【習得できる知識】
・ボイラ部材を中心としたスラッギング、高温腐食、酸露点腐食、エロージョンなどの損傷要因
・灰付着、腐食、エロージョンのメカニズムと損傷予防、防止対策および適材適所の考え方
・国内外のプラントにおける長寿命化と最適運用の事例
|
【講座の趣旨】
バイオマス/廃棄物発電は再生可能エネルギーの中でも安定な分散電源とされ、循環型社会実現の観点から各国において発電プラントの効率向上と採算性の良い長期運用が求められる。また、廃プラスチックの効率的な利用が検討されている。
混焼など含めて多様なバイオマス系燃料と流動床炉などの燃焼装置が採用されるが、それら高温燃焼ガスの過酷な腐食環境下で生ずる灰の付着、腐食メカニズムを理解した上で適切な運用方法、防食法や耐食材料・コーティングの利用を図り、プラントの長寿命化や信頼性向上が強く要請されている。
本セミナーでは、ボイラを中心として、上記課題を達成する上で不可欠な防食技術の基本と耐久性向上の実際的な考え方についてグローバルな視点から解説する。
|
【プログラム】
1.バイオマス、廃棄物および廃プラ燃料を用いた発電プラントの現状(10:15〜10:30)
−国内外のプラント操業の現状と動向を紹介−
(1)各国の再生可能エネルギーの事情
(2)バイオマス、廃棄物および廃プラ発電プラントに関する動向
2.ボイラにおける運転障害と腐食損傷のメカニズム(10:30〜12:15)
−燃焼ガスの腐食環境と各種運転障害の特徴と要因を説明−
(1)燃料の性状と多様な燃焼方式
(2)燃焼ガスによる腐食環境の特徴とスラッギング
(3)材料の高温腐食に関する基礎知識
(4)燃焼ガスによる高温腐食の要因とメカニズム
3.高温腐食防止対策の実際(13:15〜14:15)
−効率向上および維持管理と運用コスト低減のポイント−
(1)腐食環境の制御:設計、運転面の対策
(2)材料面の腐食防止対策
・耐食性金属材料
・耐食コーティング
(3)腐食速度、形態と保護スケールの役割
4.酸露点腐食とその防止対策(14:15〜15:10)
−環境制御、耐食材料による腐食防止と長寿命化のポイント−
(1)硫酸露点腐食と塩酸露点腐食とは
(2)設計、運転面の腐食防止対策
(3)材料面の対策:耐食性金属材料、耐食コーティング、耐酸ライニングなど
5.エロージョン/コロージョンとその防止対策(15:25〜16:05)
−損傷状態に応じた防止対策と長寿命化のポイント−
(1)エロージョン・コロージョン損傷とは
(2)損傷要因とメカニズム
(3)設計、運転および材料面の損傷防止対策
6.プラントの高効率化と寿命向上への課題(16:05〜16:15)
7.総合討論と質疑応答(16:15〜16:45)
|
− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
|