ゴム製品やプラスチックなどの高分子材料は、寸法精度や実際面での物性、さらには耐久性などに優れていても材料の経時変化が少しずつ現れ、予想外のところで意外な悪さをすることは往々にしてある。
合成高分子材料は劣化というダメージを必ずや受ける運命にあり、物性の低下や変色・クラックの発生、崩壊・分解をたどる。特に物性の低下は商品、製品の機能性を低下させるため重大である。
本書は、これらゴム・プラスチック材料の劣化とそのメカニズムを知り、それらをベースに寿命を決定する手法を確立するためのさまざまな手法を詳細に説明するところにある。したがってまず第1章から第2章まで高分子材料の寿命の考え方を示すとともに、寿命を決定するために必要な高分子材料の劣化の種類とそのメカニズムを示した。特に近年地球環境の急激な変化とともに増加しつつあるオゾン劣化や、我々の生活様式の変化により著しい劣化を示す身のまわりの水劣化、疲労劣化と工業製品の寿命に関する特に生じ易い劣化について詳細に示している。第3章、第4章では寿命を推定するための分析方法と寿命の加速試験方法を示した。これらの経緯を踏まえ第5章、第6章、第7章では、具体的に寿命予測方法とそれらに関する事故についてさまざまな工業製品を例に示し、読者が実際に自分自身で寿命予測を行う場合の参考になるようにしている。
近年高分子材料は品質や耐久性に対する、ユーザーや消費者からの要求度合いが従来に比べ大きく変化し、著しい高品質化、より精度の高い寿命の決定が求められている。本書はその様な要求に対し、直接的、間接的にも関わっている初心者から上級者まで幅広く現場を重視した具体性のある書籍です。
(はじめに/大武義人 より抜粋)
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第1章 | 高分子材料の寿命の考え方 |
1 | 寿命とは(品質保障の限界点) |
2 | 寿命推定試験(Simulation test) |
2.1 | 品質を保証するための耐久性試験 |
2.2 | 光劣化における寿命予測 |
2.3 | 熱劣化に対する寿命予測−アレニウスプロット− |
3 | 劣化の定量化するための分析手法の開発と確立 |
4 | 促進劣化試験と市場劣化試験との不一致 |
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第2章 | 寿命を決定するために必要な高分子材料の劣化の種類とそのメカニズム |
1 | 熱酸化劣化 |
2 | 無酸素劣化 |
3 | 加硫ゴムの場合の熱酸化劣化による軟化劣化と硬化劣化 |
4 | ゴムの耐熱老化性 |
5 | 光劣化 |
5.1 | 光波長とポリマーの結合エネルギー |
5.2 | 光劣化−活性種の存在の影響 |
5.3 | 加硫ゴムの光劣化 |
6 | オゾン劣化 |
6.1 | オゾンとは |
6.2 | ジエン系ゴムに対するオゾンの作用とクラック発生機構とその分析手法 |
6.3 | 顕微鏡FT−IR(フーリエ変換赤外分析)表面反射法によるオゾン劣化の判定 |
6.4 | オゾン対策 |
7 | 水劣化 |
7.1 | 高分子の劣化と水の関係(酸化防止剤の流出) |
7.2 | ポリマーの加水分解 |
7.3 | 成形加工中のポリマーの加水分解 |
7.4 | フッ素ゴムの温水劣化 |
7.5 | 加硫ゴム・プラスチック成形品の水道水中劣化(残留塩素) |
7.6 | 劣化と水吸着と生分解性 |
8 | 微生物劣化 |
8.1 | ゴム、ポリ塩化ビニル(PVC)の場合 |
8.2 | ポリウレタン(PU)の場合 |
8.3 | ポリエチレン(PE)の場合 |
9 | 金属劣化 |
9.1 | 金属種とその影響の強弱とレドックス反応 |
9.2 | 金属酸化物顔料の劣化、変色への影響 |
9.3 | 微生物の代謝する分解酵素にも含まれる銅 |
9.4 | 自動車用オイル系ホースの金属害促進試験手法 |
10 | 疲労劣化・破壊 |
10.1 | プラスチックの疲労 |
