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プラントミメティックス
〜植物に学ぶ〜

[コードNo.06NTS168]

■体裁/ B5判・720頁
■発行/ 2006年 8月18日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 56,320円(税込価格)


本書は植物を一つの複雑システムと捉え、理工農を越えて学際的に様々な階層レベルに存在する様々な研究ニーズ・技術ニーズの基礎と応用、さらには初学者の知的好奇心までも満足させることを目標に編集された。
植物特有の形、自己組織化機能、自己増殖修復機能、学習などのダイナミクスや形成機構の解明、植物間の種々の相互作用から想定される植物の生存・成長・分化機能の解明など純学問的探求を通して、植物が呈す全ての性質を可能な限り人工的に模倣・応用し、最終目標として、遺伝子の発現を介した植物の機能や形態の発現プロセスそのものがどのように人工物として応用できるかに対するヒントや回答を示すことができればと期待している。


出版にあたって

生物のもつ機能には、人工的につくったものに比べ格段に機能的であり有用であるものが多い。それにもかかわらず、現在の科学技術ではまだ実現できないほど複雑で巧妙なものがほとんどである。このような巧妙な仕組みを如何に実現するか、どのように人工的に作り上げるかあるいは模倣するかが、21世紀の科学技術の重要な課題としてもち上がっている。この生物の機能や有用な構造を人工的に模倣することを“バイオミメティックス”と呼ぶ。その“ミメティクス”の概念を最初に拡張して世に問うたものが、“バイオミメティックス・ハンドブック”(エヌ・ティー・エス)であり、その続編の一つとして、本書は植物の構造や機能を“ミメティック”しようと企画された。
植物に限らず生物の研究には、遺伝子レベルから個体・生態レベルまでの様々な階層の研究がある。これは私の専門分野(物理学)で言えば、素粒子研究からマクロ物性研究(例えば、電気伝導度、粘性、弾性など物質の特性の起源の研究)までに相当する。これまでの物理学の「素粒子が分かれば全ての物質が分かる」という要素還元論的発想は、ある意味で現代生物学の「遺伝子が分かれば生物が分かる」という発想と繋がる。生物が要素還元論的でないことは自明であるが、確かに本質を遺伝子に求め帰着させることは、素粒子論同様に純学問的で大変に重要である。しかし、それだけではただちに様々な階層レベルに存在する様々な研究ニーズや他分野までを包含するニーズを満足できないうえに、生物を理解してそれを利用する方向には進まない。例えば、工学者(技術者)にとって、素粒子の理解がいくら進展しようがその本質論にはあまり興味がなく、物質のマクロ物性を解明し、それを応用できれば十分である。さらに言えば、実用的応用まで到達するには、様々な階層・分野の研究・開発と種々の技術が必要である。例えば、物性研究者が半導体の機構を解明し、それを基に新規な半導体を考案し、電子工学の研究者・技術者がその性質を利用して素子をつくり回路を設計し、各分野の技術者集団が総合してコンピューターや携帯電話を生み出す。このように実用レベルに進むにつれて関与する学問・研究の裾野は次第に広くなってくる。これと同様に、将来、生物を工学的・人工的に応用しようとすると、必然的に多くの分野の研究者・技術者の関与が必要となってくることは明白である。そこで、そのための準備として、まず遠くはなれた各分野で個別に連携なく行われていた多くの生物研究の系統的な整理と体系的な位置づけがなされることが必要と思われる。
20世紀末から遺伝子解明の進展に伴って、ゲノムサイエンスからポストゲノムサイエンスへと関心が移ってきている。その代表例が、ゲノムからトランスクリプトーム、プロテオーム、メタボロームそしてこれらを網羅的に解明しようとするオミックスであろう。それは、例えば、遺伝子の解明から生物の部品を探り、そこから生命の機能や形態を組み立てようとする科学である。しかしながら、単に要素還元して部品(遺伝子の塩基配列やタンパク質の機能)を解明し、それを組み立てても目的とする生命機能は生まれないことが、複雑システムの特徴である。すなわち部品の間の静的・動的相互作用いわゆる関係学が理解されなければ、生命を理解したことにはならない。このように時間的な要素も導入した上で、生物の機能を考える必要があり、これらを総称してシステムバイオロジーと呼ぶ。これは物理の要素還元論とは異なり、生物を複雑なシステムとして理解しようという立場にたって、生物機能をデザインしようと試みるもので、ダイナミクスの模倣まで含んだある種のバイオミメティックスである。ここでも、現在、非常に広い分野に裾野を広げつつある。
本書は、上述のような背景に沿って、植物を対象にした先進的なバイオミメティックスすなわち「プラントミメティックス」という新しい切り口で編集されている。したがって、ここでは、古典的なバイオミメティックス(静的な生物模倣)の概念に加えて、新しい概念(動的な生物模倣)を導入した。古典的な植物バイオミメティックスの一例は、ボタン代わりにしばしば使われるマジックテープに代表される。これはオオオナモミに代表されるような草むらに入るとセーターなどにくっつく植物の仕掛けを模倣したものである。あるいはエノコログサ(ネコじゃらし)や食虫植物のもつ構造や機能をアクチュエーターや輸送手段として応用した例などがある。しかし本書では、ミメティックスの概念をさらに拡大させ、植物のもつ関係学まで模倣しようという立場である。例えば、師管や道管が切断された場合に周囲の細胞が分化しそれを補う、いわゆるフェイルフリーを生み出すダイナミクスまでも真似ようというものである。つまり、植物特有の形、自己組織化機能、自己増殖修復機能、学習などのダイナミクスや形成機構の解明、植物間の種々の相互作用から想定される植物の生存・成長・分化機能の解明など純学問的探求を通して、植物が呈す全ての性質を可能な限り人工的に模倣・応用しようという提案である。その観点から本書の最終目標として、遺伝子の発現を介した植物の機能や形態の発現プロセスそのものがどのように人工物として応用できるかに対するヒントや回答を与えることができればと期待している。
このように、本書は、単に植物の工学利用を目的としたものでも、一部の関連分野の専門家(例えば、植物学、生物工学など)のみを対象にして企画・編集されたものでもない。むしろ、システムバイオロジーの基本的な考え方と同様、植物を一つの複雑システムと捉え、理工農を越えて学際的に様々な階層レベルに存在する様々な研究ニーズ・技術ニーズの基礎と応用、さらには初学者の知的好奇心までも満足させることを目標に編集された。したがって、多種多様な分野・階層の読者に、できれば裾野を広げて一般の読者も含めて、興味をもって読んでもらえるように、様々な分野の相互関係を編集会議で十分議論し、編・章・項目設定を工夫して構成したつもりである。その結果、まず、これまで各分野で行われていた植物関連の研究をまとめて整理し、分野に横断的な基礎に相当する部分は、各分野でどのように進められていたかを概観できるように基礎編に配置し、いくぶん専門的・個別的な話題を応用編として項目ごとにまとめた。また、一般読者にも十分興味を持って頂くために、ところどころに意外性のある話題をコラムとして挿入している。ただ、現時点では欠けている項目や話題もあり、また必ずしも本書の全てが、いわゆる“ミメティック”と呼ばれる範疇に入るものではない点、不満な読者もおられることと推察する。しかし、むしろそれ故、最初に述べたように本書での新しい考え方やアプローチの仕方を発展させて、実際に“ミメティック”を開花させていくには、読者諸兄姉の力によるところが大きいと考えている。この点監修者・編集者の心意気をくみ取って頂き、願わくは、このハンドブックを契機に、「プラントミメティックス」という概念が芽吹いて定着し、新しい学術研究分野・応用分野として認知・開拓されることを、監修者ならびに編集者一同おおいに切望するところである。
最後に、本書は、監修者の何気ない一言をエヌ・ティー・エス編集企画部の松風まさみ氏が真摯に捉えて下さり実現しようと努力されたもので、同氏の絶え間ないはげましと尽力そして迅速な活動に支えられて陽の目をみたものである。同氏をはじめとして無理難題を聞き快く応じて下さった執筆者の各位ならびに本書の出版企画に理解を示し推進して下さったエヌ・ティー・エスの吉田隆社長にあわせて深甚なる謝意を表する。
                                           監修者・編集者を代表して 平成18年6月 甲斐昌一


