ご購入またはご試読は、画面下の「書籍購入」あるいは「書籍試読申込」ボタンから

近赤外・紫外線ー波長変換と
光吸収増大による太陽電池の高効率化技術

[コードNo.16STA114]

■体裁/ B5判上製本 212ページ
■発行/ 2016年 1月20日 S&T出版(株)
■定価/ 62,700円(税込価格)
■ISBNコード/ 978-4-907002-50-3

著者

磯由樹 慶應義塾大学
磯部徹彦慶應義塾大学
辻内裕 秋田大学
伊原博隆熊本大学
高藤誠 熊本大学
桑原穣 熊本大学
神徳啓邦熊本大学
福田武司埼玉大学
井上幸司三重県工業研究所
谷澤之彦三重県工業研究所
藤原基芳三重県工業研究所
上遠野正孝(株)クレハ
瀬川正志サンビック(株)
木下卓巳東京大学
瀬川浩司東京大学
早瀬修二九州工業大学
冨田恒之東海大学
三澤弘明北海道大学
上野貢生北海道大学
押切友也北海道大学
石原一 大阪府立大学
余越伸彦大阪府立大学
逢坂良樹大阪府立大学
浅岡定幸京都工芸繊維大学
金光義彦京都大学
小俣孝久大阪大学
浅野洋 大阪大学
竪直也 九州大学

趣旨

 紫外線や近赤外線を可視光などを利用できる光に変換する技術、あるいは入射光を増大させる技術は、太陽光発電を初めディスプレイ、LEDなどの照明、セキュリティ、温度利用用途での研究、応用が活発に行われています。 本書籍はその波長変換、光吸収増大技術について、基本的または新たに解明されつつあるメカニズムや、実応用に必要なポイントを第一線の研究者が解説した一冊です。
 太陽光発電への応用を研究されている方々だけでなく、光の有効利用を研究されている方々にもご購読をお勧めいたします。

