●講 師 |
国士舘大学 理工学部 機械工学系 教授 博士(工学) 技術士(機械部門) |
大敏男 氏 |
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<講師紹介> 1990年、(株)東芝 家電技術研究所入社。
2000年、東京都立工業高等専門学校助教授。
2003年、東京都立大学客員講師。
2007年、国士舘大学准教授。
2011年、国士舘大学教授。
企業((株)東芝)で圧縮機・冷凍機・空調機の研究・開発・設計に従事してきた。
教育機関ではこれらを生かした実践的な機械設計手法や3次元CADを活用した
機械設計、熱力学、伝熱工学、エネルギー工学などの講義を担当している。
専門分野は熱工学、冷凍・空調工学。
<主要著書> 「これならわかる 伝熱工学」、「機構学」いずれも(コロナ社)、
「失敗から学ぶ機械設計−製造現場で起きた実際例 81」、
「絵とき機械用語事典 設計編」、「絵とき機械用語事典 作業編」、
「絵とき熱力学 基礎のきそ」、「3次元CADで学ぶ機械設計入門」、
「絵ときヒートポンプ基礎のきそ」、「絵とき再生可能エネルギー基礎のきそ」
いずれも(日刊工業新聞社)、
「はじめての機械要素」(科学図書出版)、
「上手な機械製図の書き方」(技術評論社)ほか。
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●日 時 |
2012年 6月 14日(木) 10:10〜16:40 |
●会 場 |
東京・新お茶の水・連合会館(旧 総評会館)・4F会議室 》》 会場地図はこちら 《《
※急ぎのご連絡は(株)技術情報センター(TEL06-6358-0141)まで!!
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●受講料 |
49,980円(1名につき) (同時複数人数お申込みの場合1名につき44,730円) ※テキスト代、昼食代、お茶代、消費税を含む |
●主 催 |
(株)技術情報センター |
【受講対象】
・熱交換器など、放熱あるいは吸熱を伴う機器設計に携わっておられる方。
・伝熱解析で何かお困りの方。
・伝熱工学に興味がある方。または、熱の伝わりに関して基礎から勉強したい方。
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【予備知識】
・数学(微分、積分、三角関数)の基礎知識を有していることが望ましいが、特になし。
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【習得知識】
・熱伝導の基礎方程式とその解法に関する基礎知識。
・熱伝導解析における厳密解と数値解の概念とその違い。
・熱交換器など熱設計の基礎知識とその基本的な手法。
・機械設計における伝熱工学の果たす役割。
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【講師の言葉】
機械は、何らかのエネルギーを得て人や社会に役に立つ仕事をするものです。熱力学の法則によれば、エネルギーを100%仕事に変換することは不可能であるので、機械は仕事として取り出せなかったエネルギーを必ず排出することになります。このエネルギーは、最終的にはすべて熱エネルギーとして排出されるので、機械がその役目を果たすとき、必ず排熱処理を考える必要があるのです。伝熱工学とは、熱の流れを知り、機械を有効に動作させたり、物質に温度場や熱の授受を行ったりして工学的に利用するものです。伝熱工学は、先端工業技術分野、生体・医療・食品分野、各種設備への応用、民生用品への応用など多くの分野で活用されていて、身近な機械や産業プラント、衣・食・住に関わるものなど多岐にわたっています。最近では、省エネルギーの観点から熱交換器に関する社会的な要求が高まっており、伝熱性能が優れた熱交換器が求められています。
本講習会では、分野や経験年数を問わずに技術者が出会う熱に関する問題を解決するための基礎知識を身につける事を目的とします。また、最近では熱をよく知らなくても簡単に伝熱解析のソフトをコンピュータで動かすことができるので、問題の本質を見極めることなく誤った結果に基づく議論がしばしば起こっているようです。これらの多くは、数値解析の基礎知識をほんの少し持っていれば回避できるのです。本講習会では熱の伝わり方を易しく述べるととともに、伝熱解析の基本概念をやさしく解説します。また、伝熱解析における差分法や有限要素法による数値解析についても解説し、厳密解、数値解、実験による解の違いを理解し、実務で伝熱解析を活用できるようにします。また、熱交換器の設計を例に、熱設計の基本知識について解説します。放熱、吸熱を伴う機器を扱っている技術者や伝熱解析を行おうとする技術者、熱に関連するいろいろな分野の方に受講をお薦めします。
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【プログラム】
T.熱工学の基礎的事項
1.熱工学と伝熱工学
2.熱力学の法則
3.熱と単位
U.移動現象の基礎的事項
1.移動現象
(1)流体の摩擦力 (2)熱の移動 (3)拡散
2.流体の移動
(1)層流と乱流 (2)流体の種類 (3)速度境界層
3.熱の移動
(1)熱移動の様式分類 (2)熱伝導率
(3)熱伝達率 (4)温度境界層
4.拡散
(1)物質拡散流束
(2)気体中の分子拡散
(3)液体および固体中の分子拡散
(4)濃度境界層と物質移動係数
V.伝熱における理論と応用
1.熱伝導の基礎方程式
2.無限平板内の温度分布と熱流束
3.異質多層平板内の温度分布と熱流束
4.層流熱伝達率
(1)円管内の強制対流熱伝達
(2)水平平板上の強制対流熱伝達
(3)垂直平面の自然対流熱伝達
(4)球、円柱、円板周りの自然対流熱伝達
5.乱流熱伝達
(1)摩擦係数からの乱流熱伝達の類推
(2)円管内の強制対流乱流熱伝達
(3)平板の乱流熱伝達
(4)球および円柱周りの熱伝達
6.フィン
(1)フィンからの放熱量
(2)フィン効率
7.沸騰と凝縮
(1)沸騰曲線
(2)沸騰と伝熱
(3)気液二相流
(4)凝縮と伝熱
(5)ヒートパイプ
8.放射
(1)完全黒体からの熱放射の法則
(2)灰色帯からの熱放射
(3)放射による熱移動と形態係数
W.数値計算法
〜伝熱問題に用いられている数値計算法のポイント〜
1.数値計算の概要
2.差分法
3.定常伝熱問題の数値計算
4.非定常伝熱問題の数値計算
5.境界条件の取扱い
6.熱伝導問題への有限要素法の応用
X.熱交換器の設計
1.熱交換器の種類
2.向流と並流
3.対数平均温度差
4.汚れ係数
5.熱交換器の設計手順
6.熱交換器の設計計算例
Y.伝熱問題と解決へのアプローチ
1.ラプラス変換による伝熱問題の解法
2.線形熱流れ、無限平板および球の伝熱問題と解決へのヒント
Z.質疑応答
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−名刺交換会−
セミナー終了後、ご希望の方はお残り頂き、講師と参加者間での名刺交換会を実施させて頂きます。
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