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ナノマテリアルハンドブック

[コードNo.05NTS118]

監修/ 国武豊喜 (独)理化学研究所
■体裁/ B5判・872頁
■発行/ 2005年 2月25日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 67,980円(税込価格)


 ナノテクは分野融合,領域横断の要素が強く、基盤となる材料も金属,ポリマー,セラミックス,生体物質などきわめて幅広い物質,材料が対象となる。
 本書は,ナノ素材についての俯瞰的な情報を提供する実用書であることを第一の目的としている。応用例よりはむしろナノテクノロジーの基盤となるナノ素材の特性,合成,物性に力点を置いている。研究開発にあたる方々の座右に置いていただき,困った時にすぐナノマテリアルについての基本情報が得られるような構成に基づいている。


『ナノマテリアルハンドブック』刊行に際して

 ナノテクノロジーは,バイオ技術,情報通信技術と並んで,これからの基礎科学や産業の死命を制する技術であり,地球の未来を左右する環境・エネルギー問題と深くかかわる技術であることが一層明白となってまいりました。ナノテクノロジーへの社会的関心が大きく高まってきたのは,米国のNational Nanotechnology Initiative(NNI)の発表以来ですから,まだ数年しかたっておりません。にもかかわらず,ニュースメディアには「ナノテク」に関係した研究や製品の記事を見ない日はない,と言ってもよい状態です。ナノテクを専門とするニュースマガジンが出版され,ウェブサイトがいくつも設置されています。日本政府もナノテクを重点研究分野の一つとして位置づけ,多額の研究資金を投入し始めました。産業界からの期待もきわめて大きいものがあり,ナノテクをキーワードとする開発体制をとる大小の企業が増えてきました。
 ナノテクの基盤となる精密加工技術,材料技術,解析技術については,わが国の産業の強みである「ものづくり」を支えるものとして,ナノテクブームを待つまでもなく,国際的にトップレベルにありました。しかし,これらの強みが「ナノテク」時代に生かされるためには新しい発想が必要となります。ナノテクは分野融合,領域横断の要素がきわめて強い技術です。ナノテクの基盤となるナノ材料も同様な条件にあり,例えば金属,ポリマー,セラミックス,生体物質などの素材が,伝統的な領域を越えて思いがけない新しい技術に結実する可能性も大きいのです。そこでは物質の異質性以上に「ナノメートル(nm)」というサイズの共通性が,技術開発の中で大きな意味をもつことになります。
 『ナノマテリアルハンドブック』では,これらのナノ素材についての俯瞰的な情報を提供する実用書であることを第一の目的としています。ここではきわめて幅広い物質,材料が対象となるため,応用例よりはむしろナノテクノロジーの基盤となるナノ素材の特性,合成,物性に力点を置いています。研究開発にあたる方々の座右に置いていただき,困ったときにすぐナノマテリアルについての基本情報が得られるような構成に基づいています。将来の応用は,これら基本情報をどう料理するかにかかってくるでしょう。
 今後は,これを書籍の形式で出版するだけでなく,電子的なデータベースとして閲覧,検索できるようにすることも計画しています。ナノマテリアルに関する基本情報を網羅し,つねに最新に保つことで,本書がこの分野における必須の資料となり,わが国のナノテクの発展に貢献することを期待しています。                                                         2005年1月 監修者 国武豊喜


著者紹介 ※本著者紹介では独立行政法人の表記を省略いたしました。


監修

国武豊喜理化学研究所フロンティア研究システムグループディレクター・北九州市立大学副学長

編集幹事(五十音順)

飯島澄男名城大学理工学部材料機能工学科教授・NEC 特別主席研究員・産業技術総合研究所ナノカーボン研究センターセンター長・科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業発展継続研究飯島研究チーム研究代表
石原照也理化学研究所フロンティアチームリーダー・東北大学大学院理学研究科物理学専攻教授
岩本正和東京工業大学資源化学研究所教授
金子克美千葉大学理学部化学科教授
木村茂行(社)未踏科学技術協会理事長
下村政嗣(代表)北海道大学ナノテクノロジー研究センター センター長/教授・理化学研究所フロンティア研究システムチームリーダー
宝野和博物質・材料研究機構フェロー
前田瑞夫理化学研究所 中央研究所 前田バイオ工学研究室 主任研究員
増原宏大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻教授

