【講座主旨】
粒子を大きさ毎に分ける分級技術は、粉体材料を始めとする各種高機能材料の製造や環境関連プロセスで必要不可欠であり、分級性能がその効率を大きく左右することがあります。本講座では分級操作の原理・理論、乾式・湿式分級装置の分級性能とその推算法・高性能化法を紹介します。また、粉砕と分級を組合わせた閉回路粉砕分級システム、分級プロセスの応用事例についても言及します。
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【得られる知識】
・粉体の粒子径分布の表現方法
・分級に及ぼす粒子相互作用力の影響
・流体中での粒子運動の理論
・分級装置の分級理論とデータ処理法
・閉回路粉砕分級システムの概要
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【プログラム】
1.粒子径分布表現の基本
(1)粒子径の表現法
(2)粒子径分布の表現法と近似関数
2.分級の基本原理と粒子挙動
(1)流体中での粒子運動の基礎式と無次元数
(2)重力場・遠心力場などでの粒子運動
(3)粒子径分布測定法への応用
3.分級機の基本理論と分級モデル
(1)全捕集効率と部分分離効率
(2)上昇流分離モデルと水平流分離モデル
(3)分離モデルと部分分離効率
4.分級機の原理及び設計・使い方
(1)分級機の種類と分類
(2)遠心力分級機-サイクロンの原理と構造
(3)サイクロンの性能推算、性能向上と処理量増大
5.付着力などの粉体物性と分級操作のコツ・トラブル対策
(1)粒子間相互作用
(2)環境条件が分級性能に与える影響(静電気, 湿度)
6.分級操作の応用事例
(1)湿式分級機、インパクタ、DMAなど各種装置の実例
(2)閉回路粉砕分級システムと環境プロセスへの応用
7.分級操作と集じん操作
(1)集じん操作の分類
(2)両操作の類似性と相違性、無次元数による評価
8.演習
9.質疑応答(適宜)
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