T.植物ポリフェノールの基礎知識と食品分野への活用
1.植物ポリフェノールの基礎知識
(1)植物ポリフェノールの種類・分類
@タンニン
〜縮合型タンニン、加水分解型タンニン等〜
Aフラボノイド
〜カルコン・フラバノール(カテキン)類、イソフラボン類、
アントシアニジン類など〜
Bリグナン
〜リグナン、ネオリグナンなど植物性リグナンとマンマリアンリグナン等〜
Cスチルベノイド
〜レスベラトロール等〜
Dフェニールプロパノイド
〜カフェ酸、フェルラ酸、クロロゲン酸等〜
Eフェノール酸系
〜安息香酸、サリチル酸等〜
Fその他
〜クルクミン、ジンジェロール等〜
(2)植物ポリフェノールの効果・作用
〜抗酸化・抗ガン・紫外線吸収・抗炎症・抗アレルギー・
コレステロールの抑制・毛細血管の保護・高血圧抑制・美白・その他〜
(3)植物ポリフェノールの安全性
〜安全性に関する取り組みや目安摂取量などについて〜
(4)植物ポリフェノールの定量法
@定量の必要性と目的
A測定法の種類と選択方法
@)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
A)薄層クロマトグラフィー(TLC)
B)フォーリン・デニス法
C)フォーリン・シオカルト法
v)その他
2.植物ポリフェノールの食品分野への活用
(1)生体成分との相互作用
@タンパク質との相互作用
〜機能性ペプチド・酵素・レセプターなどとの相互作用〜
A炭水化物(澱粉など)との相互作用
〜澱粉分子の高分子化と溶解性の減少〜
Bリポソームとの相互作用や金属とのキレート作用
(2)食品の品質に関与する相互作用
@褐変・混濁・沈殿を引き起こす原因
A褐変・混濁・沈殿の対策方法
(3)植物ポリフェノールが味に与える影響
@苦味・渋味を引き起こす原因
A苦味・渋味の緩和方法
(4)機能性食品への活用例と開発動向
@特定保健用食品
Aアレルギー対策商品
Bメタボリックシンドローム対策商品
Cその他
3.質疑応答
(津志田 氏)
U.新たな生理活性をもつ非天然型ポリフェノールの創製と
医薬品・機能性食品・化粧品開発への応用
1.植物ポリフェノールの基本格子を決定する酵素タンパク質について
(1)なぜ酵素が重要なのか?
(2)植物ポリケタイド合成酵素の概要・役割
2.非天然型ポリフェノールの創製技術と現在の状況
(1)非天然型ポリフェノールの創製技術
@生合成酵素が示す触媒能力の活用
A酵素タンパク質の立体構造に基づく合理的な機能の改変
(2)現在までの創製状況と今後の見通し
3.遺伝子導入による植物の代謝産物の大量生産技術と現在の状況
(1)ポリケタイド合成酵素遺伝子を組み込んだ新機能賦与植物創出
〜本来植物が微量にしか生産しない代謝産物を大量・安価な供給が可能に〜
(2)現在までの創出状況と今後の見通し
4.医薬品・機能性食品・化粧品開発への応用と現在の状況
(1)医薬品開発への応用
@抗がん剤
ANMDA・セロトニンレセプター拮抗剤
B試薬中間体
Cその他
(2)機能性食品開発への応用
@赤ワイン・ポリフェノール
Aアロエ・ポリフェノール
Bウコン・クルクミン
Cその他
(3)化粧品開発への応用
@チロシナーゼ阻害作用
Aシミ抑制効果
B美白作用
Cその他
(4)現在までの開発状況と今後の見通し
5.現在の研究動向と課題
(1)結晶構造に基づく合理的な酵素機能の最適化
(2)醗酵工学や植物細胞工学への展開
(3)コンビバイオによる迅速な酵素機能の改変
6.質疑応答
(阿部 氏)
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