担当編集委員(五十音順)

井上悟物質・材料研究機構物質研究所機能性ガラスグループディレクター
戸嶋直樹山口東京理科大学基礎工学部物質・環境工学科教授
中谷功物質・材料研究機構 ナノマテリアル研究所 特別主席研究員
中濱精一産業技術総合研究所 研究コーディネータ
原正彦東京工業大学大学院総合理工学研究科物質電子化学専攻教授・理化学研究所フロンティア研究システムチームリーダー
宮下治東北大学多元物質科学研究所教授・多元ナノ材料研究センター長
湯田坂雅子科学技術振興機構・NEC基礎環境研究所

執筆者(執筆順)

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詳細目次

第1章ナノテクノロジー総説
第1節ナノマテリアルと自己組織化
1.ナノテクノロジーと自己組織化
2.ナノマテリアルと自己組織化
 
第2節電子物性:第一原理電子状態計算
1.はじめに
2.大規模電子状態計算
3.位相空間探索
4.いくつかの具体例
5.おわりに
第3節ナノマテリアルにおける光物性
1.はじめに
2.電子状態密度に対する次元性の効果
3.励起子に対する次元性の効果
4.励起子の振動子強度
5.励起子および励起子分子の束縛エネルギーの大きさを決める物理的因子
6.光学的非線形性に対する次元性の効果(概観)
7.W族元素半導体のナノ構造による発光
8.励起子のラビ振動とコヒーレント状態操作
9.量子ドットの励起子による光非線形性のサイズ依存性
10.半導体量子ドットにおけるフォノンボトルネック効果
11.おわりに
 
第4節磁気物性
1.磁性とナノマテリアル
2.微粒子の磁性
3.量子ドットの磁性
4.金属人工格子の磁性
5.希薄磁性半導体の磁性
6.ハーフメタリック反強磁性体
7.おわりに
 
第5節熱力学
1.平衡熱力学
2.非平衡熱力学
3.混合物における拡散
4.運動論について
 
第6節力学物性
1.ナノトライボロジー
1.1ナノトライボロジーにおけるカーボン材料の重要性
1.2摩擦力顕微鏡の実験法と解釈法
1.3カーボン超潤滑材料の摩擦特性
1.4課題と今後の展望
2.非接触原子間力顕微鏡のシミュレーション
2.1非接触原子間力顕微鏡の特徴とシミュレーションの必要性
2.2シミュレーションの基本方程式
2.3第一原理シミュレーションの実例
2.4動的表面のncAFMシミュレーション
2.5カンチレバー振動のエネルギー散逸
2.6表面原子の熱振動とエネルギー散逸
3.ナノ空間内の水の構造と相転移
3.1はじめに
3.2制約空間における水の研究の概観
3.3ナノ空間への計算機シミュレーションの応用
3.4準二次元の水
3.5準一次元の水
4.表面力
4.1ナノマテリアルにおける界面の重要性
4.2表面力および表面力測定法
4.3微粒子の分散制御と表面力
4.4固/液界面の特性評価と表面力
4.5限定ナノ空間における液体の性質
4.6おわりに
5.マイクロフルイディクス
5.1化学・生化学システムのダウンサイジング化
5.2マイクロフルイディクス
5.3マイクロ流体制御素子
5.4おわりに
 
第7節表面物性
1.表面構造
1.1ナノマテリアルのゆりかご
1.2金属の表面
1.3シリコンの表面
1.4金属酸化物の表面
1.5層状化合物の表面
1.6表面構造の調査法
2.表面電子構造
2.1バルクバンドの射影域
2.2表面状態(タム状態)
2.3表面状態(ショックレイ状態)
2.4表面状態(ダングリングボンド状態)
2.5鏡像力状態
2.6表面構造と電子構造の関係
2.7化合物半導体の表面
 
第2章無機ナノクリスタル
第1節概要
1.無機ナノクリスタルとは
2.無機ナノクリスタル合成法の基本原理
3.核形成と結晶成長の制御
4.ナノクリスタルの分散性の確保
5.利用目的に応じた無機ナノクリスタルの制御
6.安全・安心の考え方に基づく手法の管理
 