監修(五十音順)

甲斐昌一九州大学大学院工学研究院エネルギー量子工学部門応用物理学講座教授
森川弘道広島大学大学院理学研究科数理分子生命学科教授・(独)科学技術振興機構(CREST)

編集委員(五十音順)

鈴木泰博名古屋大学大学院情報科学研究科複雑系科学専攻助教授
林純示京都大学生態学研究センター教授
福英一郎大阪大学大学院工学研究科生命先端工学専攻助教授
福田裕穂東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻植物科学大講座教授
湯本貴和総合地球環境学研究所研究部教授

執筆者(執筆順)

柘植知彦京都大学化学研究所助手
塚谷裕一東京大学大学院理学系研究科教授・自然科学研究機構基礎生物学研究所客員教授
後藤弘爾岡山県生物科学総合研究所
山越憲一金沢大学大学院自然科学研究科教授
本多久夫兵庫大学健康科学部教授
甲斐昌一九州大学大学院工学研究院エネルギー量子工学部門応用物理学講座教授
横沢正幸(独)農業環境技術研究所大気環境研究領域主任研究員
西浦廉政北海道大学電子科学研究所情報数理研究分野教授
大椙弘順静岡理工科大学理工学部情報システム学科助教授
上田哲男北海道大学電子科学研究所教授
木清二北海道大学電子科学研究所助手
田中基八郎埼玉大学工学部機械工学科教授
野島武敏京都大学大学院工学研究科物理工学科マイクロエンジニアリング専攻助手
小林秀敏大阪大学大学院基礎工学研究科機能創成専攻教授
福田裕穂東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻植物科学大講座教授
大野克嗣Department of Physics and Institute for Genomic Biology University of Illinois at Urbana- Champaign
関山哲雄東京農業大学客員教授
渡辺雄一郎東京大学大学院総合文化研究科助教授
福田弘和大阪府立大学大学院生命環境科学研究科助手
村瀬治比古大阪府立大学大学院生命環境科学研究科教綬
唐原一郎富山大学大学院理工学研究科生物学専攻助教授
酒井英男富山大学大学院理工学研究科地球科学専攻教授
神阪盛一郎富山大学大学院理工学研究科生物学専攻客員教授
深城英弘神戸大学理学部生物学科助教授
武井兼太郎(独)理化学研究所植物科学研究センター生産制御研究チーム研究員
榊原均(独)理化学研究所植物科学研究センター生産制御研究チームチームリーダー
仲下英雄(独)理化学研究所中央研究所先任研究員
松林嘉克名古屋大学大学院生命農学研究科助教授
森川弘道広島大学大学院理学研究科数理分子生命理学専攻教授・(独)科学技術振興機構(CREST)
高橋美佐広島大学大学院理学研究科数理分子生命理学専攻・(独)科学技術振興機構(CREST)
松原俊之(独)科学技術振興機構(CREST)
坂本敦広島大学大学院理学研究科数理分子生命理学専攻・(独)科学技術振興機構(CREST)
柳澤修一東京大学大学院農学生命科学研究科助教授
田茂井政宏近畿大学農学部バイオサイエンス学科講師
重岡成近畿大学農学部バイオサイエンス学科教授
蘆田弘樹奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科助手
横田明穗奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科教授
井上和仁神奈川大学理学部教授・東京大学大学院理学系研究科客員教授
久堀徹東京工業大学資源化学研究所助教授
田副雄士大阪大学大学院理学研究科生物科学専攻
寺島一郎東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻教授
水谷正治京都大学化学研究所生体機能化学系生体触媒化学
倉澤香澄東北大学大学院生命科学研究科
横山隆亮東北大学大学院生命科学研究科講師
西谷和彦東北大学大学院生命科学研究科教授
酒井敦奈良女子大学理学部助教授
黒柳美和京都大学大学院理学研究科生物科学専攻
西村いくこ京都大学大学院理学研究科生物科学専攻教授
松島良岡山大学資源生物科学研究所
嶋田知生京都大学大学院理学研究科
舩岡正光三重大学大学院生物資源学研究科教授
部圭司京都大学大学院農学研究科森林科学専攻助教授
岡本秀穗鳥取大学地域共同研究センター客員教授・社団法人近畿化学協会化学技術アドバイザー・マイクロ・テクノ・リサーチ(Mtr)代表
矢尾真樹奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科
橋本隆奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科教授
湯本貴和総合地球環境学研究所研究部教授
