ロシアのウクライナ侵攻はエネルギー安全保障に警鐘を鳴らしているが、日本が欧米とは比較にならないほど脆弱な電力安定供給リスクに晒されている事実は、あまり認識されていない。実際、冬場の電力需給逼迫は恒常化、電力料金も高騰を続け、新電力は苦境が続く。その処方箋・解決策は何処にあるのか。エネルギー政策の憲法とも言える「エネルギー政策基本法」起草に携わり、現在は資源エネルギー庁及び電力広域的運営推進機関で審議会委員を務める講師により、容量市場や需給調整市場の最新動向を紹介しつつ、安定供給と脱炭素、経済合理性の望ましいバランスと今後の取るべき電力政策の方向性を、中長期的な視点で具体的事例を踏まえて解説する。
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【プログラム】
1.容量市場・需給調整市場―その現状と今後の課題
(1)容量市場の意義とあるべき姿
(2)欧米の容量市場はどうなっているのか
(3)2025年度向けオークション約定結果の分析
(4)需給調整市場の本質と今後の方向性
(5)一次調整力の現状と課題
(6)三次調整力@Aの現状と課題
2.エネルギー政策基本法成立から20年
3.3E+Sを紐解く
(1)エネルギーセキュリティ(安全保障)とは
(2)エネルギーの環境適合性(地球温暖化対策)とは
(3)エネルギーの経済合理性とは
(4)エネルギーの安全性とは
4.2050年ゼロエミッションシナリオ
(1)IEA 2050NZE工程表から
(2)ニッポンの2050ZEとは?
5.3E+Sの連立方程式の最適解
(1)革新原子力の実力は?
(2)洋上風力のポテンシャル・「日の丸風車メーカー」はどこにいるのか?
(3)水素と水素エネルギーとしてのアンモニア
(4)フレキシビリティマネジメントとアグリゲーター
6.結論−導かれる解−
7.質疑応答<適宜>
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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