第1部 生命科学におけるモデル動物の意義
第1節 遺伝学的・生物学的意義(森脇和郎)
1.実験医学発展の歴史とともに
2.実験動物としての条件
2. 1 ほ乳動物であること
2. 2 ヒトの管理の下での飼育繁殖が容易であること
2. 3 ゲノムの分析が進んでいること
3.モデル動物としてのマウス
3. 1 疾患モデル
3. 2 生命機能モデル
3. 3 遺伝子操作マウス
4.マウス系統と遺伝子の歴史
4. 1 ENU誘発突然変異
4. 2 自然界の遺伝的変異
4. 3 マウス亜種の進化遺伝学的分化
4. 4 アジア産野生由来マウス系統の意味
4. 5 新しい実験用マウス系統に求められるもの
第2節 実験動物学的側面(米川博通)
1.疾患モデル動物の種類とその性質
2.モデル動物の意義
2. 1 実験的研究
2. 2 試験的研究
3.突然変異動物を使うにあたって
3. 1 疾患モデル動物における遺伝的均一性の重要性について
3. 2 病原微生物統御について
3. 3 飼育環境の一定化
第3節 医学的側面(山村研一)
はじめに
1.病気の遺伝学
2.病気における遺伝子研究の限界
2. 1 順遺伝学的な研究
2. 2 逆遺伝学的な研究
3.現在やるべきこと
4.医学的側面から見たモデル動物の問題点
4. 1 単因子性遺伝病のモデル動物
(1) ヒトと動物で症状が異なる場合
(2) 遺伝子機能が、質的には同じであるが、量的に異なる場合
(3) 症状の類似性だけでは、モデルと判定できない場合
(4) 思わぬ利用法
(5) 問題の解決法
5.多因子性遺伝病のモデル動物
5. 1 自然発症モデルの限界
5. 2 各遺伝子の貢献度の相違
5. 3 細菌人工染色体モデル動物
おわりに
第2部 技術解説
第1節 近交系化(大野民生/西村正彦)
1.近交系の作製と維持
1. 1 近交系の定義と作製方法
1. 2 近交系の維持方法
2.特殊な近交系とその応用
2. 1 近交系の種類
2. 2 セグリゲイティング(segregating)近交系
2. 3 コアイソジェニック(coisogenic)系統
2. 4 コンジェニック(congenic)系統
2. 5 コンプラスティック(complastic)系統
2. 6 コンソミック(consomic)系統
2. 7 リコンビナント・インブレッド(recombinant inbred)系統群
2. 8 リコンビナント・コンジェニック(recombinant congenic)系統群
第2節 選択交配(高林秀次/加藤秀樹)
はじめに
1.選択交配の方法
1. 1 コンジェニック系統作製
(1) バッククロス Backcross法
(2) クロス・インタークロス Cross-intercross法
(3) バッククロス(後代検定を行うケース)
1. 2 交雑系作製
(1) 雑種第一代(F1)
(2) 雑種第二代(F2)
(3) 多元交雑系 multicross hybrid
1. 3 クローズドコロニー系統
2.変異遺伝子の分類、その維持ならびに系統育成
2. 1 変異遺伝子の種類
(1) 自然突然変異遺伝子
(2) 化学誘発突然変異遺伝子
(3) 人為的操作遺伝子
a. 同種・異種動物由来遺伝子(トランスジーン transgene)
b. 破壊遺伝子(ノックアウト knock-out)
c. 捕捉遺伝子
2. 2 変異遺伝子の遺伝的性質とその維持のための交配
(1) 変異遺伝子の遺伝的性質
(2) 変異遺伝子を維持するための交配
a. (共)優性の変異遺伝子
b. 劣性の変異遺伝子
2. 3 変異遺伝子を持つ近交系の育成
(1) コアイソジェニック系統の育成
(2) コンジェニック系統の育成
3.遺伝的モニタリング
4.系統の命名法
4. 1 系統を表す記号
4. 2 施設記号
4. 3 遺伝子記号
4. 4 系統名の具体例
(1) 自然・誘発突然変異のコンジェニック系統
(2) 標的変異遺伝子のコンジェニック系統
(3) 遺伝背景が近交系でない系統
(4) 異なる系統に由来する遺伝子を持つコンジェニック系統
5.おわりに
第3節 自然突然変異(松島芳文)
1.はじめに
1. 1 ハンカチでくるまれたマウス
1. 2 ケージ交換は新発見の好機
1. 3 変異マウスの表現型からヒトの疾患を推定する
1. 4 日本産野生マウスの近交系化
1. 5 野生由来マウスの飼育
1. 6 DBA/2マウスに認められた石灰化を伴う舌隆起状病変
1. 7 脱臼型白内障マウスRLC
1. 8 口蓋裂単独発症マウスCF#1
1. 9 円錐角膜症マウスSKCとJKC
1.10 ワールデンブルグ症候群4型(ヒルシュスプルング病)マウスWS4
おわりに
第4節 誘発変異(井上麻紀/権藤洋一)
1.背景
2.モデル動物作製のための突然変異誘発法の原理
3.モデル動物作製としての放射線の有効性
4.モデル動物作製としての化学変異原ENUの有効性
5.ENUを用いた表現型主導の突然変異マウス作製
5. 1 材料および調製
5. 2 腹腔内投与と後処理など
5. 3 効果的な投与および評価
5. 4 突然変異体生産のための系統の選択
5. 5 突然変異系統の確認と保存
5. 6 晩発性表現型スクリーンに必要なG1雄マウスの精子凍結
6.ENUを用いた遺伝子主導の劣性変異マウス作製
7.結語
第5節 遺伝子操作(山村研一)
はじめに
1.トランスジェニックマウス作製について
1. 1 導入遺伝子の構造
1. 2 最低限必要な系統数
2.巨大DNA導入トランスジェニックマウス作製
3.誘導的遺伝子発現システム
3. 1 誘導プロモーター
3. 2 リガンド結合により活性化されるシステム
3. 3 大腸菌の誘導システムを利用したシステム
4.標的組換えマウスの作製
4. 1 相同遺伝子組換え
(1) ES細胞の選択と維持
(2) 導入遺伝子の構築
4. 2 遺伝子トラップ法
(1) トラップベクターの構築
(2) ES細胞の選択
(3) キメラマウス作製
(4) トラップ遺伝子の解析
5.条件的遺伝子発現及び破壊
5. 1 Cre-loxPシステムの概要
5. 2 Cre-loxPシステムの応用例
おわりに
第6節 疾患モデル動物の保存と供給(吉木 淳)
1.海外および国内の保存・供給機関と体制
2.保存と供給を支える技術
2. 1 卵巣移植
2. 2 体外受精
2. 3 胚凍結
2. 4 精子凍結
2. 5 卵巣の凍結保存
3.品質管理
4.供給と輸送
5.知的財産と生物資源移転同意書(MTA)
第3部 モデル動物各論
各節で記載されている事項
@疾患の病理学的な分類(炎症、変性、腫瘍、形態異常、循環異常など)
A動物の由来
B作製法
C確認のための評価法・評価結果
Dヒトとの相違点(原因遺伝子、病態、表現型などを解っている範囲で)
E維持方法
第1章 組織・臓器別
第1節 脳・神経系(総説)
脳・神経系(菊池建機)
1.調和のとれた運動のために
2.心と記憶をつかさどる
第1項 大脳(基底核と辺縁系を含む)と脳幹(菊池建機)
1.パーキンソン病
1. 1 1-methyl-4phenyl-1,2,5,6-tetrahydropyridine(MPTP)による
実験的誘発モデル
1. 2 6-hydroxydopamine(6-OHDA)による実験的誘発モデル
1. 3 α-synuclein TGマウス
1. 4 軸索ジストロフィー(gad)マウス
2.てんかん
2. 1 Elマウス
2. 2 伊原てんかんラット(IER)
2. 3 自然発症てんかんラット(SER)
2. 4 野田てんかんラット(Noda epileptic rat:NER)
2. 5 チャンネル異常症
2. 6 Canavan病(北田一博)
3.アルツハイマー病(崔 得華/高島明彦)
3. 1 APP遺伝子TGマウス
3. 2 変異Presenilin-1遺伝子TGマウス
3. 3 APPダブルTGマウス
3. 4 変異タウ遺伝子TGマウス
4.白質ジストロフィー
第2項 小脳(菊池建機)
1.小脳変性マウス
2.小脳変性ラット
第3項 末梢神経系(主として運動ニューロン)(菊池建機)
1.筋萎縮性側索硬化症(ALS)
1. 1 変異Cu/Zn SOD導入TGマウスとラット
1. 2 wobblerマウス
1. 3 Mnd(motor neuron degeneration)マウス
2.Charcot-Mari-Tooth 1A病
第4項 聴覚および視覚路(菊池建機)
1.難聴
1. 1 ワールデンブルグ症候群(Waardenburg)IV型
1. 2 Usher症候群1D型
2.眼疾患
2. 1 白内障
2. 2 網膜色素変性症
第5項 結節性硬化症(樋野興夫)
はじめに―時代に仕えよ―
1.疾患モデルの役割―ヒトと動物をつなぐ―