森田(寺尾)美代奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科助教授
山下博史京都府立大学人間環境学部環境情報学科応用生物学研究室助手
椎名隆京都府立大学人間環境学部環境情報学科応用生物学研究室教授
徳富哲大阪府立大学大学院理学系研究科生物科学専攻教授
吉原静恵大阪府立大学大学院理学系研究科生物科学専攻助手
岩坂正和千葉大学工学部メディカルシステム工学科助教授
大橋祐子(独)農業生物資源研究所植物・微生物間相互作用研究ユニット特待研究員
戸高大輔(独)国際農林水産業研究センター生物資源領域特別研究員
篠崎和子東京大学大学院農学生命科学研究科教授・(独)国際農林水産業研究センター生物資源領域特定研究主査
橋本博文筑波大学大学院システム情報工学研究科講師
荒木崇京都大学大学院生命科学研究科統合生命科学専攻教授
高倍鉄子名古屋大学大学院生命農学研究科
高倍知子名古屋大学大学院環境学研究科
渡辺正夫東北大学大学院生命科学研究科植物生殖遺伝分野教授
高山誠司奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科細胞間情報学講座教授
東山哲也東京大学大学院理学系研究科助手
松川哲也近畿大学生物理工学部生物工学科講師
石原亨京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻助手
岩村俶近畿大学生物理工学部生物工学科教授
道家紀志名古屋大学名誉教授
光原一朗(独)農業生物資源研究所植物科学研究領域植物・微生物間相互研究ユニット主任研究員
松井健二山口大学大学院医学系研究科(農学部)教授
佐野孝太曽田香料(株)フレグランス事業部フレグランス研究室長
今野浩太郎(独)農業生物資源研究所昆虫科学研究領域昆虫─昆虫・植物間相互作用研究ユニット主任研究員
片山昇京都大学生態学研究センター研究員
林純示京都大学生態学研究センター教授
三村徹郎神戸大学理学部生物学科教授
長谷川剛筑波大学大学院生命環境科学研究科研究員
山田小須弥筑波大学大学院生命環境科学研究科助手
繁森英幸筑波大学大学院生命環境科学研究科助教授
長谷川宏司筑波大学大学院生命環境科学研究科教授
大串隆之京都大学生態学研究センター教授
谷田貝光克秋田県立大学木材高度加工研究所教授
塩尻かおり京都大学生態学研究センター特別研究員
西田律夫京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻教授
藤井義晴(独)農業環境技術研究所上席研究員
斎藤勝晴信州大学農学部助教授
川口正代司東京大学大学院理学系研究科助教授
幸島司郎東京工業大学大学院生命理工学研究科生体システム専攻助教授
小林左和東京工業大学大学院生命理工学研究科生体システム専攻
岡部弘高九州大学大学院工学研究院エネルギー量子工学部門助教授
川畑龍三(株)日立製作所中央研究所研究員
河野昭一京都大学名誉教授・国際自然保護連合(IUCN)委員
田中憲蔵(独)森林総合研究所国際連携推進拠点研究員
市栄智明高知大学農学部森林科学科助教授
八田洋章国立科学博物館筑波実験植物園主任研究官
時田恵一郎大阪大学サイバーメディアセンター助教授
丑丸敦史神戸大学発達科学部助教授
岡本素治元大阪自然史博物館
高槻成紀東京大学総合研究博物館助教授
片井修京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻教授
Shigueo Nomura京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻外国人特別研究員
横森貴早稲田大学教育・総合科学学術院教授
土居洋文セレスター・レキシコ・サイエンシズ(株)代表取締役
辻正基東海大学開発工学部教授
原敏夫九州大学大学院農学研究院遺伝子資源工学部門助教授
若山樹(独)産業技術総合研究所セルエンジニアリング研究部門客員研究員
銭東金中国復旦大学化工系生物工学研究所教授
中村史(独)産業技術総合研究所セルエンジニアリング研究部門主任研究員
三宅淳(独)産業技術総合研究所セルエンジニアリング研究部門総括研究員
田中重雄東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科教授
坂田洋一東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科講師
太治輝昭東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科助手
山本千草東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科
西村実(株)日本総合研究所創発戦略センター上席主任研究員

