【受講対象】
エネルギー・環境関連、化学・石油化学など、各種プラントにおいて熱交換器を扱う、あるいは熱交換器に関心のあるエンジニア・技術・研究・開発・設計・生産・施設・運転管理のご担当の方など。
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【予備知識】
上記対象者で工学の基礎に関する知識のある方であれば専門知識は特に必要ございません。
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【習得知識】
工業用として使われる熱交換器の種類とその構造、伝熱設計の基本とその最適設計方法、機械設計の基本と熱交換器エンジニアリングの流れなどについて、より実際的な知識を習得することが出来る。
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【講師の言葉】
熱交換器(Heat Exchanger)は、文字通り、温度の異なる媒体間で熱を交換する機器の総称である。熱交換器は、エネルギー変換や物質変換プロセスに関わる大規模システムにおいて中枢機器の一つであると同時に、われわれの日常生活を見回しても、冷蔵庫、エアコン、湯沸器、自動車は言うまでもなく、パソコンやオーディオ装置といった本来は熱エネルギーの利用を目的でない機器にも内蔵されている、最も身近な機器の一つといえる。
このように、熱交換器の適用対象は極めて広く、温度・圧力条件や作動流体も千差万別でその種類は非常に多い。
ここではエネルギー・環境関連、石油精製、石油化学、その他の各種プラントの中で使用される熱交換器を中心にその種類や特徴、そして多管式熱交換器などの伝熱設計や構造設計の手順とそのポイント、最適設計のための配慮事項、更には近年要請されている熱交換器の大型化や使用条件の過酷化に対応するヒントなどを解説する。
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【プログラム】
T.熱交換器の基礎知識と設計の考え方
1.熱交換器の原理と構造
(1)原理
(2)基本構造 〜ノズル、各部品とその役割〜
(3)伝熱機構 〜伝導伝熱、対流伝熱、輻射伝熱〜
(4)流動特性と伝熱特性
2.熱交換器の種類と特徴
(1)多管式熱交換器
(2)二重管式熱交換器
(3)コイル形(単管式)熱交換器
(4)プレート式熱交換器
(5)空冷式熱交換器
(6)特殊熱交換器
3.熱交換器設計の考え方
(1)設計フロー
(2)伝熱性能に関する因子とは
(3)強度設計に関する因子とは
(4)構造設計に関する因子とは
U.熱交換器設計の手順
1.伝熱設計のポイント
(1)熱バランス、温度差、伝熱係数の求め方
(2)対数平均温度差と温度差補正係数の求め方
(3)管内外熱伝達率と流動損失の求め方
(4)熱交換器のサイジング 〜形式選定、チューブサイズと配列〜
(5)伝熱性能のチェックポイント
(6)振動のチェックポイント
2.熱交換器強度・構造設計のポイント
(1)設計要求の確認
(2)各部の強度設計 〜管板の板厚、本体フランジの最適設計〜
(3)各部の構造設計
(4)熱応力に対する考慮 〜熱衝撃対策、管板内温度差対策など〜
(5)大型熱交換器設計の注意点
3.熱交換器最適設計のポイント
(1)伝熱係数を向上させる方法
(2)圧力損失を減らす方法
(3)プロセス条件の見直し 〜最適温度差、最適冷却水流量、メタル温度〜
(4)保守を容易にする設計 〜管板の設計、管継ぎ手の設計〜
(5)漏れに対する信頼性を向上させる方法 〜フランジの設計、特殊ボルト〜
V.熱交換器設計の実際
1.伝熱設計プログラム 〜HTRI、HTFS〜
2.適用規格 〜特定設備検査規則ASME、Sec.VIII、TEMA〜
3.各部の材料選定
4.強度計算プログラム
5.熱交換器の製作と検査
W.質疑応答
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−名刺交換会−
セミナー終了後、ご希望の方はお残り頂き、講師と参加者間での名刺交換会を実施させて頂きます。
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