2.ヒト結節性硬化症(TSC)遺伝子とTsc2遺伝子変異(Eker)ラットの歴史
―研究対象の選択―
3.ヒト結節性硬化症遺伝子変異(Eker)ラットの表現型
―遺伝子型とのギャップ―
4.ヒト結節性硬化症と疾患モデル―種特異性を越えて―
5.結節性硬化症遺伝子の機能―的確治療を求めて―
おわりに―新展開の萌し―
第2節 感覚器
第1項 耳(吉川欣亮)
1.疾患の病理学的な分類
1. 1 中耳および外耳異常
1. 2 内耳奇形
1. 3 神経上皮異常
1. 4 内リンパ恒常性異常
1. 5 蓋膜および平衡砂膜異常
1. 6 抹消聴覚神経系異常
1. 7 中枢神経系異常
1. 8 晩発性聴覚失調
2.動物の由来
3.作製法
4.確認のための評価法評価結果
5.ヒトとの相違点
6.維持方法
第2項 眼(前田幸子)
1.白内障モデルマウス
2.緑内障モデルマウス
3.網膜疾患モデルマウス
4.モデルマウスの飼育および入手方法
第3節 心臓・血管・血液
第1項 本態性高血圧症の自然発症モデル動物(並河 徹/崔 宗虎/益田順一)
1.はじめに
2.病態
3.由来
4.各亜系の遺伝的背景
5.評価法
6.原因遺伝子
7.脳血管障害モデルとしてのSHRSP
8.維持
9.おわりに
第2項 高血圧関連病態モデル動物の作製
―レニン―アンギオテンシン系を中心に―(深水昭吉)
1.はじめに
2.レニン―アンギオテンシン系
3.レニン―アンギオテンシン系とトランスジェニックマウス
4.レニン―アンギオテンシン系とノックアウトマウス
5.脳機能とレニン―アンギオテンシン系
6.おわりに
第3項 心筋症(原田景太/大田美香/森本幸生)
1.心筋症の病理学的特徴
2.心筋症の動物モデル
2. 1 βミオシン重鎖変異モデル
2. 2 心筋型トロポニンT変異モデル
2. 3 αトロポミオシン変異モデル
2. 4 心筋ミオシン結合蛋白質C変異モデル
2. 5 その他の動物モデル
3.ヒトとの相違点
まとめ
第4項 心筋虚血(中上拓男/辻井英治/浜本 徹/田中秀央)
1.疾患の病理学的な分類
2.作製法
2. 1 麻酔
2. 2 気管内挿管および人工呼吸器への装着
2. 3 心筋虚血・梗塞の作製
2. 4 術後
3.評価法
3. 1 心臓超音波
3. 2 左心カテーテル法
3. 3 生化学的検査
3. 4 組織学的評価
(1) Triphenyl tetrazolium chloride(TTC)染色
(2) Hematoxylin-eosin(HE)染色
(3) Azan染色、Masson-trichrome染色
4.ヒトとの相違点
5.維持方法
第5項 心不全・不整脈(桑原正貴)
1.心不全
1. 1 冠動脈結紮
1. 2 肺・大動脈緊縛(banding)
1. 3 大動脈弁閉鎖不全
1. 4 動静脈瘻
1. 5 高頻拍ペーシング
1. 6 薬物
(1) アドリアマイシン(ドキソルビシン)
(2) イソプロテレノール
(3) アルコール
1. 7 遺伝的な心不全モデル
(1) Spontaneous hypertensive rats(SHR)
(2) SH-HF rats
(3) Dahl salt-sensitive rats
(4) Cardiomyopathic hamster
2.不整脈
2. 1 虚血による不整脈モデル
2. 2 電気刺激による不整脈モデル
2. 3 薬物投与による不整脈モデル
(1) アコニチンによるモデル
(2) ウワバインによるモデル
2. 4 遺伝的な不整脈モデル
(1) 突然死モデルのジャーマンシェパード
(2) 突然死モデルのボクサー
(3) 洞不全症候群のミニチュアシュナウザー
(4) デュシャーヌ型心筋症モデルのゴールデンレトリバー
2. 5 Torsade de Pointesモデル
第6項 赤血球(宮下信泉)
1.造血細胞で機能する転写遺伝子
2.グロビン遺伝子:サラセミアモデル動物
3.Kit遺伝子とマスト細胞欠損マウス
4.血球発生と魚類(ゼブラフィッシュとメダカ)
5.マラリア原虫感染モデル
6.その他
第7項 造血系(小林 牧/山本雅之)
1.はじめに
2.造血システムに認められるヒトとマウスの種差
2. 1 細胞増殖に関わるサイトカインなど
2. 2 細胞表面抗原など
2. 3 造血(幹)細胞の増殖に関する特性
3.マウスのヒト化(humanization)
4.各種モデルマウスとその利用
4. 1 薬物負荷
(1) サイトカイン負荷
例1)末梢血中への造血幹細胞動員
(mobilization of hematopoietic stem cell)
例2)化学療法や放射線照射、骨髄移植の造血回復期におけるサイトカイン投与
(2) 抗腫瘍薬負荷
例1)Cyclophophamide(アルキル化剤)
例2)Busulfan(アルキル化剤)
例3)5-FU、fluorouracil(ピリミジン代謝拮抗剤)
例4)Carboplatinとガンマ線照射の併用
(抗腫瘍薬や放射線療法などのがん治療による二次性貧血のモデル)
(3) 毒劇物負荷
例1)貧血マウス
例2)再生不良性貧血マウス
例3)多血症マウス
4. 2 外科的手法
(1) 脱血による貧血の誘導
(2) 側―側吻合(parabiosis, parabiotic mice)
(3) 胎児胸腺移植、胎児骨片移植、成人骨片移植
4. 3 放射線照射
4. 4 骨髄移植
4. 5 遺伝子改変マウス
4. 6 遺伝子治療
第8項 マスト細胞 (森井英一/北村幸彦)
1.はじめに
2.マスト細胞欠損マウス
3.W遺伝子座、Sl遺伝子座にコードされる蛋白質
4.ヒトの疾患との関連
5.マスト細胞欠損マウスの分子レベルでの解析
6.マスト細胞の表現型に異常をきたす転写因子異常マウス
7.ヒトにおけるMITFの異常
8.マウスの系統差によるMITF異常マウスの症状の違い
9.おわりに
第9項 血小板(小澤哲夫/北島 勲)
1.血小板膜蛋白異常症
1. 1 血小板無力症
(1) 病態
(2) モデル動物
1. 2 Bernard-Soulier症候群
(1) 病態
(2) モデル動物
2.血小板顆粒異常症
2. 1 Hermansky-Pudlak症候群
(1) 病態
(2) モデル動物
2. 2 Chediak-Higashi症候群
(1) 病態
(2) モデル動物
3.細胞骨格の異常を伴う血小板異常症Wikcott-Aldrich症候群
(1) 病態
(2) モデル動物
第10項 ベージュマウス(国枝哲夫)
1.チェディアック・ヒガシ症候群
2.ベージュマウス
3.ベージュラット
4.その他のモデル動物
第11項 血管形成(高倉伸幸)
1.はじめに
2.血管形成とは
2. 1 血管発生/脈管形成とVEGF
2. 2 血管新生とアンジオポエチン
3.動脈と静脈形成とエフリン
4.一般的な血管形成のモデル解析系
4. 1 マトリジェル法
4. 2 角膜法
4. 3 ニワトリ受精卵胚漿膜法
5.血管異常の病態モデル
5. 1 腫瘍血管新生
5. 2 閉塞性下肢動脈硬化症
5. 3 血管透過性解析モデル(マイルスアッセイ)
5. 4 動静脈奇形
6.おわりに
第4節 気管と肺
第1項 間質性肺炎モデル/Hermansky-Pudlak症候群モデル(Pale ear mouse)
(吉岡泰子)
1.間質性肺炎の病理学的特徴
1. 1 間質性肺炎とHermansky-Pudlak症候群の概念
1. 2 Hermansky-Pudlak症候群の臨床像
2.疾患モデルマウスの由来
3.維持方法
4.確認のための評価法・評価結果
5.ヒトとの相違点
5. 1 病態・表現型
5. 2 原因遺伝子
5. 3 原因蛋白
6.応用
7.おわりに
第2項 自然発症肺高血圧モデルFawn-hooded rat(FHR)(守尾嘉晃/村松正嗣)
1.はじめに
2.血管内皮細胞成長因子(vascular endothelium growth factor:VEGF)と
一酸化窒素合成酵素
3.エンドセリン-1(ET-1)
第3項 気道過敏性モデル(山下直美/大田 健)
はじめに
1.モルモット
2.マウスの喘息モデル
3.ウサギ、ヒツジ、イヌ
4.サル
第4項 じん肺モデル(森本泰夫/笠井孝彦/大藪貴子/田中勇武)
1.粉じん障害による病理学的分類
1. 1 じん肺
(1) けい肺
(2) Mixed dust fibrosis(MDF)
(3) アスベスト肺(石綿肺)
(4) 肺がん
(5) 悪性中皮腫
1) 上皮型
2) 肉腫型
3) 二相性
2.実験に用いられる動物
3.粉じん動物モデル作製法
3. 1 曝露方法の種類と特徴
3. 2 吸入曝露実験
3. 3 気管内注入試験
3. 4 EUの基準
気管内注入による生体内滞留試験
