【受講対象】
水処理など環境関連・化学・電子・その他、イオン交換樹脂の利用及び関連するプラント・製品・商品を扱っておられるエンジニア・技術・研究・開発・設計・生産・施設・運転管理のご担当の方など。
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【予備知識】
上記対象者であれば専門知識は特に必要ございません。
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【習得知識】
・イオン交換樹脂の基礎知識と実験の基本操作
・イオン交換樹脂の種類と選定方法
・イオン交換樹脂の応用用途と最新の適用例
・キレート樹脂 合成吸着剤・触媒樹脂の基礎知識
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【講師より】
イオン交換樹脂は水処理のみならず、電子材料の高品質化、金属や有価物の回収精製、触媒としての活用など幅広いプロセスに応用されており、品質向上やプロセスの効率化さらには新製品の開発にも貢献しています。本セミナーでは、これからイオン交換樹脂の実験を始めたい、銘柄選定や実験方法を学びたい、さらにはより知識を深めてイオン交換樹脂を使いこなしていきたいとお考えの皆様に効果的な活用のために必要なイオン交換樹脂の構造や反応・劣化などの基礎知識とイオン交換樹脂の選定から実験・実用化までの実践知識を、多彩な応用例を交えながらに分かりやすく解説いたします。また、実験や実運用で陥りやすいトラブルの対応や最新の情報など、分離精製プロセスの構築・改善に役立つ情報をご提供いたします。
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【プログラム】
T.イオン交換樹脂の吸着分離メカニズム
1.イオン交換体の用途と分類
2.イオン交換のメカニズム
(1)イオン交換反応
(2)イオン交換反応と選択係数
(3)イオン交換速度
U.イオン交換樹脂の性質
1.イオン交換樹脂の構造
(1)化学的構造(母体原料による分類)
(2)イオン交換樹脂の性状(母体原料)
(3)母体構造による分類と架橋度
2.イオン交換樹脂の種類と特徴
〜官能基による分類〜
(1)陽イオン交換樹脂
(2)陰イオン交換樹脂
(3)キレート樹脂
(4)合成吸着剤
(5)触媒用イオン交換樹脂
3.イオン交換樹脂の反応と性質
(1)イオン交換樹脂の物性値
(2)イオンの選択性
(3)イオン交換反応
(4)イオン交換樹脂の再生
V.イオン交換樹脂操作と取り扱い方
1.イオン交換樹脂の実験方法と基本操作
〜イオン交換樹脂の取扱いと諸注意〜
(1)原液の適用範囲
〜溶液の種類、除去イオンの量〜
(2)イオン交換樹脂の銘柄選定
〜官能基の選定、GEL/MR(多孔質タイプ)の選定、架橋度の選定、
精製グレードの選定、キレート樹脂の銘柄選定、合成吸着剤の選択方法〜
(3)通液条件選定と操作
(4)実験方法と解析の例
(5)イオン交換樹脂の再生方法と処理水質
〜並流再生と向流再生、経済的な再生方法〜
(6)耐久性の評価
〜物理的強度、酸化性物質の接触による劣化、熱による劣化、
有機物など汚染物質による劣化〜
(7)装置設計への留意点
〜装置化への適用ポイント、スケールアップの留意点〜
2.イオン交換樹脂の取り扱い
(1)イオン交換樹脂の劣化
〜母体または交換基の化学的分解、有機物・腐食生成物など不純物による汚染、
異物の沈着、物理的破損、陽イオンおよび陰イオン交換樹脂の交換基の化学的分解〜
(2)性能劣化の管理と対策
〜運転管理、イオン交換樹脂の定期分析、劣化対策〜
W.イオン交換樹脂の応用と事例
1.水処理への利用
(1)純水製造
(2)超純水製造
(3)飲料水(軟水器)
2.環境対策
(1)水質保全(PFAS、硝酸性窒素、塩素酸の低減)
(2)排水処理(重金属、ホウ素、シアン、クロム酸除去)
(3)有価物回収(金属回収、ポリフェノール等食品関連)
3.化学プロセスへの利用
(1)電子材料の精製(IPA、PGMEA 等の溶媒、ポリマーなどからの微量不純物の低減)
(2)高純度薬品精製(過酸化水素)
(3)金属の精製回収プロセス(銅、タングステン、高純度金属)
(4)触媒としての利用(特徴、種類、反応例)
(5)モノリス状イオン交換樹脂の利用(微量不純物精製、フロー合成用触媒)
4.エネルギー分野への応用
(1)リチウムイオン二次電池(電解液精製、NMP回収)
(2)バイオディーゼル製造
(3)燃料電池の水処理
X.質疑応答
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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