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次世代バイオエタノール生産の技術革新と事業展開
−持続可能社会実現に向けたセルロース系バイオマスの利用技術−

[コードNo.10FTB014]

■監修/ 鮫島正浩(東京大学 大学院 農学生命科学研究科 教授)
■体裁/ B5判・322ページ
■発行/ 2010年 1月 (株)フロンティア出版
■定価/ 60,500円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-902410-19-8

刊行のねらい

 ガソリンに替わる自動車用燃料として、バイオエタノールの生産と利用が各国で大きく推進されている。この動きは、古くは1970年代に起こった2度のオイルショックに基づく、石油資源に対する自動車用燃料の一辺倒な依存からの脱却に端を発している。しかしながら、1980年代後半になると、新たな油田開発などの影響もあり、石油価格が下落したことなどにより、バイオエタノール生産に向けた各国の対応は沈静化した。その中で、ブラジルでは、農業政策による国家経済の振興を目的に自動車用燃料として、サトウキビの糖蜜を原料とするバイオエタノールの大規模生産とその利用が着実に推進されて、現在、自国の需要供給はもとより、各国のバイオエタノール需要に対する輸出国に成長している。その後、1998年のクリントン大統領の声明により、米国でも、農業振興を基本とし、さらに将来的な石油資源への自動車用燃料の依存度の軽減を目的として、トウモロコシ澱粉を原料とするバイオエタノールの大規模生産とその利用が着手された。また、今世紀になって、石油資源の安定供給に対する先行きの不安、さらに地球温暖化防止策としての二酸化炭素排出削減などへの対応等が重なり、バイオエタノールの大規模生産とその利用が全世界的に広まった。一方、この動きの中で、食糧生産とエネルギー生産との競合が大きな問題として捉えられるようになった。その結果、さらなるバイオエタノールの利用拡大をめざすためには、地球上にもっとも豊富に存在し、食糧生産とは直接的な競合が避けうるセルロース系バイオマスを原料とするバイオエタノール生産を次世代技術として位置づけて研究開発が推進されることとなった。
 このような動きの中で、我が国では、地球温暖化防止対策に関する温室効果ガス排出削減を盛り込んだ京都議定書が2005年2月に発効されたことに端を発し、各省がこれに対応する政策を打ち出してきている。まず、2005年4月に発表された京都議定書目標達成計画の中で、2010年には、我が国でも原油換算として50万kL分のバイオ燃料を自動車用燃料として導入することが記されており、これはバイオエタノール換算にすると85万kLに相当する。その後、2007年2月には、バイオマス・ニッポン総合戦略会議から、稲わらや木材等のセルロース系バイオマスを原料としてバイオエタノールを効率的に製造できる次世代技術を開発し、 2030年ごろまでに国産バイオ燃料の大幅な生産拡大を図ることが報告された。さらに、2007年5月、経済産業大臣、日本自動車工業会会長および石油連盟会長により、「次世代自動車・燃料イニシャティブ」が取りまとめられ、その中で、バイオエタノールの生産と普及がその戦略のひとつと位置づけられ、またバイオ燃料の生産にあたっては食料生産との競合を避けるために、直接には食原料とならず、また資源的に最も豊富であるセルロース系バイオマスを利用してバイオエタノールを効率的に生産するために大幅な技術革新を行う必要性があると言及した。これを受けて、経済産業省と農林水産省は連携する形でバイオ燃料技術革新協議会を設立し、セルロース系バイオマスからの次世代バイオエタノール生産技術の確立を目指した「バイオ燃料技術革新計画」が2008年3月に策定された。さらに、技術革新計画では、2015年を技術完成目標年として定めていることから、現在、これに基づく研究開発、さらに実証研究が広く展開されている。
 このような中で、このたび、技術革新計画ならびにその後の研究開発動向を取りまとめた本の出版を企画した。セルロース系バイオマスからの次世代バイオエタノール生産においては、原料バイオマスの生産ならびに性状、原料の収穫技術、バイオエタノール生産技術、さらに廃液処理に至るまでの一貫した技術開発が必要である。また、大量にバイオエタノールを生産し、利用した場合の社会あるいは環境に対する影響評価についても議論していくことが大切である。また、生産の実施者や利用者の考えを広く知ることも必要である。このようなことに対応するため、本書では、技術革新計画の立案ならびにそれを受けた研究開発に携わっている我が国を代表する方々に執筆のご協力をいただき、関連する多くの分野をカバーできる内容となっている。
 現在、我が国では、持続性資源の利用に基づく低炭素社会の実現を目指し、具体的な数値目標として鳩山首相は国連において、 2020年までに1990年比として温室効果ガス25%削減を表明している。このような中で、セルロース系バイオマスを利用する次世代バイオエタノール生産技術が大いに貢献できることを期待し、また本書が関連する情報の提供ならびに共有化のために十分な役割を果たせることを心から願っている。本書の企画ならびに出版にあたっては、ご多忙の中にご執筆をいただいた方々に心から謝意を申し上げたい。
                                                      2010年 1月    鮫島正浩


