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<セミナー詳細>

セミナーコード:20080826   このセミナーの受付は終了しています

★本セミナーでは、設計不良を1/10にするために、多発する設計不良・トラブルの要因や
 その回避策について、経験豊富な各務講師自らが体験した経験の本音の部分・ノウハウ
 について伝授頂きます。

設計不良を1/10にする方法
〜失敗体験が教える設計不良・トラブルの落とし穴とその回避策〜

●講 師 (元)(株)日立製作所 各務眞卿 氏 
<講師紹介>
名古屋大学工学部機械科卒。応用力学専攻。
日立製作所水戸工場の設計部にて鋳鍛圧機械、マニピュレータ、
プラスティックス加工機械、電気機関車、ディーゼル機関車、
鉄道用荷役機械、鉄道用保線機械、リニアモータ応用製品、
立体駐車設備、音声対話式生産システム、信頼度試験設備、
エレベータ、エスカレータなどの設計を担当。
日立ビルシステム研究開発センターにて長期事故の原因解明と
対策の立案。短寿命部品の長寿命化の研究。研究報告書と研究
発表の指導などを担当。
<主要著書>
「失敗体験が教える設計不良とトラブルの心理的落とし穴」
(日刊工業新聞社)。
●日 時 2008年 8月 22日(金) 10:30〜16:30
(受付は講義開始時間の30分前からとさせていただきます。)
●会 場 東京・新お茶の水・総評会館・4F・402室  》》 会場地図はこちら 《《
※急ぎのご連絡は(株)技術情報センター(TEL06-6358-0141)まで!!
●受講料 49,980円(1名につき)
(同時複数人数お申込みの場合1名につき44,730円)
※テキスト代、昼食代、喫茶代、消費税を含む
●主 催 (株)技術情報センター


