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T.CO2分離回収/DAC技術に関連したプロセスおよびコスト計算の基礎と実例
2050年度までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするためには、これまでに研究が進められているCO2大規模発生源からのCO2回収・有効利用(CCUS)技術に加えて、大気からのCO2直接回収(DAC)技術の開発が必要である。本講演では、CCUSおよびDAC技術の概要と、CO2分離プロセスにおいてコストへの影響が特に大きいガス圧縮及び流体の加熱に要するエネルギー、及びCO2分離回収コストの概算方法について解説する。これに加えて、演者による膜分離プロセスおよびコスト計算に関する概要を述べる。
1.CO2分離回収技術の概要
2.CCUSとDAC技術
3.プロセス計算
4.コスト計算
5.質疑応答・名刺交換
(小玉 氏)
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U.吸収液を用いた大気中二酸化炭素直接回収
大気中400ppmの二酸化炭素を分離回収することは難しい。化学・物理吸収、物理吸着、膜分離など、いくつかのガス分離技術があるが、そのうち化学吸収法は、二酸化炭素分離回収技術として古くから利用されている。化学吸収法は、二酸化炭素を取り出す際に、多くのエネルギーを要するが、大気中の超低濃度の二酸化炭素をより確実に捕捉するという観点からは、化学化反応を利用する本手法が優位と考えている。本講演では、各地で進む大気中二酸化炭素回収の技術開発の動向、演者が開発を進めている冷熱を利用した化学吸収法による大気中二酸化炭素直接回収技術の開発状況について述べる。
1.大気中二酸化炭素直接回収の技術開発の動向
2.低濃度二酸化炭素回収に適した分離技術とは何か
3.冷熱を利用した大気中二酸化炭素直接回収
4.質疑応答・名刺交換
(則永 氏)
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V.大気中CO2からの燃料・化学原料直接製造技術の開発
カーボンニュートラル実現のためのネガティブエミッション技術として、二元機能触媒を用いた大気中CO2からの燃料・化学原料直接合成技術について概説する。CO2の回収と水素化の二つの機能を有する二元機能触媒を用いて、N2やO2と共存する希薄なCO2を直接高濃度のメタンやCOに転換する。プロセスの概要や国内外での研究動向、触媒開発やプロセス開発の状況について紹介する。
1.大気中CO2の回収と転換技術
2.二元機能触媒を用いた希薄CO2転換の国内外の研究動向
3.二元機能触媒を用いた希薄CO2からのメタン直接製造法の開発
4.二元機能触媒を用いた希薄CO2からの合成ガス直接製造法の開発
5.大気中CO2からの燃料・化学原料直接製造技術の開発
6.まとめ
7.質疑応答・名刺交換
(高坂 氏)
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W.DAC技術への応用に向けた空気中のCO2の常温・高速吸収セラミックスの研究開発
無機固体による大気中の低濃度CO2の回収は、液体と比べてその反応性の低さから新規な無機材料が提案されてこなかった。本講演では、無機固体をDAC材料に応用するための指針を、これまでの研究成果に基づいて講演する。
1.CO2吸収無機固体の動向
2.特殊CO2吸収無機固体の紹介
3.DACを可能とする無機固体の特長
4.無機固体DAC材料の設計は可能か
5.質疑応答
(柳瀬 氏)
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X.CO2を原料とした多孔性材料:金属−有機構造体(MOF)の合成と評価
金属と分子が配位結合で連結して組み上がる多孔性材料を金属−有機構造体(MOF)と呼ぶ。MOF自体がDACを含むCO2貯蔵材として注目を集めているが、本講演ではMOF自体をCO2ガスから合成する技術について紹介する。CO2は化学的に安定な分子であるが、アミン等の分子と金属イオンを同時に反応させることで、MOFを常温・常圧でCO2から合成できる。その技術や解析手法について説明する。
1.金属−有機構造体:MOFとは
2.CO2からMOFを作るアイデアと合成手法
3.合成したMOFの構造情報や材料特性の評価
4.当該合成技術の今後の可能性や広がり
5.質疑応答
(堀毛 氏)
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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