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緒言 |
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第1章 | 樹脂流動に関する数値解析の基礎知識 |
1 | 基本的な数値解析の導入 |
1.1 | せん断速度、せん断応力の測定と非ニュートン性 |
1.2 | 流動基礎式とその展開 |
1.3 | スクリュ、シリンダによる扇形空間内の樹脂の流動 |
1.4 | 最悪分散部分評価方法と平均分散部分評価方法 |
1.5 | フィラの破砕分散評価方法 |
1.6 | 次元解析表示 |
1.7 | 本書に出てくる材料の略記号の説明 |
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第2章 | 2軸押出機および応用技術開発の歴史と現状 |
1 | 現存の混練作用機種の大分類と2軸押出機の位置付け |
1.1 | 11機種、機器構成の技術相関と発達経緯 |
1.2 | コニカル2軸押出機と平行2軸押出機 |
1.3 | 両雄の一方の小型連続混練機が使われなくなった |
1.4 | 樹脂加工装置の使用目的2分野 |
1.5 | 同方向回転、異方向回転2軸押出機 |
1.6 | 2軸押出機の使用目的 |
2 | 2軸押出機に関する技術発達の経緯 |
2.1 | Coperion社の歩み |
2.2 | L/D15〜20程度のショートL/D2軸押出機がスタート(1本ものスクリュ) |
2.3 | PVC用にコニカル2軸押出機との競合 |
2.4 | L/D30〜40のロングL/Dの2軸混練押出機へ展開 |
2.5 | タイロッド方式、スクリュピース方式の確立、現在の2軸押出機へ |
2.6 | ロングL/D化で混練性能を上げるため、各種ミキシングエレメントの実用化 |
2.7 | シリンダのピース化が大半となる |
2.8 | 異方向/同方向2軸押出機の共存から、同方向2軸押出機へ集約 |
2.9 | 不完全噛合機から完全噛合機への展開 |
2.10 | 完全噛合いとして、台形ねじとボールねじ |
2.11 | 浅溝から深溝化、噛合い率の向上 |
2.12 | 高速回転化、高トルク化 |
2.13 | コンパウンドにおける高押出し量化 |
2.14 | シリンダ冷却能力の向上、シリンダ内穿孔方式の固定化 |
2.15 | 付帯設備技術の向上、ベント機構など |
2.16 | 重合工程後のモノマ、水などの除去に利用 |
2.17 | リアクティブプロセッシング用途に使用 |
2.18 | 超高速回転化とショートL/D化、1機種分の小型化 |
2.19 | 品質均一化の努力、絞り機構 |
2.20 | 3元性材料用に2段押出機分野ができる |
2.21 | ギヤポンプ併用の成形機化 |
2.22 | 2軸機+GP+2軸機の開発 |
2.23 | リアクティブプロセッシング用に超ロングL/D化 |
2.24 | 中国では両持構造の2軸押出機が普及 |
2.25 | 米国を中心として、伸長流動分散技術を応用した押出機 |
2.26 | 2軸押出機の派生機種の分類 |
3 | 2軸押出機の主要ミキシングエレメントの混練特性 |
3.1 | 破砕せん断目的の応力特性 |
3.2 | 充満率 |
3.3 | 圧力発生 |
3.4 | エネルギ付加特性 |
3.5 | 分配分散目的の流動特性(手返し効果) |
3.6 | 均一性確保の流動特性 |
4 | スクリュ設計 |
4.1 | 溶融ゾーン |
4.1.1 | 軸方向に溶融点を変動させない方策 |
4.1.2 | 2軸押出機では小L/D化のために有効な溶融セグメントを用いる |
4.2 | 破砕分散効果を大きくする破砕分散ゾーン |
4.2.1 | ニーディングディスクを中心にする破砕分散ゾーン |
4.2.2 | ロータセグメントを中心にする破砕分散ゾーン |
4.2.3 | KDとROSを組み合わせる混練ゾーン |
4.3 | 分配分散効果を大きくする分配分散ゾーン |
4.4 | 樹脂堰き止めゾーンと樹脂シール(Material Seal)ゾーン |
4.5 | ダイ圧損を補填する昇圧ゾーン |
4.6 | 均一性効果を大きくする、仕上げ効果ゾーン |