執筆者一覧(執筆順)

横山伸也 東京大学 大学院 農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 教授
井出大士 経済産業省 製造産業局 化学物質管理課
服部太一朗(独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター 研究員
塩津文隆 東京大学 大学院 農学生命科学研究科 附属農場 特任研究員
森田茂紀 東京大学 大学院 農学生命科学研究科 附属農場 教授
城島透 (財)地球環境産業技術研究機構 バイオ研究グループ 主任研究員
湯川英明 (財)地球環境産業技術研究機構 理事 バイオ研究グループ グループリーダー
鮫島正浩 東京大学 大学院 農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 教授
中川仁 (独)農業生物資源研究所 研究主幹 放射線育種場長
飯山賢治 (独)国際農林水産業研究センター 理事長
芋生憲司 東京大学 大学院 農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻 准教授
仁多見俊夫東京大学 大学院 農学生命科学研究科 森林科学専攻 准教授
出村拓 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科 植物代謝調節学講座 教授/(独)理化学研究所 植物科学研究センター チームリーダー
渡辺隆司 京都大学 生存圏研究所 生存圏学際萌芽研究センター センター長・教授
五十嵐圭日子東京大学 大学院 農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 准教授
進藤昌 秋田県総合食品研究所 環境・食品安全グループ グループリーダー
蓮沼誠久 神戸大学 自然科学系先端融合研究環 講師
山田亮祐 神戸大学 大学院 工学研究科 応用化学専攻 博士課程/日本学術振興会 特別研究員
近藤昭彦 神戸大学 大学院 工学研究科 応用化学専攻 教授
鍋谷浩志 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 企画管理部 業務推進室 室長
中根堯 三菱化学(株) イオン交換樹脂研究所 分離膜プロジェクト 技術アドバイザー
鑪迫典久 (独)国立環境研究所 環境リスク研究センター 環境曝露計測研究室 主任研究員
坂西欣也 (独)産業技術総合研究所 バイオマス研究センター 研究センター長
井上雅文 東京大学 アジア生物資源環境研究センター 生物環境評価研究部門 准教授
斎藤健一郎新日本石油(株) 研究開発本部 研究開発企画部 副部長
植田文雄 トヨタ自動車(株) 車両材料技術部 シニアスタッフエンジニア
柴田浩一郎北海道農業協同組合中央会 農業振興部 次長
山田富明 (財)エネルギー総合工学研究所 プロジェクト試験研究部 副参事
舟井啓 北海道大学 大学院 工学研究科 有機プロセス工学専攻 博士後期課程
多湖輝興 北海道大学 大学院 工学研究科 有機プロセス工学専攻 准教授
増田隆夫 北海道大学 大学院 工学研究科 有機プロセス工学専攻 教授
和泉憲明 カワサキプラントシステムズ(株) プロジェクト開発総括部 新規プロジェクト推進部 参与
谷田貝光克秋田県立大学 木材高度加工研究所 所長・教授
遠藤貴士 (独)産業技術総合研究所 バイオマス研究センター 水熱・成分分離チーム 研究チーム長
猪狩尊史 (財)地球環境産業技術研究機構 バイオ研究グループ
簗瀬英司 鳥取大学 大学院 工学研究科 化学・生物応用工学専攻 教授
森川康 長岡技術科学大学 特任教授・名誉教授
川端秀雄 バイオエタノール革新技術研究組合 技術開発本部 技術部 原料生産技術グループ グループマネージャー
徳安健 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 糖質素材ユニット ユニット長
境野信 王子製紙(株) 総合研究所 主席研究員 バイオ関連研究セクション 総合リーダー