詳細目次

第1編 総論基礎編

第1章 形と構造

第1節植物のモジュールと配置─シュート
1はじめに
2シュート構造をモジュール化する:パイプモデル
3シュートを構成する基本モジュール:ファイトマー(phytomer)
4葉を構成するモジュール:細胞
5さいごに
第2節花の発生と形態形成
1はじめに
2花の発生を説明する二つの統一原理
3花の発生過程
4メリステムアイデンティティ遺伝子
5花器官のアイデンティティ遺伝子
6花のメリステムアイデンティティ遺伝子による花器官のアイデンティティ遺伝子の発現誘導
7ABC遺伝子間の相互作用
8おわりに
第3節樹木の枝の形態と力学的適応性
1はじめに:生物理解のアプローチ
2生物の形と機能について
3樹木の枝の形態と規則性
4環境に適応して変化する樹木の枝の形態
5樹木の枝の最適構造
6成長過程における枝の形態適応
7応力感知機構と適応成長
8おわりに
第4節樹木の形
1樹木は形を付加しながら成長する
2樹形のコンピュータシミュレーション
3樹木の形態を内因的に決めている要因─葉序
4内的要因を変更する要因─重力
5重力がある時の樹木の形
6おわりに
第5節植物のパターン形成と自己組織化
1高等植物の生活環
2植物ホルモンと発芽
3栄養生長とマクロモデル
4植生パターンとそのホルモン律速モデル
5水ストレスに依存した自己組織化パターン形成
6おわりに
第6節植物群集における空間分布パターン
1はじめに
2植物個体群の競合と垂直分布
3植物個体群の競合と水平分布
4おわりに
第7節生まれるパターン・広がるパターン・ぶつかるパターン
1生物におけるダイナミックな不安定性
2対称性破壊と分枝
3生まれるパターン
4広がるパターン
5不安定解からみる複雑ダイナミクス
第8節全能性細胞導入による自己修復工学システム
1はじめに
2単純化した細胞間相互作用ルールを用いた自己組織化と再生を行う数理モデルのシミュレーション
3ネットワークを利用した自己修復する工学システムの構築
第9節粘菌の行動と形態形成:パターンダイナミクスと情報創発
1粘菌
2細胞運動
3行動
4情報統合・判断の化学モデル
5細胞行動の選択に伴う化学パターンの遷移
6ダイナミックパターン
7回転ラセン波と位相波の生理機能
8細胞形状変化に基づく“計算”
9大規模輸送ネットワーク形成
第10節植物構造のかたちと力学ー植物のデザインー
1はじめに
2環境条件・荷重条件
3運動
4基本的な構造設計
5おわりに
第11節植物に見るらせん模様の解析とその工学への応用
1緒言
2黄金角、黄金比、フィボナチ数と植物に見られるらせん模様
3葉序に学ぶ軸方向に折りたたみ可能な円筒の設計
4円形域での非対称らせん模様による種子の配列の幾何学と折りたたみ構造
5朝顔の蕾の巻き取り法のモデル化とその一般化
6まとめ
第12節植物の葉の形と力学特性
1はじめに
2葉の形状と相似性
3葉身と葉脈の力学的特性と葉脈分布
4羽状脈系の葉の断面に見られるV字構造と葉のアスペクト比
5おわりに
コラム1細胞は自分の形を知ってパターンを作る
コラム2カラオケと自己組織化
コラム3不思議な沈殿模様と太陽系
コラム4複雑系研究から見た植物
第2章 情報と輸送

