<セミナー詳細>

セミナーコード:20221213   このセミナーの受付は終了しています


      ※別画面で開きます
★本セミナーでは、電力系統の慣性力低下問題など現状・課題から、安定化に向けた取組み・技術動向、
 GFMインバータ(Grid Forming Inverter)ならびに、デジタルグリッドルータ・セルグリッドの開発・要素技術
 などに至るまで、斯界の最前線でご活躍中の講師陣に詳説頂きます。
★講師の皆様ご来場頂く予定ですが、急遽オンラインでの講演となる場合がございます。
 変更などがございましたら、随時更新させて頂きますので、下記にてご確認下さいませ。

−再エネ大量導入時代、レジリエンス強化のための−
電力系統の慣性力安定化に向けた技術開発動向
〜現状・課題、東光高岳における取組み、
スマートインバーター(電圧制御型同期インバータ)、
デジタルグリッドルータ・セルグリッドについて〜
●講 師 株式会社 東光高岳 GXソリューション事業本部 部長 佐藤恵一 氏   会 場 
●講 師 環境エネルギー技術研究所株式会社
工学院大学名誉教授
荒井純一 氏   会 場 
  <講師紹介>
早稲田大学大学院修了。博士(工学)。
マイクログリッドとそこに用いるインバータに関する研究に従事。
電気学会フェロー、英国工学会IETフェロー、英国技術士CEng.、
米国IEEEライフシニア、早稲田大学招聘研究員、工学院大学客員研究員
●講 師 株式会社DGキャピタルグループ 代表取締役社長
一般社団法人デジタルグリッドコンソーシアム 代表理事
阿部力也 氏   会 場 
  <講師紹介>
電力融通技術「デジタルグリッド」開発者。
東京大学工学部電子工学科卒、電源開発株式会社入社。
九州大学博士(工学)、米国電力研究所(EPRI)派遣研究員、JPOWER上席研究員、
東京大学大学院技術経営戦略学専攻特任教授を歴任。現在に至る。
●日 時 2022年 12月 22日(木) 13:15〜17:45
●会 場 東京・新お茶の水・連合会館(旧 総評会館)・会議室  》》 会場地図はこちら 《《
※急ぎのご連絡は(株)技術情報センター(TEL06-6358-0141)まで!!

※本セミナーは、会場での受講またはライブ配信(Zoom)での受講も可能です。
※セミナー資料(テキスト)はセミナー開催日の直前にデータ(pdf)でお送り致します。
※ライブ配信に関する 》》よくあるご質問はこちら 《《 から。

※アーカイブ受講可能
 (当日受講及びアーカイブ受講の両方をご希望の方はそれぞれ受講料を頂戴致します。)
  1.受講料は同額となります。
  2.恐れ入りますが、講師への質問は受付できません。
  3.開催日より7〜10営業日以降に配信の準備が整いましたらご連絡致します。
  4.ご都合の良い日をお伺いし、視聴用URLなどをお送り致します。
  5.動画の公開期間は公開日より3日間となります。

●受講料 49,940円(1名につき)
(同時複数人数お申込みの場合1名につき44,440円)
※テキスト代、消費税を含む
●主 催 (株)技術情報センター

●セミナープログラム●
13:15
|
14:30
T.電力ネットワークの慣性力を巡る課題と技術開発動向

 エネルギー基本計画では再エネの主力電源化が謳われており、その徹底を通して、マイクログリッドの構築を通した地産地消による効率的なエネルギー利用、レジリエンス強化、地域活性化の促進が期待されている。しかし、その主力電源化の過程においては、再エネ設備の特徴によって、例えば慣性力の低下問題などの新たな課題が顕在化しつつある。
 そこで、安定供給の確保を大前提とした、再エネ大量導入下における次世代の電力ネットワークが大規模停電を引き起こさないための技術開発動向について東光高岳における取組みを含めて紹介する。


