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新しいプロピレン製造プロセス
-シェールガス・天然ガス革命への対応技術-

[コードNo.13STA095]

■監修・翻訳/ 室井城
■体裁/ B5判上製本 177ページ
■発行/ 2013年4月25日 S&T出版(株)
■定価/ 55,000円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-907002-14-5

プロピレンは極めて重要な化学品原料である。シェールガス・天然ガスへの対応技術を解説。

著者

室井城 アイシーラボ
宮路淳幸 触媒技術研究組合
横井俊之 東京工業大学
辰巳敬 東京工業大学
Yong-Ki Park Korea Research Institute of Chemical Technology
Won Chun Choi Korea Research Institute of Chemical Technology
Na Young Kang Korea Research Institute of Chemical Technology
坂祐司 コスモ石油(株)
本田一規 日揮(株)
富永賢一 東洋エンジニアリング(株)
中條路子 東洋エンジニアリング(株)
近松伸康 日揮(株)
John J. SenetarUOP LLC
Eric Romers TOTAL Research & Technology Feluy
藤元薫 北九州市立大学
島田広道 (独)産業技術総合研究所

趣旨

 ナフサのスチームクラッキングではエチレンの他にプロピレンやブタジエン、 芳香族を生成するが、 中東のエタンや米国のシェールガスエタンのクラッカーからはエチレン以外はほとんど生成しない。ナフサのスチームクラッキングが競争力を失い稼働を低下または縮小するとプロピレン、 ブタジエン、 芳香族は不足することになる。中でもプロピレンはエチレンに次いで需要量が大きい。
 エチレンからは、 高密度ポリエチレン、 低密度ポリエチレン、 塩化ビニル、 エチレンオキサイド、 酢酸ビニルなどが製造されるが、 プロピレンは生成されないために、 ポリプロピレン、 アクリロニトリル、 プロピレンオキサイド、 アセトン、 IPA、 オクタノール. フェノールなどは、 製造できない。C4ではブテン、 ブタジエン、 C5ではイソプレン、 芳香族では、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 更にカーボンブラックなどは得ることができない。
 プロピレンの需要を満たすために、 多くのプロピレン製造目的のプラントが開発されている。FCCプロセスでは、 プロピレン収率を最大にするための最適化やプロピレンなどのオレフィン製造プラントも稼働を始めた。既に、 エチレンとブテンからのメタセシスプロセスやプロパンの脱水素プロセス、 中国ではメタノールからのエチレンやプロピレンの製造プロセスが工業化された。
 エチレンからプロピレンの合成やメタンからのプロピレン合成も研究されている。これらの技術は全て工業触媒の開発が前提となっている。開発中の技術を含め、 これらの最新の技術をまとめることは、 今後の基礎化学品の製造技術の開発に必ず役に立つと信じている。

                                                    (室井城 「はじめに」より抜粋)


