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バイオフィルムの基礎と制御
−特性・解析事例から形成防止・有効利用まで−

[コードNo.08NTS196]

■体裁/ B5判・432頁
■発行/ 2008年 2月 4日
(株)エヌ・ティー・エス
■定価/ 45,540円(税込価格)


バイオフィルムは水と接するあらゆる表面に形成されることから、医療から海洋建造物まで、多岐の分野で防止対策が行われています。
同時に、有用生物を固定化させることで環境汚染対策などに活用する例も見られています。
本書ではこのバイオフィルムの2つの面とあわせ、ブレークスルーの可能性も含め紹介します。

著者紹介

古畑勝則 麻布大学環境保健学部 准教授
松山東平 県立新潟女子短期大学 非常勤講師
松下貢 中央大学理工学部物理学科 教授
岡部聡 北海道大学大学院工学研究科 准教授
諸星知広 宇都宮大学工学部応用化学科 助教
加藤紀弘 宇都宮大学工学部応用化学科 教授
池田宰 宇都宮大学工学部応用化学科 教授
富濱毅 鹿児島県農業開発総合センター茶業部 主任研究員
松下一信 山口大学農学部 教授
堀克敏 名古屋工業大学大学院工学研究科 准教授
宮野泰征 秋田大学教育文化学部 講師
松本慎也 早稲田大学理工学術院 助手
常田聡 早稲田大学理工学術院 教授
永田裕二 東北大学大学院生命科学研究科 准教授
津田雅孝 東北大学大学院生命科学研究科 教授
丹治保典 東京工業大学大学院生命理工学研究科 准教授
土戸哲明 関西大学化学生命工学部 教授
清野和浩 アーチ・ケミカルズ・ジャパン(株)スペシャルティ・ビジネス セールスマネージャー
菊池慎太郎室蘭工業大学工学部応用化学科 教授
西岡求 大阪大学大学院基礎工学研究科 助教
田谷正仁 大阪大学大学院基礎工学研究科 教授
松田武久 金沢工業大学ゲノム生物工学研究所 教授
前山良 県立宮崎病院外科 医長
小関成樹 (独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所食品工学研究領域 研究員
沖野晃俊 東京工業大学大学院総合理工学研究科 准教授
宮原秀一 東京工業大学原子炉工学研究所/(独)日本学術振興会 特別研究員
川辺允志 (株)関西テクノカンパニー 取締役
豊岡正志 エンバイロ・ビジョン(株) 代表取締役
大家利彦 (独)産業技術総合研究所健康工学研究センターバイオデバイスチーム 研究チーム長/徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部機械システム工学コース 教授
小比賀秀樹(独)産業技術総合研究所健康工学研究センター健康リスク削減技術チーム 主任研究員
金子哲 (独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所食品バイオテクノロジー研究領域 主任研究員
吉田誠 (独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所食品バイオテクノロジー研究領域
安藤邦雄 腸溶性ラクトフェリン研究会 常任理事/(株)NRLファーマ 代表取締役
中山二郎 九州大学大学院農学研究院 准教授
吉田明弘 九州歯科大学保健医療フロンティア科学分野 助教
鷲尾健司 北海道大学大学院地球環境科学研究院 助教
森川正章 北海道大学大学院地球環境科学研究院 教授
茂野俊也 つくば環境微生物研究所 代表
大森俊雄 芝浦工業大学大学院工学研究科 教授
藤田正憲 高知工業高等専門学校 校長
松本慎也 早稲田大学理工学術院 助手
常田聡 早稲田大学理工学術院 教授
岩淵範之 日本大学生物資源科学部 専任講師
紙野圭 (株)海洋バイオテクノロジー研究所微生物利用流域 主任研究員
相澤朋子 日本大学生物資源科学部 COE研究員
早瀬伸樹 新居浜工業高等専門学校生物応用化学科 教授
山盛直樹 日本ペイント(株)総合技術研究所 グループマネージャー
篠原信 (独)農業・食品産業技術総合研究機構野菜茶業研究所野菜IPM研究チーム 主任研究員
倉根隆一郎中部大学応用生物学部応用生物化学科 教授
森川正章 北海道大学大学院地球環境科学研究院 教授