目次

第1章紫外線─可視光・近赤外変換による太陽電池の発電効率向上
第1節ナノ蛍光体による近紫外線→可視光・近赤外線変換と結晶シリコン太陽電池への応用
1結晶シリコン太陽電池に波長変換膜が求められる理由
2波長変換層に適した蛍光材料
3近紫外線を可視光へ変換する蛍光体およびナノサイズ化に適した材料系の選定
4近紫外線→可視光変換ナノ蛍光体波長変換膜の結晶シリコン太陽電池への応用と課題
5近紫外線を近赤外線に変換する蛍光体とナノサイズ化への課題
第2節有機無機複合紫外可視光変換材料の開発と太陽電池への応用
はじめに
1 紫外線の有効利用に向けた課題
1.1紫外線
1.2今日の人間活動の必要とする光エネルギーや電気エネルギー
1.3紫外可視光変換の革新性
1.4二段階波長変換の方法
2 蛍光色素とアルミニウムによる有機無機複合材料
2.1L-アルギニンと4-ヒドロキシクマリンを用いた化学反応の試み
2.2化学反応後の試料の光吸収スペクトル
2.3反応後の水溶液の発光スペクトル
2.4発光スペクトルが短波長側にシフトする物質
2.5様々な元素の添加実験の試み
2.6塩化アルミニウムを添加した場合の効果
3 有機無機複合材料(Arg-C+AlCl3)による紫外可視光変換
3.1(Arg-C+AlCl3)の紫外可視光変換の可視化の試み
3.2塩化アルミニウムの添加のpH変化がもたらした偶然の一致
3.3太陽電池への応用に向けた1つの予備的試験
3.4(Arg-C+AlCl3)の濃度と紫外線遮蔽率
3.5紫外可視光変換材料を含み被覆材料が太陽電池発電量を増大させる効果
おわりに
第3節発光性超分子ゲル:ポリマー化と波長コンバータとしての応用
はじめに
1 超分子ゲルについて
1.1 ポリマーゲルと超分子ゲルの相違
1.2 超分子ゲルを形成する物質と機能
2 超分子ゲルの光学特性
2.1 超分子ゲルの透過性
2.2 ストークスシフトの制御
2.3 蛍光強度の制御
2.4 光学活性(キラリティ)の制御
3 超分子ゲルとポリマーの複合化と応用
3.1 超分子ゲルのポリマー化
3.2 ポリマー中への超分子ゲル機能の導入
3.2.1バルク重合による導入
3.2.2ポリマーブレンドによる導入
3.2.3ポリマー中でのナノ繊維形成の直接観察
3.3 光変調材への展開
3.3.1波長コンバータ
3.3.2円偏光発光材
おわりに
第4節ゾル-ゲルプロセスとコロイド化を用いた波長変換フィルムの開発と太陽電池への応用
はじめに
1 太陽電池用波長変換フィルムに要求される特性
1.1太陽電池用波長変換フィルムが求められる理由
1.2太陽電池用波長変換フィルムに用いられる各種蛍光体
1.3希土類錯体の発光原理
2 希土類錯体の耐久性の向上手法
2.1ゾル-ゲル法を用いた手法
2.2コロイド化を利用した手法
3 変換効率をもたらすメカニズムと他技術との比較優位性・特徴
4 太陽電池への使用部位と実装技術
5 太陽電池用波長変換フィルム
6 太陽電池以外への応用
7 まとめと今後の展望
第5節錯体蛍光体含有塗料による波長変換材料の作製と太陽電池への応用
はじめに
1太陽光発電に利用できる波長変換技術について
2太陽光発電用波長変換材料(錯体蛍光体含有塗料)について
3錯体蛍光体含有塗料による太陽光発電の効果
4まとめ
最後に
第6節耐光性が向上可能な希土類錯体の開発とシリコン太陽電池への応用
はじめに
1 材料設計
2 材料合成
3 配位子の検討
4 混合配位子錯体と性能評価
5 太陽電池への使用部位と実験・実証効果
5.1表面設置型
5.2封止材添加型
6 今後の課題
おわりに
第7節紫外線-波長変換による太陽電池の発電効率向上
1 太陽電池モジュールの構造
2 EVA樹脂に関して
2.1EVA樹脂の生産量
2.2EVA樹脂の分類
3 結晶系シリコンセルの封止向けEVA封止材について
3.1EVA封止材の組成と架橋・接着の原理
3.2結晶系シリコン太陽電池モジュールの製造方法
3.3太陽電池ラミネーターの条件設定に関して
4 EVA封止材の評価方法
5EVA封止材の開発動向
5.1原理
5.2詳細
5.3発電量向上に関する実証試験
5.4太陽電池市場の変化の中での発電効率向上への取り組み
第2章近赤外線─可視光変換による太陽電池の発電効率向上
第1節スピン反転励起を示すRu錯体色素の開発と広帯域色素増感太陽電池への応用
はじめに
1 色素増感太陽電池における吸収領域の長波長化
1.1色素増感太陽電池の動作メカニズムと増感色素の働き
1.2増感色素の光吸収領域の拡張を目指した従来の研究
2 新しい高効率・広帯域色素増感太陽電池の開発
2.1スピン反転励起