第2節無機ナノクリスタルの合成法
1.固相法(breaking down法)
1.1breaking down法の特徴
1.2機械的湿式粉砕-ナノ粒子調製の実例1
1.3混合粉砕-ナノ粒子調製の実例2
1.4ナノ粒子への解砕-ナノテクブームの中での話題
1.5今後の課題と方向性
2.CVD法
2.1CVD法の重要性
2.2CVD法によるナノ粒子の製造
2.3CVD法により得られるナノ粒子の性状の制御
2.4今後の課題
3.液相法
3.1共沈法
3.2アルコキシド(ゾル-ゲル)法
3.3噴霧熱分解法
4.ナノ粒子からの焼結体組織制御
4.1ナノ粒子焼結の重要性
4.2ジルコニア微粒子の焼結機構
4.3ナノ複合粒子による焼結体組織制御
4.4将来展望
 
第3節無機ナノクリスタルの作製・制御
1.分散制御
1.1分散制御操作の重要性
1.2ナノ粒子の合成過程での凝集・分散操作
1.3ナノ粒子の表面修飾・分散化技術
1.4ナノ粒子のコンポジット化による分散化
1.5ナノ粒子の分散制御の例
1.6今後の研究課題
2.高密度焼結
2.1高密度焼結体の重要性
2.2具体的実験方法
2.3得られた材料のまとめ
2.4今後の課題
3.超塑性セラミックス
3.1ナノセラミックスと超塑性
3.2酸化物セラミックス
3.3非酸化物セラミックス
3.4超塑性セラミックスの実用化の課題
4.シリケートナノシート
4.1層状ケイ酸塩:シリケートナノシートの積み重ね
4.2スメクタイトの合成
4.3膨潤性マイカの合成
4.4イライト・フッ素フロゴパイトの剥離
4.5LB膜法によるシリケートナノシートの合成
4.6おわりに
 
第3章ナノガラス
第1節ナノガラス概論
 
第2節ナノガラス作製法
1.気相合成法
1.1気相合成法の重要性
1.2成膜条件と物性評価
1.3CVD薄膜の応用
1.4おわりに
2.ゾル-ゲル法によるナノ粒子分散ガラス蛍光体作製
2.1はじめに
2.2光る半導体ナノ粒子の合成
2.3ガラスの中のナノ粒子
2.4特性の評価
2.5おわりに
3.フェムト秒レーザ照射誘起構造法
3.1設計した誘起構造をもつガラスの重要性
3.2なぜフェムト秒レーザか
3.3フェムト秒レーザによる誘起構造
3.4微細な誘起構造の応用
3.5今後の課題
3.6おわりに
4.陽極酸化法
4.1背景
4.2作製法
4.3おわりに
5.分相法,結晶化法
5.1背景
5.2作製法
5.3研究例
5.4おわりに
 
第3節ガラス材料の光導波路への接合
1.光学材料から光デバイスへの架け橋
2.ガラス製光導波路の種類
3.接合法とそれにともなう問題点
4.異種接合の具体例:光ヒューズ
 
第4節光共振用微小球の作製と物性
1.光共振用微小球の重要性
2.光共振用微小球と励起用光導波路の作製
3.光共振用微小球の光学特性と光共振効果の確認
4.今後の展望と期待
 
第4章ナノ金属
第1節 概要
 
第2節ナノ結晶
1.ナノ結晶合金の創製法
1.1ナノ結晶金属粉末の固化成形
1.2電解析出法によるナノ結晶合金の作製
1.3高強度Ni-Wナノ結晶電析合金の作製と精密成形
1.4今後の展開
2.強加工によるナノ結晶表面の創製
2.1ナノ結晶の強度と強加工によるナノ結晶作製の方法
2.2強加工で作製された表面ナノ結晶層の組織
2.3今後の課題と展望
3.ナノ結晶の力学特性
3.1弾性・擬弾性特性
3.2塑性変形過程
4.ナノ結晶超塑性
4.1はじめに
4.2ナノ結晶材料における「超塑性」から「粒界塑性」への新展開
4.3粒界塑性の原子論的メカニクスの観察・解析
4.4粒界塑性の第一原理計算
5.ナノ結晶鉄の機械的性質
5.1先進構造材料におけるナノ結晶化の必要性
5.2ナノ結晶粒の定義とナノ結晶組織の特徴
5.3鉄のナノ結晶化の手段と組織変化
5.4ナノ結晶鉄における強度の粒径依存性
5.5おわりに
6.ナノ結晶軽合金
6.1ナノ結晶軽合金の重要性
6.2ナノ結晶軽合金の作製方法
6.3ナノ結晶軽合金の特性
6.4今後の課題
 