4.7 | 伸長流動分散実現の混練ゾーン |
4.8 | その他 |
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第3章 | 2軸押出機分散現象の評価技術 |
1 | せん断分散に対する従来の考え方 |
1.1 | 混練の目的は分散 |
1.2 | せん断分散作用と伸長分散作用 |
1.3 | コンパウンドとポリマアロイ |
1.4 | コンパウンドにおける凝集粒子の破壊 |
1.5 | 凝集破砕を含む分散と材料物性 |
1.6 | ポリマアロイにおける破砕分散 |
1.7 | 従来の高分子材料補強理論 |
1.7.1 | コンパウンド材料補強理論の一例:Kernerの理論 |
1.7.2 | ポリマアロイ材料補強理論の一例:(クレイズ臨界応力作用説) |
1.8 | 特殊なコンパウンド技術 |
2 | 理想的破砕分散理論(最小空間の瞬間的混練現象の解明) |
2.1 | 餅つき挙動と2軸押出機挙動の比較 |
2.2 | 微視的部分から見た理想的破砕分散理論(理想的杵下破砕理論) |
2.2.1 | McKelveyの2粒子分割理論 |
2.2.2 | 橋爪の回転粒子分割理論 |
2.2.3 | 往復せん断実験 |
2.2.4 | t2、t3の解析 |
2.2.5 | コンパウンド、ポリマアロイにおける分配分散 |
2.2.6 | 橋爪の5段階分散モデル |
2.3 | 送り込み分配分散作用 |
2.3.1 | T関数 |
2.3.2 | 最強の破砕分散効果と送り込み分配分散効果 |
2.3.3 | RIS充満機構におけるせん断流動分散と伸長流動分散 |
2.4 | まき散らし分配分散作用 |
2.4.1 | 層流非拡散流動 |
2.4.2 | 疑似乱流(層流拡散流動) |
(1) スタティックミキサ(Static Mixer, Motion less Mixer) |
(2) 2ロール上の層流非拡散流動の折りたたみ効果 |
(3) CTM(Cavity Transfer Mixer) |
(4) メルトフラクチャ(乱流)拡散流動 |
(5) 各流動形態での分配分散効果の比較 |
2.4.3 | まき散らし分配分散効果の評価 |
2.5 | 時間的にせん断経歴が異なる分散理論(経時不均一理論) |
3 | メルトフラクチャ現象に伴う分散特性 |
3.1 | 高分子材料の異常流動 |
3.2 | メルトフラクチャ |
3.2.1 | 相互滑り形(Alternative slip type) |
3.2.2 | 同時滑り形(Simultaneous slip type) |
3.2.3 | 相互滑り形および同時滑り形と異なる形態の流れ |
3.3 | BRのせん断試験 |
3.4 | Mohrの円と破壊条件 |
3.5 | 2ロール上のシートに発生する滑り線 |
3.6 | キャピラリ入口に発生する滑り面(Slip cone) |
3.7 | メルトフラクチャ分散とエネルギ効率 |
3.8 | メルトフラクチャ混練領域 |
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第4章 | 2軸押出機分散現象の相対的評価技術(コンピュータ解析技術) |
1 | スクリュの流動解析・分散性評価 |
1.1 | コンピュータを用いた解析 |
1.2 | 無次元数によるスクリュの流動解析 |
1.3 | 発生圧力、樹脂内の温度変化および必要動力の解析 |
1.4 | 分散水準の絶対的評価方法と相対的評価方法の相関 |
1.5 | 実験装置、実験方法および分散相対評価値 |
1.5.1 | 各分散効果の相対評価値を決定する標準サンプル |
1.6 | スクリュ全体の評価 |
1.7 | FEMを用いたスクリュ内の樹脂流動解析 |
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第5章 | 材料から見た分散特性 |
1 | ナノコンポジット強度向上技術の現在までの展開 |
1.1 | 3元性樹脂 |
1.2 | ナノコンポジット樹脂 |
1.3 | バウンドポリマの材料強度補強理論 |
1.4 | バウンドラバの材料強度補強理論 |
1.5 | ナノ分散と材料強度補強の関係 |
1.6 | LFP(Long Fiber Pellet)製造技術 |
