●講 師 |
明治大学 理工学部 応用化学科 教授 工学博士 |
古谷英二 氏 |
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【専門】 1.気相・液相の吸着工学
2.バイオマスの反応工学
【研究テーマ】 1.移送物性測定法の開発
2.擬似移動床吸着装置用シミュレータ開発
3.PSA吸着装置用シミュレータの開発
4.吸着剤改質法の開発
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●日 時 |
2014年 12月 9日(火) 9:50〜16:50 2014年 12月 10日(水) 9:50〜16:50 |
●会 場 |
東京・新お茶の水・連合会館(旧 総評会館)・4F会議室 》》 会場地図はこちら 《《
※急ぎのご連絡は(株)技術情報センター(TEL06-6358-0141)まで!!
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●受講料 |
◆2日間受講 75,600円 【1名につき(※受講者が 12月9日 と 12月10日 で違う場合でも可)】 ◆12月 9日のみ受講 49,680円 【1名につき(同時複数人数お申込みの場合1名につき44,280円)】 ◆12月10日のみ受講 49,680円 【1名につき(同時複数人数お申込みの場合1名につき44,280円)】 ※テキスト代、消費税を含む |
●主 催 |
(株)技術情報センター |
【受講対象と予備知識】
理工系大学レベルの数学の知識を有し、吸着現象を体感した技術者に適する。なお、なるべく基礎から説明するので、多少難しくなるが、数学の知識レベルが不足している場合や現場経験不足でも受講可能。
演習のために、エクセルのソルバーとマクロを利用出来ることが望ましい。
2日目のみ受講される方は、吸着現象を理解されていることが望ましい。
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【本セミナーでの習得知識】
・物性測定法および配布ソフトを利用した解析法。
・吸着速度実験結果の簡便な解釈法(作図法)。
・数値解が発散しないための計算条件や基礎式の展開法などシミュレータ開発時の
重点事項と活用法。
・目的に合った吸着分離の操作・装置の設計法
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【配布ソフト】
・LDF近似と定型吸着帯近似を用いた単成分系破過曲線の推算
(Langmuri型平衡とFreundlich型平衡)
・LDF近似と定型吸着帯近似を用いた二成分系破過曲線の推算
(拡張Langmuri型平衡とIAS理論+Freundlich型平衡)
・総括物質移動容量係数を用いた非定常単成分系吸着破過曲線の推算(差分法)
・単成分系吸着平衡定数の決定(Langmuri型平衡とFreundlich型平衡)
・多成分系平衡関係の推算(拡張Langmuri型平衡とIAS理論+Freundlich型平衡)
・厳密解を用いた非定常単成分系吸着破過曲線の推算
(差分間隔のみ変更可能なデモプログラム)
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【講師の言葉】
吸着操作・装置の設計法は既に開発されており、固定層充填層を用いた分離法については、従来法でも利用可能である。しかしながら、現在では擬似移動層、PSAおよびハニカム式の装置を用いた分離では、これまで以上に吸着平衡と速度に関する物性測定が重要となる。また、これらのシミュレータの開発は充分と言えない。
ここでは、吸着実験の結果の解析法を説明した後に,操作・装置設計法とシミュレータ開発法に焦点を当て、それに必要な基礎知識から最先端の知識までについて重要事項と注意点を説明する。なお、筆者が学生用に開発したプログラムの一部(参加者に配布する)を用いて例示計算を行うと共に、吸着物性測定における省力化(低コスト化)についても一案を示す。
また、吸着剤の改良実験や選別に必要な吸着速度の相対的な関係を直感的に理解出来る作図法についても解説する。これにより、実験データの必要な部分のみを解析すればよく、研究効率の向上に寄与出来ると考えている。
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1日目 12月 9日(火)
