【受講対象者】
・産業機械や民生機器の低コスト化、長寿命化を進める設計・製造・検査技術者の方々。
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【予備知識】
・とくに必要としません、分かりやすく解説します。
・材料力学の初歩を理解していれば、より理解が深まります。
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【修得知識】
・構造物の破壊メカニズムに基づく機器寿命の設計法
・寿命設計のための適切なFEM解析法とその設計への適用法
・溶接構造物・ボルト締結部の最新強度設計基準
・多数の強度増大法、強度改善構造
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【資料とプレゼンについて】
プレゼンは基本的に約200枚のスライドで進め、文章形式のテキストと著名な破壊事例や設計基準についてのpdfをCD-Rで差上げます。また各所に演習・例題を配置して容易に理解できるようにしています。
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【講師の言葉】
溶接継手とボルト締結部は構造物における基本要素ですが、破壊損傷の起点となることが多く、逆に、品質が過剰となっているケースも数多く見受けられます。これは、溶接継手やボルトが特異な形状と引張残留応力を有しているため、それらの強度がよく理解されることなく設計・製造されていることに原因があります。また、コンピュータの進歩によって製品全体を有限要素法で応力解析することも可能となって来ていますが、寿命評価に最適な解析がなされていない例も多数見受けられます。
そこで本講座では、まず、各種溶接構造物とボルト締結部の破壊例について、その原因や対策法を分析し、各種の破壊メカニズムを説明します。つぎに、溶接継手とボルトの疲労の特徴を一般の構造物と比較しながら説明し、具体的な疲労強度設計法とそれらにふさわしいCAE 解析法を解説します。なお、各所には学んだ手順が体験できるように例題を多数配置していますので、予備知識がなくても無理なく理解できます。また、強度設計基準や強度増大法・強度改善構造はただちに実務に活用することができます。
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【プログラム】
1.事故例に学ぶ機械・構造物溶接継手の破壊メカニズム
(1)破損事故防止の考え方
(2)脆性破壊
(3)応力腐食割れ、クリープ破壊
(4)高サイクル疲労,低サイクル疲労破壊
2.金属疲労破壊のメカニズム
(1)金属疲労のメカニズム
(2)疲労限度のメカニズム
(3)各種因子の影響
(4)応力集中の発生メカニズムと切欠き係数
(5)FEMによる集中応力の正確な求め方
(6)圧縮残留応力付与による疲労強度増大法
(7)低サイクル疲労
(8)ミーゼス応力を用いる場合の問題点
(9)はんだ接続部の熱疲労寿命
3.溶接構造物の疲労寿命
(1)溶接継手止端部に集中する応力
(2)余盛止端角度の影響
(3)溶接による引張り残留応力の発生メカニズム
(4)母材強度の疲労強度への影響とそのメカニズム
4.ボルト締結部の強度と緩み防止法
(1)ボルトの応力集中と疲労強度
(2)外力のうちボルトに流れる力
(3)VDIのボルト締結部強度設計基準
(4)トルク法締結の問題点
(5)ボルト締結部の緩み防止法
5.疲労強度改善溶接構造の実例
6.破壊力学と溶接継手疲労問題への適用例
(1)破壊力学入門
(2)応力拡大係数の値とFEMによる算出法
(3)疲労き裂進展速度と進展下限界値
(4)溶接継手不溶着ルート部の疲労強度
(5)材料欠陥や加工傷を有する部材の疲労強度
(6)ボルトの疲労強度
7.最新疲労強度設計法
(1)構造強度設計の体系
(2)ASME,ENにおける応力集中部の疲労設計法
(3)IIWにおける溶接継手の疲労強度設計基準
・等級別設計疲労強度線図
・FEMによるホットスポット応力の求め方
(4)IIWにおける溶接継手の後処理による疲労強度改善法
・止端形状改善法とその効果
・ピーニングによる圧縮残留応力付与法とその効果
8.各種形状の応力解析集と材料強度データ集
9.例題、質疑応答(適宜)
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