4.評価法・評価結果
5.ヒトとの相違点(原因遺伝子、病態、表現型)
5. 1 線維化
5. 2 肺がん
5. 3 悪性中皮腫
5. 4 肺内滞留性に関して
6.維持法
第5項 ARDSモデル(長谷川直樹/石坂彰敏)
1.ALI/ARDSの病態について
2.ALI/ARDSの動物モデル
2. 1 ALI/ARDSの動物モデル作成の目的
2. 2 基礎疾患、insultを念頭にしたモデル作り
2. 3 人為的なALI/ARDSモデル
3.ALI/ARDSの病期
4.ALI/ARDSモデルに必須な条件
4. 1 肺血管外水分量の測定
(1) 希釈法による測定
(2) 画像による肺水分量の評価
(3) 肺組織の湿乾重量比
(4) 組織学的な評価法
4. 2 肺微少血管透過性の評価
(1) トレーサー(ラジオアイソトープを用いた)測定法
(2) 肺組織からの輸出リンパ液の評価
(3) 気管支肺胞洗浄
(4) 気道被覆液の回収
5.動物モデル作成における留意点
5. 1 損傷の均一性に関する問題
(1) 体位
(2) 人工換気
5. 2 Two-hit theory
5. 3 動物種差
(1) 肺血管の反応性の違い
(2) 解剖学的な種差
(3) 薬物効果評価
(4) 投与経路
5. 4 電荷
5. 5 麻酔
5. 6 Geneticな主題を扱う実験系
5. 7 慢性期モデルの作成について
5. 8 倫理的配慮
6.今後の展望
第6項 PAF受容体ノックアウトマウス (長瀬隆英)
1.はじめに
2.脂質性メディエーター
3.PAF
4.細胞質型ホスホリパーゼ A2(cytosolic phospholipaseA2、cPLA2)
5.おわりに
第7項 老人肺モデル(SAM)(寺本信嗣)
1.はじめに
2.老人肺の定義
3.老化促進マウス(senescence-accelerated mouse:SAM)
4.SAMの老人肺モデルとしての意義
5.最近の研究の動向
第8項 サーファクタントアポ蛋白欠損モデル(佐野仁美/黒木由夫)
1.はじめに
2.疎水性サーファクタントアポ蛋白質
2. 1 SP-BとSP-C
2. 2 In vitro研究による生物活性
2. 3 SP-Bノックアウトマウス
2. 4 ヒト先天性SP-B欠損症
2. 5 SP-Cノックアウトマウス
3.親水性サーファクタントアポ蛋白質
3. 1 SP-AとSP-D
3. 2 肺コレクチンのリン脂質代謝動態への作用
―in vitro研究とノックアウトマウス解析との比較―
3. 3 肺コレクチンの生体防御機能
(1) 肺コレクチンと病原微生物との相互作用
(2) SP-Aノックアウトマウス
(3) SP-Dノックアウトマウスの肺組織像
(4) SP-Dノックアウトマウスとリン脂質代謝
(5) 肺気腫とSP-Dノックアウトマウス
(6) In vivoにおけるSP-Dの生体防御機能―SP-Aとの相違
第9項 肺気腫モデル(田久保康隆)
1.pallid mouseの由来
2.喫煙負荷pallid mouseの作製方法
3.喫煙負荷pallid mouseの肺気腫発症の確認のための評価法
4.喫煙負荷pallid mouseの肺気腫発症の評価結果
5.ヒトとの相違点
6.維持方法
7.まとめ
第5節 肝臓・消化管
第1項 LECラットにおける肝病変(榎本克彦)
1.はじめに
2.LECラット肝障害の成因
3.肝細胞における銅代謝
4.LECラットの肝の病理組織像
5.肝前がん病変の出現と肝がんの発生
6.おわりに
第2項 消化管(竹内孝治/岡山充明)
1.はじめに
2.モデル作製および使用における留意点
3.急性胃損傷モデル
3. 1 幽門結紮潰瘍(Shay潰瘍)
3. 2 ストレス潰瘍
3. 3 薬物誘起胃損傷
(1) エタノール胃損傷
(2) NSAID誘起胃損傷
(3) 化合物48/80誘起胃損傷
(4) 血管動作性物質による胃損傷モデル
1) 血小板活性化因子(PAF)誘起胃損傷
2) エンドセリン誘起胃粘膜損傷
4.慢性胃潰瘍モデル
酢酸潰瘍
5.十二指腸潰瘍モデル
5. 1 システアミン潰瘍
5. 2 メピリゾール潰瘍
5. 3 アルカリ分泌異常を主徴としたモデル
(1) NSAID
(2) 知覚神経麻痺
(3) 強心配糖体
6.炎症性腸疾患(IBD)モデル
6. 1 NSAID誘起小腸損傷
6. 2 デキストラン硫酸ナトリウム誘起大腸炎
6. 3 TNBS誘起大腸炎モデル
6. 4 IL-10ノックアウトマウス
6. 5 IL-7トランスジェニックマウス
7.おわりに
第6節 腎臓・生殖器
第1項 腎臓(伊藤美津子/能勢眞人)
1.はじめに
2.ヒトにおける腎臓疾患
3.原発性糸球体腎炎
3. 1 微小変化型ネフローゼ症候群と巣状糸球体硬化症
(1) puromycin-aminonucleoside腎症(PAN腎症)
(2) アドリアマイシン(adriamycin)腎症
3. 2 びまん性メサンギウム増殖性糸球体腎炎
抗Thy-1.1腎炎
3. 3 膜性腎症
Heymann腎炎
4.全身性疾患にともなう糸球体疾患
4. 1 ループス腎炎
(1)(NZB×NZW)F1(NZB/WF1)マウス
(2) MRL/lpr、MRL/gldマウス
(3) MRL系マウスを用いたループス腎炎の誘導
(4) ループスマウスによるループス腎炎のゲノミクス
(5) ループスマウスを維持していくための留意点
4. 2 IgA腎症
(1) 誘発モデル
(2) 自然発症モデル―ddYマウスとHIGAマウス―
4. 3 抗基底膜抗体症候群(抗GBM抗体症候群)
馬杉腎炎(nephrotoxic腎炎)
5.嚢胞腎
6.おわりに
第2項 性決定(金井克晃)
1.性決定の分子機構
2.各性分化関連因子とそのモデルマウス
2. 1 精巣分化異常のモデル系
(1) 精巣決定遺伝子SRYとSry関連のモデルマウス
(2) Wt1変異(Frasier変異)系統
(3) Sox9高発現によるXX雄マウス系統
(4) 無脊椎動物から保存された精巣分化遺伝子Dmrt1とその欠損マウス
(5) 精巣性女性化症を伴うXLAG症とArx欠損マウス
2. 2 卵巣分化異常のモデル系
(1) Dax1改変マウス
(2) Wnt4欠損マウス
3.性分化異常の評価法
4.入手、維持方法
第3項 外生殖器(太田 将/尾木秀直/山田 源)
はじめに
1.ほ乳類外生殖器の発達
2.生殖結節初期伸長過程における分子メカニズム
2. 1 マウス生殖結節の器官培養系の樹立
2. 2 外性器先端の尿道上皮(DUE)での線維芽細胞増殖因子8(FGF8)の役割
2. 3 尿道形成に関わる繊維芽細胞増殖因子10(FGF10)
2. 4 外性器伸長に関わるソニックヘッジホッグ(SHH)
2. 5 レチノイン酸投与による外性器異常
2. 6 アンドロゲンの作用
3.外生殖器形成異常
第4項 精子形成(伊川正人/岡部 勝)
はじめに
1.造精機能障害
1. 1 精原細胞の増殖・分化開始
(1) 分化開始不全のモデル
(2) 停留精巣モデル
(3) Y染色体欠損モデル
(4) アポトーシス制御
(5) その他
1. 2 精母細胞の分化と減数分裂
(1) 相同染色体の対合不全モデル
(2) 相同組換えと修復不全モデル
(3) 相同染色体の解離不全モデル
(4) その他
1. 3 精子完成(spermiogenesis)
(1) 遺伝子発現調節の不全モデル
(2) 精子核の凝縮不全モデル
(3) 先体形成不全モデル
(4) 鞭毛異常モデル
2.精子成熟の障害
精子成熟の不全モデル
3.精子機能障害
(1) 精子運動不全モデル
(2) 先体反応不全モデル
(3) 酵素欠損モデル
(4) 透明帯結合と輸卵管移行の不全モデル
4.その他
あとがき
第7節 骨・軟骨・関節
第1項 骨粗鬆症(腰原康子)
1.はじめに
2.外科手術によるモデル動物
2. 1 卵巣摘除実験的骨粗鬆症モデルラット
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持方法
2. 2 不動性ラット実験的骨粗鬆症モデル
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持方法
3.自然発症モデル動物
3. 1 老化促進モデルマウス:SAMP6
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
4.遺伝子操作マウス
4. 1 Klotho(Kl/Kl, Kl-/-)マウス
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持方法
4. 2 OCIF/OPG遺伝子ノックアウトマウス