目次

[総論編]

第1章バイオマスとバイオエネルギー利用(横山伸也)
はじめに
バイオマス資源量と利用状況
世界のバイオエタノールの生産量
セルロースからのバイオエタノール生産の期待
わが国におけるバイオエタノール生産の可能性
タイにおけるバイオエタノール生産ポテンシャル
おわりに
第2章バイオ燃料導入に向けた我が国の政策動向と施策(井出大士)
バイオ燃料のエネルギー政策上の位置づけ
バイオ燃料導入に向けた施策の概観
バイオ燃料の持続可能性に関する検討
3.1温室効果ガスの削減効果
3.2食料との競合問題
3.3供給安定性
3.4環境影響・社会影響
国産バイオ燃料の生産拡大
バイオ燃料導入の施策
第3章食料生産とバイオエタノール生産の動向(服部太一朗、塩津文隆、森田茂紀)
世界のバイオエタノール生産量の増加
穀物需給・穀物価格とバイオエタノール
セルロース系バイオエタノールへの転換
食料とエネルギーとの競合の本質は何か?
第4章海外におけるセルロースエタノール導入・研究開発動向(城島透、湯川英明)
はじめに
米国および欧州におけるバイオ燃料導入の歴史的背景と現在の動向
2.1 1993〜2008年:クリントン−ブッシュ時代
2.2 2009年以降:オバマ時代
2.3 米国におけるバイオ燃料導入計画
2.4 EUにおけるバイオ燃料導入動向
セルロースエタノールの実証試験
セルロースエタノール製造技術開発の動向
4.1 セルロースエタノールの製造コスト
4.2 セルロースエタノール生産菌の開発
4.2.1酵母
4.2.2Zymomonas mobilis
4.2.3大腸菌
4.2.4その他の微生物
[原料・技術・導入編]

