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ソフトアクチュエータ開発の最前線
〜人工筋肉の実現をめざして〜

[コードNo.05NTS111]

■体裁/ B5判 420頁
■発行/ 2004年10月 1日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 50,600円(税込価格)


 ロボット産業の発展に伴い、動力装置にはエネルギー変換効率だけでなく伸縮・屈曲・ひねりなどの複雑な運動が要求されるようになった。
この実現のために重要視されているのがソフトアクチュエータである。
本書ではソフトアクチュエータを熱・電気・光等の駆動源ごとにまとめ、さらにそれらについて誘電性エラストマー、イオン導電性高分子など構成材料別に解説する。


編著代表

長田 義仁北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻教授/副学長

編著

金藤 敬一九州工業大学大学院生命体工学研究科教授
グン 剣萍北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻教授

執筆者一覧(執筆順)

長田 義仁 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻教授/副学長
重倉ゆかり 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻
原口 和敏 (財)川村理化学研究所理事
金藤 敬一 九州工業大学大学院生命体工学研究科教授
安積 欣志 産業技術総合研究所関西センターセルエンジニアリング研究部門 人工細胞研究グループ長
大西 和夫 イーメックス(株)専務取締役
Danilo de Rossi Faculty of Engineering, University of Pisa,Professor of Bioengineering; Director of the Interdepartmental Research Center“E.Piaggio”
F.Carpi Faculty of Engineering, University of Pisa,Bioengineering; Director of the Interdepartmental Research Center“E.Piaggio”
A.Mazzoldi Faculty of Engineering, University of Pisa,Bioengineering; Director of the Interdepartmental Research Center“E.Piaggio”
Yoseph Bar-CohenGroup Leader, NDEAA Technologies and Resident NDE Expert,Jet Propulsion Laboratory(JPL)
金子 大作 北海道大学理学研究科生物科学専攻
奥崎 秀典 山梨大学大学院医学工学総合研究部助教授
平井 利博 信州大学繊維学部教授
中野 誠 宇部興産(株)研究開発本部高分子研究所先端材料研究部
兪 燕蕾 中国復旦大学材料科学系教授
池田 富樹 東京工業大学資源化学研究所高分子材料部門教授
古川 英光 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻助教授
堀江 一之 東京農工大学工学部有機材料化学科教授
Miklos Zrinyi Department of Physical Chemistry,Professor of Budapest University of Technology and Economics
大杉 麻美 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻
浦 剛博 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻
角五 彰 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻
グン 剣萍 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻教授
則次 俊郎 岡山大学工学部システム工学科教授
川嶋 健嗣 東京工業大学精密工学研究所助教授
香川 利春 東京工業大学精密工学研究所教授
秦 誠一 東京工業大学精密工学研究所助手
芳賀 洋一 東北大学先進医工学研究機構(TUBERO)ナノメディシン分野助教授
峯田 貴 弘前大学理工学部知能機械システム工学科助教授
江刺 正喜 東北大学未来科学技術共同研究センター(NICHe)教授