 1.エネルギー基本計画の達成に向けて
  ・主力電源化の道のり
  ・大規模停電から見えてくる課題
 2.再生可能エネルギーの特徴
  ・電力変換装置の利用
  ・メリットとデメリット
  ・慣性力の低下問題
 3.技術開発の動向
  ・電力ネットワークの現状把握
  ・グリッドフォーミングインバータの普及
  ・東光高岳における取組み
 4.まとめ
  ・次世代電力ネットワークのレジリエンス強化のために
 5.質疑応答・名刺交換
(佐藤 氏)
14:45
|
16:00
U.再生可能エネルギー大量導入時代に求められる電圧制御型同期インバータの開発

 2050年カーボンニュートラルに向けて再生可能エネルギーの大量導入が必要とされている。再生可能エネルギーの発電出力の変動の平滑化のために蓄電池が必要になる。これら蓄電池はインバータを介して交流系統と連系する。インバータ電源が増えると従来の火力発電機が減少する。するとこれまで火力発電機が提供してきた慣性力が低下し、周波数変動や電圧変動が大きくなり、将来電力系統の安定性を脅かすこととなる。その対策として同期化力で交流電源と連系し慣性効果を持つGFMインバータ(Grid Forming Inverter)が必要とされる。そのGFMインバータの開発最前線を解説する。

 1.仮想同期機の始まり
 2.同期化力と慣性力
 3.GFLとGFM
 4.GFMの主回路構成と制御ブロック例
 5.ディーゼル発電機との連系運転
 6.GFMインバータの課題
 7.質疑応答・名刺交換
(荒井 氏)
16:15
|
17:45
V.デジタルグリッドルータおよびセルグリッドの開発

 太陽光や風力など変動性の再生可能エネルギー源はVRE(Variable Renewable Energy)と言われ、系統への接続が増加すると系統の慣性力低下や下げ代不足を招く。そのため、系統空き容量がないという表現で接続が許可されなくなりつつある。再生可能エネルギーを主力電源化するには、VREを交流系統に接続するインバータを系統にマッチしたグリッドフォーミングモードに転換する必要が出てきている。
 さらに新しいインバータには、ブラックスタートや独立系統化など、強靭な電力系統を構築するものであることも求められている。デジタルグリッドはこれらをソフトウェアドリブンで構築する技術であり、その詳細を本講義で説明する。


 1.インバータの動作原理
  ・PWM制御とヒステリシス制御
  ・DGRのヒステリシス電流制御
  ・電流制御による電圧作成(GFM化)
  ・仮想インピーダンスによる内部電圧位相制御(GFM位相制御)
 2.DGRの多入力電源制御
  ・DC母線電圧維持制御
  ・PV/Gen/Batなどマルチ電源の入力制御
  ・Bat−SOC制御
  ・系統接続部のGFL/GFM切り替え
 3.DGRのGFM並列運転
  ・電圧PLLによる電圧位相制御
  ・周波数偏差フィードバックによる並列同期
  ・GPS時刻同期(Time base synchronization)による並列運転
  ・MGC(ミニグリッドコントローラ)による系統位相の伝送
 4.系統とセルグリッド並列運転
  ・有効電力・無効電力潮流制御
  ・系統分離時の位相同期
  ・系統遮断器の同期投入・無停電分離
  ・セルグリッドブラックスタート
 5.系統内DGR分散運転(MGも含む)
  ・MGCによる調整力の提供
  ・MGCによる同期化力の提供
  ・MGCによる慣性力の提供
  ・MGCによる再エネ利用率最大化
 6.DGRによるビジネスモデル
  ・DGRと需要家間の自己託送制御
  ・セルグリッド内完全自立の経済性
  ・セルグリッド部分供給モデルの経済性
  ・離島モデルの経済性
  ・DGRの価格低下シナリオ
  ・MGCと系統連系における認証プロセス
 7.オープンソースインバータ
  ・DGRの制御チップ(FPGA+CPU)
  ・制御ソフトウェアのオープンソース化
  ・オープンソースコミュニティによるカーネルバージョンアップ
  ・デジタルグリッドコントローラ(DGC)による制御ソフトのアップデート
  ・ハードウェア情報のオープンソース化
 8.まとめ
  ・デジタルグリッドコンソーシアムでのコミュニティ構築
  ・世界展開へのプロセス
  ・再エネ主力電源化の可能性
 9.質疑応答・名刺交換
(阿部 氏)
− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、
講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。