2.2スピン反転励起の遷移確率の制御
2.3スピン反転励起の遷移エネルギーの制御
2.4S-T遷移を示すRu錯体を用いた広帯域DSSC
3 広帯域色素増感太陽電池を用いた多接合型太陽電池
3.1多接合太陽電池の原理
3.2広帯域増感色素を用いた多接合型色素増感太陽電池
3.3ペロブスカイト太陽電池を用いた多接合型色素増感太陽電池
おわりに
第2節Pbフリーペロブスカイト太陽電池と近赤外光電変換機能
はじめに
1Sn/Pbカクテルペロブスカイト太陽電池
2Snペロブスカイト太陽電池 (Pb freeペロブスカイト太陽電池)
3結論
第3節アップコンバージョン蛍光体による赤外可視波長変換と太陽電池への応用
はじめに
1 重希土類によるアップコンバージョン発光の原理
2 重希土類ドープアップコンバージョン蛍光体の設計
2.1重希土類ドープ量と濃度
2.2フォノン(格子振動)エネルギー
2.3希土類サイトの局所対称性
3 アップコンバージョン蛍光体の合成例
3.1単純酸化物アップコンバージョン蛍光体
3.2複合酸化物アップコンバージョン蛍光体
4 アップコンバージョン蛍光体を用いた純赤外光発電試験
5 アップコンバージョン蛍光体を用いた太陽電池の発電効率向上に向けた課題と展望
5.1内部量子収率の向上と発光波長(アップコンバージョン蛍光体の開発)
5.2外部量子収率の向上(散乱の抑制、吸収の増大、吸収波長の拡張)
5.3光束密度の向上(発光効率の向上と温度の影響)
第4節近赤外捕集アンテナ技術の開発と太陽電池への応用
はじめに
1金属ナノ構造による光電場増強
2光アンテナ機能を有する金ナノ構造体の作製とその光学特性
3光アンテナ搭載型可視・近赤外光電変換システム
4光アンテナを用いた全固体太陽電池
5全可視光を利用できる光アンテナを用いた水の完全分解
おわりに
第5節光アンテナによる微弱な光の高効率波長変換
はじめに
1微弱光による波長変換に必要なブレークスルー
2光アンテナにおけるエネルギー透過効果
3遷移選択則を超えて
4微弱光による高効率な波長変換の機構
おわりに
第6節光合成型集光アンテナ構造を組み込んだ色素増感太陽電池の開発
はじめに
1シリンダー型相分離界面を利用した色素分子の環状集積化
1.1両親媒性液晶ブロック共重合体の高配向性ミクロ相分離構造
1.2相分離界面をテンプレートとする色素分子の環状集積化
1.3ブロック共重合体の分子設計の最適化
2光捕集アンテナ薄膜の光電流応答
3集光アンテナ構造を組み込んだ色素増感太陽電池の作製
4まとめと展望
第3章量子ドットを用いた太陽電池の発電効率向上
第1節量子ナノ構造のキャリア多体効果を利用した高効率太陽電池への挑戦
はじめに
1半導体と太陽電池
2太陽電池材料としての半導体ナノ粒子
3ナノ粒子におけるキャリア多体効果
4稠密なナノ粒子薄膜の作製
おわりに
第2節コロイダル量子ドットを用いた超高効率太陽電池素子の開発
はじめに
1 コロイダル量子ドット
2 量子ドットによる太陽電池素子の超高効率化
3 超高効率太陽電池素子に供するコロイダル量子ドットの合成
3.1コロイダルPbSe量子ドット
3.2コロイダルPbS量子ドット
3.3コロイダルInAs量子ドット
4 コロイダル量子ドットでのミニバンド形成
5 コロイダル量子ドットの薄膜化、太陽電池素子
6 今後にむけた課題
第3節高収率光エネルギー変換部材・ナノフォトニックドロップレット
はじめに
1 ドレスト光子
1.1基本的な描像
1.2近接場光エネルギー移動
2 ナノフォトニックドロップレット
2.1形成原理
2.2機能原理
3 ナノフォトニックドロップレットの光学特性
3.1光硬化性樹脂ベースのナノフォトニックドロップレット
3.2熱硬化性樹脂ベースのナノフォトニックドロップレット
4 光エネルギー変換フィルムの試作
おわりに



FAXでもお申し込みいただけます。FAXお申し込み用紙(PDF)を印刷いただき、必要事項をご記入のうえ
 弊社までご送信ください。(FAX番号は、お申込用紙に印刷されています)
※PDF形式のファイルをご覧頂くための Adobe Reader は、アドビ システムズ社から無償提供されています。
                Adobe Reader 最新版ダウンロードはこちらから

■ お問い合わせの前に『よくあるご質問(書籍)』をご一読下さいませ ■
■ セミナー・講習会のご案内はこちらでございます ■


株式会社 技術情報センター  〒530-0038 大阪市北区紅梅町2-18 南森町共同ビル 3F
TEL:06−6358−0141  FAX:06−6358−0134