第3節ナノ析出
1.ナノ析出のメカニズム
1.1ナノ析出とは
1.2ナノクラスターの核生成
1.3ナノクラスター,ナノ析出物の成長
1.4おわりに
2.鉄鋼材料におけるナノ析出
2.1析出制御の重要性
2.2析出の種類と形態
2.3Cu添加鋼のCu析出
2.4フェライト系耐熱鋼におけるナノ析出
2.5ナノ析出による粒成長と集合組織の制御
2.6合金炭化物の析出形態
3.非鉄材料におけるナノ析出
3.1はじめに
3.2非鉄金属における析出の特徴
3.3Al基合金中のクラスター形成とナノ析出
3.4おわりに
 
第4節ナノコンポジット
1.ナノコンポジット組織制御
1.1液相の過冷却化による組織制御
1.2液相凍結体の加熱による組織制御
1.3特性と応用
2.ナノコンポジット金属の機械的性質
2.1ナノ結晶分散アモルファス相
2.2ナノ結晶分散ガラス相
2.3ナノ準結晶分散ガラス相
2.4デンドライト相分散金属ガラス
2.5ナノ準結晶分散Al合金
2.6ナノアモルファス相分散Al合金
2.7ナノ化合物分散Al合金
3.ナノコンポジット磁性材料
4.ナノコンポジット磁石材料
4.1ナノコンポジット磁石とは
4.2ナノコンポジット磁石のポテンシャル
4.3ナノコンポジット磁石の現状と展望
 
第5節ナノグラニュラー
1.ナノグラニュラー材料創製法
1.1ナノグラニュラー材料とは
1.2ナノグラニュラー材料の重要性
1.3ナノグラニュラー材料の作製法
1.4今後の課題
2.ナノグラニュラー膜の軟磁性
2.1背景と重要性
2.2実験方法
2.3材料の特性
2.4今後の課題
3.ナノグラニュラー材料の磁気抵抗効果
3.1磁気抵抗効果の意味と重要性
3.2金属-金属系ナノグラニュラー材料の磁気抵抗効果
3.3金属-絶縁体系ナノグラニュラー材料の磁気抵抗効果
3.4実用化への課題
4.ナノグラニュラー磁気記録
4.1ナノグラニュラー磁気記録材料の重要性
4.2磁気記録媒体用薄膜材料の作製方法
4.3代表的なナノグラニュラー記録材料特性
4.4今後の課題
 
第6節金属ガラス
1.バルク金属ガラス
1.1金属過冷却液体の安定下とバルク金属ガラス
1.2高安定性を示す過冷却液体の合金成分と構造の特徴
1.3過冷却液体から析出する初晶の特徴
1.4ガラス形成能の計算科学予測
1.5バルク金属ガラスの特性と応用
1.6粘性流動加工
1.7ナノ結晶,ナノ準結晶およびデンドライト結晶分散バルク金属ガラス
1.8おわりに
2.ナノ準結晶
2.1はじめに
2.2ガラス状態の不安定化によるナノ準結晶の析出
2.3ナノ準結晶生成とガラスの局所構造の相関
2.4ナノ準結晶析出と過冷却液体の安定性の相関
2.5ナノ準結晶析出の組織制御の応用
2.6おわりに
 
第7節金属ナノクラスター
1.気相法による金属ナノクラスター
1.1ナノクラスターの重要性
1.2金属ナノクラスターの作製方法
1.3金属ナノクラスターの特性
1.4今後の課題
2.表面修飾された金属ナノクラスターの化学的調製法と機能
2.1金属ナノクラスターの重要性
2.2実験方法
2.3金ナノクラスターの特性
2.4今後の課題
 