目次

第1章プロピレンの需給ギャップ
1 プロピレンの需要
2 プロピレンの需給バランス
3 プロピレンの需給ギャップの理由
4 スチームクラッキング
5 プロピレンの用途
6 ポリプロピレンの用途
7 世界のポリプロピレンメーカーと生産量
8 化学品原料としてのプロピレン
8.1プロピレンオキサイド
8.2アクロレイン
8.3アクリロニトリル
8.4クメン
8.5イソプロパノール
8.6アリルアルコール
第2章プロピレン増産、誘導へ向けた触媒動向
1 プロピレン製造プロセス
2 接触法ナフサのスチームクラッキング
2.1ACO プロセス
2.2NEDOプロジェクト
3 低級オレフィンの接触分解によるプロピレンの製造
3.1低級オレフィンの接触分解プロセス
3.2オメガプロセス
3.3Superflex
4 流動層接触分解プロセス
4.1FCCプロセス
4.2PetroFCC
4.3HS-FCC
4.4DCC(Deep Catalytic Cracking)
5 プロパンの脱水素
6 メタセシス
7 MTPプロセス
7.1Lurgi MTPプロセス
7.2DTPプロセス
8 MTOプロセス
9 開発中のプロセス
9.1エチレンとメタノールからプロピレン
9.2エチレンからプロピレンの合成
9.3エタノールからプロピレン
9.4メタンからプロピレン
第3章プロピレンの増産技術と生産技術
第1節ゼオライト触媒を用いたナフサ分解によるプロピレン増産技術
1 ナフサ接触分解プロセスの開発
1.1熱分解法とナフサ接触分解法の特徴:反応機構と生成物組成の比較
1.2プロジェクトの概要
2 ナノサイズ化による触媒劣化の抑制
2.1ZSM-5の粒子径制御
2.2粒子径の異なるZSM-5触媒の構造解析
2.3粒子径の異なるZSM-5触媒によるナフサの接触分解反応
3 アルカリ処理(メソ空間構築)による長寿命化
3.1ZSM-5のアルカリ処理
3.2触媒性能評価
第2節Boosting Propylene Yield by Fluid Catalytic Cracking of Naphtha 【注:英文のみ掲載】
1 INTRODUCTION
1.1Trend of Propylene Market
1.2Overview of Propylene Production Technology Based On FCC
2 Catalytic Naphtha Cracking Process
2.1Operating Conditions
2.2Process Description
2.3Characteristics in Equipment
2.4Yield Pattern
3 Catalyst for Naphtha Cracking
3.1Type of Catalyst
3.2Requirement of Cracking Catalyst
3.3Design of microspherical catalyst for fluidized bed reactor
Summary
第3節FCCプロセスによるプロピレン増産技術
1 FCC装置の概要
2 FCC触媒
2.1FCC触媒の構成
2.2Y型ゼオライト
2.3メタルトラップ剤
3 FCC装置でのプロピレン増産方法
3.1装置面からのプロピレン増産
3.2触媒面からのプロピレン増産
第4節プロパン脱水素によるプロピレン製造技術
1 シェールガス革命とプロパン脱水素
2 反応
3 触媒
4 工業プロセス
4.1Oleflexプロセス
4.2CATOFINプロセス
4.3STARプロセス
4.4PDHプロセス
4.5FBD-3プロセス
第5節OCTプロセスによるプロピレン製造プロセス技術
1 オレフィンコンバージョンテクノロジー(OCT)
1.1OCTプロセスの経緯
1.2メタセシス反応
1.3OCTプロセス
2 OCTの付帯プロセス
2.1選択水添ユニット(SHU)
2.2触媒蒸留脱イソブテン塔(CD-DeIB)
2.3骨格異性化プロセス(CDIsis)
2.4エチレン二量化プロセス(Dimer Technology)
2.5C5留分OCT(C5 OCT)
3 OCTプロセスの適用
3.1液原料スチームクラッカーへの適用
3.2ガス原料スチームクラッカーへの適用
3.3石油精製プラントへの適用
第6節DTPプロセスによるプロピレン製造プロセス
1 DTPプロセスとは
1.1メタノールからのプロピレン製造プロセス
1.2DTPプロセスの特徴
1.3DTPプロセスの概略フロー
1.4DTP触媒の特徴
1.5DTP反応器
2 DTPプロセスの適用
2.1スタンドアローンケース
2.2インテグレーションケース
第7節MTP(Methanol to Propylene)プロセス
1 MTGプロセス
2 MTP触媒の開発
3 MTP反応機構
4 MTPプロセス開発の経過
5 MTPプロセス
6 MTP触媒
7 MTPプロセスの工業化実績
8 他のMTPプロセス
8.1FMTPプロセス
8.2日揮プロセス
第8節Advanced MTOとOCPの統合技術のスケールアップ
1 UOP/HYDRO MTOプロセス開発
2 Advanced MTOプロセスのスケールアップ
3 PDUのデザインの特徴
4 TOTALの将来のエネルギーへの備えに関する声明
5 MTO/OCPプロセス実証試験装置の運転
6 安全性と環境
7 MTO/OCPプロジェクト
第9節DMTO、 S-MTOプロセスによるエチレン、プロピレンの製造
1 DMTO、 S-MTO 反応
1.1エチレン、プロピレン生成反応
1.2エチレン、プロピレン生成反応機構
2 DMTO、 S-MTO 触媒
3 DMTOプロセス
3.1DMTOプロセス開発経過
3.2DMTO パイロット試験結果
3.3DMTO-Uプロセス反応条件とプロセス
4 S-MTOプロセス
5 工業化プラント
6 今後のMTO計画
第10節メタンからのプロピレン製造触媒
1 メタンの利用
2 メタンからのプロピレンの合成
3 メタンの二量化とメタセシス反応によるプロピレン合成
3.1OCM(Oxidation Coupling of Methane)プロセス
3.2BHPプロセス(Broken Hill Proprietary)
4 メタンの酸化によるメタノールによるプロピレン合成
4.1メタン酸化によるメタノール合成
4.2メタンの過酸化水素酸化によるメタノールの合成
4.3硫酸法によるメタンからメタノールの合成
5 メタンのハロゲネーション
5.1ハロゲン化
5.2HXによるオキシハロゲン化
5.3ハロゲン化メタンからプロピレン
6 メタンの活性化
第11節合成ガスからプロピレン製造プロセス技術
1 フィッシャー・トロプシュ(FT)合成によるプロピレン合成
1.1FT合成における生成炭化水素の炭素数分布
1.2FT合成における生成物の化学構造
1.3コバルト系触媒によるFT合成の炭素数分布制御
1.4鉄系触媒によるオレフィン合成
2 ハイブリッド触媒を用いる合成ガスからのプロピレンの合成
2.1DMEの直接合成
2.2イソブタン合成
2.3高級アルコール合成とその脱水
3 オレフィン類からのプロピレン合成
第12節バイオマスからのプロピレン製造技術
はじめに -バイオプラスチックを取り巻く状況-
1 バイオマスを原料とする各種プロピレン製造方法
2 バイオエタノールからのプロピレン製造技術
2.1触媒反応技術
2.2脱水、脱硫技術およびプロセス技術
3 経済性・社会受容性



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