10.2 | 加硫ゴムの疲労劣化 |
10.3 | 繊維の疲労 |
11 | 薬品劣化(耐薬品性)オイル劣化(耐油性・耐溶剤性) |
11.1 | 薬品劣化 |
11.2 | オイル劣化(耐溶剤性・耐油性) |
11.3 | ゴムの場合のオイル劣化(耐油性・耐溶剤性) |
11.4 | 加硫ゴム・プラスチック成形品からのオイルによる酸化防止剤の流出 |
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第3章 | 寿命を推進するための分析方法、劣化の定量法 |
1 | フーリエ変換赤外分光光度法(FT-IR)による劣化検出法 |
1.1 | FT-IRの原理と劣化検出への応用 |
1.2 | 過酸化物架橋EPDMのFT-IRによる劣化評価 |
1.3 | クロロプレンゴムのFT-IRによる劣化評価 |
1.4 | ポリエチレンのFT-IRによる劣化評価 |
2 | 示差走査熱量計(DSC)を用いた酸化開始温度(IOT)による劣化検出法 |
2.1 | DSCの原理 |
2.2 | IOT(Initial Oxidation Temperature)測定とIOTによる劣化検出の原理 |
2.3 | ゴム・プラスチックのIOTによる劣化評価 |
2.4 | DSCによる昇温法と等温法の測定値精度と利便性比較 |
2.5 | 昇温法と等温法の劣化評価法としての優位性 |
2.6 | DSCを用いた速度論解析による耐熱性評価 |
2.6.1 | 等温法による耐熱評価 |
2.6.2 | 昇温法による耐熱評価 |
3 | ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による劣化検出法 |
3.1 | GPCの原理と劣化検出への応用 |
3.2 | GPCの劣化検出への応用 |
3.3 | ポリアミド6のGPCによる劣化評価 |
3.4 | ポリアミド/ポリウレタン系エラストマーのGPCによる劣化評価 |
3.5 | 加硫NRのGPCによる劣化評価 |
4 | 熱重量測定(TG)による劣化検出法 |
4.1 | TGの原理 |
4.2 | TGの劣化検出への応用 |
4.3 | 10 %重量減少温度(T-10)による劣化評価 |
5 | 電子スピン共鳴(ESR)法による劣化検出法 |
5.1 | ESRの原理と劣化検出への応用 |
5.2 | PA66のESRによる劣化評価 |
5.3 | NRのESRによる劣化評価 |
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第4章 | 寿命評価へ向けた加速試験 |
1 | 光劣化における寿命予測 |
2 | 評価対象のポリマー種に見合った新耐候性促進試験機の作製 |
2.1 | 耐候性促進試験機の作製 |
2.2 | 光源の選定 |
2.3 | 低圧水銀ランプ・高圧水銀ランプ交互使用による照射効果 |
2.4 | 高温・高湿雰囲気(相対湿度90〜95%設定) |
2.5 | 装置の製作 |
2.6 | 耐候性試験における促進率 |
3 | 熱劣化促進試験に対する寿命予測−アレニウスプロット− |
4 | 耐油性の加速試験 |
4.1 | 加速性 |
4.2 | 複合劣化 |
4.3 | 耐薬品性加速試験 |
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第5章 | 寿命予測のために考慮すべき諸問題 |
1 | 寿命を律する因子 |
1.1 | 寿命の定義 |
1.2 | いろいろな寿命 |
1.2.1 | 商品の寿命 |
1.2.2 | モデルチェンジ |
1.2.3 | 非常時の寿命 |
1.2.4 | 商品性能の高度化 |
1.2.5 | 政策によって決まる寿命 |
1.2.6 | 素材の寿命とシステムの寿命 |
1.2.7 | リサイクルのための使用寿命 |
2 | 寿命予測の方法論とその展開 |
3 | 高分子の熱による劣化と寿命予測のための加速試験方法 |
3.1 | 緒論 |