第1節環境ストレス下の植物生理情報の計測
1はじめに
2葉温の変動現象
3茎の膨縮現象
4光電反応
5むすび
第2節維管束ネットワークと長距離輸送
1はじめに
2維管束
3篩管における物質輸送
4道管・仮道管における物質輸送
5篩管内を流れる物質
6原生木部・後生木部
7維管束ネットワーク
8道管・仮道管の連続的な形成を支配する分子
9おわりに
第3節原形質連絡─植物細胞間のユニークなコミュニケーション
1組織間連絡の例─組織間を高分子が移動する
2アポプラスト系/シンプラスト系と原形質連絡
3原形質連絡を移行するタンパク質、核酸
4植物ウイルスも原形質連絡を通って移行する
5原形質連絡を構成する植物因子の探索
第4節植物のサーカディアンリズム形成
1はじめに
2サーカディアンリズムの特徴
3細胞レベルのサーカディアンリズム形成
4個体レベルのサーカディアンリズム形成
5植物サーカディアンリズムの制御
6おわりに
第5節生体と磁場 ─その基礎編─
1導入
2磁場とは
3研究の背景
4植物に対する磁場の影響と方法論
5植物における磁気受容のメカニズムについて
6今後の課題
第2編 植物の制御と代謝

第1章 制御とホルモン

第1節植物ホルモン―物理化学的性質とシグナル伝達
1はじめに
2植物ホルモンの種類
3植物ホルモンの合成
4植物ホルモンの受容体
5否定の否定は肯定─植物ホルモンのシグナル伝達
6植物ホルモンの機能の多様性
7さいごに
第2節オーキシン極性輸送と植物の形づくり
1はじめに
2オーキシンの輸送
3オーキシン取り込み輸送に必要なAUX1タンパク質
4オーキシン排出輸送を促進するPINタンパク質ファミリー
5植物の形態形成におけるオーキシン輸送ルート
6PINタンパク質の細胞内局在の調節機構
7オーキシン極性輸送を触媒するMDR/PGPタンパク質
8おわりに:オーキシンはモルフォゲンか?
第3節植物ホルモンを介して窒素情報を伝える
1はじめに
2窒素シグナルとしての硝酸イオン
3窒素栄養とサイトカイニン
第4節植物のプロスタグランジンとアスピリン─ジャスモン酸とサリチル酸
1はじめに
2ジャスモン酸の化学と生合成
3ジャスモン酸の作用
4サリチル酸の化学と生合成
5サリチル酸の作用
6ジャスモン酸とサリチル酸の相互作用
7おわりに
第5節植物における分泌型生理活性ペプチド
1はじめに
2ファイトスルフォカイン
3システミン
4SCR/SP11
5Rapid alkalinization factor(RALF)
6分泌型ペプチドをコードする遺伝子群
7プロセシングと翻訳後修飾
コラム5 雑音が助ける生体情報の伝達
第2章 エネルギーと代謝

