. 分子認識・自己集合・自己組織化
3.1 T4ファージ
3.2 シクロデキストリンの構造
3.3 シクロデキストリンの集合
3.4 β−シクロデキストリンとポリプロピレングリコール
3.5 ポリロタキサン
3.6 シクロデキストリンの分子操作
3.7 ビオロゲンポリマーとシクロデキストリン
3.8 Molecular Shuttle
3.9 シクロデキストリンの分子認識
4. 超分子ポリマー(Supramolecular Polymer)
4.1 ホストとゲスト
4.2 シクロデキストリンとベンゼン誘導体
4.3 環状デイジーチェイン
5. まとめ
5.1 超分子構造
5.2 アミド、シクロデキストリンの場合
5.3 シクロデキストリンを用いた人工抗体
6. おわりに
第4講 シクロデキストリンおよびその誘導体の利用
1. シクロデキストリン(CD)とは
2. シクロデキストリンの種類
3. シクロデキストリンの歴史
4. 非修飾シクロデキストリン類の一般的製法
5. 分岐シクロデキストリンの一般的製法
6. シクロデキストリンの市場(日本国内)
7. シクロデキストリンによる包接の効果
7.1 香気成分の保持とマスキング
7.2 アリルイソチオシアネートの多様な使用例
7.3 難水溶性成分の可溶化
7.4 ミルクダウン
7.5 苦味・渋味のマスキング
7.6 酸化・紫外線・熱による変性防止
7.7 ナス浅漬けへの応用
8. β−シクロデキストリンを用いる食品中からのコレステロールの低減化技術
8.1 脱コレステロール食品
8.2 脱コレステロールバターの製法
8.3 脱コレステロール液卵の製法
8.4 犬のダイエット
8.5 犬の肥満解消試験
8.6 犬の肥満抑制試験
8.7 ダイエット食品例
8.8 HDL−コレステロールの測定法(従来法)
8.9 HDL−コレステロールの選択的測定
9. HP−β−シクロデキストリンへの化粧品への応用
9.1 セルデックスHP−β−シクロデキストリンの特性と利用
9.2 HP−β−シクロデキストリンの保湿効果
9.3 HP−β−シクロデキストリン配合フレグランスの香りの持続性
9.4 HP−β−シクロデキストリンによるl−mentholの徐放性
9.5 HP−β−シクロデキストリンを利用した化粧品
9.6 HP−β−シクロデキストリンを利用したその他日用品例
第5講 ナノマテリアルのボトムアップ合成と応用展望
1. はじめに
1.1 ナノテク領域の四つのキーワード
1.2 ナノサイエンスからナノインダストリーへ
1.3 ナノサイズの効果
1.4 構造の効果
1.5 ボトムアップ手法の利点
2. 脂質ナノチューブ
2.1 脂質ナノチューブで何を目指すか
2.2 脂質ナノチューブとは
2.3 脂質ナノチューブの構造
2.3.1 ナノチューブの大きさ
2.3.2 脂質ナノチューブの分子構造
2.4 脂質ナノチューブの未解決課題
3. 脂質ナノチューブ研究の歴史
3.1 形成メカニズム
3.2 脂質ナノチューブの復元
4. 私たちの脂質ナノチューブ研究
4.1 分子構造単位
4.2 脂質ナノチューブの組成特徴
4.3 脂質ナノチューブの内外径制御
4.4 内外径の計算値
4.5 非対称単分子膜構造からなるナノチューブ
5. 脂質ナノチューブの形態制御
5.1 モノエン型糖脂質および飽和型糖脂質成分のホモ自己集合
5.2 モノエン型と飽和型の二成分系自己集合
5.3 金の微粒子を用いた外表面での一次元組織化
5.4 中空シリンダ内部を利用した金属ナノ微粒子の一次元組織化
5.5 二重ヘリカルシリカナノチューブの形成
5.6 さまざまなシリカのナノチューブ材料
6. 脂質ナノチューブの機械的物性と応用
6.1 脂質ナノチューブ1本の曲げ弾性率評価
6.2 マイクロ流路への充填
6.3 マイクロインジェクション法
6.4 チューブ構造のサイズ分布
6.5 現実世界との比較
6.6 ナノチューブ空間の応用範囲
7. まとめ
7.1 ナノチューブを必ず形成する分子構造
7.2 10nmの中空シリンダの特徴
7.3 機能の有無
7.4 産業応用と展望
8. おわりに
第6講 ナノカーボン材料における自己組織化
1. はじめに
2. 内容紹介
3. ナノカーボン材料とは何か
3.1 ナノカーボンの種類
3.2 フラーレンの構造
3.3 フラーレンの価格
3.4 フラーレンの特徴と性質
4. フラーレン誘導体と自己組織化
4.1 フラーレンの位置選択的化学修飾反応
4.2 モレキュラーシャトルコック
4.3 フラーレン誘導体による自己組織化
4.4 フラロデンドリマーの研究
4.5 包接化合物の最近の研究例
4.6 ピーポッド構造
5. カーボンナノチューブの生成
5.1 液相法CNTの生成法
6. 用途展開と工業化
6.1 わが国のナノテクノロジー関連市場規模試算
6.2 ナノテクノロジー産業の種類
6.3 フラーレンの応用用途
6.4 フォトデバイスへの応用
6.5 医療用途への応用
6.6 がん治療薬への応用
7. フラーレンの製造法
