【講演要旨】
平成27年より木質バイオマス発電にFIT2MW未満枠(買取電力価格\40/kWh)が導入され、各地でガス化発電技術を中心とした小規模バイオマス発電装置の導入が盛んである。しかしFIT\40枠の開始以降、安定的な商用稼動に至っているものは少ない。ここでは小規模バイオマス発電で採用されている技術とその原理を解説し、課題と問題点を明らかにするとともに、これまでの実機例を交えて、新たにこの分野に参入を検討している事業者への指針と留意点を示す。
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【プログラム】
T.2MW未満未利用バイオマスFIT事業参入の留意点
1.2MW未満枠が設定された経緯
2.現在の普及状況
3.事業化のための要件
U.バイオマスガス化発電・CHPシステムの特徴とその比較・評価
1.バイオマスガス化発電・CHPシステムの原理とメカニズム
(1)原理と基本プロセス
(2)反応メカニズム(初期熱分解と二次的気相反応)に基づくプロセス構築上の留意点
(3)ガス化炉と原料の相性
(4)ガス化発電・コージェネレーションにおける効率と設計の考え方
2.バイオマスガス化発電・CHPシステムの開発動向
〜稼働・導入済の事例、実証・計画中の装置について〜
(1)熱分解ガス化技術の分類
(2)固定床ガス化炉(アップドラフト型とダウンドラフト型)
(3)流動層ガス化(内部循環型、外部循環型)
(4)噴流層ガス化
(5)ロータリーキルン式ガス化
(6)その他(タール除去技術、水蒸気炭化式など)
3.バイオマスガス化発電・CHPシステムの比較と評価
〜装置・システムの見極めのポイント〜
(1)ガス化温度・ガス化効率の比較
(2)エネルギー効率の比較
(3)受け入れバイオマスの制約条件の比較
(4)公害防止性能の比較
(5)タール性状及び発生量
(6)運転操作・メンテナンス性の比較
(7)経済性の比較
4.ガスエンジン発電の事例と適用の留意点
(1)ガスエンジン発電の実例
(2)専焼エンジン
(3)混焼エンジン(デュアルフューエル)
(4)汎用(自動車用)エンジンのガス化発電への適用
5.運転管理の留意点、トラブル事例と対策
(1)バイオマス燃料の適性
(2)タールの処理
(3)ガスエンジンのメンテナンス
(4)系統連系の留意点
V.2MW未満のバイオマス発電における経済性試算と事例分析
1.技術の選定ポイント
〜上記ガス化・CHPシステム以外の技術〜
(1)直接燃焼式タービン発電
〜稼働・導入済の事例、実証・計画中の装置について〜
(2)ORC発電
〜稼働・導入済の事例、実証・計画中の装置を含めて〜
(3)トリジェネレーション(バイオコークスなど)
(4)水素生成→発電システム
(5)その他(スターリングエンジン発電など)
2.2MW未満のバイオマス発電における経済性試算
3.成功・失敗事例、改善事例
W.質疑応答
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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