詳細目次

・ 口絵
・ 執筆者一覧



T.電場駆動型高分子人工筋肉
第1章 ヒドロゲルベースの人工筋肉 第1節 ソフト&ウェットマター 〜生物様運動素子の創製をめざして〜  1. 緒言  2. ヒドロゲルの電気応答性   2-1 静電ポテンシャル分布   2-2 電気収縮と電気浸透   2-3 振動発現   2-4 圧電性(メカノエラスティック効果)   2-5 界面活性剤との協同的相互作用  3. 構造規則性を持ったヒドロゲル   3-1 形状記憶ゲル   3-2 ゲルモーター   3-3 液晶構造を持つヒドロゲル  4. 高分子ゲルの摩擦特性   4-1 生体に見られる超低摩擦   4-2 ゲルの特異な摩擦挙動 第2節 刺激応答性ナノコンポジット型ヒドロゲルと人工筋肉としての可能性  1. はじめに  2. 高分子ヒドロゲルの特性と課題   2-1 刺激応答性を有する高分子ヒドロゲル   2-2 有機架橋高分子ヒドロゲルの課題  3. ナノコンポジット型ヒドロゲルの創製   3-1 NCゲルの合成 ―有機/無機ネットワークの構築―   3-2 NCゲルの力学物性と制御   3-3 NCゲルの温度応答性  4. NCゲルの刺激応答性による応力発現と人工筋肉としての可能性   4-1 温度変化による応力発現とその変化   4-2 NCゲル組成の応力発現に及ぼす影響   4-3 塩濃度変化によるNCゲルの応力発現とその変化  5. 人工筋肉としての展望 第2章 導電性高分子ベースの人工筋肉 第1節 導電性高分子の電解伸縮とソフトアクチュエータ  1. はじめに  2. 導電性高分子  3. 導電性高分子の作製  4. 導電性高分子の電気化学的ドーピング  5. 電解伸縮の測定  6. ポリアニリンの電解伸縮   6-1 ポリアニリンフィルムの基本特性   6-2 電解伸縮の支持電解質濃度依存性   6-3 弾性ポリアニリンフィルムの電解伸縮  7. ポリピロールの電解伸縮  8. ポリチオフェンの電解伸縮  9. ポリピロールによるソフトアクチュエータ 10. おわりに 第2節 イオン導電性高分子アクチュエータの基本設計と応用  1. イオン導電性高分子アクチュエータとは  2. イオン導電性高分子アクチュエータの構成と代表的素子作製の実際   2-1 イオン導電性高分子アクチュエータの基本構成   2-2 代表的素子の作製法と評価法の実際  3. 変形応答のモデルと設計指針   3-1 応答の基本モデル   3-2 シミュレーションによる設計指針  4. イオン導電性高分子アクチュエータの材料の可能性   4-1 電極   4-2 電解質ゲル  5. イオン導電性高分子アクチュエータの応用設計  6. まとめ 第3節 イオン伝導アクチュエータおよび導電性高分子アクチュエータの開発と応用  1. はじめに  2. イオン伝導アクチュエータ   2-1 作動原理   2-2 高分子電解質/金接合膜の作製   2-3 電極形態と動作特性   2-4 カウンターイオン種   2-5 生物運動模倣モデル   2-6 マイクロ能動カテーテルモデル   2-7 センサ機能  3. 導電性高分子アクチュエータ   3-1 動作原理   3-2 導電性高分子アクチュエータの開発   3-3 作動特性   3-4 応用  4. 今後の開発 第4節 “人工筋肉”材料としての電気応答性高分子  1. 緒言  2. 導電性高分子   2-1 文献に基づく導電性高分子に関する最近の成果   2-2 半径方向から軸方向の歪みへ  3. 誘電性エラストマー  4. 結論 第5節 電気駆動型ポリマー(EAP)による人工筋肉  1. 緒言  2. 形状またはサイズ変化する刺激応答性ポリマー  3. EAP技術基盤   3-1 電気駆動型ポリマー(EAP)材料   3-2 EAPのキャラクタリゼーション   3-3 期待される応用  4. EAPのデモンストレーションプラットフォーム  5. 将来の展望 第6節 空気中で作動する導電性高分子ソフトアクチュエータ  1. はじめに  2. 液中から空気中へ  3. 空気中で作動する導電性高分子アクチュエータ   3-1 ポリピロールフィルムの変形挙動   3-2 メカニズム   3-3 理論   3-4 膜厚依存性   3-5 湿度依存性   3-6 温度依存性   3-7 ドーパント依存性  4. ポリピロールと水の相互作用   4-1 等温吸着曲線   4-2 平均クラスターサイズ   4-3 吸着水の性質   4-4 吸着速度  5. 高分子モーター  6. 空気中で電場駆動する導電性高分子アクチュエータ   6-1 PPyフィルムの電気収縮挙動   6-2 多重刺激応答性   6-3 周波数特性   6-4 異方性  7. フィルムの延伸と電気収縮挙動   7-1 ゾーン延伸   7-2 電気収縮挙動  8. 空気中で電場駆動する人工筋肉素子   8-1 等張性収縮   8-2 等尺性収縮   8-3 応力―歪特性   8-4 仕事容量とエネルギー効率  9. おわりに 第3章 誘電材料ベースの人工筋肉   ―ソフト誘電材料を用いたソフトアクチュエータの開発―  1. はじめに  2. 柔軟高分子材料   2-1 高分子ゲル   2-2 エラストマー  3. 高分子ゲルの変形   3-1 等方的な膨潤収縮による変形   3-2 体積変化を伴わない変形  4. 電場による誘電性高分子ゲルの変形   4-1 電場による伸縮変形   4-2 電場による屈曲変形   4-3 電場による誘電性溶媒の流動   4-4 屈曲変形に及ぼす溶媒構造形成の影響   4-5 変形に伴う電気粘性効果の影響   4-6 アメーバの偽足様の可逆的クリープ変形   4-7 電場誘起クリープ変形   4-8 溶媒の流動との相違   4-9 ゲルの内部構造の変化について   4-10 可塑剤濃度が及ぼすゲル構造への影響   4-11 電場によるゲルの構造変化  5. エラストマーの電場変形   5-1 メモリー効果   5-2 ポリマーネット構造による変形の制御   5-3 添加物による変形の制御効果   5-4 導電性ポリマー電極による制御  6. 応用の試み  7. まとめ