2 | 2軸押出機を用いたポリマアロイの製造 |
2.1 | リアクティブプロセッシング法 |
2.2 | 相溶性から出発するポリマアロイのモルフォロジ制御 |
2.3 | 有機・無機ナノハイブリッド |
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第6章 | 2軸押出機の特殊性能技術 |
1 | 2軸押出機の脱気技術 |
1.1 | 脱気技術の使用目的 |
1.2 | 脱モノマなどのフラッシング技術 |
1.3 | 押出し製品成形に関わる脱気モデルと脱気理論 |
1.3.1 | 従来の脱気理論 |
1.3.2 | 樹脂フィルム部分の脱気現象 |
1.3.3 | 樹脂プール部の脱気現象 |
1.3.4 | 2軸押出機全体の脱気性能 |
1.4 | 脱気実験 |
1.5 | フラッシング時の注水脱気技術 |
1.6 | 注水脱モノマ技術 |
1.6.1 | ABS、PSの脱モノマ技術 |
1.6.2 | PLAの残留モノマの除去 |
1.7 | 分圧技術による注水高脱気技術で高度な純粋樹脂を製造 |
1.7.1 | キャリアを用いた高脱気技術 |
1.7.2 | PCの重合不純物の除去 |
1.8 | ガス注入分圧技術による超臨界抽出技術 |
2 | 伸長流動分散技術 |
2.1 | 伸長流動分散 |
2.1.1 | せん断流動と伸長流動 |
2.1.2 | 伸長流動における分散 |
2.1.3 | アフィン変形と伸長流動分散機構 |
2.1.4 | 伸長流動分散理論 |
2.1.5 | くびれの発生 |
2.1.6 | アフィン変形における粒子破壊の形態 |
2.1.7 | 伸長流動における紐状粒子の切断 |
2.1.8 | せん断流動における紐の切断 |
2.1.9 | Grace curve |
2.1.10 | McKelveyの2粒子分割理論と橋爪の回転粒子分割理論との関係 |
2.1.11 | せん断流動分散粒子と伸長流動分散粒子 |
2.2 | 伸長流動分散技術の応用 |
2.2.1 | キャピラリレオメータでの樹脂の流れ |
2.2.2 | Utrackiによる伸長流動分散機構EFM |
2.2.3 | 橋爪モデルによる伸長流動分散機構 |
2.2.4 | 伸長応力とバーグレイ効果の関係 |
2.2.5 | 流入角180度モデルでの実験結果 |
2.2.6 | 高せん断技術と伸長流動分散技術 |
2.2.7 | エラストマ中への他エラストマの分散 |
2.2.8 | せん断流動分散物と伸長流動分散物の摺動特性 |
2.2.9 | HMWPEのHDPE中への分散 |
3 | ナノ分散を2軸押出機で実現する |
3.1 | ポリマナノコンポジット、ポリマナノアロイの製造技術 |
3.2 | スラリ分散技術 |
3.2.1 | フィラの選定 |
3.2.2 | 水スラリの製造 |
3.2.3 | スラリを分散させる基本技術 |
3.2.4 | 2軸押出機スクリュ、シリンダの機構 |
3.2.5 | PETへTiO2のスラリ分散 |
3.2.6 | 実プラントの稼動 |
3.2.7 | 応用技術展開 |
3.3 | 樹脂中へ多層グラフェンをナノ分散する技術 |
3.3.1 | グラフェンの製造方法:インタカレーション法 |
3.3.2 | メルトソリューション分散方法 |
3.4 | ポリマナノアロイ |
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第7章 | 2軸押出機の分散品質スケールアップ技術 |
1 | 高分子分散技術におけるスケールアップ技術 |
1.1 | スケールアップ理論 |
1.1.1 | 相似実験 |
1.1.2 | 相似則、πナンバーと無次元数 |
1.1.3 | 完全相似と不完全相似 |
1.1.4 | 解析の試み:地震の発生現象解析 |
1.1.5 | 機構の相似、挙動の相似と品質の相似 |
1.1.6 | 緩和則 |
1.1.7 | 樹脂の混練、押出し挙動のスケールアップ |
1.1.8 | 樹脂内の平均温度のスケールアップ |
1.1.9 | 樹脂内温度の均一性のスケールアップ |
1.1.10 | 2軸押出機で使用されている1つの緩和則 |
1.1.11 | 分散品質の相似 |
