<セミナー詳細>

セミナーコード:20230403   このセミナーの受付は終了しています


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★本セミナーでは、各種ステンレス鋼の特性から、耐食性評価法と使用条件・各環境に合った選び方・使い方の
 ポイント、又、ステンレス鋼特有の腐食トラブルとその対策(水素脆化を含め)について、実務の第一線でご活躍
 中の金子博士に詳説頂きます。
★オンライン受講の方で講師との名刺交換の希望などがございましたら、その旨ご連絡下さいませ。

〜耐食性を中心とした〜
ステンレス鋼の選び方・使い方とトラブル対策
−エネルギー分野(水素等)に関わる
ステンレス鋼の問題(水素脆化)と対策についても解説−
●講 師 日本製鉄株式会社 主席研究員
博士(工学)
金子道郎 氏
  <経歴>
1987年九州大学 工学部 応用原子核工学科 修士卒業、
同年、新日本製鐵株式会社(当時)に入社。
八幡技術研究部にて、原子力分野のステンレス鋼の研究開発に従事。
1994年“高腐食電位域における粒界腐食機構解明に基づく核燃料再処理
設備用ステンレス鋼の開発”で、(公社)日本金属学会の技術開発賞を受賞。
1995年〜1997年、米国のブルックヘブン国立研究所の客員研究員として、
放射光を用いたステンレス鋼の孔食に関する研究に従事。
帰国後、2000年に九州大学 工学部 応用原子核工学科より、
“核燃料再処理設備環境中におけるステンレス鋼の粒界腐食機構に関する研究”
で博士(工学)を取得。
また、ステンレス協会の腐食委員会の幹事として、ステンレス鋼のJIS規格の
腐食試験法の制定、改定等に従事した。
2014年、(一社)日本鉄鋼協会より、“鉄鋼材料とチタンの腐食研究”に対して、
西山記念賞を受賞し、現所属に至る。
●日 時 2023年 4月 14日(金) 10:15〜16:45
●会 場 東京・新お茶の水・連合会館(旧 総評会館)・会議室  》》 会場地図はこちら 《《
※急ぎのご連絡は(株)技術情報センター(TEL06-6358-0141)まで!!

※本セミナーは、会場での受講またはライブ配信(Zoom)での受講も可能です。
※ライブ配信受講の方のテキスト資料はセミナー開催日の直前にお送り致します。
※ライブ配信に関する 》》よくあるご質問はこちら 《《 から。

●受講料 49,940円(1名につき)
(同時複数人数お申込みの場合1名につき44,440円)
※テキスト代、消費税を含む
●主 催 (株)技術情報センター

●セミナープログラム●
【受講対象】

ステンレス鋼を用いたプラント・装置および部品メーカー、エンジニアリング会社のエンジニア・設計・技術・研究・施設・工務・設備保全ご担当者ならびに、ステンレス鋼の耐食性にご関心のある技術者・管理者の方々。
【予備知識】

上記対象者であれば、専門知識は特に必要ございません。ただ、普段の業務で化学分野と全く関係ない方は、中等あるいは高等学校の化学の教科書か参考書で“物質の状態変化、水溶液、酸化還元、電池等の項目を事前に目を通していただくと、腐食分野の説明のご理解が容易になります。
【習得知識】

 ・ステンレス鋼の腐食の原理
 ・ステンレス鋼の種類と特徴
 ・ステンレス鋼の腐食の種類とその発生メカニズム
 ・各種環境におけるステンレス鋼の耐食性と適用事例
 ・ステンレス鋼の腐食試験方法
 ・ステンレス鋼の腐食事例とその対策
 ・ステンレス鋼の水素脆化と対策
【講師の言葉】

 米国腐食学会(NACE)が算出した腐食防食に関わる費用は、世界全体で約244兆円(2013年度)にも及ぶ。ステンレス鋼は、代表的な耐食材料であり、腐食防食に関わる費用を最適化するのに極めて重要な役割を有する。しかしながら、材料の選択や使い方を誤ると腐食や割れ等の損傷に至ることがある。ここでは、耐食性を中心としたステンレス鋼の適切な選び方、使い方を理解するために、ステンレス鋼の種類と特徴、腐食の種類とそのメカニズムと対策、種々の環境における各種ステンレス鋼の耐食性、および腐食事例と対策について平易に説明する。更には近年注目を集めているエネルギー分野(水素等)に関わるステンレス鋼の問題(水素脆化)と対策についても解説する。
【プログラム】

T.ステンレス鋼の概要

 1.ステンレス鋼の定義と歴史
 2.生産量推移と規格


U.ステンレス鋼の種類と特性

 1.ステンレス鋼の種類と特徴
  〜化学成分、用途例を含めて
  (1)オーステナイト系ステンレス鋼
  (2)フェライト系ステンレス鋼
  (3)2相系(オーステナイト・フェライト)系ステンレス鋼
  (4)マルテンサイト系ステンレス鋼
  (5)析出硬化型ステンレス鋼
 2.ステンレス鋼の性質
  (1)基本特性 〜機械的性質
  (2)耐食性 〜鋼の腐食の基礎と不働態皮膜とその安定性
  (3)腐食形態とメカニズム
   @湿食【全面腐食、局部腐食(孔食、すきま腐食、粒界腐食、応力腐食割れ、微生物腐食)】
   A高温腐食【酸化、水蒸気酸化、硫化、塩化、浸炭、溶融塩腐食】
  (4)水素脆化現象(水素浸食含む)


V.ステンレス鋼の選び方・使い方のポイント

 1.使用条件に応じたステンレス鋼の選び方・使い方・評価試験方法(JIS規格中心)のポイント
  (1)耐酸用ステンレス鋼と評価腐食試験
  (2)耐孔食性・耐すきま腐食性ステンレス鋼と孔食・すきま腐食試験
  (3)耐粒界腐食性ステンレス鋼と粒界腐食試験
  (4)耐応力腐食割れ用ステンレス鋼と応力腐食割れ試験
  (5)耐水素用ステンレス鋼
  (6)高温用ステンレス鋼と高温腐食試験
  (7)高強度用ステンレス鋼
 2.ステンレス鋼の耐食性評価法(JIS規格以外の腐食試験方法中心)とポイント
  (1)局部腐食試験方法
  (2)水素脆化試験方法
  (3)複合サイクル試験方法(大気腐食)
  (4)実環境曝露試験方法
 3.各環境でのステンレス鋼の選び方・使い方のポイント
  (1)酸性環境排煙脱硫装置等環境プラント、各種排ガス浄化装置
  (2)大気環境 〜建築外装、金属屋根、車両
  (3)水・高温水環境 〜上・下水設備から温水器まで
  (4)海水環境 〜海洋構造物、海水淡水化装置、製塩装置
  (5)極低温から高温環境 〜LNG、乾燥炉、熱処理炉
  (6)化学設備環境 〜各種化学プラント
  (7)発電設備環境 〜火力、地熱、原子力
  (8)各種廃棄物処理環境 〜ごみ焼却、廃プラスチック、廃木材処理設備など


W.ステンレス鋼の腐食トラブル事例と対策
 〜ステンレス鋼で良く経験される腐食事例と対策のご紹介〜




X.質疑応答
− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、
講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。