第8節金属ナノ粒子
1.物理的製法
1.1金属の加熱法の種類とその現状
1.2物理的製法におけるナノ粒子生成の要点
1.3加熱法による生成ナノ粒子種の制限
1.4合金ナノ粒子の生成について
1.5ナノ粒子ペーストの製造
1.6おわりに
2.化学的方法
2.1化学的方法による金属ナノ粒子の合成
2.2化学的方法による二元金属ナノ粒子の合成
2.3化学的方法による金属ナノ粒子の形態制御
2.4大量合成
 
第5章ナノ半導体
第1節概要
1.物質の階層性
2.ナノ半導体デバイス(一般的な位置づけ)
3.半導体の成長と構造制御(Early history 1)
4.電子デバイスの例(Early history 2)
5.光デバイスの例(Early history 3)
6.半導体系におけるボトムアップとトップダウンの統合
 
第2節半導体ナノ構造作製法
1.エピタキシャル成長による量子細線作製
1.1加工基板上への結晶成長
1.2へき開面再成長
1.3原子ステップ・高指数面を利用した量子細線
1.4半導体ウィスカー
2.量子点の自己形成法
2.1半導体量子点とその自己形成法の重要性
2.2半導体量子点の自己形成法
2.3半導体量子点の特性
2.4今後の課題
 
第3節半導体ナノデバイス
1.ナノ電子デバイス
1.1ナノ電子デバイスの可能性とカーボンナノチューブ
1.2クーロンブロッケードと単電子トランジスタ(1電子制御の基本デバイス)
1.3単電子デバイス
1.4まとめと今後の展望
2.光デバイス(量子ドットレーザ,量子細線レーザ)
2.1半導体レーザの構造と動作
2.2半導体量子構造
2.3自己形成量子ドット
2.41.3mm帯自己形成量子ドットレーザ
 
第4節高誘電率膜・低誘電率膜
1.高誘電率容量絶縁膜
2.高誘電率ゲート絶縁膜
3.高誘電率絶縁膜の電子構造(エネルギーバンドアライメント)
4.金属/高誘電率絶縁膜スタック/Si(100)MIS構造のリーク電流解析
5.低誘電率絶縁膜
 
第5節半導体スピントロニクス
1.はじめに
2.半導体をベースとした磁性,スピン機能をもつ材料とその特色
3.V-W族磁性半導体材料とその強磁性転移温度
4.材料の機能制御とその応用―半導体における磁性,スピンの制御とスピンデバイス
5.シリコンデバイスとの融合へ向けて
6.今後の課題と展望
 
第6節その他の半導体ナノ構造
1.非線形光学材料としての半導体ナノ粒子
1.1半導体ナノ粒子の重要性
1.2実験方法
1.3半導体ナノ粒子材料の特性
1.4今後の課題と展望
2.Si,Geのナノ粒子
2.1はじめに
2.2シリコンとナノ構造
2.3SiとGeのナノ粒子と可視発光
2.4発光メカニズム:界面準位の形成
2.5おわりに
3.化学合成による半導体ナノ粒子
3.1半導体ナノ粒子の重要性
3.2半導体ナノ粒子の合成法
3.3得られる材料の特性
3.4今後の課題と期待
4.無機有機複合半導体ナノ構造
4.1無機有機複合半導体ナノ構造の重要性
4.2無機有機複合半導体ナノ構造の合成法
4.3得られる材料の特性
4.4今後の課題と期待
 
第6章無機ナノスペース
第1節無機ナノスペース概論
 
第2節無機ナノスペースのデザインと創製
1.ナノスペース物質のデザイン
1.1ナノスペース物質の分類
1.2ナノスペース物質の合成法
1.3おわりに
2.配列ナノスペースの物理的数学的構造
2.1形の科学としてのナノポーラス結晶
2.21種類の多面体による空間充填
2.3複数種類の多面体による空間充填
2.4配列ナノスペースを利用した新物質系
2.5周期的極小曲面
3.ナノスペースの化学的特性
3.1はじめに
3.2ゼオライトの化学的特性
3.3メソポーラス物質の化学的特性
3.4おわりに
4.ナノスペースの化学的制御
4.1はじめに
4.2ミセルテンプレート法によるメソポーラス体の合成
4.3超分子構造体を利用した多孔体形態制御
4.4マイクロエマルションを利用した多孔体合成
4.5コロイド結晶テンプレート法による多孔体合成
4.6おわりに
 