第5章バイオ燃料技術革新計画(鮫島正浩)
はじめに
バイオ燃料技術革新計画の策定
バイオマス原料
エタノール製造技術
システム・LCA評価
おわりに
第6章セルロース系バイオマス原料とその収穫技術
セルロース系バイオマス資源となる植物種、分布、育種、変換技術(中川仁)
1.1 はじめに
1.2 変換技術およびバイオ燃料生産の現状
1.3 植物種と地域におけるバイオマス生産性
1.4 牧草類のバイオマス生産量
1.5 新たに注目されている草種
1.5.1ソルガム
1.5.2スイッチグラス
1.5.3ススキ属
1.5.4エリアンサス
1.6 バイオマス燃料用原料としてのこれからの育種と展望
1.6.1完全なバイオマス作物
1.6.2育種技術
1.7 おわりに
セルロース系バイオマスの組成(飯山賢治)
2.1 はじめに
2.2 バイオエタノール利用の現状と問題点
2.3 タイおよび中国でのリグノセルロースからのエタノール製造
2.4 リグノセルロースからのエタノール生産にかかわる歴史的背景
2.5 ソフトリグノセルロースからのバイオ燃料製造
2.6 木質系リグノセルロースからのバイオ燃料製造
2.7 商業的に可能なその他の原料からのエタノール製造
バイオエタノール原料作物の低投入持続的栽培(塩津文隆、服部太一朗、森田茂紀)
3.1 バイオエタノール原料作物の特性
3.2 バイオエタノール原料作物の栽培場所
3.3 バイオエタノール原料作物の栽培
3.4 低投入持続的栽培方法
3.5 残された課題と展望
稲わら等農業バイオマスの収集・運搬技術(芋生憲司)
4.1 はじめに
4.2 エタノール原料としての稲わら、麦わらの特徴
4.2.1稲わら
4.2.2麦わら
4.3 発生量と利用可能量
4.4 流通価格
4.5 収集作業体系
4.6 飼料用稲わらの収集運搬コスト事例
4.7 収集コスト低減の可能性
木質バイオマスの収集技術(仁多見俊夫)
5.1 はじめに
5.2 収集運搬シナリオ
5.3 森林木質バイオマスの収集システムとコストデザイン
5.4 育林工程の機械化による持続的資源利用と小径木のバイオマス利用
5.5 地域森林情報基盤と計画
セルロース系バイオマス生産植物の分子育種技術(出村拓)
6.1 はじめに
6.2 植物の分子育種
6.2.1遺伝子組換え技術
6.2.2ゲノム解読とDNAマーカー選抜技術
6.3 分子育種の対象となるセルロース系バイオマス生産植物
6.3.1多年生草本
6.3.2早生樹木
6.4 分子育種の対象となる形質と遺伝子
6.4.1リグニンの改変
6.4.2セルロースの改変
6.4.3ヘミセルロースの改変
6.4.4制御因子を用いたリグノセルロースの改変
6.5 セルロース系バイオマス植物の分子育種の今後の展望
第7章セルロース系バイオマスからのエタノール生産技術
リグノセルロースの酵素糖化前処理(渡辺隆司)
1.1 酵素糖化前処理
1.1.1 機械的粉砕処理
1.1.2 水熱・爆砕前処理
1.1.3 ソルボリシス
1.1.4 マイクロ波照射
1.1.5 木材腐朽菌処理
1.1.6 酸処理
1.1.7 アルカリ/クラフトパルプ化/アルカリ性過酸化水素処理
1.1.8 アンモニア循環浸漬処理/アンモニア爆砕(AFEX)処理
1.1.9 Lime(石灰)処理
1.1.10イオン液体処理