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 作製法
(3) 確認のための評価法・評価結果
(4) ヒトとの相違点
(5) 維持方法
4. 3 sODF/sRANKL過剰発現マウス
(1) 疾患の病理学的な分類(炎症、変性、腫瘍、形態異常、循環異常)
(2) 作製法
(3) 確認のための評価法・評価結果
第2項 軟骨(丸山善治郎/小守壽文)
1.軟骨とは
2.軟骨に関わる疾患モデル
3.軟骨特異的なプロモーターを用いたTgマウス作製法
4.解析、評価法
5.骨格標本の作り方
第3項 脊椎(古関明彦)
1.脊柱管の構造
2.体節中胚葉の形成と分節化
3.体節中胚葉の分化と脊椎骨のパターン形成
4.脊柱管前後軸形成
第8節 骨格筋(埜中征哉)
1.筋ジストロフィー(muscular dystrophy)
1. 1 疾患概念、分類
1. 2 病理・病因
1. 3 臨床症状
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)
2.筋ジストロフィーのモデル動物
2. 1 デュシェンヌ型筋ジストロフィーのモデル動物
(1) mdx(X-chromosome-linked muscular dystrophy)マウス
A. ユートロフインノックアウトmdxマウス
B. MyoDノックアウトmdxマウス
(2) 筋ジストロフィー犬(canine muscular dystrophy:mxd)
(3) 遺伝子操作マウス(エクソン52ノックアウトマウス:52KOマウス)
(4) モデル動物としての有用性、維持方法
2. 2 ラミニン(laminin)2欠損筋ジストロフィー
(1) ラミニンα2鎖(メロシン)欠損型先天性筋ジストロフィー
(2) ラミニン2欠損マウス
(3) モデル動物としての有用性、系統維持
2. 3 サルコグリカン(sarcoglycan)欠損症
(1) サルコグリカン欠損筋ジストロフィー(sarcoglycanopathies)
(2) サルコグリカノパチーのモデル動物
(3) モデル動物としての有用性、系統維持
2. 4 ジストログリカン(dystroglycan)欠損
(1) ジストログリカン欠損と筋ジストロフィー
(2) αジストログリカン欠損のモデル動物
(3) モデル動物としての有用性
第9節 皮膚
第1項 脱毛症/無毛症(吉木 淳)
1.毛の生物学的役割
2.毛の組織学的特長
3.毛の種類
4.毛周期hair cycle
5.脱毛症/無毛症のモデルマウス
5. 1 皮脂腺の異常を伴う脱毛症/無毛症
(1) 疾患の病理学的分類
(2) 動物の由来
(3) 対立遺伝子
(4) 表現型・病態
(5) 原因遺伝子とヒト疾患
(6) 入手および維持方法
5. 2 毛周期の異常による脱毛症/無毛症
(1) 疾患の病理学的分類
(2) 動物の由来
(3) 対立遺伝子および類似のモデル
(4) 表現型・病態
(5) 原因遺伝子およびヒト疾患
(6) 入手および維持方法
5. 3 毛の形態異常による脱毛症
(1) 疾患の病理学的分類
(2) 動物の由来
(3) 対立遺伝子
(4) 表現型・病態
(5) 原因遺伝子およびヒト疾患
(6) 入手および維持方法
5. 4 内根鞘の異常による脱毛症
(1) 疾患の病理学的分類
(2) 動物の由来
(3) 原因遺伝子座
(4) ヒト疾患との関連性
(5) 入手と維持交配方法
第2項 コートカラー(山本博章)
1.はじめに
2.ほ乳動物における色素細胞系譜
3.色素細胞の機能
4.色素細胞の発生と機能発現に関わる遺伝子
4. 1 白斑遺伝子
(1) Sox10
(2) Pax3
(3) KitとKitl
(4) EdnrbとEdn3
(5) Mitf
(6) Snai2
4. 2 その他色素細胞の発生に関わる遺伝子
(7) Adam17
(8) Adamts 20
(9) Brca1
(10) Eda
(11) Ikbkg
(12) Lmx1a
(13) Mcoln3
(14) Sfxn1
4. 3 小胞輸送(vesicular trafficking)に関わる遺伝子
―メラノソームの構築その1―
Hermansky-Pudlak Syndrome(HPS)のマウスモデルでの関連遺伝子
(15) Hps1
(16) Hps2
(17) Hps3
(18) Hps4
(19) Hps6とHsp5
(20) muted
(21) Vps33a
(22) cno
(23) Ap3d
(24) Pldn
(25) Rabggta
4. 4 チエジアック・東(Chediak-Higashi)病のマウスモデル
(26) Lyst
4. 5 メラノソームのコンポーネントに関与する遺伝子
―メラノソームの構築その2―
(27) Tyr
(28) Tyrp1
(29) Dct
(30) Oa1
(31) p
(32) si
(33) Matp
(34) Rab38
(35) Gpnmb
4. 6 メラノソームトランスポートに関与する遺伝子
(36) Myo5aおよびRab27A
(37) Myo7a
4. 7 ユーメラニン、フェオメラニンの色素型スイッチングに関わる遺伝子
(38) A
(39) Mc1r
(40) Pomc1
(41) Atrn
(42) Mgrn1
(43) Ggt1
(44) Gl
4. 8 変異によって全身に影響を及ぼす毛色遺伝子
Menkes病およびWilson病のマウスモデル
―Cu2+輸送に関与する遺伝子―
4. 9 足裏まで矯めつ眇めつ観察し、色の変化を見つけることの重要性
―最近の知見から(Dark skin & Dark Coat Colorマウス)―
5.あとがき
第2章 全身性
第1節 代謝
第1項 糖尿病(自然発生)(池上博司)
1.1型糖尿病モデル
1. 1 NOD(Nonobese diabetic)マウス
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
1. 2 BBラット
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
1. 3 KDP(Komeda Diabetes Prone)ラット、
LETL(Long-Evans Tokushima Lean)ラット
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
2.2型糖尿病モデル
2. 1 NSY(Nagoya Shibata Yasuda)マウス
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
2. 2 KKマウス、KKAyマウス
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
2. 3 Akitaマウス
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
2. 4 GKラット
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
2. 5 OLETFラット
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
2. 6 Wister fattyラット
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
2. 7 Zucker Diabetic fattyラット
(1) 疾患の病理学的な分類
(2) 動物の由来
(3) 作製法
(4) 確認のための評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
(6) 維持法
第2項 遺伝子操作1型糖尿病モデルマウス(藤澤智巳)
1.はじめに
2.1型糖尿病遺伝子改変動物
2. 1 背景
2. 2 抗原(autoantigen)に関連した遺伝子改変動物
(1) インスリン
(2) GAD
(3) ウイルス
2. 3 抗原提示・抗原認識に関わる遺伝子の改変動物
(1) MHC
(2) T細胞受容体
(3) Co-stimulatory(補助刺激)分子
2. 4 免疫細胞の機能に関与する遺伝子の改変動物
(1) severe combined immune-deficiency(SCID)
(2) 無胸腺マウス(nude)
(3) Th-1/Th-2バランス
(4) CD8陽性細胞
(5) ナチュラルキラー細胞(NK細胞)
(6) 抗原提示細胞
(7) マウス以外
2. 5 サイトカイン(cytokine)遺伝子の改変動物
(1) Th1サイトカイン