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T.吸着技術の基礎知識
1.吸着現象の定義
(1)吸着と吸収
(2)吸着材(剤)と吸着質
(3)物理吸着と化学吸着
(4)吸着を誘発する原動力
2.吸着材(剤)の性質・構造
(1)吸着材(剤)の性質と測定法
(2)吸着材(剤)の物性と吸着特性の関係
U.吸着平衡関係の測定と解析
1.単成分系吸着平衡の測定と解析
(1)液相系吸着平衡測定法と吸着量の算出
(2)気相系吸着平衡測定法と吸着量の算出
(3)平衡式の分類とパソコンによる平衡定数決定の演習(エクセルの利用)
2.多成分系吸着平衡の測定と解析
(1)液相系吸着平衡測定法と吸着量の算出
(2)気相系吸着平衡測定法と吸着量の算出
(3)多成分系平衡式の分類
(4)パソコンによる平衡データ解析の演習(エクセルの利用)
〜多成分系平衡データから単成分系吸着平衡定数の決定〜
(5)パソコンによる多成分系平衡データ解析の推算(エクセルの利用)
〜単成分系吸着平衡定数から多成分系平衡関係の決定〜
V.吸着速度の測定と拡散係数の求め方
1.吸着速度の基礎
(1)流体境膜における物質移動と粒子内拡散について
(2)流体境膜物質移動係数の推算法
(3)粒子内拡散係数の決定法
2.単成分系吸着速度の測定と解析
(1)回分式吸着法による測定
(2)濃度減衰曲線から粒子内拡散係数決定の演習(エクセルの利用)
(3)固定層式吸着法による測定
(4)固定層吸着破過曲線から粒子内拡散係数決定の演習(エクセルの利用)
(5)平衡到達率曲線から粒子内拡散係数決定の演習(エクセルの利用)
3.多成分系吸着速度の測定と解析
(1)固定層式吸着法による測定
(2)固定層吸着破過曲線から粒子内拡散係数決定の演習(エクセルの利用)
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2日目 12月10日(水)
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W.シミュレータの開発
1.吸着モデルの分類
(1)偏微分法
(2)線形推進力(L.D.F)近似法
(3)総括物質移動係数近似法
2.シミュレータ開発のための数式モデル
(1)偏微分法を利用した計算式 〜陰解法と陽解法〜
(2)線形推進力(L.D.F)近似を利用した計算式 〜陰解法と陽解法〜
(3)線形推進力(L.D.F)近似と定型吸着帯近似を利用した2成分系破過曲線
推算プログラムを用いた演習
(4)総括物質移動係数近似を利用した計算式 〜陰解法と陽解法〜
(5)Stop & Go法を利用したPSA吸着の計算法 〜陰解法と陽解法〜
(6)総括物質移動係数近似を利用した擬似移動層吸着の計算法
〜陰解法と陽解法〜
3.数値計算近似法の分類と適用限界
(1)有限差分法 特に、偏微分法と総括物質移動係数近似法を用いる際の
限界について述べる。(配布デモプログラムによる演習)
(2)直交選点法 特に、本法が適用できる操作条件について述べる
(3)Stop & Go 法 特に、本法と差分法の関係および本法の適用限界について述べる
4.数値計算に必要な物性推算法
X.シミュレータを利用した粒子内拡散係数の厳密な決定法
(1)回分式吸着法による得られた濃度減衰曲線から粒子内拡散係数決定
(2)固定層吸着破過曲線から粒子内拡散係数決定
(3)平衡到達率曲線から粒子内拡散係数決定
Y.シミュレータを利用しない吸着分離の操作・装置の設計における注意点
1.固定層における設計
(1)ステップ応答法による操作設計 〜破過曲線、破過時間の推算〜
(2)擬似移動層操法による操作設計
(3)PSA法による操作設計
(4)クロマト分離法による操作設計
2.撹拌槽(回分式)吸着における設計
(1)回分撹拌槽内における物質収支
(2)濃度減衰曲線の推算と操作設計
3.その他の操作法
(1)流動層吸着操作の設計
(2)移動層吸着操作の設計
4.脱着装置の設計
5.目的とする吸着分離の最適条件の求め方
(1)吸着分離能力の概算法
(2)吸着促進のポイント
(3)吸着に影響する諸因子とその制御法
6.吸着平衡と吸着速度のどちらが重要なのか
Z.質疑応答
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−名刺交換会−
セミナー終了後、ご希望の方はお残り頂き、講師と参加者間での名刺交換会を実施させて頂きます。
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