1.2 バイオマス前処理法の評価
酵素糖化技術各論:セルロースの高効率酵素糖化に向けたセルラーゼの反応解析(五十嵐圭日子、鮫島正浩)
2.1 はじめに
2.2 セルラーゼの分類に関する研究の歴史
2.3 セルラーゼによるセルロース分解機構
2.3.1 セルロース表面への結合
2.3.2 セルロース分子鎖の取り込み
2.3.3 セルロース分子鎖の加水分解
2.3.4 加水分解反応後の触媒ドメインの挙動
2.3.5 各セルロース分解プロセスに基づくセルラーゼのキャラクタライズ
2.4 結晶性セルロースの酵素による分解機構
2.4.1 最大吸着量によるセルロースの比表面積の評価と表面密度という概念
2.4.2 高結晶性セルロースとセロビオヒドロラーゼを用いた実験例
2.4.3 セルロースの結晶多形がセルラーゼによる分解に与える影響
2.5 おわりに
エタノール発酵技術各論(進藤昌)
3.1 はじめに
3.2 セルロース系バイオマスからの単行複発酵によるバイオエタノール生産
3.3 セルロース系バイオマスからの並行複発酵によるバイオエタノール生産
3.4 セルロース系バイオマスからのコンソリデーティッドバイオプロセスによるバイオエタノール生産
3.5 非遺伝子組換え菌によるセルロース系バイオマスからのバイオエタノール生産
3.6 おわりに
アーミング酵母を用いた統合プロセスによるバイオエタノール生産(蓮沼誠久、山田亮祐、近藤昭彦)
4.1 はじめに
4.2 バイオエタノール生産のための統合バイオプロセス
4.3 統合プロセスにおけるキーテクノロジー−アーミング技術−
4.4 アーミング技術によるセルロース系エタノール生産用スーパー酵母の開発
4.5 おわりに
濃縮・脱水技術(鍋谷浩志、中根堯)
5.1 はじめに
5.2 バイオエタノール製造における消費エネルギーに関する解析
5.3 バイオエタノール濃縮脱水工程の省エネルギー化技術開発の現状と課題
5.3.1PSA(吸着)法による濃縮脱水技術
5.3.2ゼオライト膜による濃縮脱水技術
5.3.3超音波霧化分離技術
5.3.4分離膜を用いたエタノール濃縮システムの最適化
5.3.5エタノール濃度応答ゲート膜の開発とこれを用いた連続発酵-エタノールPV連続抜き出しシステムの開発
5.4 おわりに
廃液処理技術(鑪迫典久)
6.1 はじめに
6.2 廃液の性状
6.3 廃液処分方法と基準
6.4 浄化処理方法
6.5 廃液の再利活用
6.5.1リサイクルとして
6.5.2工程内再利用・処理
6.6 バイオエタノール等の製造廃液処理の事例
6.7 排水の評価・分析方法
6.7.1化学分析
6.7.2生物試験
第8章導入に向けたシステム化とLCA評価
システム化に向けた課題(坂西欣也)
1.1 はじめに
1.2 評価指標
1.3 関連データ
1.4 システムの経済性評価
1.5 おわりに
バイオ燃料の持続可能性と基準策定の動向(井上雅文)
2.1 はじめに
2.2 バイオ燃料政策
2.3 バイオ燃料の生産・利用に伴う環境および社会への影響
2.4 バイオ燃料の持続可能性基準策定に関する各国および国際機関での検討状況
2.4.1各国政府の取り組み
2.4.2日本政府の取り組み
2.4.3国際機関の取り組み
2.4.4NGOの取り組み
2.5 今後の展望
[事例編]