第3節結晶性ナノ細孔体
1.ゼオライトの新合成法
1.1ゼオライト材料の重要性と合成法の基礎知識
1.2ゼオライト合成の実験法
1.3それぞれの合成法の特徴
1.4今後の課題
2.細孔体としてのナノチューブ
2.1材料の重要性
2.2カーボンナノチューブのキャラクタリゼーション
2.3ラマン分光
2.4TEM観察
2.5気体吸着
2.6近赤外蛍光分光
2.7今後の課題
3.酸化物系ナノ多孔性結晶
3.1ナノ多孔性結晶とは
3.2多孔性結晶の合成:鋳型法
3.3多孔性結晶の分類:マンガン酸化物を例として
3.4多孔性結晶の機能:イオン・分子ふるい作用
3.5新たな多孔性結晶の創製法:剥離・再配列法
3.6多孔性結晶の応用
3.7将来展開
4.ピラードクレー
4.1ピラードクレーの出現と意義
4.2ピラードクレーの合成法
4.3ピラードクレーの特性
4.4今後の展開
5.メタルナノ細孔体
5.1メタルナノ細孔体の特徴と重要性
5.2メタルナノ細孔体の現状
5.3シリカテンプレート法による白金ナノ細孔体の合成
5.4ポリビニルアルコール(PVA)膜テンプレート法によるニッケルナノ細孔体の合成
5.5メタルナノ細孔体の生成機構
 
第4節規則性ナノ細孔体
1.超分子鋳型法により得られるシリカ系ナノ細孔体
1.1シリカ系ナノ細孔体の重要性
1.2実験法
1.3シリカ系ナノ細孔体の特性
2.酸化物ナノ細孔体など
2.1ヘテロポリ酸系細孔体
2.2タンタル系酸化物細孔体
3.有機無機ハイブリッドメソ多孔結晶
3.1はじめに
3.2有機無機ハイブリッドメソ多孔体の合成
3.3結晶状メソ多孔体の合成と構造
3.4官能基による化学修飾
3.5まとめと展望
4.カーボン系ナノ細孔体
4.1カーボン系ナノ細孔体の構造とその制御
4.2メソポーラスシリカ鋳型によるメソ孔の制御
4.3ゼオライト鋳型によるミクロ孔の制御
4.4今後の課題
5.アルミナ細孔体(ポーラスアルミナ)
5.1陽極酸化ポーラスアルミナのナノ構造材料としての重要性
5.2陽極酸化ポーラスアルミナの作製法
5.3ポーラスアルミナのナノ構造形成への応用
5.4ポーラスアルミナにもとづく機能ナノデバイス
5.5今後の展望
 
第5節非晶質ナノ細孔体
1.活性炭素繊維
1.1基本構造と物理的性質
1.2分子ポテンシャル構造と気体吸着性
2.エアロゲル
2.1エアロゲルの重要性
2.2エアロゲルの作製法
2.3エアロゲルの特性
2.4今後の課題
3.多孔質ガラス
3.1多孔質ガラスとは
3.2多孔質ガラスの作製法
3.3多孔質ガラスの特性
3.4多孔質ガラスの応用
3.5今後の展望
 
第7章フラーレン・ナノチューブ
第1節フラーレン類
1.フラーレンの合成法
1.1はじめに
1.2レーザ蒸発法とフラーレンの合成
1.3アーク放電法による大量合成法
1.4燃焼法による工場規模の生産
1.5フラーレン生成過程
2.フラーレンの構造と性質
2.1C60は予言され,発見された。
2.2構造と性質
2.3新しい分離法の展開
2.4C60の代表的な特性
2.5今後の課題
 
第2節カーボンナノチューブ
1.アーク放電法による合成と精製
1.1はじめに
1.2多層カーボンナノチューブ(MWNTs)
1.3単層カーボンナノチューブ(SWNTs)
1.4おわりに
2.立体構造と物性
2.1ナノチューブ(n,m)の概要
2.2ナノチューブの立体構造の定義
2.3電子状態:金属か半導体であること
2.4状態密度の特異点と光物性
2.5ナノチューブの電気伝導
2.6その他の応用と課題
3.化学修飾・物理吸着とピーポッド
3.1カーボンナノチューブの可溶化の重要化
3.2可溶化の実験法と特性
3.3金属性ナノチューブと半導体ナノチューブの分離実験法
3.4フラーレンピーポッドの合成法と特性
3.5将来展望
 
