●講師からのメッセージ
欧州連合(EU)では電池指令として知られる指令2006/66/ECにより、指令の公布より15年もの期間にわたって、電池の上市における有害物質含有規制、ラベル表示、情報提供、廃電池の回収・リサイクル、適正処理、埋立・焼却制限などの要件が事業者に課されてきました。事業者は、各加盟国が同指令を国内法化する法令の要件に準拠し、欧州で電池および廃電池の管理・運用を行うことが求められています。しかし、2019年4月の電池指令の実施に関する評価報告書の公表、同年12月の欧州グリーンディールの公表、2020年3月の新循環型経済行動計画の発表、さらには電池に関する戦略的行動計画の策定と実施報告書の公表など、2019年から2020年にかけて、欧州における電池を取り巻く政策・戦略に関連する状況は大きく変化しています。これらの政策文書に基づき、2021年現在、様々なEU法令が評価・改正、あるいは制定の動きの中にあり、電池指令の改正の動きもその中の一つです。但し、電池指令の見直しの動きについては、「指令」から「規則」へとその法令の種類が変更される形でドラフトが提案されており、また、これまでにない新しい種類の要件が多数追加されていることから、大きな注目を集めています。
本セミナーでは、電池指令とはどういう要件を事業者に課していたのかを簡単に振り返ることから始め、電池指令から電池規則案の公表に至るまでの流れと各種政策・戦略の要点を紹介し、それに続く形で電池規則案の解説を行います。このような構成により、なぜ様々な新たな要件が規則案に追加されるに至ったか、各種政策文書や戦略文書とどのように関係しているのかを明示します。また、電池規則案の解説では、電池の製造者、輸入者等の事業者に焦点を当てて要件を抽出・整理して説明します。特に新しく追加されている持続可能性要件や循環型経済関連要件に焦点を置いて解説するとともに、講師が着目すべきと考える注目点を取り上げて説明します。加えて、欧州委員会により2021年3月まで行われた規則案に関する意見募集において、各ステークホルダーから提出されたコメントの一部を紹介するとともに、今後の想定されるスケジュールについても言及します。また、同テーマでの講演は、規則案が公表された2020年12月と2021年3月に計2回、エンヴィックス(有)主催で開催しており、様々なセクターの計80名以上の企業担当者様にご参加いただきました。その際にいただいた質問の一部の紹介と、現段階で明確なこと、明確にはならないことを事例として何点か紹介します。
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【プログラム】
1.電池指令から規則案へ
1.1 セミナー開催背景
1.2 電池指令の復習
1.3 電池規則案の背景
1.4 電池指令のレビュー、課題、そして規則案へ
2.電池規則案の解説−導入部
2.1 電池規則案の構成
2.2 電池規則案の解説、電池指令との違い−概説
2.3 電池の形式区分
3.有害物質規制−電池制限リスト
4.カーボンフットプリント要件
5.活物質におけるリサイクル材料の含有義務
6.性能および耐久性要件
7.定置型エネルギー貯蔵システム
8.ラベル表示要件
9.電池管理システム
10.詳細や様式を規定する手段
11.製造者、認定代理人および輸入者の義務
12.製造者の義務が輸入者および流通業者に適用される場合
13.サプライチェーン・デューデリジェンス
14.拡大生産者責任−「生産者」の定義
15.廃電池の回収
16.処理要件およびリサイクル要件
17.別目的での使用または再製造
18.寿命を終えた電池についての情報要件
19.その他の要件
20.非遵守となる事項の例
21.罰則と見直し
22.電池指令の廃止時期と規則の適用開始予定時期
23.電池規則案の特徴的な要件
24.意見募集へのコメント事例
25.講師への質問事例
26.今後の展開
27.質疑応答(適宜)
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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