第9章次世代バイオエタノール燃料への各界からの期待と課題
輸送用バイオ燃料の導入〜エタノールを中心に〜(斎藤健一郎)
1.1 はじめに
1.2 ガソリン車用バイオ燃料の導入経緯と技術開発
1.2.1品質確保法の規制
1.2.2京都議定書第一拘束期間への対応と新・国家エネルギー戦略
1.2.3バイオエタノール生産の技術革新
1.3 エネルギー供給構造高度化法と持続可能性基準
1.3.1エネルギー供給構造高度化法
1.3.2持続可能性基準の策定
1.4 ディーゼル車用バイオ燃料の概要
1.4.1品質確保法による規制
1.4.2利用技術の開発
1.4.3ディーゼル車用バイオ燃料の資源
1.4.4BTL(Biomass to Liquid)
1.5 おわりに
自動車産業としてのバイオ燃料への期待(植田文雄)
2.1 持続可能な車社会を目指した課題
2.2 環境エネルギー問題への対応
2.2.1自動車のエネルギー源
2.2.2地球温暖化問題(CO2削減)
2.2.3大気環境改善
2.3 自動車燃料としてのバイオ燃料
2.3.1原料の課題
2.3.2変換プロセスの課題
2.4 自動車燃料(代替燃料)に求められるもの
2.5 おわりに
農業振興とバイオエタノールの取り組み(柴田浩一郎)
3.1 穀物需給とバイオエタノール事業の意義
3.2 プラント稼働と今後の課題
第10章セルロース系バイオマスの研究開発・実証研究の事例
第一世代バイオエタノール製造技術とその経済性評価(山田富明)
1.1 はじめに
1.2 酸加水分解法
1.2.1セルロース系バイオマスの硫酸加水分解の歴史
1.2.2最近のセルロース系バイオマスからのエタノール製造システム
1.3 プロセスの経済性評価
1.3.1プロセス設計の前提条件
1.3.2建設費の積算
1.3.3エタノール製造原価の試算
1.4 おわりに
高含水バイオマス廃棄物からの石油化学関連物質生成触媒プロセス(舟井啓、多湖輝興、増田隆夫)
2.1 はじめに
2.2 酸化鉄触媒を用いたバイオマス廃棄物モデル物質のケトン化反応
2.3 バイオマス廃棄物由来アセトンの有効利用方法の開発
2.4 おわりに
稲わらからのエタノール製造技術実証事業(和泉憲明)
3.1 はじめに
3.2 事業の全体
3.3 3つの実証事業
3.3.1収集・運搬実証事業
3.3.2バイオエタノール製造実証事業
3.3.3走行実証事業
3.4 おわりに
秋田県における木質系バイオマスからのバイオエタノール生産の試み(谷田貝光克)
4.1 はじめに
4.2 秋田県の木質系バイオマス
4.3 秋田県での木質系バイオエタノール生産実証試験
4.3.1インナーパワーリング粉砕機による前処理技術と糖化条件の確立
4.3.2アルカリ蒸解・酵素法による木質バイオエタノール製造システム
4.3.3湿式粉砕法による前処理技術の開発
酵素糖化前処理としての微細繊維化処理技術(遠藤貴士)
5.1 はじめに
5.2 酵素糖化のための前処理技術
5.3 木材成分の特徴
5.4 メカノケミカル処理技術
5.5 微細繊維化処理
5.6 ディスクミルによる微細繊維化技術
5.7 微細繊維化処理の利点
5.8 産総研ミニプラント
RITEバイオプロセスによるセルロースバイオ燃料製造(猪狩尊史、湯川英明)
6.1 はじめに
6.2 ソフトバイオマスからのエタノール生産技術開発
6.3 RITEにおける技術開発
6.3.1RITEバイオプロセス
6.3.2エタノールRITE菌の創製
6.3.3工業化に向けた取り組み
6.4 バイオエタノール実用化へのシナリオ
6.5 おわりに
アーミング技術を応用した新規セルロース分解システムの構築(山田亮祐、蓮沼誠久、近藤昭彦)
7.1 はじめに
7.2 セルロース結合ドメイン(CBD)を連結した新規エンドグルカナーゼの創製
7.3 表層提示量、配置を制御可能な新規細胞表提示システムを用いたセルロース分解システムの構築
7.4 おわりに
担子菌・マイクロ波照射前処理と高速発酵細菌を用いる高効率バイオエタノール生産システム(渡辺隆司、簗瀬英司)
8.1 プロジェクト概要
8.2 担子菌・マイクロ波照射を組み込んだ前処理・糖化プロセス
8.3 高効率発酵プロセスの開発
8.3.1高速発酵細菌の育種戦略
8.3.2育種発酵細菌を用いる杉材糖化液の高効率発酵
セルロース系バイオマスからのエタノール生産のための基盤技術開発(森川康)
9.1 はじめに
9.2 酵素糖化に関する課題
9.3 酵素糖化・効率的発酵に資する基盤技術PJ
9.4 おわりに
10 食料と競合しないセルロース系バイオエタノール一貫生産技術開発(川端秀雄)
10.1 はじめに
10.2 輸送用燃料に求められる要件とその対応
10.3 エタノール生産技術に求められる要件
10.4 セルロース系バイオエタノール導入の重要性について
10.5 低コストエタノール変換技術
10.6 バイオエタノール革新技術研究組合について
10.7 おわりに
11 草本系原料からの国産バイオエタノール製造技術開発(徳安健)
11.1 はじめに
11.2 農林水産省委託研究プロジェクトの特徴
11.3 草本系原料の特徴に対応した技術開発
11.3.1サトウキビ・スイートソルガム
11.3.2バレイショ、カンショおよびテンサイ
11.3.3一般的な稲わらおよび麦わら
11.3.4易分解性糖質を蓄積する稲わら
11.4 おわりに
12 木質バイオマス総合利用のための早生樹育種技術開発(境野信)
12.1 はじめに:地球環境問題と森林資源
12.2 王子製紙の植林事業と植林木の育種
12.3 植林面積の拡大を目指したユーカリの分子育種
12.4 パルプ原料に適したユーカリの分子育種のためのゲノム解析
12.5 木質バイオマスの総合利用



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