3.2 | 有機合成化学工業に学ぶ高分子の劣化 |
3.2.1 | 有機合成化学工業における酸化反応 |
3.2.2 | 炭化水素分子からのラジカルの生成 |
3.2.3 | 光劣化と熱劣化 |
3.2.4 | 自動酸化反応機構 |
3.2.5 | 高分子の酸化 |
3.2.6 | 熱酸化劣化の温度依存性 |
4 | 寿命予測方法の例 |
4.1 | 熱による酸化防止剤の劣化と寿命予測 |
4.2 | リサイクルを考慮したプラスチックの余寿命評価と寿命改善 |
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第6章 | 実際の寿命予測事例 |
第1節 | 粘弾性挙動に基づくプラスチック成形品の寿命予測法 |
1 | 粘弾性と力学モデル |
2 | 粘弾性挙動 |
2.1 | クリ−プ挙動 |
2.2 | 応力緩和挙動 |
2.3 | 材料定数 |
2.4 | 粘弾性挙動とその利用法 |
3 | 時間−温度換算則 |
3.1 | 時間−温度換算則の概要 |
3.2 | 時間−温度換算則の成立と応用 |
4 | 線形粘弾性理論 |
5 | 残留応力の発生メカニズム |
5.1 | 応力と残留応力 |
5.2 | 残留応力の発生要因 |
5.3 | 粘弾性挙動による残留応力の発生メカニズム |
6 | 強度・変形の長期予測法 |
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第2節 | ガラス繊維強化樹脂の疲労寿命予測 |
1 | 連続疲労S-N線図の温度周波数重ね合わせ |
2 | 多段疲労における寿命予測 |
2.1 | 樹脂累積損傷則 |
2.2 | 二段疲労への適用 |
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第3節 | ゴム材料の寿命予測 |
1 | ゴム材料の耐候性に関する寿命予測 |
1.1 | 実験の概要 |
1.2 | 屋外暴露1年での解析 |
1.3 | 屋外暴露3年での解析 |
1.4 | 老化防止剤の残存量の調査 |
1.5 | ゴム材料の耐候性劣化寿命の予測 |
2 | ゴム製品の寿命予測 |
2.1 | ワイブル分布の内容 |
2.2 | ワイブル確率紙の構成 |
2.3 | ワイブル確率紙の使い方 |
2.4 | 確率モデルによる破壊機構解析 |
3 | ゴム材料のクラック成長による疲労破壊寿命 |
3.1 | ゴム材料の疲労寿命の評価、研究 |
3.2 | クラック成長による破壊寿命 |
3.3 | 引裂エネルギーと疲労寿命 |
3.4 | クラック成長速度と疲労破壊 |
4 | ゴムの疲労寿命試験 |
4.1 | ゴムの疲労寿命試験の概要 |
4.2 | ゴムの疲労試験方法の分類 |
4.3 | ゴム材料の各種疲労試験方法 |
4.3.1 | 屈曲亀裂成長試験(JIS K6260) |
4.3.2 | 引張疲労試験(JIS K6270) |
4.3.3 | フレキソメータ試験(JIS K6265) |
4.3.4 | クラック成長試験(ISO27727) |
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第4節 | 膨潤したゴムOリングの寿命予測 |
1 | 寿命予測方法 |
2 | 実験方法 |
2.1 | 試料 |
2.2 | 膨潤率の測定 |
2.3 | 圧縮永久ひずみの測定 |
3 | 実験結果 |
3.1 | 膨潤率 |
3.2 | 圧縮永久ひずみ |
4 | 寿命予測 |
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第5節 | 熱可塑性エラストマーの劣化と寿命予測 |
1 | TPEの劣化 |
1.1 | オレフィン系(TPO) |
1.2 | スチレン系(TPS) |
1.3 | 塩ビ系(TPVC) |
1.4 | ウレタン系(TPU) |
2 | 寿命予測 |
2.1 | TPEの試験方法 |