(2) Th-2サイトカイン
(3) その他のサイトカイン
2. 6 β細胞破壊に関係する経路(effector pathway)に関与する遺伝子の改変動物
(1) アポトーシス
(2) パーフォリン
(3) その他のエフェクター経路
3.1型糖尿病遺伝子改変動物の飼育についての注意点
3. 1 感染の制御
3. 2 交配
3. 3 その他の注意
4.まとめ
第3項 糖尿病(遺伝子改変-2型)(荒木栄一/白神敦久/井形元維/水流添覚)
1.はじめに
2.インスリンの作用機序とインスリン作用に関わる遺伝子改変マウス
2. 1 インスリン受容体(IR)
(1) 全身性IRノックアウトマウス
(2) 骨格筋特異的IRノックアウトマウス
(3) 肝臓特異的IRノックアウトマウス
(4) 脂肪組織特異的IRノックアウトマウス
(5) 脳特異的IRノックアウトマウス
(6) その他の組織特異的IRノックアウトマウス
2. 2 インスリン受容体基質IRS(insulin receptor substrate)
(1) IRS-1ノックアウトマウス
(2) IRS-2ノックアウトマウス
(3) IRS-3ノックアウトマウス
(4) IRS-4ノックアウトマウス
2. 3 PI(phosphatidylinositol)3キナーゼノックアウトマウス
2. 4 Akt/PKB遺伝子改変マウス
2. 5 PKC(protein kinase C)ノックアウトマウス
2. 6 PEPCK(phosphoenolpyruvate carboxykinase)遺伝子改変マウス
2. 7 p70rs6kキナーゼノックアウトマウス
2. 8 GLUT(glucose transporter)4
(1) 全身性GLUT4ノックアウトマウス
(2) 骨格筋特異的GLUT4ノックアウトマウス
(3) 脂肪組織特異的GLUT4ノックアウトマウス
2. 9 Sytaxin4ノックアウトマウス
2.10 チロシンフォスファターゼ
(1) PTP1Bノックアウトマウス
(2) LAR遺伝子改変マウス
(3) SHP-2遺伝子改変マウス
3.インスリンの分泌機序とインスリン分泌に関わる遺伝子改変マウス
3. 1 GLUT2(glucose transporter type2)遺伝子改変マウス
3. 2 グルコキナーゼ(GK)遺伝子改変マウス
3. 3 Kir6.2(KATP)チャンネル遺伝子改変マウス
3. 4 Sur(Sulfonylurea receptor)1ノックアウトマウス
3. 5 L型Caチャンネルノックアウトマウス
3. 6 ミトコンドリア・グリセロール3リン酸脱水素酵素(mGDPH)
ノックアウトマウス
3. 7 インスリン受容体(膵β細胞特異的)
3. 8 インクレチン
(1) GLP-1レセプターノックアウトマウス
(2) GIPレセプターノックアウトマウス
4.多因子の負荷による糖尿病モデルマウス
4. 1 インスリン作用に関する遺伝子改変マウスの交配
(1) インスリンレセプター(IR)とIRS-1
(2) IRS-1とIRS-2
(3) IRS-1とIRS-3
(4) IRS-1とIRS-4
(5) IRとIRS-1、IRS-2
(6) IRとIRS-1、p85α
4. 2 インスリン作用に関わる遺伝子と分泌に関わる遺伝子をノックアウトした
マウスの交配
(1) IRS-1とグルコキナーゼ(GK)
(2) MIRKOとβIRKO
5.おわりに
第4項 肥満(西村正彦)
はじめに
1.単一遺伝子変異による肥満症動物
1. 1 黄色肥満(Yellow obese)突然変異マウス
1. 2 obese(ob/ob)とdiabetes(db/db)マウス
1. 3 fat突然変異マウス
1. 4 tubby突然変異マウス
2.発生工学的手法による肥満モデル
2. 1 肥満TGマウス
2. 2 肥満KOマウス
3.ポリジーンによる肥満系統
4.食餌誘導性肥満動物モデル
第5項 自然発症高脂血症(spontaneously hyperlipidemic mouse:SHL)マウス
(松島芳文)
1.腹部の毛並みの異常と脱毛
2.既存の高脂血症モデルとの比較
3.SHLマウスのアポE遺伝子
4.SHLマウスの近交系化
5.コンジェニックSHLマウス
6.3系統コンジェニックSHLマウスの表現型
7.SHLマウスのモデルとしての有用性と入手方法
8.マウスの特許
9.特許生物の寄託制度
10.おわりに
第6項 遺伝子操作高脂血症モデル(上田之彦)
はじめに
1.トランスジェニックウサギ
1. 1 apoE2トランスジェニックウサギ
1. 2 apo(a)トランスジェニックウサギ
2.トランスジェニックマウス、ノックアウトマウス
2. 1 apoEノックアウトマウス
2. 2 LDL受容体欠損マウス
2. 3 ヒトアポ蛋白Bトランスジェニックマウス
2. 4 アポ蛋白(a)トランスジェニックマウス
おわりに
第7項 糖鎖欠損症(鈴木明身)
1.糖鎖の特徴
2.マウスの糖鎖多型
2. 1 機能障害を示す糖鎖多型
(1) Twicherマウス
(2) T/t変異
(3) 軟骨マトリクス不全症(cartlage matrix deficiency、cmd)
(4) Quaking
2. 2 障害を示さない多型
(1) Neu1遺伝子
(2) Ggm1遺伝子
(3) Ggm2遺伝子
(4) Gsl4遺伝子
(5) Gsl5遺伝子
(6) Gsl6遺伝子
3.おわりに
第8項 糖鎖欠損症(遺伝子改変)(古川鋼一)
はじめに―糖鎖変異マウスの意義と現状
1.GM2/GD2合成酵素遺伝子ノックアウト
1. 1 疾患の病理学的分類
1. 2 動物
1. 3 作製法
1. 4 確認のための評価法・評価結果
1. 5 ヒトとの相違点
1. 6 維持方法
2.GD3合成酵素遺伝子ノックアウト
2. 1 疾患の病理学的分類
2. 2 動物
2. 3 作製法
2. 4 確認のための評価法・評価結果
2. 5 ヒトとの相違点
2. 6 維持方法
3.GM2/GD2合成酵素/GD3合成酵素遺伝子ダブルノックアウト
3. 1 疾患の病理学的分類
3. 2 動物
3. 3 作製法
3. 4 確認のための評価法・評価結果
3. 5 ヒトとの相違点
3. 6 維持方法
4.その他の糖脂質合成酵素遺伝子変異マウス
N-グリカン、O-グリカン、プロテオグリカン糖鎖合成酵素遺伝子変異マウス
おわりに
第9項 ミトコンドリア遺伝子疾患(中田和人/井上貴美子/佐藤晃嗣/林 純一)
1.はじめに
2.疾患の病理学的分類
3.ΔmtDNA4696導入マウスの作製法
4.ΔmtDNA4696の導入効率確認
5.繁殖と維持
6.病態発症
7.おわりに
第10項 代謝異常症(佐伯武頼/小林圭子/堀内正久)
1.オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)欠損マウス
1. 1 OTCとOTC欠損症
1. 2 OTC欠損マウスとその病因解析
1. 3 評価法と評価結果
(1) OTC活性
(2) 血中アンモニア濃度
(3) 尿中オロト酸
(4) 脳・神経系障害
1. 4 OTC欠損マウスの研究応用例
(1) 遺伝子治療の開発
(2) 治療薬の開発
2.カルニチン欠損JVS(juvenile visceral steatosis)マウス
2. 1 カルニチン欠損症
2. 2 日本で開発されたカルニチン欠損JVSマウス
2. 3 JVSマウスの遺伝子異常と育種法
(1) 遺伝子異常
(2) 育種法
2. 4 JVSマウスの評価法と評価結果
(1) カルニチンの定量
(2) 血糖、血中アンモニア、および遊離脂肪酸濃度
(3) 成長障害
(4) 心肥大
(5) 灌流肝におけるケトン体産生
2. 5 JVSマウスの病態解析例
(1) 高アンモニア血症
(2) 心肥大
(3) 絶食の効果
3.ミトコンドリア膜アスパラギン酸グルタミン酸輸送体(AGC)欠損マウス
3. 1 AGCの代謝機能
(1) 細胞質へのアスパラギン酸の供給
(2) リンゴ酸アスパラギン酸(MA)シャトル
3. 2 Citrin欠損症
3. 3 Citrinおよびaralar欠損マウス
第2節 内分泌系
第1項 副腎(後藤英夫)
1.疾患の病理学的な分類
2.動物の由来
3.作製法
4.確認のための評価法・評価結果
4. 1 遺伝子型の確認
4. 2 ステロイド21水酸化酵素欠損の確認
5.ヒトとの相違点
6.維持方法
7.TGによる新たなモデルマウスの開発
第2項 甲状腺(山田正信/渋沢信行/橋本貢士)
はじめに
1.視床下部―下垂体―甲状腺フィードバック機構
2.甲状腺ホルモンの転写制御機構
3.実験的甲状腺機能異常動物作製
3. 1 実験的甲状腺中毒ラット、マウスの作製