−講師からのメッセージ−
 設計不良防止、事故発生の未然防止、品質向上のために下記のように既にいろんな試みがな されている。   ・設計不良事例集の体系的な整備と勉強会   ・事故例に基づく応用力学の基礎の再教育   ・技術分野毎の専門家による図面審査制度   ・設計不良件数統計報告書による管理   ・設計図面審査会議   ・Design Review(FTA,FMECAを含む)   ・1号機、試作機出来栄え審査会   ・先行試納、ユーザーによるモニター使用   ・信頼度試験、試運転(試験方案の合議)  これらの活動に取り組む際の設計者の姿勢や如何にという立場から分類すると次のようにな るであろう。  イ)「基本実践運動」「定型的手法の励行」   (A)当たり前のことを  (B)ぼんやりしないで  (C)ちゃんとやる  ロ)「小集団活動」「文殊の知恵」   (A)All member     (B)Bottom up    (C)Challenge  ハ)「創造的、革命的発想による難局打破」「頭脳革命」   (A)Aggressive     (B)Break through by   (C)Creative, Challenging thinking  このうち「基本実践運動」と「小集団活動」は既に各企業内でたとえばABC運動などと呼 ばれて推進され、既に大きな実績を上げてはいるものの現在ではマンネリズムに陥り、このブ レイクスルーのための「飛躍的発想による改革」や「頭脳革命」などという言葉が登場してき ている。  筆者は企業内で度々、「設計不良撲滅プロジェクト」と「長期事故の原因解明と対策推進プ ロジェクト」のリーダーを担当し、「一桁以上不良件数を低減せよ」との目標や、抜本的な事 故対策の実施によって「毎期の事故対策支出を二桁以上低減せよ」との目標を与えられ、苦心 惨憺のうえ、厳しい目標をなんとかクリアした経験があるが、これを支えたのは「創造的、挑 戦的発想による難局打破」であった。  これは「従順なる羊の群れ」としての努力の成果ではなく少数のプロジェクトチームの中で 「孤独な猛禽、猛獣」としての手探りでの試行錯誤の努力の成果である。  このような成果を得るための発想のコツは、自らおよびプロジェクトメンバーの頭脳を創造 的に働かせる訓練を続け、成功体験を積み重ね、自信をつけることであるが、この頭脳訓練に 特に役立ったものは筆者の体験によると次の通りである。  ・形式に囚われないフリーフォーマットでのデザインレビューの実施  ・従来の設計手法、職制の問題点の発掘と改革  ・自分の足で稼ぐ幅広い情報収集活動  ・特許出願訓練と取り扱い説明書の早期執筆訓練  受講者が求めているものは担当製品についての具体的な事故事例集であろうが、これには企 業秘密の壁が厚い。設計不良や製品事故の背景にあるトラブル発生の共通的な落し穴や問題点 を学ぶことが大切であり、これが唯一可能なことである
T.デザインレビューの落とし穴と成功の秘訣
 1.文化と伝統の違いという落とし穴  2.論点を局所化した論争の落とし穴  3.受賞を狙う功名心の落とし穴  4.異端者をDRメンバーから外す落とし穴  5.カリスマ的設計者の弊害  6.完璧主義、形式主義のDRの落とし穴  7.説明のつかない余裕が持つ落とし穴  8.現地調査とアフターサービスの落とし穴  9.他社の設計の盲信と軽視の落とし穴  10.机上検討に溺れる落とし穴  11.慎重居士とあざ笑い非難する落とし穴  12.毒にならない提案まで却下する落とし穴  13.全社、全国運動の陥りやすい落とし穴  14.官僚的管理の弊害  15.設計不良防止活動事例発表会の効果  16.DRを成功させる最大の秘訣
U.設計手法の改革、職制の改革
 1.名人技、神業の設計法の改善  2.類似図面の共用化には弊害が多い  3.途中からの変更は設計ミスを招く  4.縮尺比の種類を増やすな  5.電卓、算盤による寸法計算は危険  6.系統別組図よりスペース別組図
V.購入品トラブルと業者トラブル発生の心理的落とし穴
 1.購入品では薄れる設計者の責任感  2.購入品の内部をブラックボックスにするな  3.購入品の原理的特性、欠陥を洞察せよ  4.購入品の許容負荷は、最初は半分以下に  5.購入部品は同一品質を維持させよ  6.ベンチャー企業に騙されるな  7.メーカーの意欲的背伸びに注意  8.新製品には開発されて間がない購入品を避けよ  9.美味しくなってから食べよ  10.その部品、装置、ソフトの先輩ユーザーに教われ  11.部品メーカーに特殊品を作らせるな  12.量産商品の部品の流用の場合の注意  13.顧客指定部品を採用する場合の注意  14.設計者は部品メーカーに出向け  15.部品メーカーの寿命試験はあてにならない  16.工事現場に出す図面は特に分かり易くせよ  17.意匠などを権威に発注する場合の注意  18.社外不良は設計不良の前兆である  19.代案の検討がメーカーの原価低減努力を刺激する  20.外注に切替えた時に発生しやすいトラブル  21.関連設備業者の不具合は早期に発見せよ
W.取扱説明書執筆教育がDRに果たす役割
 1.取扱説明書原稿を基に顧客と早期に打合せよ  2.実務のエキスパートとの出会いの機会になる  3.顧客企業内部に強力な味方が作れる  4.取扱説明書作成は最優先されるべき設計業務である  5.顧客に不利益な申し入れでも誠意は通じる  6.同業者、類似業者の取扱説明書を熟読せよ  7.異業種の製品の取扱説明書も参考にせよ  8.取扱説明書執筆は設計作業と平行して行なえ  9.購入品の取扱説明書は再点検が必要である  10.取扱説明書で企業の良心と未来が見える
X.特許明細書執筆を通しての問題点洞察力の鍛練と人格形成
 1.情熱への点火  2.ニーズの先取りが発明のポイント  3.明細書執筆を通しての考察力の鍛練と人格形成  4.特許教育のしかたと出願訓練の波及的効果  5.独占への野心と倫理意識の調和
Y.設計不良とトラブル防止、事故対策の心構え
Z.質疑応答

−名刺交換会−
セミナー終了後、ご希望の方はお残り頂き、参加者間での名刺交換会を実施させて頂きます。