2.2 | 熱分析による速度論的解析 |
2.3 | 劣化促進による実用物性低下による耐熱性寿命評価 |
2.4 | 粘弾性測定における活性化エネルギー値 |
2.5 | 光劣化およびオゾン劣化による寿命予測 |
2.6 | TPEの劣化・寿命予測に関する測定例 |
3 | 寿命予測と信頼性 |
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第6節 | 接着剤の寿命予測 |
1 | 接着剤の種類と接着のメカニズム |
1.1 | 接着の機構 |
1.2 | 接着力の発生因子と劣化因子 |
2 | 接着剤の故障モード |
2.1 | 接着剤の成分の変化 |
2.2 | 被着材の表面の変化 |
2.3 | 接着剤と被着材との界面での構造変化 |
2.4 | 環境からの水や洗剤などの浸透による変化 |
2.5 | 環境からのイオンの透過による金属表面の変化 |
2.6 | 接着剤の膨張・収縮による疲労破壊 |
2.7 | 被着材料の一方が透明な場合には、光劣化の発生 |
3 | 接着剤の必要機能と寿命評価 |
3.1 | 熱劣化による接着強度の評価 |
3.2 | 水分の存在による接着強度の変化 |
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第7節 | 光デバイス用光学接着剤の寿命予測 |
1 | 光受動部品の信頼性標準 |
2 | 光デバイスの寿命予測の重要性 |
2.1 | あらゆるサービス条件下での信頼性の推定 |
2.2 | 故障率の算出 |
3 | 光部品の寿命を支配する要因 |
3.1 | 光受動部品の故障モードと故障メカニズム |
3.1.1 | 故障メカニズム解析のための信頼性試験セット |
3.1.2 | 各受動部品についての故障モード/故障メカニズム |
4 | 「光デバイス用光学接着剤の寿命予測」必要な信頼性パラメータを得る方法 |
4.1 | 信頼性パラメータ算出のための仮定 |
4.2 | 光システムの信頼性評価上の留意点 |
4.3 | 光受動部品の長期信頼性の推定方法 |
4.4 | 光受動部品の信頼性パラメータの算出方法 |
4.4.1 | 寿命試験マトリックス |
4.4.2 | 結果の解析 |
4.4.3 | 故障のメジアン(MTF) |
4.4.4 | 加速係数の算出(温度) |
4.4.5 | 加速係数の算出(湿度) |
4.5 | 光部品の寿命推定例(光スプリッター) |
5 | 光デバイス用光学接着剤の寿命予測 |
5.1 | 光受動部品の信頼性向上のための高耐湿性接着剤の開発 |
5.2 | 光デバイス用光学接着剤の寿命評価 |
6 | 新規高耐湿性光学接着剤適用の光デバイスの信頼性向上 |
6.1 | 新規高耐湿性光学接着剤適用光デバイス信頼性試験 |
6.1.1 | 高温高湿試験 |
6.1.2 | 温浴試験 |
6.2 | 光学特性の測定 |
6.3 | フェルール端面パラメータの測定 |
6.4 | 信頼性試験結果 |
6.4.1 | 光学特性 |
6.4.2 | 光接続部品の端面パラメータの変化 |
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第8節 | 粘着剤の劣化と寿命の考え方 |
1 | 粘着剤の種類・分類 |
2 | ゴム系粘着剤の相容性と劣化のメカニズム |
2.1 | ゴム系粘着剤の配合と相容性 |
2.2 | ゴム系粘着剤における劣化のメカニズム |
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第9節 | フィルムの寿命予測 |
1 | 信頼性評価の概要 |
1.1 | 信頼性用語の定義 |
1.2 | 市場故障の数と時間の関係 |
1.3 | いろいろな信頼性試験 |
1.4 | 信頼性試験の目的 |
1.5 | 信頼性評価の考え方 |
2 | 劣化を加速させる考え方 |
2.1 | 加速寿命試験とは |