(1) 病態生理
(2) 作製法
(3) 病態
(4) 評価方法
(5) 対応する疾患
(6) 維持方法
3. 2 実験的甲状腺機能低下症動物作製
(1) 病態生理
(2) 作製法
1.ラットにおける甲状腺全摘出術
2.MMIあるいはPTDの投与による方法
(3) 病態
(4) 評価方法
(5) 対応する疾患
(6) 維持方法
4.筆者らの樹立した遺伝子改変による甲状腺機能異常動物作製
4. 1 TRHノックアウトマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現系
1.甲状腺機能
2.その他の表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
(6) 維持法
4. 2 変異甲状腺ホルモン受容体ノックインマウス
4. 2. 1 TRβΔ337Tノックインマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価方法
(5) ヒトの対応する疾患
(6) 維持方法
4. 2. 2 GS125TRβノックインマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
1.下垂体―甲状腺、負のフィードバック調節機構
2.下垂体、肝臓
3.網膜
4.内耳、聴覚機能
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
(6) 維持法
5.報告されている甲状腺機能異常を示すモデル動物
5. 1 自然発症甲状腺機能異常動物hyt/hyt(tshr hyt/tshrhyt)マウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 動物の由来
(3) 表現型
(4) 維持と評価法
(5) ヒトの対応する疾患
5. 2 遺伝子改変による甲状腺機能異常動物
5. 2. 1 TTF-1(T/ebp-1, Nkx2-1)ノックアウトマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
(6) 維持法
5. 2. 2 TTF-2(FOXE1 or FKHL15)ノックアウトマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
(6) 維持法
5. 2. 3 Pax-8ノックアウトマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
(6) 維持法
5. 2. 4 TSH受容体ノックアウトマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現系
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
(6) 維持法
5. 2. 5 TRノックアウトマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) 対応する疾患
5. 2. 6 TRβならびにTRαPV変異ノックインマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
5. 2. 7 SRC-1ノックアウトマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
5. 2. 8 TRAP220ノックアウトマウス
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
6.バセドウ病のモデル動物
6. 1 TSH受容体と主要組織適合抗原クラスII分子発現線維芽細胞による免疫
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
6. 2 TSH受容体発現Adenovirusの筋肉注射による免疫
(1) 病態生理学的意義
(2) 作製法
(3) 表現型
(4) 評価法
(5) ヒトの対応する疾患
第3項 下垂体(井上金治/茂木千尋/山崎真美/足立幸香/坂井貴文)
1.下垂体の組織学的特徴
2.下垂体前葉内分泌細胞の機能制御
3.ラット下垂体摘除術(外耳道法)下垂体摘除の実際の手技
4.下垂体腫瘍モデル動物の作製
5.下垂体前葉細胞単離法
5. 1 材料
5. 2 単離法
6.継代培養細胞株とその維持
第3節 感染・免疫
第1項 プリオン病(片峰 茂/新 竜一郎)
はじめに
1.感染性プリオン病モデルマウス
1. 1 通常マウスへの感染実験
1. 2 Human PrP Tgマウスへの感染実験
2.遺伝性ヒトプリオン病モデルマウス
2. 1 Mouse P101L mutant PrP Tgマウス
2. 2 Insertional mutant PrP Tgマウス
おわりに
第2項 H.pylori感染症(立松正衞/野崎浩二/塚本徹哉)
はじめに
1.H.pylori感染動物モデル
2.スナネズミH.pylori感染モデル
2. 1 3剤併用protocolによるスナネズミH.pylori除菌
2. 2 標本の作製
2. 3 H.pylori単独感染における病理所見
2. 4 除菌後の変化
2. 5 異所性増殖性病変とがんの病理学的診断
3.腺胃発がんモデル
3. 1 H.pylori感染・腺胃発がんモデル
3. 2 H.pylori感染・除菌・腺胃発がんモデル
3. 3 H.pylori感染・早期/中期/後期除菌・腺胃発がんモデル
3. 4 早期/中期/後期H.pylori感染・腺胃発がんモデル
3. 5 H.pylori感染・高濃度食塩・腺胃発がんモデル
4.おわりに
第3項 C型肝炎ウイルス(小池和彦)
1.はじめに―C型肝炎ウイルス感染症のモデル動物
2.HCV動物モデルの条件
3.HCV感染モデルとしてのチンパンジー
3. 1 モデルとしてのチンパンジーの利点
3. 2 チンパンジーモデルのヒトとの相違点
3. 3 新たな感染モデルとしてのチンパンジー
―HCVcDNAによる感染成立
3. 4 新しいHCV感染モデル?―ツパイ
4.肝がん発生の特徴は何か?
5.肝発がんの分子病態解明
6.HCVコア遺伝子導入トランスジェニックマウス
7.コア遺伝子トランスジェニックマウスと慢性C型肝炎患者の比較
8.HCV感染症における肝脂肪化の特徴とその機序
9.HCVによる肝発がん研究のパラダイム・シフト
―「炎症かウイルスか」から「炎症の質的相違」へ
10.肝炎ウイルスによる肝発がん機序
―「non-Vogelstein」な発がんメカニズム
第4項 ポリオウイルス(大岡静衣/野本明男)
はじめに
1.ポリオウイルス受容体
2.ポリオウイルス粒子と感染初期過程
3.ポリオウイルス感染実験
3. 1 hPVR遺伝子のトランスジェニックマウス
3. 2 hPVR cDNAのトランスジェニックマウス
4.ポリオウイルスの体内伝播経路
4. 1 腸管感染
4. 2 血液脳関門
4. 3 坐骨神経経由
5.ポリオウイルスの神経病原性と組織特異性
おわりに
第5項 免疫不全(邊見弘明/審良静男)
はじめに
1.リンパ球系の異常を特徴とする免疫不全
1. 1 重症複合免疫不全症(severe combined immunodeficiency:SCID)
(1) T細胞陰性B細胞陽性重症複合免疫不全症(T-B+SCID)
A. X連鎖型T細胞陰性B細胞陽性重症複合免疫不全症(XSCID)
B. 常染色体劣性型T細胞陰性B細胞陽性重症複合免疫不全症(JAK3異常)
C. CD45欠損
(2) T細胞陰性B細胞陰性重症複合免疫不全症(T-B-SCID)
A. 細網異形成症(Reticular dysgenesis)
B. RAG1/2欠損症
C. 放射線感受性SICD(RS-SCID)
D. アデノシンデアミナーゼ(Adenosine deaminase)欠損症
(3) 高IgM症候群(Hyper IgM syndrome:HIGM)
A. HIGM1(X連鎖型高 IgM症候群)
B. HIGM2
(4) MHC class II欠損症
(5) CD3欠損症
(6) ZAP-70欠損症
(7) TAP-1欠損症・TAP-2欠損症
(8) 無ガンマグロブリン血症
A. X連鎖無ガンマクロブリン血症(X-linked agammaglobulinemia:XLA)
B. 常染色体性劣性無ガンマクロブリン血症
2.食細胞の異常を特徴とする免疫不全(自然免疫系の異常)
2. 1 インターフェロン-γ(IFN-γ)受容体タイプI欠損症
2. 2 IL-12受容体β1鎖欠損症