第1節UNを作る新しい窒素代謝系
1問題の発端:合わない足し算
2二酸化窒素の作るUN
3硝酸の作るUN
4UN化合物とはどのようなものか
5UN化合物の構造と新しい窒素代謝経路
6「NO作用の実体を担う物質」とUN化合物との合流
第2節転写因子による代謝の一括制御
1はじめに
2Dof転写因子と窒素同化経路
3Dof1遺伝子導入植物
4おわりに
第3節カルビンサイクルの制御
1はじめに
2カルビンサイクルの律速因子
3FBPaseおよびSBPase導入(過剰発現)植物による炭素代謝の評価
4レドックス制御の重要性
5種々の調節因子による制御
6カルビンサイクルに関連する炭素代謝系の制御
7将来展望
第4節光合成CO2固定酵素RuBisCO
1RuBisCOの構造と生合成
2RuBisCOの活性化とRuBisCOアクチベース
3RuBisCOの触媒反応とそのメカニズム
4RuBisCOの酵素学的性質
5RuBisCO研究の最前線
第5節光エネルギーの化学エネルギーへの変換
1光化学系
2光リン酸化
第6節CO2濃縮
1はじめに
2C4植物のCO2濃縮機構
3CO2の漏れ
4様々なCO2濃縮機構
第7節二次代謝の多様性とP450
1はじめに
2植物のシトクロムP450
3フェニルプロパノイド
4青酸配糖体とグルコシノレート
5テルペノイド
6アルカロイド
7二次代謝の多様化とP450
第3編 機能応用編

第1章 細胞壁と細胞

第1節植物細胞壁構造の多様性と動態─ゲノム情報からのアプローチ
1はじめに
2超分子としての細胞壁構造
3細胞壁構造の多様性を生み出す機構
4細胞壁構築における自己組織化と自己修復
5おわりに
第2節葉緑体と色素体(色素体七変化)
1色素体とは
2色素体の起源
3色素体の「半自律性」
4色素体の多様性
5色素体の機能制御
6色素体はなぜ独自のDNAを保持しているのか?
第3節高等植物における液胞の多機能性
1はじめに
2液胞の機能変換
3液胞の機能分化を支える小胞輸送機構
4液胞の機能変換を制御する液胞プロセシング酵素
5液胞が関与する植物の細胞死機構
6おわりに
第4節植物の小胞体由来の構造体
1小胞体
2植物における小胞体に由来する構造体
3ER body
4おわりに
第2章 組織と器官(木、竹、つる、草)

第1節樹木の循環設計とその応用
1生態系における炭素の流れ
2樹木の環境応答性と持続性
3リグニンの機能とその長期循環設計
4樹木を精密に分子にほぐす〜新しい変換システムの誕生〜
5リグニンを次世代に渡す〜分子スイッチの設計〜
6森林資源の新しい展開
7森林と持続的社会
コラム6新月の木“樹木の生理を利用した木材生産”
第2節竹の構造とバイオミメティックスへの展開
1はじめに
2竹の力学的な構造形態
3複合材料の繊維分布の最適設計
4バイオミメティック・デザインへの展開
5おわりに
第3節つる性植物の特性
1つる性植物の戦略
2つる性植物の研究と利用
3つるの巻きつき方
4植物に見られるねじれ構造
5シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のねじれ変異株
6微小管動態の観察法
7ねじれと微小管動態
8微小管関連以外が原因でねじれるシロイヌナズナの変異株
9微小管が制御するねじれの方向性モデル
第4節高木・つる・着生・寄生─熱帯雨林でのさまざまな植物の生き方─
1森林の垂直構造
2熱帯雨林の動態と維持
3環境の異なる林床と林冠
4つると着生という生き方
5絞め殺し植物
6高木間の競争
7光合成しない植物たち
第3章 刺激と応答