2.2 | フィルムの劣化モードとは |
2.3 | 温度による劣化加速係数の算出 |
2.4 | 湿度による劣化加速係数の算出 |
2.5 | 電圧による劣化加速係数の算出 |
3 | 実際の寿命予測 |
3.1 | 市場環境の測定 |
3.2 | 市場での故障時間・故障確率の予測 |
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第10節 | 封止材の寿命予測 |
1 | 封止材に求められる特性 |
1.1 | 耐熱性 |
1.1.1 | ガラス転移温度(Tg) |
1.1.2 | Tgの測定方法 |
1.1.3 | 加熱減少率 |
1.1.4 | 熱重量・示差熱同時分析(TG-DTA)方法 |
1.2 | 耐湿性 |
1.2.1 | 吸水率 |
1.2.2 | 煮沸吸水率 |
1.2.3 | 透湿率 |
1.2.4 | 吸水による劣化 |
1.2.5 | 水の状態による影響 |
1.3 | 接着性 |
1.3.1 | 接着強度の測定方法 |
1.3.2 | 接着性を高める手法 |
2 | エレクトロニクス分野への適応 |
2.1 | 標準的な信頼性試験条件 |
2.2 | 封止材の疲労 |
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第11節 | 絶縁材料の寿命予測 |
1 | 電気・電子絶縁材料の意義と動向 |
2 | 電気・電子材料の劣化要因と評価技術 |
2.1 | 評価方法 |
3 | 電気絶縁材料の耐熱寿命と劣化要因 |
3.1 | 絶縁材料の劣化 |
3.2 | 耐熱性とその評価方法の分類 |
4 | 太陽電池構成材料の耐候性寿命予測試験 |
4.1 | 太陽光発電システム用有機ポリマー材料 |
4.2 | 紫外線劣化(耐光性)促進試験方法 |
4.3 | 耐熱、耐湿性に関わる寿命予測 |
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第12節 | 自動車用高分子材料の寿命予測 |
1 | 寿命予測手法 |
1.1 | 寿命予測手法の流れ |
1.1.1 | 故障モードとメカニズム |
1.1.2 | 寿命予測法の選定 |
1.1.3 | 試験条件の設定 |
1.2 | 自動車用高分子材料の環境条件 |
1.3 | 自動車用高分子材料への入力 |
1.4 | マイナー則の適用と疲労被害度の算出 |
1.5 | S-N線図の傾き |
2 | 自動車シャシー用防振ゴムの疲労寿命予測 |
2.1 | 疲労寿命予測の問題点 |
2.2 | 防振ゴムのS-N線図 |
2.2.1 | 防振ゴムのS-N線図の傾き |
2.2.2 | S-N線図における平均歪の影響 |
2.3 | 入力条件の設定 |
2.3.1 | 市場入力の捉え方 |
2.3.2 | 市場入力の特徴 |
2.4 | 部品の耐久性ばらつきの相場 |
2.4.1 | 疲労強度のばらつき要因 |
2.4.2 | 静的ばね定数ばらつきの分布と耐久回数ばらつきの分布 |
2.5 | 疲労寿命試験の目標設定 |
2.5.1 | 累積故障発生率算出の考え方 |
2.5.2 | 疲労寿命試験の目標設定と検証 |
3 | 自動車シャシー用防振ゴム熱劣化条件の設定 |
3.1 | ゴムの熱劣化メカニズム |
3.2 | T-t線図の作成 |
3.3 | 熱劣化試験条件の設定 |
3.4 | 疲労試験との組み合わせ方 |
4 | 自動車シャシー用エンジニアリングプラスチックの寿命予測 |
4.1 | PBTの熱と湿潤による加水分解 |
4.1.1 | 故障モード |
4.1.2 | 湿潤状態でのT-t線図の作成 |
4.1.3 | 試験条件の設定と試験確認結果 |
4.2 | 66ナイロンの塩化カルシウムによる割れ |
4.2.1 | 故障モードとメカニズム |
4.2.2 | 劣化線図の有用性 |
4.2.3 | 試験コードと市場とのコリレーション |