2. 3 白血球接着障害I型(Leukocyte adhesion deficiency(LAD)、type I)
3.その他免疫系以外にも異常が認められ明確に定義された免疫不全
3. 1 Wiscott-Aldrich症候群(WAS)
3. 2 Ataxa-telangiectasia(AT)
4.後天性免疫不全症
おわりに
第6項 脾臓(岩渕和也/小野江和則)
1.MCP-1の生体内機能
2.MCP-1Tgmの作製とそのリンパ組織
3.MCP-1Tgmにおけるマクロファージ機能(ザイモザン肉芽腫)
4.MCP-1Tgmにおけるマクロファージ機能(LPS感受性)
5.MCP-1Tgmにおけるマクロファージ機能(接触性皮膚炎)
6.MCP-1Tgmの維持とその他の応用実験
6. 1 Mac-1の発現亢進
6. 2 Srcファミリーチロシンキナーゼ(Src-PTK)の活性亢進
7. 最後に
第7項 リンパ節(リンパ節欠損マウス:alyマウス)(宮脇茂樹)
1.疾患の病理学的な分類
2.動物の由来
3.作製法(入手法)
4.ヒトとの相違点(原因遺伝子、病態、表現型など)
4. 1 臨床症状
4. 2 リンパ組織の形態学的異常
4. 3 シェーグレン症候群様の炎症性変化
4. 4 皮膚および乳腺の発達異常
4. 5 免疫機能の異常
4. 6 aly遺伝子異常と病態との関連
(1) aly突然変異を持つNik分子のシグナル伝達機能
(2) 関連する他のモデル動物とNik分子を介したシグナル伝達との関係
5.維持方法
第8項 アレルギー(松田浩珍)
1.アレルギー疾患
2.アレルギー性皮膚炎
2. 1 NC/Ngaマウス(アトピー性皮膚炎、環境要因依存性自然発症マウス)
(1) 分類
(2) 由来
(3) 作製方法
(4) 評価法・評価結果
(5) ヒトとの相違点
2. 2 トランスジェニックマウス、ノックアウトマウス
3.アレルギー性喘息モデルマウス
3. 1 総論
3. 2 アジュバンド不使用の免疫・曝露モデル
(1) 分類
(2) 由来
(3) 作製方法
(4) 評価法、評価結果
3. 3 アジュバントを用いた免疫・曝露モデル
(1) 分類
(2) 由来
(3) 作製方法
(4) 評価法・評価結果
3. 4 トランスジェニックマウス、ノックアウトマウス
4.食物アレルギー
4. 1 総論
4. 2 Brown Norwayラットを使用した食物アレルギーモデル
(1) 分類
(2) 由来
(3) 作製方法
(4) 評価方法・評価結果
第9項 自然発症全身性自己免疫疾患モデル(広瀬幸子)
はじめに
1.NZBおよび(NZB×NZW)F1マウス
2.MRL/lprおよびC3H/gldマウス
3.BXSBおよび(NZW×BXSB)F1マウス
4.(SWR×SJL)F1マウス
おわりに
第10項 関節リウマチモデルマウス(岩倉洋一郎)
1.関節リウマチ
2.HTLV-I Tgマウス
2. 1 HTLV-I Tgマウスの作製
2. 2 HTLV-I Tgマウスの特徴
2. 3 関節炎発症へのIL-1の関与
3.IL-1Ra KOマウス
3. 1 IL-1Ra KOマウスの作製
3. 2 IL-1Ra KOマウスの特徴
3. 3 関節炎におけるIL-1の役割
4.他の関節リウマチモデル
5.疾患モデルとしての有用性
6.疾患モデルの維持方法
第11項 補体(野中 勝)
1.はじめに
2.遺伝子改変モデル
2. 1 C1q
2. 2 C4
2. 3 C3
2. 4 Factor B(Bf)
2. 5 Factor D
2. 6 C1INH
2. 7 H 因子
2. 8 DAF
2. 9 Crry
2. 10 Cr1/Cr2
2. 11 Cr3
2. 12 CD59
2. 13 C3a receptor
2. 14 C5a receptor
3.おわりに
第4節 がん
がん研究における動物実験モデルの意義(日合 弘)
第1項 自然発生腫瘍(日合 弘)
1.自然発生腫瘍に関する情報源
2.内在性レトロウイルス
3.マウス自然発生腫瘍各論
3. 1 リンパ腫
3. 2 乳がん
3. 3 肺腫瘍
3. 4 肝腫瘍
3. 5 内分泌系腫瘍
4.ラット自然発生腫瘍各論
4. 1 胸腺腫
4. 2 腎がん
4. 3 LEC ratの肝がん
第2項 化学発がん(幅広く化学発がんによるモデル)(鰐渕英機/柚木孝之/福島昭治)
はじめに
1.変異原性と発がん性
2.化学発がん物質による多段階発がん
2. 1 イニシエーション
2. 2 イニシエーター
2. 3 プロモーション
2. 4 プロモーター
2. 5 プログレッション
3.化学発がん物質
3. 1 遺伝毒性発がん物質
(1) 直接的発がん物質
a)マスタード類
b)スルホン酸エステル類
c)エチレンイミン、エチレンオキシド類
d)ニトロソウレア、ニトロソウレタン類
(2) 発がん前駆物質
a)多環式芳香族炭化水素類
b)芳香族アミン、ニトロ化合物
c)ニトロソアミン類
3. 2 非遺伝性発がん物質
有機ハロゲン化物
3. 3 その他(天然物)の発がん物質
(1) 無機化合物
(2) カビ毒
(3) 抗生物質
(4) 植物成分
4.発がん二段階説に基づく中期発がん性試験法
4. 1 ラット肝中期発がん性試験法(伊東法)
4. 2 ラット多臓器中期発がん試験法
5.代表的な臓器別化学発がんモデル
5. 1 胃
5. 2 前胃発がん
5. 3 腺胃発がん
5. 4 大腸
5. 5 肝
5. 6 膵
5. 7 肺
5. 8 腎
5. 9 膀胱
5. 10 乳腺
おわりに
第3項 化学発がん(酸化ストレスによるがん)(豊國伸哉)
1.はじめに
2.内因性の酸化ストレス
3.酸化ストレスと発がんのつながり
4.酸化ストレスによるDNA傷害と分子疫学
5.鉄による発がんモデルとその標的遺伝子
6.おわりに
第4項 マウス肺の二段階化学発がん感受性を支配する遺伝子群(李 康弘)
1.はじめに
2.二段階発がん説
2. 1 概念
2. 2 イニシエーション感受性、プロモーション感受性の評価
3.ウレタン投与による肺発がんへの感受性を司るマウス遺伝子
3. 1 ウレタン誘発肺発がんの基礎知識
3. 2 A/JマウスのPas1遺伝子
(1) 肺発がん感受性遺伝子群Pas
(2) Pas1と二段階肺発がん
3. 3 BALB/cマウスのPar2遺伝子
(1) 肺発がん耐性遺伝子Par2
(2) Par2と二段階肺発がん
3. 4 上述以外の肺発がん感受性遺伝子
4.おわりに
第5項 放射線発がん(木南 凌)
1.電離放射線と発がん性
2.放射線の特色
3.DNA損傷と突然変異
4.放射線照射により発症するマウス腫瘍
5.発がんと線量効果
6.胸腺リンパ腫
6. 1 胸腺
6. 2 胸腺リンパ腫の誘発
6. 3 胸腺リンパ腫発症に影響する因子
7.放射線誘発胸腺リンパ腫の遺伝学的解析
8.胸腺リンパ腫を担うがん抑制遺伝子の単離
9.放射線誘発リンパ腫の頻度に影響する遺伝子座の解析
第6項 ウイルス発がん(石津明洋/吉木 敬)
1.はじめに
2.HTLV-I持続感染ラット細胞
3.HTLV-I持続感染ラット
4.HTLV-I持続感染ラットにおけるHAMラット病の発症
5.ATLを発症するHTLV-I持続感染ラットへの展望
6.乳がんを発症するHTLV-I pX遺伝子導入ラット(h3-pXラット)
7.上皮型胸腺腫を発症するHTLV-I pX 遺伝子導入ラット(lck-pXラット)
8.おわりに
第7項 遺伝性のがん(樋野興夫)
1.はじめに―温故創新―
2.研究対象の選択―遺伝性がん―
3.発がんの連盟的首位性―起始遺伝子―
4.ドラマタイプ(dramatype)―適時診断と的確治療―
5.遺伝性腎がん(Eker)ラットの学問歴
6.遺伝性がんの発がん病理学
7.「吉田富三」に学ぶ多段階発がん研究の戦略
8.TSC2遺伝子機能―mTOR-S6 pathway―
9.新規遺伝性腎がん(Nihon)ラット―日本からの発信―
10.おわりに―臨床への応用―
第8項 大腸がんモデル(中釜 斉/落合雅子)
1.はじめに
2.大腸がん動物モデルとその意義
3.遺伝子改変動物
3. 1 Minマウス(ApcMin/+)
3. 2 Apc遺伝子ノックアウトマウス
3. 3 β-catenin遺伝子変異マウス
3. 4 Apc変異マウスとの複合的な遺伝子改変動物
4.化学発がん物質誘発大腸がんモデル
4. 1 AOM(DMH)誘発大腸がんモデル
4. 2 HCA誘発ラット大腸がんモデル
4. 3 HCA誘発ラット大腸がんにおける特異的遺伝子変異
5.動物モデルにおける初期微小病変
6.発がん感受性と規定する遺伝的要因
6. 1 遺伝学的解析による感受性遺伝子座の解析
6. 2 発現遺伝子のプロファイルの違いによる系統差の解析