第1節重力屈性における重力感受
1はじめに
2重力感受細胞
3重力方向の感知
4平衡石の移動と器官の応答
5重力感受における細胞内膜系の関与
6平衡石以外による重力感受の可能性
7重力刺激の細胞内シグナルへの変換
8感受細胞におけるオーキシン極性輸送
9おわりに
第2節接触傾性運動─食虫植物の捕虫メカニズム─
1はじめに
2ハエジゴクの虫捕り罠
3刺激の受容と伝達
4感覚毛と受容器電位
5植物細胞の活動電位
6速い運動の分子機構
7おわりに
第3節植物光センサータンパク質
1植物の眼
2植物フィトクロム
3バクテリオフィトクロム
4ネオクロム
5LOV光センサー
6クリプトクロム
7おわりに
第4節磁場応答〜植物における磁場応答の物理化学的メカニズム〜
1植物への磁場効果メカニズム研究の背景
2直流磁場の作用メカニズムと植物応答
3反磁性磁気トルク
4植物における化学反応に対する磁場効果
5時間変動磁場の作用メカニズムと植物応答
6磁気物理化学的メカニズム研究の今後
第5節傷害、病害ストレス応答
1はじめに
2傷害ストレス応答
3病害ストレス応答
4LARにおけるSARとWSRの共存
第6節乾燥ストレスと低温ストレス応答
1はじめに
2乾燥、低温ストレスに対する応答機構の解明
3乾燥・塩ストレス耐性植物の開発
4おわりに
第7節大気中のNOXは植物を“元気付ける”シグナルである
1動物におけるNOシグナリング
2植物におけるNOシグナリング
3外因性と内因性
4バイタリゼーション・シグナル効果
第8節宇宙に挑む植物種子
1はじめに
2種子の真空曝露耐性
3低圧環境下での発芽
第9節花成誘導と花成シグナル
1植物の生活環における花成
2花成の時期を調節することの適応的意義
3花成の時期を調節する様々な要因
4花成の時期を調節する制御経路
5長距離作用性花成シグナルとその実体
コラム7植物は少しストレスを与えたほうがより強くなる
コラム8深刻な環境変化にどう対応するか?植物
第4章 自己認識と他者認識

第1節自家不和合性と自他識別機構
1はじめに
2自家不和合性の分類
3配偶体型自家不和合性とその分子認識機構
4胞子体型自家不和合性とその分子認識機構
5異形花型自家不和合性
6さいごに
第2節受精のメカニズム
1はじめに
2花粉管ガイダンスの多段階制御
3水の濃度勾配と柱頭
4メカニカルガイダンスと花柱
5ケモアトラクションと子房
6多精拒否・リパルション
7電気的ガイダンス
8生殖隔離障壁と自他認識
9おわりに
第3節体外受精
1はじめに
2体外受精と母体
3in vitro受精
4重複受精の解析における体外受精系
5おわりに
第4節ファイトアレキシンとファイトアンティシピン
1はじめに
2ファイトアレキシン
3ファイトアンティシピン
4ファイトアレキシンとファイトアンティシピンの応用的展望
5おわりに
第5節異物認識と植物免疫へのシグナル伝達
1はじめに
2植物の病害抵抗性の概念
3特異的抵抗性とHR
4R遺伝子産物の構造
5R遺伝子産物による認識
6シグナルの受容・認識とオキシダティブバースト(OXB)
7OXBと免疫誘導への全身的シグナル伝達
8おわりにかえて
第6節プログラム細胞死
1プログラム細胞死とは
2植物のプログラム細胞死の種類と実行形態
3過敏感細胞死のメカニズム
4過敏感細胞死の意義
5ウイルス感染細胞の生と死の選択
第5章 分泌と運動

第1節揮発性オキシリピン類(みどりの香り)
1序論:揮発性オキシリピン類(みどりの香り)とは
2揮発性オキシリピン類(GLV)の生合成
3GLVの生物活性
4結語
第2節植物の乳液
1はじめに
2乳液を分泌する植物
3乳液を分泌する組織
4乳液の成分
5乳液の機能とくに植物の昆虫の食害に対する防御的機能について
6乳液の昆虫に対する防御機構としての特質─その工学システムとしての長所と弱点
第3節花外蜜腺─その生態的機能について─
1花外蜜腺とは?
2花外蜜腺の機能
3花外蜜分泌の誘導反応
4花外蜜分泌のコスト
5他の防衛形質とのトレードオフ
6アリを誘引する同翅目昆虫と花外蜜腺を持つ植物の相互作用
7さいごに
コラム9植物由来の情報化学物質とその機能
第4節食虫植物の運動
1食虫植物とは
2食虫植物の運動機構
3食虫植物の消化、栄養摂取機構
第5節植物の運動─光屈性の分子機構
1はじめに
2光屈性の研究史
3光屈性鍵化学物質としての光誘導性成長制御物質
4まとめ
第6章 相互作用