1.1.12 | 2軸押出機で冷却条件を相似則に併用する場合 |
1.2 | 分散品質の相似に関する考え方 |
1.2.1 | 分散したフィラ粒子の分布が同一になること |
1.2.2 | 次元解析でスケールアップの可否を見分ける簡便方法 |
1.2.3 | 破砕分散品質の相似 |
2 | 分散品質の予測技術 |
2.1 | 分散パラメータの応用 |
2.1.1 | 分散パラメータ |
2.1.2 | 最適分散パラメータと品質方程式 |
2.1.3 | 従来形の分散パラメータ |
2.1.4 | 時間無制約分散パラメータと分散パラメータ平面 |
2.2 | 品質方程式の解析その1(全分散行程が1系で解析が容易な場合) |
2.2.1 | PPにタルクを分散する その1 |
2.2.2 | PPにタルクを分散する その2 |
2.3 | 品質方程式の解析その2(1連の分散行程が多系の場合) |
2.3.1 | LDPEにCBを分散する系 |
2.4 | 品質方程式と分散品質の予測技術および品質に関する相似側として使用できる緩和則(全分散行程が1系の容易な場合) |
2.5 | 機種の違いの分散品質相似解析 |
2.6 | 有効混練時間の考え方 |
2.6.1 | 真空混練技術 |
2.6.2 | 有効混練時間に関わるT関数 |
2.7 | 応用できるせん断速度領域 |
2.8 | 品質予測方程式と各種せん断機種 |
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第8章 | 2軸押出機応用技術と発生する諸問題 |
1 | 2軸押出機運転時の問題点と解決策 |
1.1 | フィラ濃度はどこまで上げられるか |
1.2 | マスターバッチの製造の意義 |
1.3 | 粒子の再凝集特性 |
1.4 | サージング現象の発生原因と解決策 |
1.5 | ベントアップ現象の発生原因と解決策 |
1.6 | 脱気気体の凝縮液体をベント口に戻さない方法 |
1.7 | フィードネック現象の発生原因と解決策 |
1.8 | フィードネック防止へのトライ |
1.9 | 定量フィーダに起因する問題点 |
1.10 | スクリュ根元の軸シールにおける問題点と対策 |
1.11 | ホッパブリッジの発生原因と対策 |
1.12 | 材料の焼け、変色の発生原因と解決策 |
1.13 | 通常測定するシリンダ部の樹脂圧力が正しいかどうかの問題 |
1.14 | 樹脂温度計の構造と正しい温度測定の問題点 |
1.15 | 押出される樹脂の温度、圧力のばらつきの原因と解消方法 |
1.16 | スクリュ、シリンダ磨耗への対策 |
1.17 | フィーダ排出口からホッパ口までの垂直距離の問題 |
1.18 | フィラ濃度を変動させないように厳格な品質管理をする方法 |
1.19 | 比エネルギをモータ動力から算定すると発生する問題点 |
1.20 | シリンダへ液体を注入する場合の問題点 |
1.21 | PIDシリンダ温度制御 |
1.22 | スクリュ、シリンダ、ブレーカプレート、ダイなど付着樹脂の清掃 |
1.23 | インラインMI計 |
2 | 混練物質、押出し分散操作の問題点とその解決(押出機の可能性を広げる) |
2.1 | 2軸押出機の操作線図、押出し量を増加する可能性 |
2.2 | 凝集粒子を扱う上で有効な技術 |
2.2.1 | 押出機外での凝集粒子の破壊特性 |
2.2.2 | 凝集粒子形状の問題、黄金分割理論 |
2.2.3 | 粒子分散の相対評価方法における重み付けの提案 |
2.3 | 混練に最適なチップクリアランス値(せん断応力値)が存在する材料、Shear thinning、Shear thickning特性との関係 |
3 | 特殊目的の混練押出 |
3.1 | 特殊な樹脂のリサイクル技術 |
3.2 | 不均一混練により求める物性が得られる場合 |
3.3 | 分子量均質化と分子量制御のための混練 |
3.3.1 | Homogenizing効果 |
3.3.2 | Vis-breaking技術 |
3.3.3 | PETリサイクルにおけるIV control技術 |
3.4 | その他 |
3.4.1 | 架橋発泡PE樹脂の復活化 |
3.4.2 | 樹脂、エラストマ以外への2軸押出機の応用 |