7.1 従来型:アークメソッド法
7.2 新規型:燃焼法
7.3 炭化水素からの生成
7.4 フラーレン誘導体
8. 今後の展望
8.1 フラーレンの大量生産
8.2 フラーレンの商品化
8.3 フラーレンの将来性
9. おわりに
第7講 多様なデンドリマーの合成と機能開拓
1. はじめに
2. デンドリマーの特質
2.1 デンドリマーと官能基
2.2 デンドリマーの溶解性
3. 生体関連デンドリマー
3.1 生体関連機能を有するデンドリマー
3.2 デンドリマーによる不安定錯体の安定化
3.3 補酵素類似デンドリマー
3.4 デンドリマー触媒
3.5 デンドリマーの空間内における立体選択的ラジカル反応
4. 医療としてのデンドリマーの利用
4.1 フォトダイナミックキャンサーセラピー
4.2 キャンサーセラピーの仕組み
5. デンドリマーの光捕集アンテナ機能の研究
5.1 ポリフィリンのアレイ
5.2 光合成反応中心の仕組み
5.3 パープルバクテリアユニットの構造をまねたデンドリマー
5.4 光捕集アンテナの条件
5.5 モノマーモデル案
5.6 デンドリマー分子内のエネルギー移動効率
6. 合成の研究
6.1 共同研究の必要性
6.2 光の吸収効率
6.3 スター型とコーン型の効率
6.4 デンドリマーの空間形態が与える影響
6.5 デンドリマー空間の設計と色素励起
7. そのほかのデンドリマーの光機能
7.1 ヘムデンドリマー
7.2 デンドリマーの動的性質
7.3 デンドリマー分子内のエネルギー移動
8. 励起エネルギー移動から電子移動
9. 光捕集アンテナ機能を有する他のデンドリマー
10. おわりに
第8講 OLEDフラットパネル・ディスプレイへのデンドリマーの応用
1. はじめに
2. OLEDフラットパネル・ディスプレイの背景
2.1 ディスプレイの分類
2.2 有機ELにおける市場動向予測
3. OLEDディスプレイの発光材料
3.1 有機ELの原理
3.2 有機ELに使用されている発光材料の種類
4. ディスプレイ性能の改善とコスト低減
4.1 有機EL性能改善のキーポイント
4.2 ポリマー/デンドリマーEL塗布に印刷技術を活用する
4.2.1 インクジェット法
4.2.2 パターニング方法
4.2.3 フォト・リソグラフィー法
5. デンドリマーの役割とアドバンテージ
5.1 デンドリマーとは
5.2 デンドリマーの主な特性
5.3 デンドリマー技術の現状
6. おわりに
第9講 有機無機ハイブリッドメソ多孔材料の創成と応用展望
1. はじめに
1.1 メソ多孔物質の構造
1.2 メソ多孔材料の合成法
1.3 界面活性剤の効用
1.4 メソ多孔物質の発見の経緯
1.5 メソ多孔材料のバリエーションの拡張
1.6 メソ多孔材料の形態の拡張
1.7 メソ多孔材料の応用
2. 有機無機ハイブリッドメソ多孔物質
2.1 合成法の特徴
2.2 物質の特徴
2.3 構造上の特徴
2.4 細孔壁の結晶化
2.5 結晶化の理由
2.6 高い耐熱性
3. ナノ空間の高機能化への試み
3.1 スルホン酸基の導入
3.2 エステル化反応
3.3 そのほかの有機基を導入
4. 今後の展望
第10講 自己組織化によるナノマテリアルの創成と応用展望
1. はじめに
2. 自己集合と自己組織化
2.1 自己集合か自己組織化か
2.2 プリゴジンの定義
2.3 ボトムアップ手法を問う自己組織化
3. 身の回りの自己組織化現象
3.1 みそ汁のベナール対流
3.2 ワインの涙
3.3 コーヒーの染み
3.4 自己組織化のスケール
4. 自己組織化の実験
4.1 高分子フィルムのキャスティングプロセス
4.2 溶媒のキャスティングプロセス
4.3 キャスティングによるパターン化のメカニズム
4.4 キャスティングプロセスのマイクロファブリケーションの応用
4.5 微粒子系による実験
4.6 ナノ微粒子系の実験
4.7 マイクル・クライトンの『プレイ』
5. ハニカム構造のフィルムの応用と二次加工による新規構造体
5.1 多孔質フィルムの作成
5.2 多孔質フィルムの孔の制御
5.3 ハニカム構造膜の組成
5.4 ピラー構造とハニカム構造の複合
6. おわりに
第11講 ハニカム構造フィルムのバイオメディカル応用
1. はじめに
2. メディカル分野への応用
2.1 再生医療技術
2.2 固相因子
2.3 血液製剤用の選択的細胞分離膜
2.4 血液細胞とハニカムフィルム
2.5 血液中タンパク質の活性化制御
2.6 肝臓細胞における平膜とハニカム
2.7 骨格タンパク質
2.8 肝臓細胞の機能評価
2.9 さまざまなハニカム膜
3. さまざまなパターン化膜の応用
4. おわりに
|
|
|
|
■ お問い合わせの前に『よくあるご質問(書籍)』をご一読下さいませ ■
■ セミナー・講習会のご案内はこちらでございます ■
株式会社 技術情報センター 〒530-0038 大阪市北区紅梅町2-18 南森町共同ビル 3F
TEL:06−6358−0141 FAX:06−6358−0134
|