第1節植物と昆虫の相互作用
1はじめに
2生物間の相互作用
3植物と昆虫の食う食われる関係
4昆虫に対する植物の防衛
5被食に対する植物の反応
6生物群集の中での相互作用
7生物多様性を生み出す植物と昆虫の相互作用
第2節植物の揮発性成分による自己防衛
1はじめに
2植物の自己防衛の武器─フィトンチッド
3自己防衛の種類
4おわりに
第3節植物のかおりの生態学(化学生態系と多者生態系
1はじめに
2植物と捕食者(植食者の天敵)の相互作用を媒介する植物のかおり
3植食者間の相互作用
4植物間の相互作用
5おわりに
第4節植物の化学防衛
1はじめに
2防御物質のバラエティー
3植物二次代謝物質の植食者に対する防御機能
4植物二次代謝物質に対する植食者の適応
5植物二次代謝物質の進化過程
第5節他感作用:アレロパシー
1はじめに
2ムクナに含まれるl─ドーパ
3ヘアリーベッチに含まれるシアナミド
4ナタマメに含まれるカナバニン
5ソバのカテコール化合物とアルカロイド
6インカの遺留作物ヒカマのロテノン
7ヒガンバナに含まれるリコリン
8マリーゴールドに含まれる-テルチエニル
9タデ科植物に含まれるアントラキノン系色素
10他感作用の進化上の意義
11他感物質を新たな除草剤・植物調節剤に利用する
12新たな他感物質と新たな作用機構の発見
第6節菌根菌、根粒菌、線虫との相互作用
1はじめに
2アーバスキュラー菌根の構造と菌根菌の特性
3アーバスキュラー菌根菌の感染様式
4植物とアーバスキュラー菌根菌の相互認識
5マメ科植物と根粒菌の共生
6共生のコモンSYMパスウェイ
7ネコブセンチュウとの相互作用
8共生系と寄生系の進化
第7節植物表面の微細構造と植食者との相互作用
1はじめに
2様々な微細構造
3トリコーム(trichome)
4花外蜜腺(extrafloral nectary)
5フードボディ(food body)
6ドマティア(domatia)
第8節植物間コミュニケーションと先端計測
1はじめに
2植物の害虫防衛応答
3バイオフォトンによる先端生体計測
4食害と防衛応答によるバイオフォトン放出
第7章 生存戦略

第1節植物の繁殖戦略
1はじめに
2有性繁殖にみられる多様性
3植物の性発現様式と繁殖効率の評価
4植物の繁殖活動を集団レベルで把握することの重要性
5植物体の大きさ、一世代の長さと繁殖回数の関係
6特異な栄養繁殖様式に依存している種集団
7前繁殖期間の長さ
8生活史過程で起こる出来事
9植物の繁殖体分散の仕組み
10散布された種子や果実の運命
11密度効果と発育相の変化
12集団の維持機構としての無性繁殖の役割
13植物の種と生活史研究のポイント
コラム10葉を透かせば分かる違い─等圧葉と異圧葉─
第2節木の形、森の形
1木の形
2森の形
第3節水平構造の成立メカニズム
1水平構造とは
2種はどのように分布しているか
3構造を特徴づける統計量
4個体数分布
5種数─面積関係と島の生物地理学
6まとめ
第4節花標に学ぶ送粉共生系
1花と昆虫の共生の証し:花標(はなしるべ)とは
2花標の種類
3花標の進化
4花標の適応的意義
5花標によるだまし
6花標から学ぶこと
第5節種子の誕生にみるシステム革新
1はじめに
2胞子植物から種子植物へ
3種子の起源
4裸子植物の胚選択
5被子植物の胚選択
第6節植物による草食獣の採食に対する生存戦略
1はじめに
2栄養段階における草食動物の位置づけに関する議論
3採食に対する防衛
4物理防衛
5防衛のコスト
6被食補完
7群落レベル
第8章 プラントミメティックスと工学応用

第1節統合的デザインとしての自然農法
1はじめに
2福岡正信の自然農法
3パーマカルチャー─オーストラリアの自然農法─
4設計原理と環境思想の視点から
5むすび
第2節植物の形態モデル─Lシステムの計算論─
1はじめに
2Lシステム理論の基礎
3極性と再生の機能モデル
4おわりに
第3節L Systemをゲノム生物学で
1はじめに
2Lシステムの原形
3Lシステムの拡張(動物初期発生)
4Lシステムの拡張(植物発生・成長)
5Lシステムとゲノム生物学、分子生物学
6おわりに
第4節植物工場
1植物工場の意義
2栽培光源
3LED植物工場
4光合成反応とパルス照射
5植物工場の課題
6植物工場は「士農工商」
第5節植物由来プラスチック
1はじめに
2セルロース系
3デンプン系
4リグニン系
5タンパク質系
6ポリ乳酸
7コハク酸系
8脂肪酸系
9ポリアミノ酸
10おわりに
第6節壁面緑化
1はじめに
2壁面緑化
3コケを用いた壁面緑化
4コケ緑化新技術
5コケの二酸化炭素固定能力
第7節光合成回路のエネルギー変換デバイスへの応用
1緒言
2実験操作
3実験結果
4結言
第8節植物センサー
1はじめに
2植物センサーの多様性と構造特性
3植物センサーの応用と展開
第9節ファイトレメディエーション
1ファイトレメディエーションとは
2ファイトレメディエーションのメカニズム
3カドミウム汚染土壌への適用検討
4今後の展望
コラム11ファイトレメディエーション



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