<セミナー詳細>

セミナーコード:20210810   このセミナーの受付は終了しています


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★本セミナーでは、微細藻類の研究開発動向と産業化に向けた課題・展望をはじめ、酸性温泉から新たに単離した
 微細藻類の研究開発、屋外安定化培養技術など電源開発での取組み、工業的微細藻類生産技術(SSCC法)・
 社会実装の展望、また高効率バイオリアクターとそれを利用した再生可能エネルギーカーボンリサイクルシステム
 に至るまで、斯界の最前線でご活躍中の講師陣から詳説頂きます。

【オンラインセミナー】
微細藻類の大量培養と技術開発・カーボンリサイクルに関する動向
●講 師 東京大学大学院農学生命科学研究科
水圏生物科学専攻 准教授
岡田 茂 氏
●講 師 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構
国立遺伝学研究所 遺伝形質研究系 教授
宮城島進也 氏
●講 師 電源開発株式会社
技術開発部 若松研究所
バイオ・環境技術研究グループ 課長
松本光史 氏
●講 師 東京薬科大学 名誉教授(生命科学部)
合同会社フォトシンテック・ラボ 代表社員
都筑幹夫 氏
●講 師 三菱パワー株式会社 高砂プラント技術部
元三菱重工高砂研究所
NPO法人兵庫県技術士会 理事
兼 バイオマス利活用業務グループ代表幹事
技術士(機械部門、総合技術監理部門、
環境部門、生物工学部門、化学部門)
濱崎彰弘 氏
●日 時 2021年 8月 23日(月) 10:00〜16:30
※本セミナーは、ライブ配信(Zoom)のみでの開催です。
※テキスト資料はセミナー開催日の直前にお送り致します。
※ライブ配信に関するよくあるご質問はこちらから
●受講料 49,940円(1名につき)
(同時複数人数お申込みの場合1名につき44,440円)
※テキスト代、消費税を含む
●主 催 (株)技術情報センター

●セミナープログラム●
10:00
|
11:00
T.微細藻類の研究開発動向とカーボンリサイクルのための課題・展望

 微細藻類は、光合成を介した炭酸ガス固定による、バイオ燃料等の有用化合物の生産に適したプラットフォームだと言われている。それにも関わらず、微細藻類の商業化の例は、余りにも乏しい。過去の研究例における微細藻類による化合物生産の実像と虚像を紹介し、「意味のある」産業化に向けて、どの様な特性を持つ微細藻類が求められるかにつき、演者なりの考えを述べたい。

 1.微細藻類とは
 2.微細藻類は自然界の「匠」である
 3.微細藻類による有用物質生産の「過大評価」
 4.求められる微細藻類像とは?
 5.質疑応答
(岡田 氏)
11:15
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12:00
U.酸性温泉に生息する微細藻類の産業利用に向けた開発

 微細藻類は主に機能性食品として、一部は水産用飼料等として産業利用されています。我々は国内の酸性温泉から新たに単離した微細藻類(単細胞紅藻)が、これまでに産業利用されている種々の微細藻類に比べ、(1)より高密度に増殖すること、(2)より高濃度のタンパク質、ビタミン類を含むこと、(3)細胞壁を有さない形態を誘導可能で、単独培養できることを見出しました(内容物抽出のため破砕が容易)。さらに、(4)酸性化させた海水を用い、他の微生物を混入増殖させずに屋外開放培養が可能なことを明らかにし、(5)セルフクローニングなどのゲノム編集技術も開発しました。今後、本微細藻類は他の微細藻類の1/10以下のコストで生産すること、機能性飼料、防疫飼料、健康食品などとしての利用が期待されます。
<質疑応答>
(宮城島 氏)
13:00
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14:00
V.海洋微細藻類によるカーボンリサイクル型燃料/化成品生産に向けた培養技術

 微細藻類は、カーボンリサイクル技術として位置付けられ、さらに生み出される物質にはCO2削減効果が期待されている。一方で、微細藻類の物質生産は、培養から回収、精製、加工・製品化といった各工程でエネルギーを投下しなければならないため、投入エネルギーから排出されるCO2量と微細藻類が固定するCO2量のバランスが重要となる。
 また、微細藻類がなかなか産業化に至らない理由の1つが、必要量を安定的に培養(生産)する技術が成熟していないと考えられる。そこで本講演では、微細藻類によるカーボンリサイクルとCO2削減を達成するために必要な考え方、技術要素を洗い出し、議論を行うと共に、安定的な培養技術についても弊社の取り組みを例に論じたい。


 1.カーボンリサイクル技術としての微細藻類
 2.屋外安定化培養技術の重要性
 3.屋外安定化培養に向けたオープン・クローズ型ハイブリッド培養技術
 4.展望
 5.質疑対応
(松本 氏)
14:15
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15:15
W.微細藻類のどこでも培養とその社会実装への挑戦
  〜商流づくりに参画しませんか?


 微細藻類の光合成利用は、CO2問題・環境保全に役立つ技術として、長い間期待されてきた。しかし、いまだに「次世代の技術」と見なされているのが実情である。それは、現在の生産量では本質的な課題に応えていないからである。そこで、筆者らが開発を進めているSSCC法という工業的生産技術とその特徴を紹介し、次に生じる微細藻類の商流という課題、新たなビジネスに参画していただきたい方々の領域と、実現した時の将来展望という内容で講演する。この講演を通して、数年程度での社会実現の可能性を感じていただけますれば幸いです。

 1.微細藻類と光合成(概説)
 2.CO2環境対策:我国における課題と微細藻類生産
 3.工業的微細藻類生産技術(SSCC法)の特徴
 4.炭素循環社会に必要な商流づくりと参画のお願い
 5.期待される将来像
 6.質疑応答
(都筑 氏)
15:30
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16:30
X.微細藻類の高効率バイオリアクターとそれを利用したカーボンリサイクルシステム

 微細藻類の大量培養では、設備費用や光源のエネルギーコストの面から、屋外開放型のバイオリアクターの研究が多い。一方、密閉型で人工光源のバイオリアクターは、高密度の培養ができるので発電所に隣接できカーボンリサイクルプロセスに適している。従来、光ファイバーや疎水性中空糸膜などを使用していたので高コストであった。本講演では、ガス交換速度が大きく、反応効率が高く、反応条件の調整が容易で、連続反応が可能で、構造が簡単で、建設費が低廉で据付面積が小さい濡壁塔型バイオリアクターと、それを利用した再生可能エネルギーカーボンリサイクルシステムについて述べる。
<質疑応答>
(濱崎 氏)