【講演要旨】
安定的な電源として期待を集めるバイオマス発電事業は、最近では電力会社も積極的に参画するなど大規模な案件も増え、その取引実務も、日々複雑かつ高度化しております。本講義では、サプライヤー及び事業者・レンダーそれぞれの立場で数多くのバイオマス案件に携わってきた講師が、サプライヤーと事業者という異なる目線で、燃料売買契約をはじめとして、EPC契約その他の主要な契約のポイントやプロジェクトファイナンス組成時における留意点など、実際の経験に基づき解説します。
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T.サプライヤー目線からの燃料供給契約
1.市場動向とその取引実務に与える影響
(1)バイオマス燃料取引の特性
(2)プロジェクトファイナンス案件の増加による取引実務の変化
(3)需要増に伴うパワーバランスの変化
2.取引交渉の進め方
(1)交渉の手順
(2)タームシートベースの交渉は有用か
(3)タイムリーな対応の重要性
3.取引条件重要ポイント
(1)契約ドラフトティング
(2)燃料サプライヤー・発電所特有の事業リスク
(3)前提条件の設定
(4)当事者間のリスク分担
(5)海事実務を踏まえた所有権・リスクの移転タイミング
(6)数量・品質の確定、数量不足・品質不良・異物への対応
(7)債務不履行・責任限定条項
(8)不可抗力(相手方の倒産、FIT制度改定を含む)
(9)契約解除
4.質疑応答
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U.事業者目線からの契約実務
1.バイオマス発電事業の全体像
(1)ストラクチャー
(2)主要契約の概要
(3)事業者主体(SPC)の選択
(4)燃料調達方法
・分散調達
・商社の活用
(5)資金調達方法
・エクイティ
・ファイナンス
・親子ローン/匿名組合出資
2.主要契約の交渉ポイント〜ファイナンス組成も見据えた事業者の目線で〜
(1)燃料調達契約
・供給期間
・契約価格(支払通貨)
・供給義務/調達義務
・品位未達/数量不足
・所有権及び危険負担の移転
・不可抗力リスク(サプライヤーの倒産・港湾封鎖など)
・準拠法の選択
(2)EPC契約
・フルターンキー
・マイルストーンペイメント
・性能保証(性能LD)
・引渡し及び所有権移転のタイミング
・瑕疵担保責任
・不可抗力リスク
・遅延LD
(3)プロジェクトファイナンス条項の要否
3.ファイナンス契約の交渉ポイント
(1)プロジェクトファイナンスとは
(2)融資契約
(3)担保契約
(4)スポンサーサポート
4.質疑応答
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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