7.おわりに―大腸がんモデルの問題点と今後の展望―
第9項 上皮性がんモデル(木口 薫)
1.はじめに
2.皮膚発がん
3.皮膚表皮特異的遺伝子改変マウスの作製
3. 1 皮膚表皮の構造と表皮細胞の分化
3. 2 ケラチンプロモーターを利用した遺伝子改変マウス
3. 3 多段階皮膚発がんモデル
4.胆のうがんモデル
4. 1 疾患モデル動物の特徴
4. 2 BK5.ErbB2マウスに於ける胆道がん
(1) 肉眼的所見
(2) 病理組織学的所見
4. 3 BK5.ErbB2マウスの作製法とトランスジーン(rat erbB2)発現の確認法
4. 4 ヒトの胆のうがんとの比較
4. 5 BK5.ErbB2マウスの維持方法
5.前立腺がんモデル
5. 1 BK5.IGF-1マウスにおける前立腺がん
5. 2 BK5.IGF-1トランスジェニックマウスの作製法
(1) DNA挿入遺伝子の作製
(2) トランスジェニックマウスの作製
5. 3 ヒト前立腺病変との比較
5. 4 BK5.IGF-1マウスの維持方法
第10項 造血系腫瘍(本田浩章/平井久丸)
1.はじめに
2.造血系腫瘍モデルマウス作製の手法について
2. 1 レトロウイルスを用いた骨髄移植モデル
2. 2 トランスジェニックマウスモデル
2. 3 ノックインマウスモデル
2. 4 ヒト白血病細胞を免疫不全マウスに注入するモデル
3.造血系腫瘍モデルマウス各論
3. 1 慢性骨髄球性白血病t(9;22)(q34;q11):p210BCR/ABLのモデルマウス
(1) トランスジェニックモデル
(2) 急性転化モデル
(3) CML発症の分子機構
(4) その他の手法を用いて作製されたCMLモデルマウス
3. 2 急性骨髄球性白血病のモデルマウス
(1) t(8;21)(q22;q22):AML1/ETOのモデルマウス
(2) t(15;17)(q22;q21):PML/RARαのモデルマウス
(3) inv(16):CBFβ/MYH11のモデルマウス
(4) t(9;11)(p22;q23):MLL/AF9のモデルマウス
3. 3 急性リンパ球性白血病および悪性リンパ腫のモデルマウス
(1) t(1;19)(q23;p13)およびt(17;19)(q22;p13):
E2A/PBX1およびE2A/HLFのモデルマウス
(2) t(8;14)(q24;q32)、t(2;8)(p11;q24)、およびt(8;22)
(q24;q11):IgH/Myc、Igκ/Myc、およびIgλ/Mycのモデルマウス
(3) t(14;18)(q32;q21):IgH/Bcl-2のモデルマウス
(4) t(1;14)(p32;q11):TCR/TAL1(SCL)のモデルマウス
4.おわりに
第11項 DNA修復酵素遺伝子-1(井出文雄/中鶴陽子/石川隆俊)
1.はじめに
2.MGMTによるDNA修復
2. 1 MGMTの構造と機能
2. 2 adaトランスジェニックマウスの作製
2. 3 adaトランスジェニックマウスを用いた肝がん誘発実験
2. 4 ヒトとの相違点
2. 5 adaトランスジェニックマウスの維持
3.NERによるDNA修復
3. 1 DNA除去修復
3. 2 NER
3. 3 NER欠損病
3. 4 XPAの構造と機能
3. 5 XPAノックアウトマウスの作製
3. 6 XPAノックアウトマウスを用いた皮膚発がん誘発実験
3. 7 XPAノックアウトマウスでの内部臓器がん誘発実験
3. 8 XPAと他のDNA修復酵素遺伝子とのダブルノックアウトマウス
3. 9 ヒトとの相違点
3.10 XPAマウスの維持
4.おわりに
第12項 DNA酵素遺伝子-2―酸化的DNA損傷の防止・修復系を中心として―
(續 輝久/山内一己/本田久美子/中津可道)
はじめに
1.酸化型グアニンに対する損傷修復・排除機構
2.Mth1遺伝子欠損マウスにおける発がん解析
3.Mth1遺伝子欠損マウスにおける自然突然変異の解析
4.MTD1による突然変異抑制と発がん
5.酸化的損傷塩基に対するDNAグリコシラーゼ欠損マウスでの発がん解析
おわりに
第5節 アミロイドーシス(山村研一)
はじめに
1.アミロイドーシスの分類
2.FAPの分類
3.FAPの序論
4.TTRトランスジェニックマウスの作製
5.トランスジェニックマウスにおける遺伝子発現
5. 1 組織特異性
5. 2 血中hMet30量
6.トランスジェニックマウスにおけるアミロイド沈着
6. 1 トランスジェニックマウスにおけるアミロイド沈着の組織分布
6. 2 トランスジェニックマウスにおけるアミロイド沈着の開始時期
6. 3 血中変異蛋白とアミロイド沈着
7.血清アミロイドP成分蛋白のアミロイド沈着における役割
7. 1 アミロイド沈着におけるSAPの役割
7. 2 急性炎症の影響
7. 3 ヒトSAP遺伝子を導入したトランスジェニックマウスの利用
7. 4 SAPの除去剤の開発
8.アミロイド沈着に関与する環境要因
おわりに
第6節 発生異常
第1項 巨大結腸症(国枝哲夫)
1.ヒトの疾患
2.原因遺伝子
2. 1 RET遺伝子とグリア細胞由来神経栄養因子遺伝子
2. 2 エンドセリン3およびエンドセリンB受容体遺伝子
2. 3 SOX10遺伝子
3.モデル動物
3. 1 マウスのモデル動物
3. 2 ラットのモデル動物
3. 3 その他のモデル動物
4.入手、維持方法
第2項 初期腸管形成(Sox17)(金井正美)
1.はじめに
1. 1 原条形成と腸管内胚葉
1. 2 腸管内胚葉形成のメカニズム
2.モデル動物の表現型
3.作製と維持方法
4.腸管内胚葉の異常の評価法
第3項 Pax6変異体(新井洋子/野村 真/大隅典子)
概要
1.はじめに
2.Pax6蛋白質の構造と機能
3.器官形成におけるPax6の役割とその変異による形態形成異常
3. 1 感覚器形成の異常
3. 2 内分泌系器官形成の異常
(1) 膵臓
(2) 下垂体
3. 3 中枢神経系形成の異常
(1) 発生初期の脳におけるPax6 mRNAの発現パターン
(2) 前脳パターニング
(3) 菱脳パターニング
(4) ニューロンの移動と軸索伸長の制御
おわりに
第4項 生殖器(尾木秀直/宮戸真美/太田 将/篠原正徳/大場 隆/山田 源)
はじめに
1.線維芽細胞増殖因子(FGF)シグナル系
1. 1 Fgf8
1. 2 Fgf10
2.ソニックヘッジホッグ(Shh)シグナル系
2. 1 Shh
2. 2 Gli1
2. 3 Gli2
2. 4 Gli3
第5項 多指症(矢田有加里/城石俊彦)
1.多指症の病理学的な分類
2.動物の由来
3.作製法
3. 1 自然突然変異系統
3. 2 遺伝子改変系統
3. 3 誘発変異系統
4.評価法・評価結果
5.ヒトとの相違点
6.維持方法
第6項 心臓(赤澤 宏/小室一成)
1.心臓の発生異常と先天性心疾患
2.ホメオボックス転写因子Csx/Nkx2-5変異マウス
3.ヒト先天性心疾患におけるCSX/NKX2-5変異
4.Csx/Nkx2-5ヘテロ接合体マウスとヒトとの相違
5.ヒト先天性心疾患のモデルマウスとしてのCsx/Nkx2-5変異マウス
第7節 老化
第1項 SAM(老化促進モデルマウス)(樋口京一/森 政之)
1.老化促進モデルマウス(SAM)の特徴的形質と疾患
1. 1 SAMP系統群に共通する促進老化および短寿命
1. 2 SAM各系統に特異的な病理学的、生理学的所見
(1) 老化アミロイドーシス
(2) 骨粗鬆症
(3) 学習記憶症障害
(4) その他の老化関連疾患
2.SAMの由来
3.作製法
4.確認のための評価法・評価結果
5.ヒトとの相違点
6.維持方法
第2項 Klotho遺伝子欠損マウス(鍋島陽一)
1.はじめに
2.挿入突然変異による早期老化マウスの作製
3.Klothoマウスの形態学的特徴
4.原因遺伝子の同定と構造
5.カルシウムホメオスタシスの維持におけるKlothoの役割
6.Klotho蛋白の役割と作用機構
7.ヒト疾患とklotho遺伝子
8.展望
第3項 ウェルナー症候群モデルマウス(市川幸司/古市泰宏/野田哲生)
1.はじめに
2.ウェルナー症候群の臨床的特徴
3.ウェルナー症候群原因遺伝子(WRN)
4.Wrnノックアウトマウスの作製
5.Wrnノックアウトマウスの表現型
6.WSとWrn KOマウス表現型との比較
7.他のRecQヘリカーゼ・ノックアウトマウス
7. 1 BLMノックアウトマウス
7. 2 RTSノックアウトマウス
8.おわりに
第4部 保存先(供給先)一覧、
関連データベース(別冊)(山崎由紀子)
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