詳細目次

第1編 基礎編

第1章特性

第1節形成機構
1バイオフィルムの構成菌と形成過程
1バイオフィルムとは
2バイオフィルムの菌数
3バイオフィルムの構成菌種
4構成菌のバイオフィルム形成能
5Metylobacterium属菌のバイオフィルム形成能
6構成菌の病原性
7バイオフィルムの微視的構造
8バイオフィルムの形成過程
9おわりに
2バイオフィルム形成に見られる多細胞的振る舞い
1はじめに
2バクテリアの集落、その多細胞的振る舞い
3微生物世界の特殊事情
4多細胞的振る舞いの高度化
第2節微生物間相互作用
1細菌間生態学的相互作用
1はじめに
2環境中のバイオフィルム
3微生物群集構造と機能の解析技術
4細菌間生態学的相互作用
5メタゲノム解析
6おわりに
2微生物間コミュニケーション(クオラムセンシング)
1はじめに
2クオラムセンシングの基本
3グラム陰性細菌のクオラムセンシング
4グラム陽性細菌のクオラムセンシング
5その他のクオラムセンシング
6バイオフィルムとクオラムセンシング
7おわりに
第3節細胞外多糖
1細胞外多糖類産生がバイオフィルム形成に及ぼす影響
1はじめに
2赤焼病細菌の集落変異
3EPS産生は赤焼病細菌のバイオフィルム形成に関与する
4EPS産生は赤焼病細菌の薬剤感受性に関与しない
5チャ葉成分のカテキンはバイオフィルム形成を誘導する
6おわりに
2酢酸菌が生成する菌膜ヘテロ多糖
1はじめに
2酢酸菌「菌膜」を形成する多糖の多様性
3酢酸菌「菌膜」ヘテロ多糖の構造とその合成系
4酢酸菌菌膜のバイオフィルム機能
5酢酸菌菌膜ヘテロ多糖の生産と利用
6おわりに
第4節付着機構の解明と工学的応用可能性
1微生物付着の理論
2微生物の表面構造と付着機構
3微生物付着の制御と利用
第5節微生物腐食現象とそれを応用した金属の微細加工
1はじめに
2微生物腐食とは
3微生物を利用した材料加工法とは
4バイオエッチング
5おわりに
第2章解析事例

第1節バイオフィルムのシミュレーションモデル構築
1シミュレーションとは
2バイオフィルムを利用した微生物反応プロセス解析への適用
3バイオフィルムの構造解析および形成メカニズム解析への適用
4おわりに
第2節難培養性細菌も研究対象とするメタゲノム解析
1環境細菌の大多数を占める難培養性細菌
2メタゲノム解析の意味と目的
3メタゲノム解析手法
4メタゲノム解析研究例
5おわりに
第3節バイオフィルムの生物活性評価
1はじめに
2バイオフィルム内微生物のバイオサイド耐性化機構
3冷却水系バイオフィルムの生物活性評価
4おわりに
第2編 応用編1 形成防止、除去技術

第1章微生物制御の基礎と環境対策動向

第1節微生物制御とその考え方―バイオフィルムに関連して―
1はじめに
2微生物制御の基本概念
3微生物制御の方法
4微生物制御処理の作用と効果の評価
5バイオフィルム制御の考え方
6おわりに
第2節バイオサイドの規制動向とその市場への影響
1バイオサイドの基礎
2バイオサイドの規制
3バイオサイド規制の影響
4バイオサイドを活用するために
第2章バイオフィルム形成防止具体事例