第8章ナノ高分子・超分子
第1節ナノ高分子・超分子のナノ物質
1.はじめに
2.超分子系
3.高分子系
4.超薄膜系
 
第2節超分子
1.デンドリマー
1.1デンドリマー合成
1.2デンドリマーの構造と機能
1.3ハイパーブランチポリマー
2.分子連結系超分子
2.1ポルフィリンおよびフラーレンを基体とする超分子連結系の合成
2.2ポルフィリンの表面配置
2.3分子ワイア,ナノワイアの設計と合成
2.4一次元構造結晶
3.有機ゼオライト
3.1有機ゼオライトの重要性
3.2有機ゼオライトの実験法
3.3有機ゼオライトの特性
3.4今後の課題
4.有機ナノ結晶
4.1有機ナノ結晶の作製法
4.2有機ナノ結晶の物性
5.有機ナノグリッド
5.1有機ナノグリッドとは
5.2金属-有機ナノグリッド
5.3有機ナノグリッド
5.4おわりに
 
第3節高分子とミクロ構造
1.高分子微粒子
1.1高分子微粒子の重要性
1.2高分子微粒子の合成法
1.3高分子微粒子の特性と制御
1.4高分子微粒子の応用と期待される特性・機能
1.5今後の課題
2.高分子液晶
2.1高分子液晶の重要性
2.2高分子液晶の配向制御
2.3高分子液晶の応用展開
2.4今後の課題
3.ミクロ相分離構造(膜)
3.1ミクロ相分離構造の重要性
3.2ミクロ相分離構造の作製法
3.3得られる試料の特性
3.4今後の課題
4.液滴
4.1微小容器としての液滴
4.2ナノ微粒子の創製
4.3微小液滴のレーザ操作と光化学反応における液滴サイズ依存性
4.4微小液滴の自励発振現象
4.5ナノマテリアル化学のための液滴
5.高分子多孔膜
5.1高分子多孔膜の必要性
5.2多孔膜に用いる膜分離法
5.3成膜法と膜の構造
5.4膜透過分離特性
5.5今後の課題
6.ミセル・エマルション(液体ナノ粒子)
6.1液体ナノ粒子
6.2ミセルが示すおもしろい物性/応用
6.3エマルションが示すおもしろい物性/応用
6.4今後の課題
7.高分子ゲル
7.1高分子ゲルとその重要性
7.2ゲルの作製
7.3特性と応用例
7.4今後の展望・課題
8.有機ナノファイバー・無機ナノファイバー
8.1有機ナノファイバーの形成と無機ナノファイバーの作製
8.2ゲル化剤の形成する有機ナノファイバー
8.3中空糸状無機ナノファイバーの創製
8.4ゲル化剤によるゲル形成および無機ナノファイバー作製の実験法
8.5今後の課題
 
第4節薄膜系
1.物理的および化学的蒸着膜:真空蒸着,分子線エピタキシーおよび蒸着重合
1.1真空蒸着法および分子線エピタキシー(MBE)法
1.2化学的蒸着法
2.ゾル-ゲル膜
2.1ゾル-ゲル膜
2.2表面ゾル-ゲル法によるゲル薄膜の作製
2.3有機/無機ナノ複合薄膜
2.4多孔性薄膜の設計
3.自己組織化単分子膜とバイオインターフェース
3.1自己組織化単分子膜の重要性
3.2自己組織化単分子膜の概要
3.3有機シリコン誘導体とアルカンチオール
3.4バイオインターフェースへの応用
4.交互吸着膜
4.1交互吸着膜の重要性と特徴
4.2具体的な作製法
4.3交互吸着膜の特性と応用例
4.4今後の展開
5.ラングミュア-ブロジェット(LB)膜
5.1LB膜材料の重要性
5.2LB膜の実験法
5.3LB膜の特性
5.4今後の課題
6.リポソーム・合成二分子膜
7.ナノカプセル
7.1分子カプセル
7.2微粒子鋳型を用いたナノカプセルの作製
7.3今後の展開
 
第9章ナノハイブリッド
第1節概要
1.ナノハイブリッドの重要性
2.ナノハイブリッドの分類
3.ナノハイブリッドの合成
4.ナノハイブリッドの特性
5.将来展望
 
