<習得知識>
水素脆化に関する基盤的な知見と、これまでに用いられてきた、あるいは現在提案されている評価法
水素脆化特性の研究や試験に用いられる基盤的な手法や新規な解析手法
水素脆化を抑制するための方策 |
<受講対象>
鉄鋼材料等の金属材料のメーカーあるいはそれを用いた製品を製造・使用する等産業に関わる方や、国研、試験研究機関等に従事され、水素脆化に関しての課題、あるいは興味、関心を持たれる方。予備知識としては、材料科学に関する基礎的な知識を持たれていることが望ましい。
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<講演要旨>
水素脆化に関する最初の論文が報告されたのは150年程の昔である。水素脆化の問題は、高度経済成長期に建設された長大橋で用いられた高力ボルトの遅れ破壊が問題になったのを契機に、研究が盛んに行われるようになった。今日では、カーボンニュートラルの実現に向けて、我が国の二酸化炭素排出の約2割を占める自動車からの排出を削減するため、車体軽量化のための鋼板の高強度化が進められているが、一般に高強度化によって水素脆化感受性が高まることが懸念される。また、クリーンエネルギーとしての水素利用に伴い、高圧の水素ガス環境にさらされる金属材料の安全性もまた重要な課題となっている。
本セミナーでは、水素が引き起こす様々な金属材料の損傷や、提案されている機構について触れるとともに、高力ボルト用鋼や鋼板を対象とした水素脆化特性評価法について解説する。また、金属構造材料中への腐食による水素侵入挙動、金属中の水素の定量分析法や、水素脆化プロセスを検討するための水素可視化法などの、様々な解析法についても解説する。
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【プログラム】
1.はじめに
2.水素が引き起こす金属の損傷
2.1 水素侵食
2.2 白点・毛割れ
2.3 水素誘起割れと硫化物応力腐食割れ
2.4 遅れ破壊
3.水素脆化の機構
3.1 水素の侵入
3.2 提案されている水素脆化機構
4.水素脆化特性の評価
4.1 評価法の変遷
4.2 暴露試験
4.3 力学特性評価
4.4 水素侵入特性評価
5.水素脆化解析手法
5.1 水素昇温脱離分析
5.2 金属組織観察
5.3 水素可視化法
6.水素脆化防止法例
7.おわりに
8.質疑応答(適宜)
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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