U.光駆動型高分子人工筋肉
第1章 アゾベンゼン液晶ゲルアクチュエータ  1. 21世紀はロボットの時代  2. 高分子アクチュエータ  3. 液晶ゲルアクチュエータ  4. 光駆動型高分子アクチュエータ  5. 光応答性高分子液晶アクチュエータ  6. 光に応答して屈曲する液晶ゲルの作製  7. 光に応答して屈曲する液晶ゲル  8. 光に応答して屈曲する液晶ゲルの膨潤溶媒の効果  9. 溶媒がない状態における液晶ゲルの光屈曲挙動 10. アゾベンゼン液晶ゲルの屈曲のメカニズム 11. 光で自由自在な方向へ屈曲する液晶ゲル 12. まとめ 第2章 光で自在に変形する半剛直性高分子ゲル   ―光作動型人工筋肉の創製への光を活用したアプローチ―  1. はじめに  2. 新規光応答性ゲルの検討  3. 光応答性の半剛直性高分子ゲルの合成  4. 光応答性の評価  5. まとめ
V.その他の人工筋肉開発
第1章 人工筋肉をめざした磁気活性ポリマーとアドバンスト・ロボティクス  1. 緒言  2. ソフトポリマー複合材料  3. 磁場応答性ポリマーゲルとエラストマー  4. 肉眼でわかるゲル形状への磁場の影響  5. 磁場特性  6.不均一磁場のマグネトエラスト  7. 一方向性マグネトエラスト測定  8. 不連続的形状転移の観察  9. マグネトエラストの不均一変形 10. 動力学的形状変化 11. まとめ   第2章 筋肉タンパク質ゲルを用いたソフトアクチュエータの開発  1. はじめに  2. アクチン・ミオシンの研究  3. アクチン・ミオシンの調製  4. 自己組織化と化学反応を利用した巨大アクチンゲルの作製  5. 配向ミオシンゲルの作製  6. 運動発現   6-1 配向ミオシンゲルによる運動発現と解析   6-2 巨大アクチンゲルの運動発現と解析   6-3 配向ミオシンゲル上での巨大アクチンゲルの運動発現  7. おわりに
W.空気圧駆動型アクチュエータ
第1章 空気圧ソフトアクチュエータの構造と応用  1. はじめに  2. ソフトアクチュエータの基本概念  3. 空気圧ソフトアクチュエータの基本形式   3-1 繊維強化型   3-2 面駆動型  4. 空気圧ソフトアクチュエータの構造   4-1 マッキベン型ゴム人工筋   4-2 湾曲型ゴム人工筋   4-3 揺動型アクチュエータ   4-4 面駆動型アクチュエータ   4-5 空気圧ソフトアクチュエータの制御  5. 空気圧ソフトアクチュエータの応用   5-1 リハビリテーション支援ロボット   5-2 管内移動ロボット   5-3 人間親和型ソフトメカニズム   5-4 ウェアラブルパワーアシストロボット  6. おわりに 第2章 空気圧ゴム人工筋を用いたロボットアームの開発   ―建設機械の遠隔操縦システムへの適用―  1. はじめに  2. 空気圧ゴム人工筋(PARM)  3. 空気圧ロボットアーム   3-1 6自由度ロボットアーム   3-2 制御方法   3-3 動作実験  4. 建設機械遠隔操縦システムへの適用   4-1 建設機械の遠隔操縦   4-2 システム構成   4-3 実証実験の方法   4-4 実験結果  5. おわりに
X.電場駆動型メタル・アクチュエータ
第1章 薄膜金属ガラスを用いた三次元マイクロアクチュエータの開発  1. はじめに  2. 薄膜金属ガラス  3. 過冷却液体域を利用した微細構造の製作   3-1 焼なましによる平面構造体の製作   3-2 微細成形による三次元構造体の製作  4. 薄膜金属ガラスを用いた円すいばねマイクロアクチュエータ   4-1 構造と特徴   4-2 製作方法   4-3 駆動特性   4-4 集積化と高出力化  5. おわりに 第2章 形状記憶合金を用いたソフト・マイクロアクチュエータの開発と    医療用カテーテルへの応用  1. はじめに  2. 形状記憶合金アクチュエータの特徴  3. コイル型SMAアクチュエータ  4. エッチングによるジグザグ型SMAアクチュエータ  5. リボン型屈曲アクチュエータ  6. ねじれ回転機構,伸縮運動機構,硬さ調節機構   6-1 ねじれ回転機構   6-2 伸長・伸縮(前後運動)機構   6-3 硬さ調節機構  7. 医療応用と多機能化   7-1 能動イレウスチューブ   7-2 能動ガイドワイヤーを用いた血管形成術(PTA)   7-3 腎臓用超音波内視鏡と能動カテーテルの組合わせ   7-4 光ファイバー内視鏡と能動屈曲機構の組合わせ 結び ・ 略語一覧 ・ 事項索引



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