第2節金属・ナノハイブリッド
1.高分子・金属ナノ粒子ハイブリッド
1.1高分子・金属ナノ粒子ハイブリッドの合成
1.2高分子・合金ナノ粒子ハイブリッド
2.有機分子・金属ナノハイブリッド
2.1はじめに
2.2ナノマテリアルとしての金属錯体
2.3ナノ粒子の合成と応用
2.4材料としての有機-金属ナノハイブリッド
2.5おわりに
3.溶液プロセスによる金属ナノ粒子の自在配列制御
3.1金属ナノ粒子配列制御の重要性
3.2金ナノ粒子の配列制御法
3.3溶液プロセスによる金ナノ粒子の自在配列制御
3.4今後の課題
4.粒子結晶制御
4.1ナノ粒子超格子(粒子結晶)の重要性
4.2疎水性金属ナノ粒子の結晶化
4.3水溶性金属ナノ粒子超格子(結晶)作製のための実験法
4.4ナノ粒子超格子の特性
4.5今後の課題
 
第3節無機・ナノハイブリッド
1.ゾル-ゲル法によるナノハイブリッド
2.高分子・無機化合物ナノハイブリッド
2.1高分子-無機ポリマーハイブリッドの重要性
2.2高分子-無機ポリマーハイブリッドの合成
2.3有機-無機ポリマーハイブリッド材料の特性
2.4今後の課題
3.コア・シェル構造をもつ無機半導体ナノハイブリッド
3.1はじめに
3.2サイズ選択的光エッチングによる,硫化カドミウムナノ粒子の粒径制御
3.3内部に空隙を有する新規コア・シェル構造体(ジングルベル型構造体)の調製
3.4ジングルベル型構造SiO2/CdS粒子の光触媒活性
3.5今後の展望
4.有機色素・金属酸化物ナノハイブリッド
4.1はじめに
4.2色素増感作用とは
4.3色素増感太陽電池の基礎
4.4増感色素の分子設計
4.5金属酸化物電極の設計
4.6今後の展開
 
第10章バイオナノマテリアル
第1節バイオのためのナノマテリアル
1.金属材料
1.1バイオ分野における金属材料の重要性
1.2新材料開発
1.3金属材料表面解析法と特性
1.4今後の課題(生体分子,高分子の固定化)
2.骨類似複合材料
2.1生体材料におけるナノ構造の重要性
2.2アパタイトとコラーゲンの自己組織化
2.3複合体の骨組織反応
3.バイオナノエレクトロニクス
3.1ナノポア
3.2カンチレバー(片もち梁)
3.3ナノ微粒子とマイクロギャップ電極
3.4電界効果デバイス
3.5ナノピラー
3.6DNAナノアクチュエータ
4.有機-無機ハイブリッド材料
4.1有機-無機ハイブリッド材料の重要性
4.2交互浸漬法による有機-無機ハイブリッド材料の調製方法とその特徴
4.3交互浸漬法による有機-無機ハイブリッド材料の具体的な応用展開
4.4今後の課題
 
第2節ナノテクのための生体材料および生体類似材料
1.タンパク質材料
1.1ナノテクノロジーのためのタンパク質材料
1.2タンパク質の化学修飾による機能拡張
1.3遺伝子工学を用いるタンパク質分子の機能拡張
1.4非天然アミノ酸の部位特異的導入によるタンパク質の機能拡張
1.5ナノテク材料としてのタンパク質の展望
2.脂質材料
2.1はじめに
2.2脂質のさまざまな集合構造とその応用
2.3脂質ハイブリッド材料
3.核酸を用いたナノ材料
3.1はじめに
3.2核酸の自己集合を用いたナノ構造体
3.3分子配列のテンプレートとしての核酸
3.4核酸ナノマシン
3.5今後の課題
4.バイオ無機材料
4.1体液類似環境を用いる水酸アパタイトの合成
4.2リン酸カルシウムクラスター
4.3アパタイト・多糖類ナノ粒子
5.バイオナノプロセス
5.1はじめに
5.2生体分子のナノ構造の実例
5.3タンパク質ナノテクノロジー
5.4バイオナノプロセス
5.5おわりに
 
略語索引
キーワード索引




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