【講師の言葉】
2020年は、日本のエネルギーにとって大きな転換の年となりました。
新型コロナの大きな影響下でも再生エネは拡大しましたが、10月26日の菅首相の所信表明演説で“潮目”がはっきりと変わったのです。
脱炭素は、一過性の流行りではありません。政府の方針だけでなく、企業や自治体、地域にとっても、将来を左右する最も重要なテーマになりました。
そこには、大きな「課題とチャンス」の両方が存在していることを忘れてはいけません。
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T.政府の「2050年カーボンゼロ宣言」でがらりと変わった日本のエネルギー
〜先を行く世界の動きと日本の現状
世界はすでに大きく脱炭素に舵を切っていました。日本の決断は、これに追随できるぎりぎりのタイミングです。政府は、10.26のカーボンゼロ表明後、実現への方策や民間への各種の支援などを矢継ぎ早に出しています。コロナ対応の経済政策も含めて、今や脱炭素一色です。
ここでは、なぜ脱炭素が必要とされているかから始まって、先行する欧州やバイデン新米政権の対応など、世界の動きを解説します。また、遅ればせながら始まった日本の方針と具体的な方策をまとめておきます。
重要なのは、できるだけ早く対応することです。世界の動きからその理由を解説します。
1.脱炭素で先行する欧州と世界の動き
・気候危機と脱炭素
・欧州など施策とその考え方 〜早い対応が安くつく
・アメリカ、中国はどう動くか 〜裏に透ける巨大なビジネスチャンス
2.追随する日本、潮目を変えた10.26『2050年脱炭素宣言』
・政府による矢継ぎ早の対応と民間への支援策
・電気だけではない、意外に早い交通の脱炭素化
3.質疑応答
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U.企業と地域の繁栄は脱炭素への対応で決まる
〜同時に来る「課題とチャンス」
企業にとって、脱炭素はこれまでのCSRのように単にコストのかかる“おまけ”ではありません。融資を受けたり、販売を拡大したり、など企業活動そのものを左右する最重要要素のひとつなのです。いまや脱炭素に取り組まない企業は、遠くない将来消える運命だといっても言い過ぎではありません。すでに目先の効いた企業は、政府の宣言後に次々と脱炭素の取り組みをアピールしています。
また、脱炭素はエネルギーに関連する多くの企業にとって巨大なビジネスチャンスです。
一方、自治体も同様です。
自らの脱炭素宣言やその達成は、確かに重い課題です。しかし、一方で、SDGs実現とも絡んで、地域活性化の切り札となるチャンスが潜んでいるのです。そのためには、地域の再生エネを自らで使えるシステムを構築し、それを企業誘致の武器に変えることなどに今すぐ取り組む必要があります。
企業も自治体もその未来は、脱炭素にどう対応できるかにかかっているのです。
ここでは、民間企業や自治体にとって、なぜ脱炭素が必要で重要なのかを紐解いていきます。そして、そして、「重い課題であるが、チャンスでもある」ことを理解してください。特に再生エネの利活用の視点から解説します。
1.なぜ、脱炭素が、企業や自治体にとって重要なのか
・企業の業績に直結する脱炭素への取り組み
・RE100、RE Action参加の急増
・「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ宣言」表明の常識化
2.なぜ、脱炭素は、企業や自治体にとってチャンスなのか
・膨らむ脱炭素のビジネスチャンス
・脱炭素とSDGsと地域活性化
・地域を元気にする地域資源=再生エネの利活用
3.質疑応答
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V.どうすればカーボンゼロを実現できるのか
〜具体的な戦略と計画立案、実現方法
1.「脱炭素への道」の基本
・脱炭素とは何か
・基本の三点セット(省エネ、エネルギーの効率化、再生エネの利活用)
・難しい熱の脱炭素と意外に早く来る交通エネルギー対応
2.企業、自治体の脱炭素実現へのロードマップ
・現状のチェックと保有するリソースの活用など
・電力の脱炭素化の具体策
・RE100、RE Actionなどへの参加と実現方法
3.地域の再生エネ資源をどう利活用するか
・早くも過熱する再生エネの奪い合いと対処法
4.質疑応答
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W.脱炭素の先端実例
〜企業の対応と地域の取り組みの具体例
脱炭素の取り組みは、再生エネの利活用拡大と表裏一体ともいえます。
10.26以来、工場や市役所の再生エネ利用100%表明などが相次ぎ、脱炭素ビジネスの拡大を見据えた実証なども盛んです。特に、再生エネを拡大させるための柔軟性などに関するものは、政府の支援策もあってさらに活発化することは間違いありません。
再生エネ電力を広域で融通する動きや、PPAのように新しい再生エネ発電の拡充システムも普及を始めています。
ここでは、新しい具体的な脱炭素実現への取り組みやビジネス化の実例を、民間企業や地域に見ていきます。
1.脱炭素が必要とする技術、システムとは何か
・イノベーションと既存システム
・相次ぐ、企業、自治体での実証(電力、交通など)
2.再生エネ電力の具体的な利活用例など
・PPA(第三者所有型)再生エネ施設の拡大
・地域、自治体新電力の拡大と脱炭素に向けての活動
・柔軟性拡大(VPP、DP)、再生エネ電力の融通システム
・新しい制度(FIP、容量市場)と脱炭素
3.質疑応答
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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