T.海外進出の目的の明確化
1.日本・世界の経済環境の変化
2.進出の目的・必要性の確認
3.自社の強みと弱みの確認(技術力・営業力・製品力・経営力)
4.海外進出の際の投資規模
5.海外進出失敗の要因
U.海外進出の形態と進出地域
1.海外進出の形態
(1)輸出販売提携
(2)販売拠点設立
(3)技術提携
(4)生産委託
(5)現地生産(逆輸出・現地販売)
2.現地生産の形態
(1)単独独資進出か合弁形態か
(2)合弁形態
@パートナーの選定と評価
A合弁のメリットの評価
B合弁契約書の重要性とその内容
3.海外進出地域の検討
(1)海外のどこに進出すべきか(アジア・欧米・東欧・その他)
(2)進出国のどの地域に進出すべきか?
(3)カントリー・リスクの考え方
V.海外進出(海外ビジネス)検討のための事前調査の進め方
1.海外進出プロジェクト推進組織の創設
(1)チームの編成→複数混成チーム
(2)プロジェクト推進部門への現地人参画
(3)経営幹部の参画とリーダーシップ
(4)海外進出スケジュール作成
2.進出予定国の情報蒐集先
(1)日本国内での蒐集
@社内情報 A取引先情報
B金融機関 C商社情報
D会計事務所 E弁護士事務所
F日本政府機関 G商工会議所
H現地政府日本事務所 Iコンサルタント会社
J既進出先の先輩企業 Kインターネット情報
Lセミナー参加 M各種書籍
(2)現地での蒐集
@上記(1)のA〜Eの現地出先組織
A現地政府機関
B現地日本企業商工会
C現地商業・製造同業組合
D現地視察調査団参加
E現地進出日系企業
F現地インターネット情報
(3)調査会社への依頼
3.事前調査のチェック項目(進出調査マニュアルで説明)
(1)一般環境
@政治外交 A法律税制
B経済一般・GDP C貿易為替
D外資規制 E外資系企業進出
F社会文化 G日本人ビザ取得
H現地生活環境
(2)生産関連
@立地条件(土地・動力・物流輸送・港湾・通信)
A部材の調達率
B技術供与
C生産(現地設備調達可能状況・建物建設工事会社・生産委託先)
(3)労働関連
@労働環境 A労働関係法
B雇用と解雇 C社会保険
D賃金 E就業関係
F労働組合 G福利厚生
H現地の教育訓練機関 I労働者の資質
(4)財務関連
@現地の金融政策 A現地・外資系金融機関の活動
B資金調達の規制(外貨管理) C租税関連(優遇策)
D貿易関連の税金
(5)販売関連
@市場動向
A需要動向
B競争状況(競争会社・シェアー・生産状況)
C物流
D価格動向
E販売(販売方法・販売促進・宣伝費用・輸入品販売併存)
F製品政策
G商慣習(信用・回収)
(6)会社設立関連
@会社形態 A会社設立費用
B資本金 C会社設立関連法
D資本構成 E配当政策
F定款と合弁契約 G企業組織の慣行
H会社経営権・運営上の制約
(7)資本提携先の調査
@相手方の歴史 A経営者・役員・株主構成
B経営者の哲学・資質 C経理財務の状況
D設備資産の状況 E組織の状況
F従業員の状況 G社外の評判
H政府機関との友好 I合弁条件
4.事前調査の具体的な進め方
(1)国内予備調査と現地調査
(2)経営幹部も頻繁に調査に参画
(3)調査は足で稼ぐ
5.現地調査でチェックしておくべき項目
(1)投資優遇現地調査
@投資優遇措置・輸出優遇促進措置などの特典享受の可能性
(現地政府との書面での優遇策確認)
A進出地域の訪問
(現地政府の産業育成政策、外資進出歓迎度、進出許認可機関)
B現地政府の認可・工場建設認可取得の容易度
(2)生産地域・工場建設場所の調査
@工場建設場所の選定(工場団地現場訪問、土地登記状況、
水電気ガスの充足度、労働者雇用の容易度、建築会社)
A現地工場建設業者候補の選定(建設会社、現地法令、建設と稼動認可、
資材調達、引き渡し納期、契約金、支払い条件)
B部品原材料の調達可能性(調達先候補先訪問、技術レベルのチェック)
→生産形態(組立て・加工・部材の調達先・製造)や設備計画に関連
C現地調達可能設備・備品の確認
D輸入部材の関税 輸出品への課税の有無
E物流の具体的現地事情
(輸出港までの距離・港の深度、輸送インフラの整備度、日系物流会社)
F環境問題(環境規制、生産可能製品の確認、必要設備)
G委託生産提携候補先の訪問調査(経営者の資質、工場見学、
現地工場レベルの見極め→技術指導(者)の範囲に関連、
委託生産先サンプルと量産能力、複数の生産委託先)
(3)人事労務関連の調査
@従業員の採用の難易度
賃金動向→コスト、中間管理職→組織の構築、
資格保持者(通関士・会計士)の採用
A現地人の労働文化の理解
→現地従業員教育や現場規律対応策に関連、営業マンの意識改革
(4)販売関連の調査
@当該製品市場動向(市場発展可能性、輸入品・現地製)
A競合他社の活動状況(生産・販売状況、販売価格、販売方法の検討)
競合会社情報の入手→現地調査会社利用
B現地商習慣の把握(売掛金回収、販売提携候補先の訪問調査、
資金力・販売力・購買条件の確認)
C現地知的財産権保護意識の状況
(5)現地事業にかかわる経営問題の相談先
〜会計事務所、弁護士事務所、コンサル事務所〜
6.現地調査にあたっての留意点
(1)日本国内調査事項の整理
(2)現地調査→必要なら複数回の現地調査
現地調査実施の限界→調査会社
(3)進出地域の絞り込み
(4)現地出身者の同行、現地人の人脈利用
(5)季節を分けた現地調査
(6)現地商工団体へのコンタクト→人脈作り
(7)現地調査費用の予算化
W.海外事業の展望(まとめ)
1.事前調査結果を「事業化可能計画書」としてまとめる
2.グローバル市場への積極的取り組み
3.海外事業進出の基本精神
X.質疑応答
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