第1節表面改質によるバイオフィルム形成防止技術
1レーザ照射による抗菌性酸化チタン材の作成とバイオフィルム形成防止への応用
1はじめに
2レーザ照射による抗菌性チタン材の作成
3抗菌性酸化チタン材によるバイオフィルム形成防止と海洋汚損生物付着防除の試み
4おわりに
2複合めっき法による抗菌性金属面の作製
1はじめに
2複合めっき
3銀担持リン酸ジルコニア粒子の複合めっき
4おわりに
3カテキン徐放抗菌ステント
1はじめに
2抗菌性胆管ステントとバイオフィルム形成
3カテキンを徐放する抗菌ステント
4おわりに
第2節洗浄によるバイオフィルム除去技術
1電解水による野菜の効果的殺菌
1はじめに
2電解水およびオゾン水の生成原理と特徴
3酸性電解水、オゾン水によるカット野菜の殺菌効果
4殺菌処理後の品質変化
5電解水の発展的利用方法
6おわりに
2プラズマによるバイオフィルムの洗浄殺菌
1はじめに
2殺菌に関連したプラズマの特性
3プラズマの生成
4プラズマを用いた殺菌の例
5おわりに
3熱交換器のバイオフィルム洗浄技術
1はじめに
2汚れの種類
3バイオフィルムの特性
4熱交換器の汚れの洗浄
5洗浄実施時期
6熱交換器を使用しながらの洗浄
7通水を停止しての洗浄
8おわりに
第3節脱離、分解によるバイオフィルムの除去技術
1超音波によるバイオフィルム・藻の防止
1超音波によるバイオフィルムの防止
2装置原理
3バイオフィルムの発生の抑制
4ケミカルとの合わせ技
5「フレクシダル」の設置
6「フレクシダル」の用途
7「フレクシダル」の具体的実績例
8おわりに
2パルスレーザ照射によるバイオフィルム防止
1レーザの特徴とレーザによる誘起現象
2パルスレーザ照射が細菌、藻類に及ぼす影響
3パルスレーザ照射によるバイオフィルム除去
4まとめ
3分解酵素を用いたバイオフィルム除去システム
1分解酵素を用いたバイオフィルム除去の背景
2バイオフィルム分解酵素の研究例および応用例
3大腸菌O157:H7のバイオフィルム除去研究
4分解酵素を用いたバイオフィルム除去システムの可能性
第4節バイオフィルム形成阻害剤
1ラクトフェリンによるバイオフィルムの合成制御
1はじめに
2微生物感染症とバイオフィルム
3バイオフィルム感染症
2グラム陽性細菌のクオラムセンシングとバイオフィルムの関係を利用した抗菌剤の可能性
1はじめに―グラム陽性細菌のクオラムセンシングとバイオフィルム―
2ブドウ球菌のクオラムセンシングを標的とした抗感染症剤・バイオフィルム形成阻害剤
3腸球菌のクオラムセンシングを標的とした抗感染症剤・バイオフィルム形成阻害剤
4齲蝕(むし歯)細菌のクオラムセンシングとバイオフィルム形成の関係を利用した抗菌剤の可能性
5おわりに
3バイオサーファクタントを利用したバイオフィルムの形成と阻害
1はじめに:界面活性剤の種類と働き
2バイオサーファクタントを利用したバイオフィルムの形成
3バイオサーファクタントを利用したバイオフィルムの形成阻害
4おわりに
第3編 応用編2 有効利用技術

第1章バイオフィルムの環境浄化への可能性とリスク管理

第1節環境浄化におけるバイオフィルム
1はじめに
2環境浄化の対象となる環境状態
3基質濃度とバイオフィルムの特性
4環境浄化にバイオフィルムを利用するための課題
第2節バイオレメディエーションにおけるリスク管理
1バイオレメディエーションとは
2バイオレメディエーションの対象汚染物質例
3浄化方式と微生物管理
4国内のバイオレメディエーション事例と微生物の安全性
5カルタヘナ議定書とその国内担保法(カルタヘナ法)の成立
6開放系利用におけるリスク管理とモニタリング
7バイオオーグメンテーションにおける導入微生物の消長とリスク管理
第2章バイオフィルムの有効利用具体事例

第1節環境浄化への応用事例
1メンブレンバイオフィルムリアクターによる水質浄化
1はじめに
2MABRの原理および特徴
3MABRによる排水処理
4MABRのバイオフィルム解析
5おわりに
2微生物の生産する細胞外多糖による石油汚染海洋環境の浄化
1はじめに
2外界との相互作用を調節するEPS
3海洋石油汚染
4Rhodococcus属細菌におけるEPSの生産による石油耐性
5S―2 EPSを利用した石油汚染海洋環境の浄化
6おわりに
3微生物細胞間情報伝達を利用した微生物による石油分解能の効率化
1はじめに
2クオラムセンシング
3シデロフォアシグナリング
4おわりに
4植物表面の微生物およびバイオフィルムを活用した酸性硫酸塩土壌の植生修復
1はじめに
2AASSの問題点
3植物表面のバイオフィルムを利用したバイオレメディエーション
4AASSで繁茂する植物
5AASSで繁茂する植物の共生微生物
6おわりに
第2節環境低負荷型プロダクツの開発事例
1環境低負荷型船底塗料の開発
1はじめに
2大型水棲生物の付着を防ぐバイオフィルム(バイオゼリー)
3イルカ皮膚表面から分離した微生物が形成するバイオフィルム
4おわりに
2有機肥料の養液栽培―並行複式無機化法による養液内微生物生態系構築法―
1はじめに
2「有機肥料の養液栽培」の失敗
3日本酒の醸造技術と有機養液栽培
4並行複式無機化法による分解
5根面バイオフィルムと根毛の形成
6根部病害の抑制能
7根面バイオフィルム内での物質循環
8おわりに
3バイオが紡ぐ高機能性バイオポリマー
1はじめに
2微生物デンプン;吸水保水性バイオポリマー
3複合微生物系が産生する油水分離バイオポリマー
将来展望

1はじめに
2有害微生物制御技術への展望
3金属材料保護への展望
4バイオリアクターへの展望
5バイオレメディエーション技術への展望
6おわりに



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