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【講師の言葉】
脱炭素社会に向け、欧米各国や日本が力を入れる水素であるが、今後の導入は『利用の視点』が最も重要なポイントとなる。水素でなければ脱炭素化が難しい分野やコスト競争力が見込まれなければ、普及はあり得ない。
世界各国での水素実装の現状やこれまであまり取り上げられなかった、工場などでの高温の対応や船や航空などの長距離運送などでの水素利用と事業性をわかりやすく解説する。
一部、日本政府が進めるアンモニア利用の事業性についても説明を行う。
T.カーボンニュートラルで注目の水素、その役割と日本と世界の潮流【10:40〜11:30】
日本政府が脱炭素のツールとして注力する水素であるが、欧米を中心に世界でも各種の施策が進められている。脱炭素と水素はどう結びつくのか、なぜ水素が重要視されているのか。その役割と、世界各国の政策の目指すもの、実際にどこまで進んでいるのか、解説する。
1.脱炭素実現に水素が必要となる理由
・なぜ、脱炭素実現に水素利用が必須となるのか
・水素の役割をわかりやすく解説
2.世界と日本の水素利用の潮流
・欧米各国での水素の取り組み(ドイツ、アメリカでの実際)
・日本の水素施策、その目標は本当に事業につながるのか
3.質疑応答
U.用途から見た、水素の最適利用先と事業性【11:40〜12:40】
温暖化防止、脱炭素化は、研究レベルで終わらず、実際に実現しなければならない課題である。
また、いくら政府が旗を振ろうと、実際にその脱炭素化された水素の需要先が無ければビジネスにならない。重要なのは、『水素の需要』を確実に把握することである。水素でなければ脱炭素化できない分野というものが確実に存在する。何がそれにあたるのか、どう事業に結び付けるのかを具体的に解説する。
1.脱炭素化の水素の需要を見極める方法
・世界で使われる、脱炭素社会での水素利用チャート
・水素利用、水素ビジネスで失敗しないために
2.決定版、脱炭素社会で水素が使われる分野
・高温利用、長距離輸送、エネルギー貯蔵で活躍する水素
・水素の弱点は、乗用車、低温、発電
3.アンモニア利用の考え方
・化学など素材としての利用と遠洋航海が得意分野
・絶対に使ってはいけない発電にアンモニア
4.質疑応答
(北村 氏)
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V.カーボンニュートラルに向けた水素焙煎の取組み
コーヒーは気候変動の影響を受けやすい作物であり、UCCグループでは2040年カーボンニュートラルを目指した脱炭素に向けた取り組みを進めている。ただ脱炭素化を進める中、コーヒー製造において最も重要な焙煎工程においては、従来のガスを熱源とした焙煎を工業レベルで電化するのは難しく、この度CO2を排出しない水素焙煎に着目し、開発を進めた。
本講演では、水素焙煎に取組む背景と水素焙煎の取り組みについて紹介する。
1.コーヒー産業のリスク(コーヒーの2050年問題)
2.UCCグループサステナビリティビジョン
3.水素焙煎に取り組む背景・課題
4.水素焙煎の概要
5.水素焙煎の新たな価値と今後の展開
6.質疑応答・名刺交換
(中村 氏)
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15:00 | 15:40
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W.水素燃料利用へ向けた展望
〜Nittoグループ初のCO2ゼロエミッション工場竣工へ、
太陽光発電による水素製造と水素ボイラーの導入〜
Nittoは自家再生エネルギーを最大利用した、CO2排出量ゼロを達成する核酸医薬材料の新工場を東北事業所に竣工した。来たるグリーン水素の社会実装に備えて水素運用技術と蓄エネ技術を確立し、バリューチェーン全体のCO2排出削減に向けた取り組みを加速する。
本講演では、太陽光発電による余剰電力を使用したグリーン水素の製造・蓄エネや、液化水素から水素ガスを製造し、水素燃料100%のボイラーで蒸気を生成するシステムを紹介する。
1.Nitto会社紹介
2.カーボンニュートラルを目指す全社取り組み
3.新工場におけるエネルギーの脱炭素化
4.燃料としての水素運用技術の取り組み
5.質疑応答・名刺交換
(菅 氏)
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15:50 | 16:00
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X.まとめ:2つの実用例を受けて、簡単に今後の水素ビジネス、展開などを
北村氏から解説頂きます。
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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