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第13節 | 燃料タンク材料の寿命予測(バイオマス燃料を使用時など) |
1 | 寿命要因の考え方 |
2 | 膨潤特性 |
2.1 | 膨潤 |
2.2 | 混合燃料の浸透量 |
3 | クリープ破壊寿命 |
4 | バイオマス燃料での寿命予測 |
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第14節 |
〔1〕 | 鉄道用高分子材料の寿命予測 |
1 | 鉄道に使用される高分子材料 |
2 | 実際の検討例 |
2.1 | 車両用材料 |
2.1.1 | ゴムホース |
2.1.2 | 色変化による劣化評価 |
2.2 | 塗膜用促進試験法(鉄道総研式複合サイクル試験) |
〔2〕 | 鉄道用高分子材料の寿命予測 −耐環境・応力性の寿命予測法− |
1 | C形試片と光弾性スケール法 |
1.1 | 原理 |
2 | C形劣化追跡装置による方法 |
2.1 | 原理 |
2.2 | 装置と試験方法 |
2.3 | 実験例 |
2.3.1 | 応力緩和と複屈折の同時測定 |
2.3.2 | 各種タイプの薬液による変化の測定 |
3 | C形振動劣化装置による方法 |
4 | C形法による耐久性の促進評価法 |
4.1 | S.S.C.インデクスの求め方 |
5 | 実用状態における耐久性と室内試験による予測 |
5.1 | 室内試験による耐久性の予測評価 |
5.2 | 疲労促進液を用いる耐久性の促進試験法 |
5.3 | S.S.C.インデクスによる耐久性寿命短縮の評価法 |
6 | 耐環境・応力性の寿命予測C形法のまとめ |
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第15節 | 光ディスクの寿命予測 |
1 | 光ディスクの概要と信頼性評価に関する研究動向 |
2 | 光ディスクの信頼性評価 |
3 | ISO規格にもとづく期待寿命の推定方法 |
3.1 | アイリング加速試験モデル |
3.2 | 95%残存確率での期待寿命の統計的推定 |
3.3 | コンピュータ統計学を用いた期待寿命推定 |
4 | 国際標準規格にもとづく期待寿命評価例 |
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第16節 | 建築用高分子材料の寿命予測 |
1 | 建築における高分子材料 |
2 | 耐候性評価技術 |
2.1 | 促進劣化試験技術 |
2.2 | 劣化解析技術 |
2.3 | 寿命予測技術 |
3 | 建築用高分子材料の寿命予測 |
3.1 | 塗膜 |
3.2 | 防水シート |
3.3 | 外装用塗装鋼板 |
3.4 | 建築用ガスケット |
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第17節 | 生体用高分子材料の劣化 |
1 | 生体用高分子材料に求められる寿命 |
2 | 加水分解による劣化 |
3 | 酸化分解による劣化 |
3.1 | 宿主による酸化分化 |
3.2 | 外部環境が媒介する酸化分解 |
4 | 生体吸収性高分子 |
4.1 | ポリグルコール酸 |
4.2 | ポリ乳酸 |
4.3 | 乳酸とグルコール酸との共重合体 |
4.4 | ポリ(ε-カプロラクトン) |
4.5 | ポリオルソエステル |
4.6 | ポリ酸無水物 |
4.7 | ポリホスファゼン |
5 | 生体用高分子の劣化評価技術 |
5.1 | 生体吸収性合成高分子の多孔質体の作製 |
5.2 | 生体吸収性試験 |
5.3 | 形態変化 |
5.4 | 質量変化 |
5.5 | pH変化 |
5.6 | 分子量変化 |
5.7 | 結晶化度とTgの変化 |
5.8 | 空孔構造の変化 |
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第7章 | 劣化と寿命と事故 |